新型コロナ対策は免疫力つまり自然治癒力を高めるに尽きる
(2021.3.6一部追記)
風邪、インフルエンザ、新型コロナ、これらは皆、けっこう類似したウイルスが原因しています。引いて(つまり感染して発症)しまったら、ウイルスによりまた人により症状にどれだけか違いがありますが、風邪の諸症状が出る、というものです。
これらに対する治療薬があるかといえば、「ない」のです。いやインフルエンザには抗ウイルス薬があるじゃないかと言われる方もおみえでしょうが、これはインフルエンザウイルスの増殖をある程度抑える効果しかなく、決してウイルスを殺してはくれません。初期(まだ体内でどれだけもウイルスが増えていない)に使ってはじめてどれだけか効果が期待できるだけで、高熱が出てうなっている状態となってからではもうなんともなりません。
体内で増殖したウイルスを殺すのには、唯一、自分の体に備わった免疫力つまり自然治癒力に頼るしかないのです。自然治癒力が大きいか小さいかによって、ウイルスに感染しても無症状で済んだり、“風邪かな?”で終わってしまったり、最悪の場合は肺炎を併発して死に至ったりするのです。
よって、風邪であろうとインフルエンザであろうと新型コロナであろうと、罹る人は罹るのであり、罹らない人は罹らないのです。
大雑把に捉えると、日本で毎年、冬場に普通の風邪に罹る人(発症し医師の診察を受けた者)は1千万人で死亡者は1千人(致死率は0.01%)、インフルエンザに罹る人(同)は1千万人で死亡者は1万人(致死率は0.1%)です。そして、感染すれど全然発病しなかったり、“風邪かな?”で終わってしまう人はその数倍はいます。つまり日本人の過半が感染しているのです。
さて、問題の新型コロナ。まずは最悪のケースを想定することとします。
今回の新型コロナの感染力はインフルエンザと同じかそれ以上と言われていますから、行動規制を一切取らなかったら、今頃は新型コロナに罹った人は1千万人にはなっているでしょう。そして、致死率はインフルエンザより一桁上の1%で死亡者は10万人、感染すれど全然発病しなかったり、“風邪かな?”で終わってしまった人は数千万人はいるという計算になります。
インフルエンザは暖かくなると感染力が急激に弱まり、暑く感じる日が続くようになると消滅してしまうのが普通ですし、旧型コロナ(風邪の2割程度の原因ウイルス)も毎年冬場に流行りますが同じ傾向をたどるようです。でも、新型コロナはしぶとい。南半球でも流行っていますから、暑くなってもそう簡単には消滅しそうにないです。
こうなると、全国津々浦々“3密”だの営業自粛だのと行動規制していても、じわりじわりといつまでも感染は拡大し続け、あらかたの日本人が感染するまで新型コロナは収束しないことになります。(今夏にいったん収束したように見えたとしても、今冬に再び勢力を盛り返すでしょうし、翌年以降も同様に。)
ここで、世界に目を転じてみましょう。
ヨーロッパでは新型コロナ感染が急激に拡大しだしたとき、ドイツのメルケル首相は放置しておいたら国民の6、7割が感染するだろうと言いました。(6、7割は妥当な線でしょうね、インフルエンザがそうですから) そして、日本よりもかなり厳しい行動規制をかけましたが、感染者は現在15万に迫っています。
こうした行動規制の効果が発揮できるのは先進国だけでしょう。例えば、少し遅れて感染が広がり出したブラジル(感染者は現在5万人に迫っています)では、州知事や市長が取り始めた商店営業中止などの感染防止策に対して、ボルソナロ大統領が猛反対し、「新型コロナはちょっとした風邪にすぎない」「なぜ学校を閉鎖しなければならないのか」「仕事に戻って経済を回そう」と声を荒げ、感染拡大を「60%から70%の国民が感染することでブラジルに免疫がつく」から、これをよしとし、あげくの果てに「私たちは皆、どうせ死ぬのだ」とまで言い放ちました。ブラジルでは保健衛生施策の権限は地方にあるようで、大統領のこの発言は無視されているようですが、“3密”状態の大規模なスラム街が広がっていますから、行動規制の効果はどれだけも期待できないでしょう。
中東やアフリカ諸国となると、極端に保健衛生が悪い所が多いですし、難民キャンプともなるとひどい“3密”状態ですから手が付けられません。
