行徳生活日記

「行徳雑学館」作者の日記。

2011年8月21日(日)の日記

2011年08月21日 | 日記

2日目は喜多方へ。昼前から午後3時頃まで、しとしと降る雨だった。スポットに寄りつつ街歩きだから、あまり問題はない。
(写真は喜多方に残る蔵のひとつ)

(2011/8/22追記)

朝、起きたときには外は雨が降っていたが、ホテルを出た午前9時ごろには上がった。東山温泉のバス発着場は「東山温泉駅」という名前。

昨日、東山温泉に来るときにも乗った、会津若松の観光周遊バス「ハイカラさん」で会津若松駅へ向かう。

予定通り、会津若松9時52分発の喜多方行きに乗って、喜多方着。改札口の右側には喜多方の地酒の樽が積み上げられていた。

喜多方駅。駅の観光案内所で、観光マップを貰い、見所を教えてもらう。

小さい美術館のようなものは、流行らなければ閉めてしまったりするので、ネットでも紙でもちょっと情報が古いと、あるはずのものがなかったり、新しいものが載っていなかったりということがある。街歩きをするにも、観光案内所のようなところで最新の情報を教えてもらってからにしたほうがいい。

7年前に折りたたみ自転車で来たときは2日目に喜多方を回った。そのとき、駅前で観光馬車に出会ったが、今はもうなくなっていて、代わりに、若松と似たような感じの周遊バスが走っていた。

まずは、市街地中心部を西に外れるほうへ歩いて、喜多方蔵の里へ行く。

蔵や、農家を移築した場所で、それぞれが展示館になっている。この蔵は、

喜多方の蔵を撮り続け、蔵の街喜多方を全国に知らしめた写真家の作品を展示していた。

こちらは農家。

全8軒を見たら、正午近い。午前中、止んでいた雨も再び、降ったり止んだりの状態になってきた。

市街地中心部へ戻り、蔵造りの建物を見て回ろうかと思ったが、喜多方駅前からの通りに出たら、都合よく喜多方ラーメンの店があった。ちょうど正午頃だし、ここで昼飯にしようと入ることにする。春月食堂という店。

カウンター、テーブルに加え、けっこう広い座敷席もあった(写した方向の後ろ側)。

食べ物メニューは麺類のみ。

チャーシューメンにする。このチャーシューの量はちょっと感動的だった。

店から出ると、すっかり雨になっていた。

酒蔵含め、蔵造りの建物を見て歩く。まずは、喜多の華酒造。幹線道路から外れた場所なので、7年前に来たときは、どこにあるのか分からなかった。

喜多方の目抜き通りである、ふれあい通り(中央通り)へ出て、北上。

蔵造りの建物や、洋館風の建物を見て歩く。

少し先で、脇道を入ったところが大和川酒造。7年前には見学した。敷地の中に入って、道路から目に付かないところに自転車を止めることができた。

ふれあい通りに戻ると、清川醸造元。

自転車だと見逃してしまいそうな横丁の商店街にも足を踏み入れてみる。

再び、蔵造りの建物を眺めつつ北上。


そして、吉の川醸造元。

そのちょっと先にあるのが、甲斐本家蔵座敷。駅の観光案内所でパンフレットと割引券を貰ったので、入ってみる。

かつては、味噌や醤油を醸造していた蔵ということ。

蔵座敷というのは、大正時代の当主が、その頃、相当に儲かったのか財を成して、蔵の中に贅を尽くした座敷を作ったもの。今は、国登録有形文化財になっているそうだ。

蔵座敷前から見た中庭。向こうが道路。右に見える蔵には、洋風の応接室があって、公開し喫茶コーナーにもなっている。

外は雨だし、喫茶コーナーでゆっくりとしていくことにする。それにしても、豪華な応接室だ。

コーヒーを注文して飲む。

休憩が終わって、もうちょっと先まで歩くと峰の雪酒造。歩きで来るのはここらへんが限度。この先に、ほまれ酒造笹正宗酒造があるが、歩きではちょっと遠い。

東に向きを変え、田付川を渡って数百メートル歩くと、おたづき蔵通りに出会う。その通りを南へ向かう。まず目に入るのが夢心酒造

さらに進むと小原酒造

雨はまだ続いているし、建物に入れるところがないかと思ったら、蔵の街うるし美術館というのがあった。

中は展示というよりも、ほとんどみんな値札がついていて、実際にはうるしの工芸品を売る店。

値札を見ながら思ったが、うるし加工したものはけっこういい値段だ。

再び、西へ向かって歩いているうちに雨がやんだ。もう午後3時頃だった。喜多方ラーメン館というのを発見。建物の中はおみやげ用のラーメン中心に、地酒やお菓子類も置いている。おみやげにいいものがないかちょっとのぞいて見る。

