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菜種油、水素添加植物油など数種類の植物油脂は有害作用を示す(各種研究報告編)

2019年12月30日 | 正しい栄養学

菜種油、水素添加植物油など数種類の植物油脂は有害作用を示す(各種研究報告編)

 2019.12.19に投稿した「脂肪摂取基準P/S比は真逆。動物脂肪を増やし、植物油を減らすべし。」のなかで、「菜種油、水素添加植物油など数種類の植物油が、VK2-オステオカルシン・リンクを阻害して、糖尿病などを増やす」、「いまだ原因物質は特定されていませんが、その未知微量因子の毒性は極めて強いものがあり…」と紹介し、2019.12.12に投稿した「水素添加植物油脂はトランス型脂肪酸以外の毒物により食用に不適です」のなかで、「(水素添加植物油脂にあって)VK2-オステオカルシン・リンクを阻害する原因物質としては、植物油の水素添加の過程で副生するジヒドロビタミンK1が特定されており…」と紹介しました。
 そして、「菜種油、水素添加植物油など数種類の植物油」とは具体的にどんな油なのか、については2019.12.30に投稿した「菜種油、水素添加植物油など数種類の植物油脂は有害作用を示す(総論及び用語解説」で紹介しました。
 本稿では、こうした植物油がどのように有害作用を示すのか、について、引き続き下記の参考文献から幾例かを紹介することとします。
(備考)本稿で、幾つも専門的な用語が出てきますが、その用語解説は前稿の後段で示しましたので、参照なさってください。

参考文献:2019.9.8 発刊「日本人は絶滅危惧民族 ー誤った脂質栄養が拍車ー 」
<裏表紙:糖尿病 慢性性腎炎 骨折 脳・心血管病 認知症 少子化の予防を目指して>
(日本脂質栄養学会 食品油脂安全性委員会 糖尿病生活習慣病予防委員会 編著者:奥山治美)
※この「日本脂質栄養学会」は信用が置けるか否かですが、これについては下記の記事で小生の受け止め方を書いています。ポイントとなるのは「利益相反開示」です。
 久しぶりに本を買い、食の見識を新たにする

(参考:本書の巻頭における「書評」富山大学名誉教授浜崎智仁より抜粋) 
「植物だから安心・安全・体に優しい」とは単なる迷信だ。植物にはありとあらゆる毒があり、食べられる物は限られており、「野菜(あるいは果物)」と称し区別されているくらいだ。ちなみに「野動物」という言葉はない。動物の肉が安全なためだ。また和漢薬の大部分は植物由来で、いわばその毒性を利用して薬としている。(2019年7月)

 これより、菜種油、水素添加植物油など数種類の植物油がどのように有害作用を示すのか、について、数多くの研究報告の中から小生の独断と偏見で数項目を抜粋し、それを紹介することにします。

(P.33)脳卒中易発症性ラットに対する寿命短縮作用
 この分野は、油脂の長期投与の結果を評価する研究から始まった。…このラットの系統に種々の油脂を10%含む普通飼料(油脂含量は24%E(エネルギー%)であり、日本人の平均的な油脂摂取量27%Eより少ない)を離乳期から自由摂取させると、生存期間(寿命)に大きな差が認められた。…大豆油や菜種油を部分水素添加するとトランス脂肪酸とジヒドロビタミンK1が作られるが、このジヒドロビタミンK1はVK2-オステオカルシン・リンクを阻害するので…、これが寿命短縮活性の本体の一つであると解釈できる。

(P.40)脳卒中易発症性ラットの寿命を短縮する因子ーージヒドロビタミンK1および未同定の有害因子
 菜種粕は家畜や養鶏、養殖漁業などのタンパク源として重要である。しかしその毒性のため、有害物質の含量を大幅に下げたといわれるダブルロー型菜種(カノーラ菜種)の場合でも、家畜などに与えうる菜種粕の量には上限が定められている。
…(有害作用を示す物質の候補は幾つかあるが)これらのどれが…作用を示しているのか、あるいは複数の成分が相乗的・相加的に働いている結果かもしれない。多くの生薬・天然物の場合は、成分を分けてゆくと活性がみられなくなることがある。有効成分が確定していない場合の毒性学的な扱いは、単純ではないかもしれない。しかし、多年にわたって異なる企業で、また異なる国で生産された菜種油に共通の毒性が認められる以上、菜種油を一つの物質としてその栄養評価を行うことができる。

(P.34)カノーラ菜種油が大豆油にくらべ、オメガ6/オメガ3比が低いにもかかわらず種々の有害作用を示すという動物実験の結果は、国内の複数の研究室、カナダ保健省の研究所(Health Canada)のほか、韓国やブラジルなど複数の研究室から報告されている…。報告されている主な有害作用として、脳卒中、腎障害、血小板数の減少、男性ホルモン低下、糖尿病発症、骨粗しょう症促進、脳機能(行動パターン)の変化などがある。…(コレステロール低下剤の)スタチンの副作用と驚くほど似ているが、スタチンとこれら数種の植物油脂に共通の作用メカニズムが存在するからである…。

(P.37)カノーラ菜種油と水素添加大豆油の有害作用は、VK2-オステオカルシン・リンクの重要な役割ーー数種の植物油は、このリンクを阻害して多くの有害作用を示す
 ビタミンK2(VK2)を補酵素とする酵素は、オステオカルシン(骨髄)やマトリックスGlaタンパク(軟組織)をγ-カルボキシル化して組織に蓄積する。これらのタンパクは、十分に活性化されるとカルシウムやリン酸を保持し、組織の石灰化(異所骨形成)を抑える。
 マウスをあらかじめ異なる油脂を含む餌で飼育し、脚部(異所)に骨形成タンパク(BMP)を含む徐放性カプセルを移入した(資料19)。VK2-オステオカルシン・リンクが働いている大豆油群では異所骨形成は抑えられているが、カノーラ菜種油と水素添加大豆油ではそのリンクが阻害されており、異所骨形成が4倍ほどに増えていた。実際、オステオカルシンの活性型/不活性型の比は、大豆油群に比べカノーラ菜種油と水素添加大豆油で有意に低かった。

(P.41)カノーラ菜種油の毒性とそのインパクトーー毒性学的評価
 カノーラ菜種油の毒性成分は未同定である。また水素添加大豆油の中の有害物質はジヒドロビタミンK1のほかにも存在する可能性がある。このような場合、カノーラ菜種油として、また水素添加大豆油として毒性評価をすることになる。すなわち動物に与える用量を下げてゆき、脳卒中易発症性ラットの寿命を短縮しない無毒性量から耐容一日摂取量(TDI値)を求め、現在、日本人が平均的に摂取している量がTDI値の何倍にあたるかを求めることにした。
 最近、植物油脂の精製過程で副生する3-MCPD(3-モノクロロプロパンジオール)という物質の毒性(腎臓、精巣)について、国際的な専門家会議(FAO(国連食糧農業機関)/WHO世界保健機関))で議論され、わが国の省庁もそれに参加している(資料22)。動物実験における無毒性量から不確定係数を乗じ、耐容一日摂取量(TDI値)が求められ、現在の摂取量(暴露量)がTDIの何倍になっているかという比が、安全性・毒性の指標として使われる。