こうしたことからすると、ウイルスは世界中を駆け巡りますから、行動規制をしなかった国々で蔓延し、せっかく鎮圧した先進国へ再上陸し、行動規制してみても元の木阿弥に、ということになりましょう。半分鎖国状態にして水際作戦を展開しても、無症状者がすり抜けるでしょうからなんとも防ぎようがないです。
こうした世界情勢にかんがみると、結論はただ一つ。
先進国、開発途上国、内乱状態にある国などなど世界中全部が全部、全人類が新型コロナに感染して、全人類が免疫力を持つしか新型コロナに勝てない。(いったん感染すればウイルスに対する抗体ができ、基本的に二度と同じウイルス疾患に罹らない。)
つまりブラジルの大統領の言うことが正論となりましょう。先進各国の現在の施策は単なる悪足掻きにすぎない、となります。
そして、難民キャンプが置かれている国や内乱状態にある国がまず最初にほぼ全員が感染して新型コロナ禍から脱し、次に開発途上国が立ち直り、そんな頃には資本主義を採っている先進各国は経済崩壊してしまっている、という事態に至るでしょう。
そうしたなかで唯一残る大国は特殊な資本主義体制(負債を抱えて倒産するしかない企業であっても国策で支え得る。よって連鎖倒産はない。)を採っている中国だけとなりましょう。こうしたことから、陰謀説がすぐ出てくるのですが、わからんことは皆、陰謀だとしてしまえば、簡単に説明できてしまいますから、万人が認める確たる証拠がないかぎり、説はあくまで説に過ぎず、陰謀説なるものはすべて信用が置けないものです。
ところで、100年前のスペインかぜ(その当時の新型インフルエンザ)、これは3年間かけて全人類が感染したと考えていいほどに強烈なもので致死率も高かったのですが、新型コロナは、はたしてそこまでの広がりをみせるかどうか、です。
新型コロナはまだ流行り始めたばかりですから何とも言えないですが、感染拡大速度は若干遅い感がします。遅ければ安心できるかと言えば、その逆で、遅ければ3年では済まず、一巡するまで5年も6年もかかってしまい、かえって厄介です。
ここまで、最悪のケースを想定して話をしてきましたが、もう一つ厄介なことがあります。スペインかぜのときは若者や働き盛りの世代がバタバタと死にましたが、年寄りはどれだけも死にませんでした。これは、何十年も前に流行ったインフルエンザと型が似ていたのでしょう。それに感染していた当時の若者が抗体を得ていて、その抗体を何十年も保持し続け、天命を待っているところでスペインかぜがやってきた。よって、年寄りたちには“俺はどってことない!”と相成ったのですが、今回の新型コロナはその逆で、若者や働き盛りの世代はほとんどがどってことない(加えて、インフルエンザにメチャ弱い20歳未満は“へでもない”)のですが、年寄りはバタバタと肺炎で死んでいっています。
こうなると、年寄りの政治力がめっぽう強いお国柄のどこかの国にあっては、“俺は死にとうねえ、何とかせえ!”という年寄りの悪足掻きを政府は無視できず、感染症病床をしっかり確保し、人工呼吸器をしっかり備え、重篤な肺炎を起こした年寄りを延々と生かし続けるという、いかにも無駄な治療に医療機関は全力を注ぐことになります。
こうしたことから新型コロナの重篤な患者は小出しにして重篤患者治療がパンクしないよう、つまり医療崩壊しないような施策を政府は打つことになります。現在展開されている政府の施策は、そのための“3密”であり営業自粛である、というしかないです。
加えて、医療崩壊してしまうと、真っ先に医者が責められますから、医者も患者は小出しで送られてくるのを強く望みます。医者の権限がとにかく強いお国柄のようでもありますから、政府はやはりここでも“3密”と営業自粛の一点張りとなります。
唯一の救いは、先に言いましたように「インフルにメチャ弱い20歳未満は“へでもない”」ということでして、政治力が弱い子育て世代は放っておかれても「新型コロナ恐るるに足らず」となりましょう。
