アッパレじゃ!

大好物は舞台観劇♪ようござんすか?ようござんすね。”私見”バリバリ入りますっ!ネタばれアリアリ~。

5月 歌舞伎座 女暫

2007年05月28日 | 歌舞伎


團菊祭五月大歌舞伎 夜   5/21(月) 

十七世市村羽左衛門七回忌追善狂言
女暫(おんなしばらく)

歌舞伎十八番の「暫」を女方で!
悪逆の権力者が、
善人たちを処刑しようとした時に、
花道の揚幕から
「しばらくッ暫くッしばら~くッ」
女の声がッ!!

ええやんッ!
頭に桜だか梅だかピンクの花を沢山乗っけて!?
わけ判らん茶色の大凧を両手に持って!?
威風堂々登場したのは巴御前(萬次郎)   

玉三郎(2001/2)で観た時、
すっげぇ晴れ晴れしい役だなぁ。
グイッと心に刻まれた、
あの巴御前を萬ちゃんが…  

その姿を見たいばっかりに
わたしゃ、
いつもと同じ3階席でも一番前にいるわいな~。

「いつもと違う、女暫く~」
驚く悪の面々。
あ、発見ッ!
腹出しと呼ばれる赤っ面の敵役の中に、
男女蔵だ~い。

”暫く女”を退場させようと、
四苦八苦するのが坊さんと女鯰。

とにかくここは女同士で!
無理矢理引っ張られる女鯰・若菜(菊之助
ツツツと花道脇まで移動して、

「誰かと思えば橘屋の兄さん」
「あら音羽屋さん」とお決まりのギャグ!
「ちょっと向こうへ行ってくださいな」と菊ちゃん。
「ええ、ええ。で、何処へ?」と萬ちゃん。
「揚幕の向こうへ」 お客笑うッ!!
「いいえ行かれぬ!」
萬次郎、一睨み!
すごすご上手へ退散する菊之助ー。

舞台中央で悪者と戦う巴御前ッ!!
花四天も、カワイイ腰元だッ。
大立ち回りを美しくきめて、
めでたしめでたしー。

これじゃ終わらないよ、まだあるよ。

花道で一人萬ちゃん。
「さぁ、楽屋へ帰ってこの重い衣装を脱ぎましょう。
あら、急に太刀が重くなったわ~。
こんな物持って歩けないわ~。誰か~?」

ジャガジャン!助っ人登場~ッ!!

「あらッ丁度良かった大和屋の兄さんッ。助けて~」
「ダメですよ。皆さんお待ちかねの飛び六法が残ってますよ」

と声を掛けるのは三津五郎ッ!場内大喝采!

「兄さんは色んな人のを見ていらっしゃるでしょ。
私に演って見せて下さいな」
 場内大喝采!

羽左衛門のを見ていたから!と
口三味線で教える三津五郎。

「じゃぁ、演ってみますよ。こうですね。こうですね…」
と少し構えて
「ああ、恥ずかしぃ~」
袂で顔を隠す萬ちゃん。 場内大喝采!大爆笑!

太刀を忘れて、サッサと揚幕へ退場。
「…仕方ないな」
大和屋は、太刀を肩にヒョイと乗せ
格好良く去っていったのでした。
めでたし。めでたし。

市村萬次郎に、
坂東彦三郎(兄) 河原崎権十郎(弟)
ア~ンド亀三郎・亀寿・光
一族が揃ったこの幸せ…
あれ?
竹松は…出てないのかな。
筋書買わなかったんで…不明

大向こうが連呼する屋号は
橘屋っっ!!
場内に響き渡るこの幸せ…

2001年7月8日
84歳で逝ってしまった十七代目市村羽左衛門 。
最晩年のたった数年間しか
観ることが出来なかった…。
でも、素敵な俳優だったね。
出てくるだけで舞台がピリッと引き締まる、
っていうより、フワ~っと締まる。
優しい華のある人だった。