脇道を見ると、大きな看板。「ばんない」と書かれている。これが、喜多方ラーメンの店では一番有名な坂内食堂。

午後3時半を過ぎる頃だというのに、店の外には入店待ちの列。店内には空席待ちの列。並ぶのは嫌いだから、この光景を見たときは、ここに来なくてよかったと思った。

午後4時近くに、今日の宿の旅館俵屋へ。喜多の華酒造のすぐそば。

一風呂浴びて、午後6時ごろに晩飯に出かける。宿は、夕食なし、朝食つきのプランで申し込んでおいた。

喜多の華酒造(次の写真で道路の左側)の向かいにある弦やという店に行く。食べログの記事によると、喜多方の地酒をすべて揃えている店ということだった。だから、夜はここで飲もうと決めていた。旅館俵屋を予約したのは、別にすぐそばだからではなく、まったくの偶然。先に、とにかく泊まるところを押さえようと、値段的にも適当なところだから決めた。旅行の時期が近づいてから、喜多方で飲む店を検索したら、この弦やが見つかって、俵屋のすぐそばなのに驚いた。

上の写真で、喜多の華酒造の駐車場の看板に、弦やの名前も書かれているから、喜多の華酒造がお酒の販売促進のために経営している店かと思った。店の入口には、酒蔵の軒先にあるのと同じ杉玉がぶら下げられていたから、なおさらそう思った。

あとで、聞いてみると、喜多の華酒造とはまったくの無関係だということ。駐車場は昼間は酒造が来訪者用に使い、夜はこの店の客用になるとのこと。

さて、喜多方の地酒というと、2000年から2008年の夏まで南行徳公園の北西側角のところにあった居酒屋源さんでよく飲んだ。店主の源さんは岩手の人だが、奥さんが喜多方の出で、そのつてで喜多方の地酒全銘柄を揃えていた。みんな本醸造の一升瓶だったが。ときどきは、店の休みに喜多方へ行って、まとめて買ってきたりもしていたようだ。源さんに8年間通っていた間に、喜多方の地酒とはすっかり馴染みになった。2004年に折りたたみ自転車での夏休み旅行で会津へ来て、2日目に喜多方を回ったのも源さんで喜多方の酒に馴染んでいたからだった。

地酒も飲みたいが、最初だけはやはり生ビール。でも、少しでいいからグラスビールにしておく。

カウンターの上には、すでに醸造をやめてしまった銘柄の香具山の瓶が飾ってあった。

つまみは最初に数品をまとめて注文。まず来たのが、子袋刺し。刺身と言っても生ではなく、熱処理をしている。

そして、枝豆(小)

もつ焼が焼き上がって出てきた。シロハツタンカシラガツの5種類。写真に写った並びと合っているかはちょっと分からない。

ビールが終わったので、いよいよ地酒にした。これが飲み物メニュー。

地酒部分を切り出したのがこれ。

本醸造が多くて、源さんを思い出した。

最初に注文したのは大和川の寒造り弥右衛門。源さんで地酒メニューを初めて見たとき、まず目に入ったのが大和川だった。最初は奈良の地酒かと思った。奈良は昔の大和の国。大和川は奈良盆地が源流で、大阪湾に流れ込む川。また、大阪湾手前では大阪市と堺市の境界になっている。自分が予備校生のときまで育ったのが堺市だったが、堺で育った人間が小学校の社会科で最初に覚える川の名前は大和川。そして、大阪市内のデパートへ買い物に行ったり、映画を見に行ったりするときは、行き帰りとも大和川を渡るから、一番、馴染みのある川でもある。

大和川が会津喜多方の地酒と聞いて驚いたが、大和川酒造のご先祖が大和から会津に来た人だということで、そのような名前になったらしい。

大和川の次は、吉の川。この酒は、喜多方の地元以外にはほとんど出荷されないらしいから、飲む機会があるときには飲んでおきたい。(今日、立ち寄ったおみやげの店にも置いてあったから、そういうのを買って帰れば飲むことはできる。)

3杯目は、実はまだ酒蔵を目にしていない(7年前に来たときも見逃し、今回は遠いので行かなかった)笹正宗

次のつまみは、純煮込みキャベツ

純煮込みというのは、玉子入りとか豆腐入りとかがあるので、何も入らない煮込みをこう呼ぶようだ。そして、締めのつまみは冷トマトスライス

今日はいつになく酒が進んだが、最後にもう一杯、すぐそばなので喜多の華で締め。

弦やの建物だが、天井が高くて気持ちのいい造りだ。

けっこう飲み食いしたが、3,800円ちょっとだった。満足度も大だった。