もっとも、この世代は経済基盤が脆弱ですから、“3密”と営業自粛が続くと「食うにも困る」という悲惨な状態に留め置かれる方々がどんどん出てきます。現在のコロナ騒動が長引けば長引くほどに経済問題が顕著に現れてきて、子育て世代は体は潰れなくても心が潰れて逝ってしまうことになりかねません。
やっぱり政治力が弱い世代は最大の被害者となりそうな雲行きです。
じゃあ、どうしたらいいか。正直言って祈るしかないですね、新型コロナがこうした最悪の事態を引き起こすウイルスではないことを。夏になればウイルスの力が弱まり、感染しても重篤にならず、単なる夏風邪で済んでしまうように。そして、皆が夏のうちにウイルス感染してしまい、今冬は、寒くなって元気を取り戻したウイルスに対抗する抗体をちゃんと持ち備えている、という状態に皆がなることを。
いずれにしても、油断ならない新型コロナウイルスです。いくら“3密”と営業自粛をしていても防ぎようがないウイルスである感がします。完全防御の医療関係者がバタバタと感染しているのですから。その大きな原因として、人から人への直接的な飛沫感染よりも、物を介しての感染が大きいようです。病院内でパソコンだの器具だの書類だの共有して使うものに触ってウイルスを掌(てのひら)にくっ付け、その掌を知らず知らず目、鼻、口へやり、ウイルスが粘膜に入り込んで感染してしまう、といったところのようです。
我々一般人も、それと一緒で、「絶対に掌を目、鼻、口に持っていかない」という習慣を身に付け、食べ物を口にするときは必ず手をきれいに洗ってからにする、これが一番ということになりましょう。なお、消毒液がなかなか手に入りませんから、手は石鹸で洗うしかないですが、このとき、亀の子タワシを使うといいです。掌同士を擦り合わせるより何倍も除去効果がありますからね。
ここで、申し添えておきますが、アルコール消毒液は考えものです。毎日何度も使うと、酒が飲めない方はまず皮膚アレルギーを引き起こします。そうなると、通常は掌からはウイルスは体内侵入しないのですが、荒れた掌からウイルスが侵入してしまうのです。なお、掌以外の皮膚はとても薄いのですが、皮膚常在菌がヒトと共生しており、その常在菌が侵入者(ウイルス)を殺してくれます。よって、掌はゴシゴシ洗ってもいいのですが、手の甲はやさしく洗い流す程度にしておかないと危険です。
冒頭で「自分の体に備わった免疫力つまり自然治癒力に頼るしかないのです」と言っておきながら、このことについてやっと触れる状態になりました。遅くなって申し訳ないです。
まずは免疫の仕組み、これを理解していただきたいと思います。これは次の過去記事をご覧ください。風邪もインフルエンザも新型コロナも全く同じでです。
風邪・インフルエンザ大研究:生体防御反応を正しく理解して対ウイルス戦争に勝とう!
この中でも書きましたが、食養生に関しては、第1に「飽食しないこと」、第2に「免疫系の水際を担うマクロファージは砂糖に弱く、甘い物をたくさん取るとウイルスを殺す力が激減するから避けること」、第3に「免疫系で最も重要な胸腺の機能維持に欠かせない亜鉛やセレンなどの微量ミネラルを補給すること」が重要になります。
(2021.3.6追記)
ここにあげた3つの対処法の他に「腸内環境改善」があることを忘れていました。新型コロナウイルスに対しては、ことのほかこれが重要になってきます。
コロナ感染予防はやはり腸内環境改善が一番、わけても酪酸菌がものを言う
(追記ここまで)
飽食がなぜいけないかと言いますと、「三大栄養素である炭水化物、脂肪、たんぱく質はいまだヒトの代替食糧であるからして消化に随分とエネルギーを消耗し、免疫系の働きを阻害する」というものです。野菜と植物系発酵食品だけ摂っていれば、腸内細菌が消化してくれますからエネルギー損失はほとんどなく、有り余ったエネルギーは免疫系にまわされ、免疫力がぐーんとアップするというものです。でも、いきなりそうすると(特に生野菜は)体を壊し、免疫力もがた落ちになりますから、通常人は「煮物野菜、味噌汁、納豆、漬物をメインに据えて腹八分」がベストということになります。
この段落で言ったことにビックリなさる方が大半でしょうが、その解説は次の過去記事で行っています。めちゃ長文ですがお時間がありましたらご覧ください。
ヒトも野菜も本来の栄養を取っていない、この事実に驚愕!