(P.36)高オレイン酸植物油脂の脳卒中促進作用と精巣毒性
 …脳卒中易発症性ラットのモデルでは予想に反し、高リノール酸(多価不飽和脂肪酸)型の紅花油やひまわり油に比べ、高オレイン酸(一価不飽和脂肪酸)型の紅花油やひまわり油が、寿命を大幅に短縮した(Okuyama H,2007)。一方、オレイン酸含有量の高いカノーラ菜種油に比べ、バターやラードのようなオレイン酸含有量が高い動物性脂肪には寿命短縮作用がみられないことから、これら植物油の高オレイン酸型への転換(変異原物質による処理後の選別による)に付随して、脳卒中促進因子が生成した可能性が高い。この点で、遺伝子組み換え(農薬耐性)により得られた高オレイン酸大豆油の動物に対する安全性については興味がもたれていた。
 最近、El-Kholyら(2015)が成熟雄SDラットへの65日の給餌試験の結果を報告した。実験条件が明確に記述されておらず疑問点がいくつかあるが(資料18)、高オレイン酸大豆油の精巣毒性が明確に示されている点で興味深い。遺伝子組み換え高オレイン酸大豆は安全性が確保されたという国の判断から、わが国では流通が承認されている。食用油としては流通しているかどうかわからないが、安全性に関する基礎研究(動物への給餌実験)がほとんどなされていない。この報告(El-Kholy 2015)でオリーブ油の栄養効果は、他の研究結果から予測されるものと合わず、産業界から独立している研究者による再現性のチェックが必要と考える。残念ながら、高オレイン酸大豆油は安全性研究用にも入手できていない。現在の法律では、加工食品に混ぜられた高オレイン酸大豆油はその旨の表示が必要とされないので、日本人がこれをどの程度摂取しているかは、わからない。

(P.74)数種の植物油脂による精巣機能障害
 カノーラ菜種油や水素添加植物油は…脳卒中易発症性ラットでは精巣テストステロン含量を半減させ、血漿テストステロンレベルを有意に下げた(資料56)。仔(二世代目)の生存率にも影響することが明らかになり(Tatematu K,2004)、カノーラ菜種油や水素添加植物油が環境ホルモン作用を持っていた。その影響(摂取量/許容一日量の比)は、いわゆる最強の環境ホルモンといわれているダイオキシン(四塩化物体)より、二桁ほど高いと計算されているが(資料22)、関連する企業・行政・学会はこれらの報告を無視したままである。

(P.77)血中テストステロンレベルと病気との関係
 カノーラ菜種油や水素添加植物油は、VK2-オステオカルシン・リンクを阻害して血漿や精巣のテストステロンレベルを大幅に低下させた(資料56)。この阻害が人でも起こっている可能性は、血清テストステロンレベルと癌死亡、心血管病死および総死亡との間に負の相関があることからも明らかである(資料60)。…
 米国退役軍人の追跡調査では、血清テストステロンのレベルが下がるにつれて、生存率が低下することが示されている(Shores MM,2006)。かつて男性のほうが心血管病は多いので、テストステロンの高値は心血管病の危険因子であると考えられたことがある。しかし、逆であった。数種の植物油脂やコレステロール低下剤のスタチン、血液凝固抑制剤のワルファリンなどによるVK2-オステオカルシン・リンクの阻害が、テストステロン産生を抑制し、多くの病気の発症を促進していると解釈しても矛盾はない(資料20)。

(P.113)オリーブ油の毒性について
 …オリーブ油に関してはさらに壁(国際オリーブ協会)が厚く、安全性の問題がマスクされています。脳卒中促進作用がカノーラ菜種油と同程度に強い(Ratnayake WM,2000a;2000b:Tatematu K,unpublished)、発癌促進効果が異常に強い(Onogi N,1996、資料88)などの有害作用が報告されており、そのメカニズムもVK2-オステオカルシン・リンクの阻害と関連付けられます。
…オリーブ油学者がこれら既報の有害作用を無視し、本書で否定しているコレステロール低下作用を標榜することは、科学的ではありません。そして、オリーブ油消費の高い国・地域に、人口減少が激しく…、認知症有病率が高く…、低体重出生児が多いのです…。ただし、これらは菜種油消費国の日本にも共通しており、これまでの誤った脂質栄養指導が主因の一つです。

(P.98)有害作用を示す数種の植物油脂に対する対策
 …一時も早く、日本脂質栄養学会の推奨する脂質栄養への方向転換が必要であることを理解されるよう切望する。企業や油糧種子輸出国の利益追求の強大な圧力があると推測されるが、すでに欧米では着実に対策が進んでいるように見える。
 化石燃料を再生可能エネルギーに変える努力が世界的になされている。脳卒中促進・環境ホルモン作用などを示す数種の植物油脂をバイオ燃料やプラスチックなど工業用に転用する。先進国ドイツやフランスでは、消費菜種油の63%がバイオディーゼル用に使われている(Wikipedia,2018)。そして米国では、菜種油をプラスチック原料とする工場の規模拡大を目指している(Arnason R,2019
)…。日本の場合、飼料としての粕が必須であれば、独、仏でみられるような有害な植物油脂を食用ではなく非食用へ展開することが、人口減少国に転落しない一つの要因であると解釈できる。
(引用ここまで)

 いかがでしょうか。随分と恐ろしい「数種類の植物油脂」(市場流通規模からすると過半の油脂が、となります)です。
 ところで、本書は、その表題が「日本人は絶滅危惧民族 ー誤った脂質栄養が拍車ー」となっており、研究報告の資料解析に、その多くを「少子化、不妊、自殺率上昇など」に費やしています。これについては本書を購入してご覧いただくとして、本書のまとめの最後で次のようにくくっています。前稿と重複しますが、ここに再掲し、本書の紹介をこれにて閉じることとします。

 …本書では、「植物油脂/動物性脂肪の摂取比率を上げ、コレステロール摂取量を減らす」という過去半世紀に国際的に権威のある機関から発信されている誤った脂質栄養指導が、“こころ”と“からだ”を障害する結果となり、少子化、人口減少の一因となっているとする医療仮説を提起した。…われわれの医療仮説は、因果関係を示す多くのメカニズム研究とそれに合う観察医療(臨床)に基づいているが、ランダム化比較試験のデータがないことから仮説とした。しかしこの医療仮説以外に、少子化、人口減少をもたらしうる自然科学的要因は報告されていない。ストレス仮説があるとしても、その定量性と実験的根拠に乏しい。
 …本書で提唱する脂質栄養の実践においては、おおきなコスト増を伴うわけではない。①有害作用のメカニズムが分かった数種の植物油脂を食用ではなく工業用に転用し、②安全性の高いことが明らかにされている植物油の供給を増やし、③誤った脂質栄養学で食環境から避けられるようになった動物性脂肪を、過剰摂取(肥満)にならない範囲で食用に利用することである。…

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菜種油、水素添加植物油など数種類の植物油脂は有害作用を示す(総論及び用語解説)

2019年12月30日 | 正しい栄養学

菜種油、水素添加植物油など数種類の植物油脂は有害作用を示す(総論及び用語解説)

