猫のキキとヒゲおじさんのあんじゃあない毎日

『あんじゃあない』って、心配ない、大丈夫っていう群馬の言葉、いい歳こいたキキとおヒゲのどうってことない前橋の暮らしです

「伝統ある城四まつり楽しく立派に無事故でできました」加賀谷自治会長は感動してたみたい、良かったですよ城四まつり…

2016-10-10 06:23:30 | あんじゃあない毎日

『城四まつり』二日目です。子どもたちのお囃子を載せて山車は路地のまちを行きます。この酔芙蓉の咲いてる路地、とりわけ狭い路地の一つ、山車の山の幅と道幅がほとんど一緒なんです。細かに舵を切り替えながらゆっくり進んでいきます。
このまちに暮らす私たちにとって、子どもたちのお囃子は幸せのメッセージみたいです。だから、子どもたちの姿をたくさん見てあげてください。

 

   朝は雨、9時ころにあがるかなと思ったらまだなんですね。自治会長と青年会長が相談して、9時半出発を30分遅らせてくれました。でもね、子どもたちが化粧をする時間になってもまだ小さな雨粒がぽつぽつ落ちてきてました。育成会ンぼお母さんたち、レインコート来てるでしょ。

 「今日の最初は昨日あんまりさせてあげられなかった2班と4班、みんなで交代しながら太鼓をしてください。それ以外の班は、笛の子だけ乗って、あとは乗らないでね…」お囃子指導者の大野さんが子どもたちを集めてお話ししてました。今日は、城東小学校の5年生と6年生は前橋まつりの金管バンドのパレードに参加するので来れないんです。だから、低学年の子どもたちにチャンスが回ってきています。

  上電の線路沿いの道を山車が往きます。ほら、もうお囃子の太鼓の子が交代してるでしょ、大野さんに言われたとおりちゃんとしてくれてます。

   狭い路地を抜けると最初の休憩場所なんです。お菓子と飲み物が振る舞われます。休憩所ではまだお囃子に入れないチビさんたちが山車に上って真剣に太鼓をたたいてます。もちろん調子っぱずれですけど、これが休憩時間のBGMなんです。いいものですよ…

 

 休憩所でお囃子は交代、低学年は山車から下りて、3年生と4年生が中心になります。どうやら大野さんは子どもたちを五つのグループに分けて、お稽古をさせて来たみたいなんです。

  本部の前の狭い路地、もちろん自動車は一方通行です。電柱ぎりぎりを山の屋根が抜けて行きます。この路地に入る前に太鼓が交代してたみたいです。

  旧二中の正門前を通ります。昭和22年に開校した前橋では一番古い中学校の一つなんです。でも、生徒数の減少で平成22年に四中と一緒になって、みずき中学ができたときに廃校となりました。その後、みずき中、群大附中、五中の仮校舎となり、今は改築中の桃井小学校の施設として利用されてます。城東町4丁目のお祭りに参加している大人たちのかなりは、この中学を卒業してます。
通り過ぎる山車を窓の中から猫が眺めてました。

 二中前を通るときに山車に参加している皆さんの数を数えたんです。綱引きしてくれてる人と、山車と一緒に行進してくれてる人の数なんです。そしたら100人を越えてました。この数の中には、山車に乗っているお囃子の子どもたち、山車の運行を管理している青年会員や自治会役員は含まれていません。嬉しいですね、私がお手伝いするようになってから一番多いように思います。増えてるんです、お祭りに出てくれる皆さんが…

   そいで、広場に戻って昼食休憩なんです。「子どもたちから配ります」、「大人は後にしてください」、育成会のお母さんが大声出してます。お昼はモスのチーズバーガーとジュースです。
「一人一個ですよ」、「山車に参加してない方は遠慮してください」、まだ叫んでます。
実はね、ハンバーガー270個用意したんだそうです。でも、ひょっとすると足らなくなっちゃいそうなんで真剣になってたみたいなんです。はい、270個みごとに配りきったみたいです。もちろん本部で仕事している婦人会や自治会役員の皆さんにもお届けしてなんですけど…、それにしてもすごい数でしょ。
子どもたちも楽しみにしてくれている昼食会なんです。

  お昼を食べてまた出発です。お囃子がまた交代しています。あれ、右側の二人、袢纏の下に襟のついた白いシャツを着てます。それに化粧してない…。金管バンドに参加してた上級生が帰ってきたんです。さっそく乗り込んで見事な調子を聞かせてくれているんです。

   上電城東駅の踏切を越えて次の休憩地を目指します。次の休憩場所は飲み物だけ、でもね、チビさんたちとその親御さんたちにとっては特別な意味のある休憩場所なんです。ほら、チビさんたちが袢纏着てるでしょ…
「はい、ここからは小さい子乗っていいよ、大きい子は笛吹く子以外はみんな降りて!」大野さんが指示を出しました。そうなんです、ここからは全く調子っぱずれのチビさんたちのお囃子なんです。