萬ちゃんのライフワークは
『みんなの歌舞伎
 外国人ための歌舞伎鑑賞教室
行ったことあるよ。
親子2代で、日本語と英語で色んなものを
ちゃ~んと見せてくれた。

”世界に広げよう歌舞伎の輪”
こんなワールドワイドなこと
誰にでも出来ることじゃな~い。
VIVA!橘屋

詳しくは → 市村萬次郎HP

5/1~25 歌舞伎座
團菊祭 五月大歌舞伎
夜 女暫 雨の五郎・三ツ面子守 め組の喧嘩

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7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
すてきでした (藤十郎)
2007-05-28 22:34:54
羽左衛門っていうのは、私もとてもすばらしい人だったと思っているのです。
だれそれと比べて、というのではなく、なんか、すごい人だったなぁ、という漠然とした敬愛の念があります。
渡辺保さんの本で羽左衛門の勧進帳を解説されたものがありましたが、そういうことも含めて偉大な人だったなぁ。
あんまり歌舞伎を知らない私でも、忘れがたい俳優さんです。
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竹松くん (urasimaru)
2007-05-29 00:14:01
鳶の「山門の仙太」としてがんばってました。お父さんと光くんと、三人めがねで筋書きの後ろに載っているのが個人的にツボです^^
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♪♪♪ (かしまし娘)
2007-05-29 11:10:03
藤十郎様、まいど!
さすが藤十郎さん、御存知なのですね!
>だれそれと比べて、というのではなく、
本当にそうですね。團と菊を脇からググ~っと支えていた人なのでしょう。
主役の事もよく判っている人で、こういう俳優が一座にいてくれると、センターに立つ俳優は心強かっただろうな。と想像します。
そういう舞台にもっと出会いたかった~。失敗店。
歌右衛門にも先代権十郎にも間に合わず、唯一羽左衛門に出会えて本当に幸せ。

urasimaru様、まいど! 
竹松くんいたんだ!ありゃ~チェックミス…
情報ありがとうございました!
”三人めがね”で私もツボにはまりたいなぁ(笑)
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こんばんは~♪ (真聖)
2007-05-30 00:51:06
男女蔵くん・・・
ますますお父さまの台詞回しにソックリで今回は声までも「似てる~」と確信しました。
性格は似てるんでしょうか(笑)~?

>わけ判らん茶色の大凧を両手に持って!?

でしたよね(爆)。

松也くん観たさに奮発して楽は一等3列で観たのですが、近くのお客さん、モロに身体をそらして苦笑してました~
でもぶつかってはいなかったです♪

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VIVA!おめちゃん (かしまし娘)
2007-05-30 11:35:39
真聖様、まいど!
おめちゃんは全開も腹出しだった。
ポジション違うけど(笑)
め組でもお相撲さんだった~。

>性格は似てるんでしょうか(笑)~?
どうでしょうか?反面教師になっていて欲しい…ククク。
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萬次郎さんの巴御前、すご~くよかった! (ぴかちゅう)
2007-06-04 00:10:52

萬次郎さん、PARCO歌舞伎「決闘!高田馬場」のお梅婆さん以来LOVEです!
いつも脇役ばかりですが、この役はとてもハマり役だと思いました。この巴御前にはあの声と大きな目が一番の威力になってますよね。この花道での舞台写真、GETしました!最後のご挨拶にしっかり泣かされてしまいました。
是非これからも機会あるごとにやっていただきたいと切望します!!
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VIVA!萬ちゃん (かしまし娘)
2007-06-04 11:45:06
ぴかちゅう様、まいど!
やっぱり、PARCO歌舞伎からチェック入れてる人多いですね、イイことだ!
『女暫』は玉三郎の残像がちらついて、私は巴御前の萬ちゃんより、
その後「め組」でいつもの様に脇で出た時に、
やっぱりこっちの方がスポっとツボにはまるな。と実感しました。
兎にも角にも、橘屋がクローズアップされて本当に嬉しかった。
萬ちゃんのおめめパッチリとあの声、好きです。
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