 2019.12.19に投稿した「脂肪摂取基準P/S比は真逆。動物脂肪を増やし、植物油を減らすべし。」のなかで、「菜種油、水素添加植物油など数種類の植物油が、VK2-オステオカルシン・リンクを阻害して、糖尿病などを増やす」、「いまだ原因物質は特定されていませんが、その未知微量因子の毒性は極めて強いものがあり…」と紹介し、2019.12.12に投稿した「水素添加植物油脂はトランス型脂肪酸以外の毒物により食用に不適です」のなかで、「(水素添加植物油脂にあって)VK2-オステオカルシン・リンクを阻害する原因物質としては、植物油の水素添加の過程で副生するジヒドロビタミンK1が特定されており…」と紹介しました。
 本稿では、「菜種油、水素添加植物油など数種類の植物油」とは具体的にどんな油なのか、について、引き続き下記の参考文献から紹介することとします。また、どのように有害作用を示すのか、についての詳細はページを改めて各種の研究報告の主だったものを別途紹介することとします。(→2019.12.30投稿「菜種油、水素添加植物油など数種類の植物油脂は有害作用を示す(各種研究報告編)」)
 なお、本稿や次稿で、幾つも専門的な用語が出てきますが、その用語解説を本稿の後段で示しました。

参考文献:2019.9.8 発刊「日本人は絶滅危惧民族 ー誤った脂質栄養が拍車ー 」
<裏表紙:糖尿病 慢性性腎炎 骨折 脳・心血管病 認知症 少子化の予防を目指して>
(日本脂質栄養学会 食品油脂安全性委員会 糖尿病生活習慣病予防委員会 編著者:奥山治美)
※この「日本脂質栄養学会」は信用が置けるか否かですが、これについては下記の記事で小生の受け止め方を書いています。ポイントとなるのは「利益相反開示」です。
 久しぶりに本を買い、食の見識を新たにする

(参考:本書の巻頭における「書評」富山大学名誉教授浜崎智仁より抜粋) 
「植物だから安心・安全・体に優しい」とは単なる迷信だ。植物にはありとあらゆる毒があり、食べられる物は限られており、「野菜(あるいは果物)」と称し区別されているくらいだ。ちなみに「野動物」という言葉はない。動物の肉が安全なためだ。また和漢薬の大部分は植物由来で、いわばその毒性を利用して薬としている。(2019年7月)
 

(以下、本書からの引用)
<各種油脂の安全性区分>
(P.34)わが国とカナダ保健省(Ratnayake YM,2000)から報告された動物実験に基づき、大豆油(高リノール酸油(※下記))を対照として各種の油脂を3群に分けた。
(ア)脳卒中易発症性ラットの生存率比較で安全なもの
   シソ・エゴマ油、アマニ油、魚油、
   高リノール酸紅花油、高リノール酸ひまわり油、
   バター、ラードなど。
 大豆油は高リノール酸油に属するが、シソ・エゴマ油に比べると1割ほど寿命が短い。この差は、リノール酸/α-リノレン酸の比の差で説明でき、普通ラット(Donryu)でも同程度の寿命の差が認められている。
(注)高リノール酸油はアレルギー・炎症性疾患、発癌などの動物モデルでは…動物性脂肪や高オレイン酸油に比べて有害作用を示す…。

(イ)寿命短縮作用を示したもの(数種類の植物油脂)
   菜種油(カノーラ型および在来型)、
   オリーブ油、
   コーン油、パーム油、
   月見草油、
   高オレイン酸紅花油、高オレイン酸ひまわり油、
   水素添加菜種油、水素添加大豆油

(ウ)安全性が不明なもの
  その他の多くの油脂は調べられていない

(※)<引用を中断し、大豆油について本書及び主に他機関の資料から補足>
 従来の大豆油は高リノール酸油に属しますが、使い勝手が悪く、高オレイン酸型の大豆が米国で遺伝子組換えによって開発され、市場規模を大きく増やしているようです。しかし、この高オレイン酸大豆油が安全であるかどうか研究しようにも、一切の表示がなくて入手できず、安全性の追試験は出来ないのが現状とのことです。
(以下、
厚生労働省薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会資料などから引用)
 大豆油は食用油として安価であり、サラダ油等の原料としてよく利用されているが、多価不飽和脂肪酸(リノール酸、リノレン酸等)が多く含まれるため、熱によって変性しやすく安定性が低いという欠点がある。このため、一般に揚げ物用など高い熱安定性が要求される場合には、水素を添加することにより熱安定性の向上を図っている。
 高オレイン酸遺伝子組換え大豆は、大豆の脂肪酸組成において、多価不飽和脂肪酸の含有量を減らし、代わりに一価不飽和脂肪酸であるオレイン酸含有量を増やしたものである。このため、遺伝子組換え大豆から得られた油は、熱安定性が高い。 
 遺伝子組換え食品の表示(大豆油については対象外)
 組み換えられたDNA及びこれによって生じたタンパク質が、ひろく認められた最新の技術によっても検出できない加工食品については、表示の対象外としている。具体的には、醤油、大豆油、コーンフレー ク、コーン油、異性化液糖などが表示の対象外となる。
 水素添加植物油(トランス脂肪酸)の表示(大豆油のみならず一切不要)
 米国などでは表示義務があったり、トランス脂肪酸ゼロ製品しか製造していなかったりするが、日本では表示の義務や濃度に関する基準値はなく、市販品の大豆油の組成は不明である。
( 他の資料からの引用ここまで)

(以下、再び本書からの引用)

<主な油脂の脂肪酸組成と脳卒中促進作用> 

(注)表中の大豆油、ひまわり油、紅花油は高リノール酸型のもの



(注)菜種油(高エルカ酸型)は在来の国産品が該当するようですが、現在ではほとんど栽培されていないようです。(ウイキペディアによる)

(P.98)有害作用を示す数種の植物油脂に対する対策
 …一時も早く、日本脂質栄養学会の推奨する脂質栄養への方向転換が必要であることを理解されるよう切望する。企業や油糧種子輸出国の利益追求の強大な圧力があると推測されるが、すでに欧米では着実に対策が進んでいるように見える。
 化石燃料を再生可能エネルギーに変える努力が世界的になされている。脳卒中促進・環境ホルモン作用などを示す数種の植物油脂をバイオ燃料やプラスチックなど工業用に転用する。先進国ドイツやフランスでは、消費菜種油の63%がバイオディーゼル用に使われている(Wikipedia,2018)。そして米国では、菜種油をプラスチック原料とする工場の規模拡大を目指している(Arnason R,2019
)…。日本の場合、飼料としての粕が必須であれば、独、仏でみられるような有害な植物油脂を食用ではなく非食用へ展開することが、人口減少国に転落しない一つの要因であると解釈できる。