住居表示法が施行され一毛町の前橋市27区から城東町4丁目になったときに646世帯2,493人がこのまちに暮らしてました。今はその三分の一ほどしか暮らしてないんです。でもね、私が町内の仕事をするようになってから、お祭りに出てくる皆さんは明らかに増えています。増えてるんです。

   調子っぱずれのお囃子は広瀬川の岸の緑地の脇を抜けて行きます。これもいいもんです。
反省会の時に青年会の若手が「会長は挨拶のたびに『伝統的な城四まつり』っていうけど、そうなんですかね、あんましそう思ってないのですけど…」って言われて、ハタと思ったんです。自治会の役員だって、このまちで生まれ育った人の方が少ないんです。名誉会長の黛さんや会長の加賀谷さんは生え抜きですけど、組長たちの大半は他所から移り住んできた人たちなんです。私なんかまだ16年目の新参もんです。
「加賀谷さんにとっては伝統的だと思うよ、ここで生まれ育ってるんだから」
「そうなんですかね」
「でも、口では伝統って言うけどさ、加賀谷さんも黛さんも結構アバウトでしょ」
「かなりアバウトですね」
「そこがいいんだと思いますよ。押し付けないところが…」
チビさんたちのお囃子は、かなりを越えてアバウトでした。

  わが家のそばの踏切を越えると最後の行程です。
このまちのお祭りに参加している多くの人は生え抜きでないんです。でもさ、楽しく暮らしたいから、仲良くやっていきたいから集まってくるんですよね。『しきたり』ではないんですね。
大変だと思えば、お祭りはすごく大変なことです。役員の皆さんにとって大仕事です。運行に当たる青年会や防犯委員・交通指導員の皆さんにとっては、子どもたちの安全を守る義務まで背負っているんです。でもさ、そういう大変を越える何かがあるんでよね…

  広場で打ち上げです。自治会長の加賀谷さんが「伝統ある城四まつり、みなさんのご協力で楽しく、立派に、無事故でできました。ありがとう!」だって。言ってますね『伝統』だって。
「サトウさん、今年は疲れた、声がでなくなった…」
「子どもたちの数がずい分と増えてたから、気配りだけでも大事だったと思うよ…」打ち上げ前にこんな会話を交わしてた青年会長の千明さんに代って舵取りの責任者の新井さんと育成会の会長の荻原さんの音頭で手締めが行われました。よかったです。たくさんの皆さんに楽しんでもらえたみたいです。町内の全ての家へ、向こう一年の平穏と幸福の願いを届けることができたみたいです。

 

 片づけして、反省会で御酒を頂いて家路についたら、赤城山の上の雲が茜色に染まってました。なんか、すごく嬉しかったです。

  家に戻ると夕食をすませてたキキは丸くなって寝てましたけど、ちょとだけ起きて<おつかれ…>だって。
一毛町稲荷に進ぜた重ね餅を切り分けたのをお下がりしてもらってきたんで、出汁とって、だし巻き玉子を焼いて、急ごしらえのお雑煮にして、留守番してくれてた伯母さんとユキ子さんに食べてもらいました。
「おいしいね、無事で良かったね…」だって。

 

 

 時々登場いたします若柳糸駒ことユキ子です。直派若柳流の師範をしておりまして、前橋の『美登利会』に参加しております。
73回目を迎えました今春の美登利会の舞台の様子はコチラです
お稽古場は前橋市城東町四丁目です。詳しくはコチラをご覧ください

 

 

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2 コメント

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いつもありがとうございます😊 (舵取り職人(2代目))
2016-10-14 16:28:18
ヒゲおじさん、いつもいつも楽しい記事をありがとう御座います。我が町の、ローカルな話題が全世界に発信されてると思うと、大変嬉しいです。
今後も「城四ひいき」な記事を世界に広めて下さい。

追伸:今週末も「伝統ある」城東地区運動会です、一昨年に史上2回目の総合優勝した記憶も新しいので、今年も優勝目指して頑張ります。

また、データありがとうございます、有効活用をさせて頂きます。
城四びいき (ヒゲクマ)
2016-10-15 09:51:07
舵取り職人さん
いつもありがとうございます。
自分が暮らしているまちが楽しくて良いまちだって思えることはすごく幸せなことだと思います。そう思えないのはすごく寂しいことだと思ってます。だから、『城四ひいき』は。当たり前のことなんですよ。
まちでさ、エライさんやデカイ面さんと話してると、「前橋は廃れた」とか、「県都も名ばかり」とか、「つまらねえまち」とか、えらく自虐的な連中が多いやね。困ったもんだいね。自虐的になる前にやることが山ほどあるのにね…。
まあさ、楽しくいきましょうぜ、良いこときっとありますから。

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