ここで、当店のコマーシャルとなりますが、亜鉛やセレンなどの微量ミネラルは日本人の場合は不足気味で、インフルエンザに対抗できる免疫力を付けるには「亜鉛、セレン、カルシウム、マグネシウム」が特に重要と言われており、新型コロナ対策としても、これらを全部含んだ総合ミネラル剤を1日所要量の5割補給するようお客様にお勧めしています。
これについても参考となる過去記事を下に掲げておきます。
あなたは新型栄養失調ではありませんか。ビタミン・ミネラル不足がこわい。
そして、体温を高めに維持していないと免疫力が発揮できないですから、低体温(冷え症など)の方には、漢方でいう「脾」の働きを良くする薬用人参の類を毎日お飲みになるようお勧めしています。「脾」とは脾臓を指すのではなく、消化吸収の要を意味し、臓器で言えば「胃」に相当します。大ざっぱに言えば「胃を温めてあげる」ということになります。
ですから、冷たいものは絶対飲んじゃダメ、アイスクリームを食べるなんてもってのほか、のどが乾いたら白湯を飲め、です。こうして体温を高めに維持することが新型コロナ対策として重要なことになります。
加えて、胃が温まると「ホッとした気分」になります。ストレス社会にあって、今の時期は年度替わりでストレスが強まる上に、新型コロナの過剰なストレスが上乗せされています。かくもストレスが溜まると免疫力もグーンと下がりますから、ストレスを抜く意味でも「胃を温める」ことはとても重要です。
最後にストレス軽減策。新型コロナに関することは“3猿”「見ざる、聞かざる、言わざる」を押し通し、「新聞を見ない、テレビニュースを聞かない、コロナのことは言わない」に取り組むことです。恐怖感を煽るだけでろくなことがないですからね。
それらに代えて「楽しいこと、面白いこと、ワクワクすること」に注意を向けましょう。家の中でも何か見つかるでしょうが、一年で一番いい季節ですから、外へ出てこれらを探せばいくらでも見つかるはずです。それをオーバーに喜べばいいんです。
また、不安でなかなか寝付けない方は、今日あった「楽しかったこと、面白かったこと、ワクワクしたこと」探しを繰り返していると、知らぬうちに眠り込んで熟睡し、朝起きたら「ニコニコ元気」な自分になっていることにビックリなさることでしょう。そして、朝日を浴びながら軽くラジオ体操の真似事でもすれば、心はパーッと明るく爽やかになってきますよ。
ここで、まとめ。皆さん、自分の心と体を守るのは自分でしかできません。自分で考え、自分で自然治癒力を高め、自分で自分の心を高めるしかないのです。今般の新型コロナにそうして取り組めば、貴重ないい財産を得たことになり、将来の苦難にも十分に太刀打ちできるようになりましょう。あなたの心身に苦難に対する“抗体”ができるのです。この“抗体”は一生消えることがありませんからね。今が“抗体”づくりのチャンスなのです!
もう一つ「心をパーッと明るく爽やかにする」参考記事を下に貼り付けておきます。お時間がありましたら、ごゆっくりご覧ください。
「幸せホルモン」セロトニンと「睡眠ホルモン」メラトニンを十分に出す生活習慣を
長々とここまで綴ってきましたが、少しでも読者の皆様の参考になれば幸いです。