(P.116)(本書のまとめ)
 …本書では、「植物油脂/動物性脂肪の摂取比率を上げ、コレステロール摂取量を減らす」という過去半世紀に国際的に権威のある機関から発信されている誤った脂質栄養指導が、“こころ”と“からだ”を障害する結果となり、少子化、人口減少の一因となっているとする医療仮説を提起した。…われわれの医療仮説は、因果関係を示す多くのメカニズム研究とそれに合う観察医療(臨床)に基づいているが、ランダム化比較試験のデータがないことから仮説とした。しかしこの医療仮説以外に、少子化、人口減少をもたらしうる自然科学的要因は報告されていない。ストレス仮説があるとしても、その定量性と実験的根拠に乏しい。
 …本書で提唱する脂質栄養の実践においては、おおきなコスト増を伴うわけではない。①有害作用のメカニズムが分かった数種の植物油脂を食用ではなく工業用に転用し、②安全性の高いことが明らかにされている植物油の供給を増やし、③誤った脂質栄養学で食環境から避けられるようになった動物性脂肪を、過剰摂取(肥満)にならない範囲で食用に利用することである。…
(本書からの引用ここまで)

 いかがでしょうか。
 我々が日常的に口にしている植物油ですが、家庭で最も多く使うのは揚げ物&炒め物共用の油ではないでしょうか。一番は菜種油ですが、これは上表に「脳卒中促進・環境ホルモン作用のため、食用に不適」とあります。
 二番手は大豆油となりましょう。でも、大豆油については従前のもの(高リノール酸型)は「脳卒中促進作用あり」ですし、「ω6/ω3比が高く、過剰摂取症に注意」とあります。また、現在出回っている大豆油は他の資料からの補足で示しましたように、水素添加(これは「ジヒドロVK1を含むため、食用に不適」)が混じっていたり、「安全性に疑問あり」とされる高オレイン酸遺伝子組換え大豆であったりしますから、安心できません。
 三番手は、紅花油ですが、高リノール酸型(これは「ω6/ω3比が高く、過剰摂取症に注意」)が市場からほとんど姿を消し、高オレイン酸型(これは「脳卒中促進作用あり、多量摂取をさける」)しか入手できず、不安が残ります。
 四番手は滅多に使われていない「ごま油」ということになります。ごま油は一般に使う香りが高い焙煎ごま油のほかに、焙煎しないで作られる太白ごま油があり、これは香りがなく、どんな料理にも使える万能オイルで、揚げ物・炒め物に使えます。でも、本書によると、ごま油は「脳卒中促進作用がない」ことしか記述がない(さほど研究されていない)ようですし、ごま油にはα-リノレン酸が微量しか含まれず、n-6系とn-3系(ω6とω3)の比率が際立って極端ですから、「過剰摂取症に注意」となりましょう。
 こうなると、揚げ物&炒め物共用の油は、どれもこれも安心して使えるものは何もないことになってしまいます。
 次に炒め物専用となると、動物性のバター・ラードなら安全ですから、これを使うしかなさそうです。もっとも、これで調理した料理のその味となると、疑問符が付きますが。
 さて、本書でも、体にいいとされるエゴマ油ですが、ある程度は過熱に耐えるも、加熱すると魚臭いにおいになって食べづらくなるとのことですし、シソ油とアマニ油は過熱不可です。よって、残念ながらこれらはドレッシング利用のみとなります。
 ところで、油脂にあって、不足がちのn-3系多価不飽和脂肪酸は、魚油に多く含まれますから、魚を食べていれば、あえてエゴマ油、シソ油、アマニ油を摂る必要はないです。なお、大豆そのものにn-3系多価不飽和脂肪酸のα-リノレン酸がけっこう含まれていますから、大豆の煮物や納豆を食べていれば摂取不足にならないでしょう。また、穀類にも当然にどれだけか含まれています。 
 こうしてみると、油脂を使う調理法は随分と変えなくてはならなくなります。つまるところ、油脂を滅多に使わなかった戦前の調理法に戻すしかなさそうで、何とも主婦泣かせの油脂問題、ということになります。

 なお、我々が知らず知らず口にさせられている水素添加植物油脂の害、これはジヒドロビタミンK1によるものであることが判明し、また、菜種油などに含まれる未知微量因子も同様な作用をすることが判明しています。これらの害毒は少なくともビタミンK2を欠乏させることになりますから、自衛手段としてビタミンK2を多く含む食品(本書から引用の下図を参照)を意識して摂取する必要がありましょう。ただし、これでもってジヒドロビタミンK1や未知微量因子の毒性から十分に逃れられるものではありません。

 

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用語解説

<油脂(脂質・脂肪)と脂肪酸>
 人が利用するサイドからは油脂といい、動植物の生体内の存在に着目すると脂質(あるいは脂肪)と呼ばれるのが一般的です。油脂は、その多くは3本の脂肪酸とグリセリン(3本の手を持つ)が結合(脱水縮合)した状態で存在し、生体内においてはエネルギーの貯蔵が主目的になっています。
 油脂を摂取すると、脂肪分解酵素等の働きにより、油脂を加水分解し、最終的に3本の脂肪酸とグリセリンに分かれ、脂肪酸はその種類によってそれぞれ活用され、余ったものは再びグリセリンと結合させて脂肪として蓄えられます。
 脂肪酸は炭素が鎖状に配列した分子構造を持っています。炭素の鎖の長さで分類した場合、短鎖、中鎖、長鎖脂肪酸に分類されます。食品中の油脂の多くは長鎖脂肪酸に属するものです。中鎖脂肪酸としては、バターや牛乳中そして熱帯油脂(トロピカルオイル:パーム油など)に含まれており、生体内における分解が容易でエネルギー源として活用されます。短鎖脂肪酸はグリセリンと結合せず、単体で存在し、水溶性で、働きは全く違いますから、油脂には含めません。短鎖脂肪酸は反芻動物において細菌によって大量に作られ、そのままでエネルギー源になり、ヒトの腸内細菌によってもどれだけか作られています。

<長鎖脂肪酸(一般に言う脂肪酸):飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸>
 脂肪酸は、炭素同士の結合方式によって大きく飽和と不飽和に大別することができます。動物性油脂に多く含まれる飽和脂肪酸は化学式の炭素の結合手が全部水素で満たされているもので、化学的には安定な構造です。一方、不飽和脂肪酸は炭素の結合の中で、水素の不足した二重結合と呼ばれるつながり方を部分的に持っているもので、酸素によって過酸化を起こしやすい不安定な構造です。さらに、不飽和脂肪酸は二重結合の数によって分類されます。その分子中に二重結合を1つだけ持つものを一価不飽和脂肪酸、2つ以上持つものを多価不飽和脂肪酸と呼んでいます。オレイン酸は二重結合を1つ持つことから一価不飽和脂肪酸、リノール酸は二重結合を2つ、α-リノレン酸は3つ、アラキドン酸は4つ持つことから多価不飽和脂肪酸の仲間となります。魚の油に多く含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)は二重結合を5つ、DHA(ドコサヘキサエン酸)は6つも持った多価不飽和脂肪酸です。 
 油脂はこれらの脂肪酸によって構成されるわけですが、天然に存在する油脂は単独の脂肪酸で構成されるのではなく、いくつかの脂肪酸が一定の割合で混ざり合って構成されています。さらに、油脂の種類によって脂肪酸組成は大きく異なっています。例えば、豚肉の脂には一価不飽和脂肪酸のオレイン酸、飽和脂肪酸のパルミチン酸などが、植物油には多価不飽和脂肪酸のリノール酸、一価不飽和脂肪酸のオレイン酸などが、魚にはEPAやDHAなどの多価不飽和脂肪酸が多く含まれます。また、同じ植物油でも原料によって脂肪酸組成に特徴がみられます。一般的に調理などに使用する調合サラダ油(菜種と大豆の混合油)には多価不飽和脂肪酸のリノール酸が、地中海料理でよく使用するオリーブ油には一価不飽和脂肪酸のオレイン酸が、紫蘇油や亜麻仁油には多価不飽和脂肪酸のα-リノレン酸が豊富に含まれています。 
 これら食用油を構成する脂肪酸の多くは、私達の体内ではエネルギー源として利用されます。さらに、一部の脂肪酸はリン脂質に取り込まれて細胞膜の成分となったり、脳などの神経組織の重要な成分になったりします。また、生理的活性物質(体の代謝を調節する物質のこと)に体内で変換されて、特殊な役割を持つようになる脂肪酸もあります。
 なお、体内で余剰となった糖質、タンパク質は順次飽和脂肪酸への合成が進み、そして一価不飽和脂肪酸のオレイン酸が生成されたりします。

