薬屋のおやじのボヤキ

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ラムネ瓶の栓にする玉はA玉、じゃあビー玉って何だ?

2023年07月10日 | 心に安らぎを

ラムネ瓶の栓にする玉はA玉、じゃあビー玉って何だ?

 浄土真宗の東本願寺出版「法語カレンダー随想録 今日のことば2022」という小冊子、もう1年半以上前のことになるが、これをいただいた。その中に興味ある随想録がしたためられていたのを、今になって思い出したので、遅ればせながら皆さんに紹介したい。

(著:谷大輔(京都教区良覺寺住職))
 ラムネ瓶の栓をするための玉を何というかご存じですか? 一般的にあの玉は「ビー玉」と呼ばれますが、正式な名称を「A玉」というそうです。
 ラムネは炭酸水ですから、しっかりと栓をする必要があります。そのため栓の役割をするガラス玉は完全な円形で少しでも傷があってはなりません。厳しい規格審査に合格したものがラムネ玉として認められた”A玉”になれます。そして規格審査の“A”に不合格だった玉は、“B”、つまり“B玉”と呼ばれています。B玉は規格に不合格ではあるけれど、せっかく作ったものを捨てるのはもったいないので、ラムネを買ってくれる子どもにあげようと駄菓子屋に置かれるようになりました。やがてB玉は「ビー玉」と呼ばれるようになり、いまも広く親しまれています。
 皆さんはA玉ですか? それともB玉ですか? 自分を振り返った時、A玉のように挫折なく生きてこられたと思える人は少ないでしょう。誰しもB玉のように、世間の価値観から落ちこぼれて、挫折して唇を嚙みながら悔し涙を流した経験が、大なり小なりあるのではないでしょうか?
 世間には人間をはかる価値観が溢れています。有用や有益で人間がランク付けされ、間に合う人間には居場所が与えられますが、世間の価値観からふるい落とされた人間の居場所は、小さく狭くなって、どこにもなくなってしまいます。
 そういった世間を生きていると、知らず知らずに世間の価値観は自分の価値観になります。A玉のように時流に乗りうまく生きられているときは何も問題を感じませんが、B玉のように世間から価値のない者と見捨てられたとき、自分で自分をはかり、「こんな自分でなかったら」と自分で自分を見捨ててしまいます。そして、自分を価値のないものと認めたくないから、自分より下の人間を探すことで自尊心を保とうとする。生きるということの意味を、世間の価値観だけで見出そうとすると、劣等感、そして優越感から解放されることはないのです。
 仏の教えは世間を「覆真(ふしん)」と言い当ててくださいます。世間の価値観は、真実・本当のことを覆い隠しているから、世間に生きる我々は本当ではないことを本当のように勘違いし、迷い、苦悩しているのです。
(中略)
 B玉は審査に合格できなかった規格外の落ちこぼれかもしれません。しかしビー玉は、えらばれ、はかられ、見捨てられるという価値観ではないところで、今でも居場所があります。無条件にそのままを受け入れられているそのすがたは、濁った眼で覆い隠されて見えないけれども、我々が深いところで求めている真実・本当のことを教えてくれているように思います。
(引用ここまで)

 いかがでしょうか。誰しも存在価値は等しく持っており、その存在価値に優劣は付けられないというもの。
 坊主もたまにはいいことをおっしゃる、という3分法話でした。
 仏教は宗教にあらず。釈迦は思想家であり、釈迦は人々に人生の生き方を知らしめたにすぎない、と小生は捉えています。もっとも、その思想にたどり着くまでの思考は哲学であり、その後に発展した仏教哲学は実に奥深く、これぞ真理、といった感がしますが、再度言いますが、この仏教哲学も宗教とは無縁のもの。

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おはようございます (barso)
2023-07-11 07:54:53
 ビー玉の由来は、ビードロ玉だったかなと思いましたが、そうでした、A玉とB玉の区別から来たという話を以前なにかの本かネットで読んだことがあるのを思い出しました。
 しかしその話を知ったとき、この記事のような深い話にまでは自分の中で発展せず、凡人と賢者の違いを思い知らされました。

 現代は価値観が急激に変わってきていますね。弱者や少数者や女性やLGBTを大事にする風潮が高まってきています。パラリンピックも以前より多く報道されるようになった気がしますし、CO2の環境問題も欧米では全自動車を電動化する話にまでなっています。

 ひと昔前は人種差別や女性蔑視はまあ当たり前のような時代でしたから、だんだんと進歩してきていますが、ただ、度を超して差別はいけない、多様性を重んじよとなると、それにちょっとでも反すると思われるとすぐ訴訟を起こされたりして、かえって多数者のほうが住みにくい世の中になっているケースも目立っています。

 GUMやリステリンなどの口内殺菌剤をずっと毎日使っていましたが、あまり良くないと聞いて、今は時々にしています。きれい好きが高じて除菌や殺菌が日常的になると、かえって肉体に本来備わっている生命力が衰えるように 正しさや清さも度が過ぎれば嫌味になるので、この風潮は極端にならないようにしてほしいと思います。
バーソ様へ (薬屋のおやじ)
2023-07-11 10:36:54
今回もコメントいただきありがとうございます。
普通なら捨てられる運命にある規格外品を拾ってくださった方(今回の場合はB玉)、こうした方の名前は出てきませんが、ほんと立派な方です。
高効率、高生産性をことのほか重視するようになった現代社会では、人間も規格外品ばかり。
人間も規格外品のほうが味があっていいのですがね。本当は。

除菌、殺菌、滅菌が華やかな日本社会。
ヒトに悪さをする細菌は、ごく一部です。ヒトに不要な物を餌とする細菌はごまんといます。皮膚常在菌、口腔常在菌もそうで、ヒトと共生し、歯茎や口腔内粘膜を守ってくれています。
口の中の細菌を除菌、殺菌、滅菌すると、口腔常在菌もやられてしまい、歯茎や口腔内粘膜の防御ができなくなり、普段は口腔常在菌が抑え込んでいる一部の悪玉菌がのさばって歯茎や口腔内粘膜に炎症を起こさせます。
よって、口腔内除菌剤は逆効果になるのです。
口腔常在菌の働きが悪くて口臭なり炎症が心配なら、主な口腔常在菌である乳酸菌を補ってあげるといいです。
参考として次のサイト
https://hilife-group.com/blog/210409-2/#%E4%B9%B3%E9%85%B8%E8%8F%8C%E3%82%92%E9%85%8D%E5%90%88%E3%81%97%E3%81%9F%E5%8F%A3%E8%85%94%E3%82%B1%E3%82%A2%E7%94%A8%E5%93%81%E3%81%8A%E5%8B%A7%E3%82%816%E9%81%B8
なお、舌には夜の間に雑菌が大増殖します。特に口呼吸するとそうなります。これが歯周病の元にもなります。
朝起きたら、歯を磨くのではなく、舌を磨く。
ホームセンターやドラッグストアの歯ブラシ売り場に「タン(舌)クリーナー」がたぶん2~3種類並んでいます。1本で何年ももちます。
舌の奥のほうまで磨くといいのですが、“オエッ”となりますから、ほどほどの所まででいいです。そして、擦り方もほどほどでいいです。
小生、もう5年間、1本のタンクリーナーを使い続けています。
参考記事(このブログ)
https://blog.goo.ne.jp/miyakekazutoyo230910/e/949acf344aba594687effab84b07fb81

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