ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2020年6月のベラルーシ国内死亡者数13016人

2020-09-07 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 ベラルーシ保健省の発表によると、今年2月の一ヶ月間の死亡者数は9022人だったのが、増加してゆき6月には13016人になりました。一ヶ月の死亡者数が13000人台に上ったのは、15年ぶりだそうです。

 コロナウイルス流行が原因とされています。

 しかし、コロナウイルスが原因で死亡したとされている人の数は毎日発表されていますが、1日平均5人です。一ヶ月が30日として、一ヶ月に150人死亡した計算です。

 ところが、5月の死亡者数は11966人で、5月から1050人増えて6月の死亡者数は13016人という統計の結果です。

 コロナウイルスが原因で一ヶ月に150人死亡したことは、一ヶ月で死亡者数が1050人増えた理由にはなりません。  

 

 9月7日、ベラルーシの有名な心臓外科医アレクサンドル・ムロチェクが、

「ベラルーシではコロナウイルスが原因で死亡しても別の死因を挙げている。そのためコロナウイルスによる死亡者数が他の国より低く抑えられている。このようにコロナウイルスによる死亡者数を減らして発表しているのはルカシェンコ大統領の指示によるものではない。責任は前保健相カラニクにある。」

とロシアのテレビ局のインタビューに答えました。

 ちなみにムロチェク氏は、8月末に反政府派デモ集会参加者を支持すると表明したために、勤めていた病院長の任を解かれました。その後医療従事者の間で、反政府デモ集会が頻繁に行われるようになりました。

 前保健相カラニクは現在、グロドノ州知事に大統領から任命されて、保健相をやめてグロドノ州庁に移りました。


12歳の少年が身柄拘束

2020-09-07 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 9月6日のデモ行進に参加していたとされる12歳の少年が、道端にチョークで「3%」と書いていたところ、治安部隊に拘束されました。

 他の拘束者といっしょに留置所に入れられました。持っていたスマホの中に、デモのようすを撮影した動画があることを見つけた警察は、証拠品として押収しました。

 ミンスクの町中で父親と待ち合わせをしていたのですが、一人でデモ行進を見物に行ってしまったようです。

 待ち合わせの場所に息子が現れないので、探していたところ留置所にいるのが分かりました。

 身柄拘束されたとき、治安部隊が4人がかりで引きずって、護送車に押し込んだそうです。

 

 前日、ベラルーシ内務省はデモ集会に未成年の子どもを連れて行くのはやめなさい、と警告していました。

 はい、警告しておきましたよ、警告しておいたのに子どもを連れてくるとは何事か、拘束してもいいと保護者は言っているようなものである、だから子どもでも拘束してしまっていいですよね、という論理があることはあります。

 


9月7日。ほぼ一日中雨

2020-09-07 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 野党調整評議会の主要メンバーだった女性が逮捕され、10日間の拘留を言い渡された後、さらに15日間の拘留を言い渡されていました。その期間が終わらないうちの9月5日、突然ポーランドにいることが判明しました。

 どうなっているの?と思っていたら、国外退去をするか、そうしなければ長期間刑務所に入れられる。どちらか選べと言われて、ポーランドへの出国を選んだそうです。警察の車に乗せられ、ポーランド国境まで連れて行かれたことが後で分かりました。

 この野党メンバーはすでにポーランドに出国していた前クパラ劇場長(元文化相)と合流。

 ポーランドの政治家、事実上の国外追放扱いになったカトリック大司教などと次々と面会。支持を取り付けています。

 前クパラ劇場長は、ベラルーシの治安部隊に国民の側に寝返ることを呼びかけています。

 ベラルーシの治安部隊は今高額の報酬を政府から支給してもらっているそうなので、それで張り切って仕事をしているそうです。

 しかし、連日デモ集会が行われているので、いつまで治安部隊への報酬(もともと税金)がもつのか分かりません。

 全ヤンカ・クパーラ劇場長は大統領選挙の後、累計で1万人以上が身柄拘束されていた、とポーランド国内で訴えています。

 

 9月7日、野党調整評議会の幹部メンバー、マリヤ・コレスニコワ氏が突然覆面姿の身元不明の人物数名に車に押し込められて連れ去られてしまいました。

 その後、電話にも出ず、所在不明のままです。

 身柄拘束されてしまったのでしょうか。ある日突然ポーランドで見つかるかもしれません。

 コレスニコワ氏はもともとババリコ氏(立候補すらできなかった一人)の選挙陣営にいました。

 ババリコ氏が立候補すらできなくなると、立候補できたチハノフスカヤ陣営に入りました。最近ではババリコ氏が新党設立を表明したときに連名で表明し、新党代表にコレスニコワ氏がなることが決まっていたのです。

 

 野党調整評議会は「拉致された」としています。ベラルーシの警察は、コレスニコワ氏の所在を把握していない、と発表しました。

 

 今日のミンスクは一日中雨でした。

 前日、治安部隊に追われてデモ参加者が逃げ込んだカフェのガラス戸が割られましたが、今日はそのドアにダンボールが貼られています。

 このカフェを応援しようと、多くの市民がこのカフェにやってきました。

 雨が降る中傘をさして順番待ちができるほど多くの人が順番待ちをしています。

 このカフェのドアを警棒で叩き割った治安部隊の中に、内務省のロゴが入っている帽子をかぶっているだけで、覆面もせず素顔丸出しの人がいました。もちろんガラスを割っているようすを多くの人がスマホで撮影しているので、すぐに身元が分かりました。

 組織犯罪・汚職捜査局長でした。そんな肩書きの人がわざわざ警棒を持って、カフェのドアを叩き割って、デモ集会参加者だけではなく、たまたまカフェでお茶していた人もまとめて拘束しています。

 

 今日もベラルーシ大学生物学部、ミンスク言語大学、ベラルーシ技術大学、地方都市の国立大学などで学生デモが行われています。

 身柄拘束された学生の早期解放を訴えています。教職員にも参加する人が増えています。


ベラルーシのコロナウイルス感染者73031人。死者数716人

2020-09-07 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 9月7日の書き込みです。

 ベラルーシのコロナウイルス感染者数は73031人になりました。1日の新規感染者数は172人です。

 死者数は716人です。

 71883人が回復しました。

 新規感染者数が四捨五入すると200人という日が続いています。

 デモ集会に参加していた人たちの中で、あるいは留置所の中で感染が静かに広がっているのかもしれません。