<n-6系とn-3系(オメガ(ω)6系とω3系)>
 脂肪酸の中には私達が生体内で作ることができない、しかし、体にとって重要な役割を持つものがあり、この脂肪酸を必須脂肪酸と呼びます。必須脂肪酸にはリノール酸、α-リノレン酸、アラキドン酸があります。 
 必須脂肪酸はいずれも多価不飽和脂肪酸であるため、構造中に二重結合を持ちますが、その位置によってn-6系とn-3系の2種類に分類することができます。n-6系多価不飽和脂肪酸は必須脂肪酸のうちリノール酸と生体内でそれから代謝されてできるアラキドン酸などが属します。一方、n-3系多価不飽和脂肪酸は必須脂肪酸であるα-リノレン酸と生体内でそれから代謝されてできるEPA、DHAなどが属します。食事からリノール酸を取り込めばアラキドン酸が、食事からα-リノレン酸を摂取すればEPA、DHAを作ることも可能です。しかし、n-6系とn-3系は相互変換することはできないです。 
 さて、これらの必須脂肪酸は体内でどのような働きをするのでしょうか? これらの必須脂肪酸は体の中で、エイコサノイド(下記※)としての生理機能やそれ以外にも特殊な生理機能を持ちます。また、n-6系とn-3系ではそれぞれ異なった働きをします。そのため、どちらの系の脂肪酸をどのような割合で摂取するかによって、健康に与える影響が大きく異なってきます。日本脂質栄養学会においても、健康を維持するためのn-6系とn-3系の脂肪酸の食事からの摂取割合について、研究者たちによって検討されつつあります。
(※
エイコサノイド)
 必須脂肪酸の1つであるアラキドン酸は細胞膜リン脂質の構成成分であり、細胞が刺激を受けると必須脂肪酸は膜から離れ、さまざまな生理的活性物質を生成します。また、n-3系であるEPAからも同様の生理的活性物質が生成され、これらを一括してエイコサノイドといいます。エイコサノイドには代表的なものとしてプロスタグランジン、トロンボキサン、ロイコトリエンなどがあります。これらは血小板の凝集、動脈壁や気管支の収縮、弛緩、血液の粘度などに対してさまざまな調節を行います。

<水素添加植物油脂とトランス脂肪酸>
 多価不飽和脂肪酸(水素の不足した二重結合と呼ばれるつながり方を部分的に持っているもの)の多い植物油に化学的に水素添加して飽和脂肪酸に改変したもの。この化学反応のときに元々の構造であるシス型が一部改変してトランス型と呼ばれる異型の脂肪酸が数%から十数%生成されます。このトランス(型)脂肪酸に毒性が強いと言われていましたが、その後の研究により、さほどの毒性はなさそうなことが判明するも、副生するジヒドロビタミンK1(ビタミンK1の変性物)に強い毒性があることが分かりました。

<ジヒドロビタミンK1>
 ビタミンK2-オステオカルシン・リンクを阻害して糖尿病を発生させるなど、動物の生体内において様々な害毒として働きます。

<ビタミンK2(VK2)
 ビタミンK2はオステオカルシンを活性化するという重要な働きがあり、これが抑えられるとなれば、糖尿病の発症などが危惧される。

<オステオカルシン>
 骨の非コラーゲンタンパク質で、ホルモン様作用を持ち、インスリンの分泌を促進するなど多様な作用を有します。また、ビタミンK2依存反応によりカルシウムやリン酸を保持できる(Hashimoto Y;El Asmar,2014)ことにより、大動脈や腎臓での石灰化を抑えています。

VK2-オステオカルシン・リンク>
 ビタミンK2とオステオカルシンは密接にリンク(連携)して働きます。

<マトリックスGlaタンパク質>
 軟骨や血管平滑筋の細胞から分泌される、γ-カルボキシグルタミン酸を含むビタミンK依存性タンパク質。石灰化を抑制する作用を持ちます。

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令和の時代をどう生きるか(三宅薬品・生涯現役新聞N0.299)

2019年12月25日 | 当店毎月発刊の三宅薬品:生涯現役新聞

当店(三宅薬品)発行の生涯現役新聞N0.299:2019年12月25日発行

表題:令和の時代をどう生きるか

副題:日本人の日本人による日本人らしい生き方が求められます

(表面)↓ 画面をクリック。読みにくければもう1回クリック。裏面も同様です。

  

(裏面)瓦版のボヤキ

    太りたいが太れな~い

  

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脂肪摂取基準P/S比は真逆。動物脂肪を増やし、植物油を減らすべし。

2019年12月19日 | 正しい栄養学

脂肪摂取基準P/S比は真逆。動物脂肪(飽和脂肪酸が多い)を増やし、植物油(多価不飽和脂肪酸:主にリノール酸が多い)を減らすべし。              

 P/S比とは(日本脂質栄養学会のサイトでの用語解説より)
 Pは多価不飽和脂肪酸(Polyunsaturated fatty acids)、Sは飽和脂肪酸(Saturated fatty acids)の略で、P/S比とは多価不飽和脂肪酸量(主にリノール酸)を飽和脂肪酸量で割ったものです。食事中のP/S比を高めると血清コレステロール値を低下させ、低くすると血清コレステロール値を増加させることから、食事中の油脂の質をあらわすための指標として用いられてきました。しかし、脂質栄養の研究が進むにつれて、Pのなかでも健康に対して異なった影響を及ぼすさまざまな脂肪酸があることがわかり、リノール酸だけをPの代表としてあらわすことができなくなってしまったこと、また、血中脂質レベルを調整することだけで、簡単に心疾患や脳血管疾患発症の軽減をはかることはできない、などといったことが明らかとなってきたのです。以上のような理由から、最近ではこの指標はあまり使用されなくなっています。
(引用ここまで)
(注)血清コレステロール値が高くても血管性疾患を悪化させないことを、日本脂質栄養学会は主張しています。これについては既投稿の次の記事の中で解説しました。
 コレステロールの薬は百害あって一利なし、絶対飲まないことです

 上の「P/S比」用語解説では、日本脂質栄養学会はわりと控え目な表現をしていますが、最近発刊された同会の下記文献(本書)によれば、表題のごとき、逆の摂取が強く勧められています。その理由を本書から抜粋・引用しながら説明することとしましょう。

