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『湯道』

2023年03月09日 | 映画(や行)
『湯道』
監督:鈴木雅之
出演:生田斗真,濱田岳,橋本環奈,戸田恵子,寺島進,厚切りジェイソン,浅野和之,
   笹野高史,吉行和子,ウエンツ瑛士,朝日奈央,吉田鋼太郎,夏木マリ,柄本明他
 
109シネマズ大阪エキスポシティにて。
 
世界的に評価された『おくりびと』(2008)の脚本家・小山薫堂が2015年から提唱している“湯道”。
華道茶道とともに入浴も日本の伝統文化に含めるべきだと小山氏はおっしゃっています。
今では給湯器メーカーのノーリツが“湯道百選”というのサイトを公開しているとのこと。
 
で、そんな小山氏が自ら脚本を手がけて映画にしたのが本作、お風呂エンターテインメント。
監督はこういうエンタメが大得意、TVドラマでも活躍する鈴木雅之
ロケ地はどこなのかなと思ったら、京都の松竹撮影所内だそうで。すごいセットだ。
 
建築家の三浦史朗(生田斗真)は、大手事務所に勤めていた頃に数々の賞を受賞したが、
いざ独立してみるとなかなか仕事を受注できず、肩書きの大きさを実感している。
東京でどう暮らして行こうかと迷うなか、久しぶりに故郷に顔を見せることに。
 
実家は地元の人びとに長年愛されてきた銭湯“まるきん温泉”。
先代だった父親の死後、次男の悟朗(濱田岳)が後を継ぎ、
住み込みで働く秋山いづみ(橋本環奈)とふたりで銭湯を切り盛りしているらしい。
そこへ帰ってきたのが、父親の葬儀にすら出席しなかった史朗。
 
実は史朗の目的は、銭湯を畳んでマンションに建て替えるという計画を進めるため。
そうとは知らない悟朗も史朗に何か魂胆ありと考えるが、
もともと仲が良いとは言えない兄弟だから、悟朗は史朗とろくにしゃべろうとせず……。
 
めちゃめちゃよかったわけではないけれど、誰でも楽しめる作品だと思います。
 
生田斗真、濱田岳、橋本環奈以外のキャストもなじみのある顔ばかり。
寺島進戸田恵子は銭湯の近所で食堂を経営する夫婦。
笹野高史吉行和子も必ず一緒にやってくる老夫婦。
一番風呂で歌を唄うのを楽しみにしている客は天童よしみで、その息子役がクリス・ハート。
湯道の家元役が角野卓造で、彼の内弟子に窪田正孝
風呂だけが唯一の楽しみである定年間近の真面目な郵便局員小日向文世
彼の妻役が藤田朋子で、次女役は生見愛瑠。あれ?長女役って誰でした?
風呂に無償で薪を運んで火にくべては、入浴して帰ってゆく謎の風呂仙人に柄本明
浅野和之堀内敬子が夫婦役で、その娘役に森カンナ、婚約者役に厚切りジェイソン
源泉掛け流し主義者の評論家に吉田鋼太郎、その秘書に朝日奈央。
銭湯好きのDJにウエンツ瑛士などなどなど、知っている人だらけです。
 
そこそこ笑えて、たまにしんみりできて、ハッピーエンド。
テレビでじゅうぶんとも言えますが、この風呂は大画面で見るほうが楽しいかと。
 
銭湯を一緒に訪れた夫婦が桶を鳴らし合って会話する「ひびき桶」が○。
あと、やっぱり“上を向いて歩こう”は良い歌です。

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