参考文献:2019.9.8 発刊「日本人は絶滅危惧民族 ー誤った脂質栄養が拍車ー 」
<裏表紙:糖尿病 慢性性腎炎 骨折 脳・心血管病 認知症 少子化の予防を目指して>
(日本脂質栄養学会 食品油脂安全性委員会 糖尿病生活習慣病予防委員会 編著者:奥山治美)
※この「日本脂質栄養学会」は信用が置けるか否かですが、これについては下記の記事で小生の受け止め方を書いています。ポイントとなるのは「利益相反開示」です。
 久しぶりに本を買い、食の見識を新たにする

(本書の前書き:編著者 名古屋市大名誉教授 奥山治美)
 はじめに
 脂質栄養はおもに生活習慣病・慢性疾患に関わっており、多くの学会がこの課題に取り組んでいる。1992年、すでにいくつかの栄養関係学会が存在するとき、あえて脂質栄養を専門とする日本脂質栄養学会を発足させたのは、「リノール酸の摂りすぎの害やオメガ3脂肪酸の有効性が既存の学会で軽視されていること」に起因していた。その後、魚油EPAやDHAの有効性については医療分野で広く認識されるようになったが、植物油脂と動物油脂の摂取については、今も推奨内容が真っ二つに割れている。
 世界保健機構(WHO)やその傘下…は、今でも動物性脂肪を植物油で置き換えることを強く勧めている。これに対し、日本脂質栄養学会や世界の限られた数の関連学会、グループはこれを誤りとしている。そして筆者らは、「数種類の植物油脂が驚くほど多様な生活習慣病の発症に関わっている」とし、そのメカニズムを明らかにし、数種類の植物油脂の摂取を極力減らすよう提言してきた。ところが、国内においても、産業界・医療界・行政・一部学者はわれわれの提言を無視し続けており、WHOや米国発のガイドラインを国民におしつけている。…
 医療界や国の施策にもかかわらず生活習慣病予防の成果が上がっておらず、むしろ悪化の道を進んでいる原因として、誤った脂質栄養指導にあると筆者らは主張してきた。…
 WHOの予算の7割は企業からの寄付によっているといわれ、米国の省庁・学会・学者は、油糧種子輸出国の利益という面で、脂質栄養と深いつながりがある。すなわちこれらの機関から発信されるガイドラインには、利益相反問題が深くかかわっており、エビデンスに基づくガイドラインになっていないことを知る必要がある。
 …脂質摂取の質と量の変化が、“こころ”と“からだ”の病気に関わっているメカニズムが明らかになってきた。バター食文化が残っている欧米に比べ、植物油食文化がすすんだ日本や東アジアでは、…(問題はより深刻である)…。

「脂肪摂取基準P/S比は真逆。動物脂肪を増やし、植物油を減らすべし。」の根拠一例
<2010年厚労省コホート調査(JACCスタディ,JACC研究)>
(P.26)飽和脂肪酸の摂取量によって5群に分け、14.1年追跡すると、全脳卒中、出血性脳卒中(くも膜下出血を除く)、虚血性脳卒中ともに、動物性脂肪の摂取が多い群の死亡率が低かった(資料9:下図)。そして、動物性脂肪の摂取が多い群でも虚血性心疾患死亡率は高くなく、総心血管死亡率はむしろ低かった。内科医学界はこれらの結果を受け入れようとせず、(旧態依然のまま)“飽和脂肪酸やコレステロールの摂取を減らす”という栄養指導を続けている。…
 
(引用者:注)下図中のP値は、大ざっぱに言うと「このような値が偶然に出る確率」です。一番左の全脳卒中のハザード比(約0.7)という値が偶然に出る確率(P=0.004)は、た
ったの0.4%しかないということになり、統計学的に十分に有意ということが言える、となります。なお、くも膜下出血:ハザード比(約0.9)のP値は0.47ですから、偶然に出る確率は47%となり、これには有意性はないということになります。
 一般にP=0.05ないし
P=0.01で有意性ありと判定されるようです。

(P.112)沖縄県の長者番付の低下について
 沖縄の施政権が日本に返還された1972年当時、…沖縄は長者番付のトップ…でした。…豚肉文化…すなわち動物性脂肪の摂取が多く、このため脳卒中死亡率が本土に比べて低く、これが最長寿の主因になっていたと考えられます(Okuyaka H,1996;柴田博,2018)。そのころ本土に働きに出た多くの沖縄の若者がU-ターンしたそうです。当時は本土のほうが植物油摂取は多かったので、また、世界的な趨勢から沖縄医師会では「動物性脂肪を減らして植物油摂取を増やす方向に舵を切った」といわれます(沖縄医師会メンバー談,Okuyama H,1996)。その結果、動物性脂肪の摂取に代わり植物油の摂取が増えました。それに伴い沖縄県民の長寿番付の急速な低下が始まりました。筆者らは摂取油脂の植物性/動物性の比の上昇をその原因であると解釈しました(Okuyama H,1996)。
 それは、欧米で行われた「動物性脂肪を減らして植物油摂取を増やす」という介入試験の結果、予想に反して癌や心臓病、総死亡が増え、若者の不慮死が増えたことによります(Strandberg TE,1991;Muldoon MF,1990)。
 当時、リノール酸摂取が極めて多いイスラエル人に心血管疾患や癌が多く、この現象をイスラエルパラドックスと呼び、インドではギ―(羊脂バター)から植物油に転換して同様な変化が見られ(インドパラドックス)、筆者らは沖縄の例を沖縄パラドックスと呼びました(Okuyama H,1996)。
 これらから得られた「動物性脂肪を植物油に置きかえることは極めて危険である」という教訓は、油糧種子の関連産業界の利益と相反し、一般消費者に届きにくい状況になっています。一部の御用学者は今も、高リノール酸油の摂取増を勧めています。

(P.50)間違った脂質栄養指導が先行した久山町研究に学ぶ
 久山町(福岡県)は、九州大学との協調の下に古くから健康増進に取り組んできた実績がある。ところが、この町で糖尿病有病率が全国平均より高いことが指摘された。九大関係者は、「診断基準の差」によると反論し、インターネット上でホットな議論が展開された。…筆者らは久山町の栄養摂取量を調べ、各種疾患の有病率、死亡率などを比較し、糖尿病に関しては次のような結論を得た(奥山治美、2017)。
①久山町は全国平均に比べ、糖尿病有病率は2倍近く高いが、これは診断法の差ではなかった。(引用者:注)図の下の解説文にあるとおり男性のみの比較
 

②久山町民の糖質摂取量は全国平均と大差ないが、植物油の摂取量が多く、動物性タンパクの摂取量が少なかった(ともに脳卒中の発症を促進する要因である)。摂取油脂の植物性/動物性の比は、全国でほぼ1:1、久山町では2:1となっていた。…久山町民に対する九州大学の脂質栄養指導は、WHOや国のガイドラインに沿っており、脂肪酸の多価不飽和/飽和の比を上げること、日本人のトランス脂肪酸の摂取量は少なく、とくに留意する必要はないこと、などの解釈に基づいていた…。
③(略)
④菜種油、水素添加植物油など数種類の植物油が、VK2-オステオカルシン・リンクを阻害して、糖尿病などを増やすメカニズムを明らかにした(Okuyama H,2016)。…

(P.53)…糖尿病の主因は糖質摂取過剰ではなく菜種油など数種の植物油脂の摂取過剰であった…。国や専門学会のガイドラインに忠実に、植物油脂/動物性脂肪の摂取比率を上げる栄養指導を強力に勧められたことが、久山町民の最初の悲劇であろう。筆者(H.O.)はこの誤りを指摘する文書を久山町研究の指導に当たっている人たちに送ったが、彼らは国や専門学会の指導のほうを採択したようであり、共同研究…の申し出には応じなかった。

(P.53)久山町では、脳卒中、認知症の増加でも先行している
 菜種油やパーム油などの摂取増は糖尿病のみならず、脳卒中など他の病気も増やしていると考えられる。動物実験では、人の摂取量で脳出血発症を促進し、寿命を短縮した。久山町では、くも膜下出血の頻度が異常に高い…。そして、久山町研究の脳卒中発症率は他の報告より高く見える…。ただし、…データの背景、診断基準などに多くのバイアスがあると考えられ、数値の直接の比較はできない。専門家の解析を待ちたい。
 …OECD引用の認知症有病率は久山町研究に基づいており、久山町の認知症有病率は極めて高いといえる。…
 健康寿命は生活習慣病予防における客観的指標の一つとなる。福岡県の健康寿命は都道府県の中で長いほうではない。ところが、久山町の健康寿命が異常に長いという記述があった(久山町研究のリーダーの一人)。しかし、よく調べてみると、「要介護2~5の認定者を除外して健康寿命を算定してもらった」と書かれている。この算定法は国と異なり、他府県の健康寿命と比較することは出来ない。このリーダーの「久山町の健康寿命は長い」という記述は虚偽であり、町民を欺くものであると解釈できる。
 このような解釈から、植物油脂/動物性脂肪の摂取比率を国や栄養関連専門学会のガイドラインにそって、長期にわたって上げてきた久山町民の健康状態が、全国平均に比べて良好であるはずがない。実際、何代か前の町長は、ある久山研究記念式典で、「こんなに努力してきたのに、最近ではむしろ病人が増えてきている」と記述し、「自分の健康は自分で守るもの」という表題の記事を発表されている…。
 わが国の行政・医療界・栄養専門学会などがWHOや米国医学界から発信された誤ったガイドラインを鵜のみにし、知識弱者を惑わせる記述をしてきた。久山町では権威筋の情報を選び、その誤りを指摘されても受け入れようとしないリーダーを推載したことが、町民の重なる悲劇を生もうとしている。

(P.116)まとめ(本稿の関係部分についての抜粋)
…本書では、「植物油脂/動物性脂肪の摂取比率を上げ、コレステロール摂取量を減らす」という過去半世紀に国際的に権威のある機関から発信されている誤った脂質栄養指導が、“こころ”と“からだ”を障害する結果となり、少子化、人口減少の一因となっているとする医療仮説を提起した。…われわれの医療仮説は、因果関係を示す多くのメカニズム研究とそれに合う観察医療(臨床)に基づいているが、ランダム化比較試験のデータがないことから仮説とした。しかしこの医療仮説以外に、少子化、人口減少をもたらしうる自然科学的要因は報告されていない。ストレス仮説があるとしても、その定量性と実験的根拠に乏しい。
 …本書で提唱する脂質栄養の実践においては、おおきなコスト増を伴うわけではない。①有害作用のメカニズムが分かった数種の植物油脂を食用ではなく工業用(※EUにおいては菜種油の総消費量939万トンの63%がバイオディーゼル用途(2011年))に転用し、②安全性の高いことが明らかにされている植物油の供給を増やし、③誤った脂質栄養学で食環境から避けられるようになった動物性脂肪を、過剰摂取(肥満)にならない範囲で食用に利用することである。…
(以上、引用ここまで)

 いかがでしょうか。本書では幾つものエビデンスに基づいて、「脂肪摂取基準P/S比は真逆。動物脂肪を増やし、植物油を減らすべし。」と強く主張されているのですが、これは引用文中に出てきました「数種類の植物油がVK2-オステオカルシン・リンクを阻害」することと深い関わりがあります。「数種類の植物油」といっても、たいていの植物油がこれに該当し、いまだ原因物質は特定されていませんが、その未知微量因子の毒性は極めて強いものがあり、これに関しては改めて別途記事にすることとします。
 なお、VK2-オステオカルシン・リンクを阻害する原因物質としては、植物油の水素添加の過程で副生するジヒドロビタミンK1が特定されており、これについては既投稿の下記記事で本書の解説を紹介しています。
 水素添加植物油脂はトランス型脂肪酸以外の毒物により食用に不適です

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水素添加植物油脂はトランス型脂肪酸以外の毒物により食用に不適です

2019年12月12日 | 正しい栄養学

水素添加植物油脂はトランス型脂肪酸以外の毒物により食用に不適です

 従前、強く主張されていた「水素添加植物油脂は、その製造過程でトランス型脂肪酸ができてしまい、これに毒性があり、よってマーガリンは食べてはだめだ。」という話は、最近では通らなくなりました。というのは、今、出回っているマーガリンは、原料を水素添加植物油脂から熱帯油脂(トロピカルオイル=パーム油など)に切り替えられたからです。
 でも、水素添加植物油脂は、ショートニング(マーガリンの純度を高めたのもの。さっくり感やパリッとした食感を出すのに好都合で、菓子類製造に利用されることが多い)としてその後も使われています。しかし、それに含まれるトランス型脂肪酸(数%から十数%含有)そのものの毒性は弱く、天然に存在するトランス型脂肪酸(反芻動物の胃で微生物によって作られ、牛肉や牛乳に必ずどれだけか含有)と変わらないようでもあります。
 では、水素添加植物油脂は安全かというと、さにあらずで、近年判明したのですが、その製造過程でかなり毒性の強いジヒドロビタミンK1(ビタミンK1の変性物)が副生され、これが各種の健康被害を生じさせる元であることがはっきりしてきました。
 そして、最近のマーガリンの代替原料となってきた熱帯油脂(パーム油など)には何かと問題がありそうなことも次第に分かってきています。
 そのあたりのことを下記参考文献(各種研究報告100本以上の要旨を整理して掲載されたもの)から引用して紹介することとします。

参考文献:2019.9.8 発刊「日本人は絶滅危惧民族 ー誤った脂質栄養が拍車ー 」
<裏表紙:糖尿病 慢性性腎炎 骨折 脳・心血管病 認知症 少子化の予防を目指して>
(日本脂質栄養学会 食品油脂安全性委員会 糖尿病生活習慣病予防委員会 編著者:奥山治美)
※この「日本脂質栄養学会」は信用が置けるか否かですが、これについては下記の記事で小生の受け止め方を書いています。ポイントとなるのは「利益相反開示」です。
 久しぶりに本を買い、食の見識を新たにする

 引用文中に小々専門的な用語がいくつも出てきますが、それは読み飛ばしていただいていいです。ただ、予備知識として下に示したビタミンK2とビタミンD3の働き、それらと密接にリンク(連携)して働くオステオカルシンの重要性を頭に置いといてください。
<ビタミンK2>
 ビタミンK2はオステオカルシンを活性化するという重要な働きがあり、これが抑えられるとなれば、糖尿病の発症などが危惧される。
<オステオカルシン>
 骨の非コラーゲンタンパク質で、ホルモン様作用を持ち、インスリンの分泌を促進するなど多様な作用を有する。また、ビタミンK2依存反応によりカルシウムやリン酸を保持できる(Hashimoto Y;El Asmar,2014)ことにより、大動脈や腎臓での石灰化を抑えている。
<ビタミンD3>
 ビタミンD3不足は骨粗鬆症を引き起こすが、ビタミンD3は全身の臓器で必要とされる重要なもので、不足すれば様々な生活習慣病を引き起こす元にもなる。なお、ビタミンD3はオステオカルシンの遺伝子発現を調節し、ビタミンK2と相加的に働く。

 それでは、まず、植物油の水素添加の過程で副生したジヒドロビタミンK1の毒性等に関する研究報告の主だったものを紹介しましょう。(所々抜粋しての引用)

 植物油の水素添加の過程で副生したジヒドロビタミンK1が、ビタミンK2-オステオカルシン・リンクを阻害して糖尿病を発生させる、というメカニズムを明らかにしている(Okuyama H,2016)。水素添加植物油の影響(害)はトランス脂肪酸そのものの影響ではなく、上記リンクの阻害物質が原因である。

 脳卒中易発症性ラット(オス)を使った、水素添加大豆油、マーガリン(主成分が水素添加植物油脂)、ラード、バターほかの油脂を食餌した場合の生存期間比較で、図のとおり大きな差が生ずる。これは植物油の水素添加の過程で副生したジヒドロビタミンK1の毒性によると考えられる。

             

 オステオカルシンは骨ホルモンであり、血液中に放出されて脳をはじめ多くの組織に取り込まれ、その機能維持に必要な役割を担っている。ジヒドロビタミンK1はこの過程を傷害し、脳・血管病をはじめ種々の疾病を発症させる。すなわち、トランス脂肪酸そのものではなく、ジヒドロビタミンK1が水素添加植物油中の主な有害成分であるといえる。

 最近、骨折が増えているが(年齢未調整)、トランス脂肪酸が直接骨細胞に働いてオステオカルシンなどの発現を抑えているというメカニズム(Hamazaki K,2016)、水素添加植物油に含まれるジヒドロビタミンK1によるビタミンK2-オステオカルシン・リンクの阻害によるメカニズム(Hashimoto T,2014)とが提唱されている。

 トランス脂肪酸(牛由来の天然物、水素添加植物油脂に含まれる工業トランス脂肪酸)の摂取が脳機能に及ぼす影響が幾つか報告されているが、明確な結論は得られていない。一方、工業トランス脂肪酸の場合は、ジヒドロビタミンK1が脳に達し、オステオカルシン類も脳に取り込まれるので、この経路により脳機能に影響を与えうる。

 水素添加大豆油はHMG-CoA還元酵素の遺伝子発現を抑え、ビタミンD3前駆体の供給が抑えられると推測される(Hashimoto Y,2017)。

 このように、水素添加植物油脂はトランス型脂肪酸以外の毒物(副生したジヒドロビタミンK1の毒性等)により「食用に不適である」と日本脂質栄養学会は結論づけています。
 数多くの研究報告をまとめると、ジヒドロビタミンK1等の毒性は下図のとおりとなります。この図には「菜種油など数種の植物油脂に含まれる未知微量因子」を併せて記載されていますが、その詳細については後日、別途、整理して紹介します。
 なお、この図には、同類の「コレステロール降下剤:スタチン」の害、「血栓塞栓症予防の抗凝固剤ワルファリン(商品名ワーファリン)」の害なども併記されています。

 

 さて、知らず知らず口にさせられている水素添加植物油脂の害、これは少なくともビタミンK2を欠乏させることになりますから、自衛手段としてビタミンK2を多く含む食品(下図を参照)を意識して摂取する必要がありましょう。ただし、これでもってジヒドロビタミンK1の毒性から十分に逃れられるものではありません。
(備考)ワルファリンはビタミンK類似構造のクマリン誘導体で、ビタミンKに拮抗し、肝臓においてビタミンKが関与する血液の凝固因子がつくられるのを抑えて血を固まりにくくし、ワルファリンを服用中は、ビタミンKの活性が抑えられた状態にあります。このときにビタミンKを多量に摂るとワルファリンの作用は減弱してしまいますから、ビタミンKを多く含む納豆等は食べるなと指導されます。ワルファリンの副作用はジヒドロビタミンK1毒性と同じですから、これには大きな問題があります。

 


 次に、熱帯油脂(トロピカルオイル=パーム油など)の毒性に関する研究報告等の主だったものは次のとおりです。(所々抜粋しての引用)

 欧米で先行しているように、行政的に水素添加植物油脂の摂取を制限することは極めて重要なことである。しかし、その代替品として熱帯油脂(トロピカルオイル=パーム油など)が盛んに使われだしたが、脳卒中促進・環境ホルモン作用の報告があり、安全性は確立していない。動物実験ではパーム油は発がん促進作用、脳卒中促進作用、寿命短縮作用が報告されている。

 最近になって、パーム油に含まれる3-MCPD(3-モノクロロ-プロパンジオール)の毒性(腎臓、精巣)について国際的(国際連合食糧農業機関FAO、世界保健機関WHO)に議論され、我が国の省庁も参画している。
 そのなかで、2016年、FAO/WHO合同食品添加物専門家会議において、3-MCPDの耐容1日摂取量に対する現在の摂取量の比は、成人で1.0倍、乳幼児で2.5倍くらいと評価された。乳幼児に高いのは、粉ミルクに3-MCPDを多く含むパーム油などが使われているからである。

 以上のとおり、水素添加植物油脂はトランス型脂肪酸以外の毒物により食用に不適であること、その代替品である熱帯油脂(トロピカルオイル=パーム油など)の安全性は確立していないこと、これを上記参考文献のなかで強く主張されています。

 じゃあ、消費者はどうすればいいのか。小生思うに、つまるところは油脂全般を極力控える、つまり戦前の食生活に戻すしかないようです。そうしたことを先日、別記事(当店新聞:下記)で書きましたので、ご覧になってください。
 そして、赤ちゃんには熱帯油脂を与えたくないですから、母乳で極力長く育てるしかなさそうです。なかなか難しいことですが。

 やっぱり「油断」しなきゃ(三宅薬品・生涯現役新聞N0.298)

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風邪とインフルエンザは同じ(三宅薬品・生涯現役新聞バックナンバーN0.214)

2019年12月10日 | 当店発刊の生涯現役新聞バックナンバー

 毎月25日に発刊しています当店の「生涯現役新聞」ですが、これをブログアップしたのは2014年陽春号からです。それ以前の新聞についても、このブログ読者の方々に少しでも参考になればと、バックナンバーを基本的に毎月10日頃に投稿することにした次第です。ご愛読いただければ幸いです。

当店(三宅薬品)生涯現役新聞バックナンバーN0.214:2013年11月25日発行
表題:風邪とインフルエンザは同じ
副題:まずは体を温め、次に発汗させ、ひたすら寝るに限ります

 ↓ 画面をクリック。読みにくければもう1回クリック。

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