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6P3Pシングルアンプ ジャンク品 その2

2019-06-06 | 真空管アンプ

6P3Pシングルアンプ ジャンク品 その2
真空管と中身の抵抗とコンデンサーを捨てましたので(これに使用してあるコンデンサーはどうも信用できない気がします)トランスとシャーシしかなくなったのですが使わないのはもったいないので手持ちの807を使ったアンプを作ってみました。真空管は5AR4-6SL7-807(T)構成で6SL7をSRPPで使用して807をドライブしようという考えです。普段はダイオード整流なのですが見た目重視で整流管の中では好きな5AR4を使用してみました。6SL7のヒーターは直流点火し、B電源からヒーターバイアスをかけています。
電源トランスの容量が240mAと書いてあるのですがどうも大きさから信用できないので全体の電流を控えめに(807は50mAで使用)設定します。出力トランスは20KHz以上に少しピークやディップがあります。直熱型真空管がもてはやされますが防熱型真空管の方が安定した電子を放出しますので悪い訳がありません。
807シングル(3結)無負帰還アンプ特性
残留雑音 L.R=0.7mV
周波数特性 L.R=15-20KHz -1db (0.125W)
出力 L.R=1.3W DF1.9
温度は807,130度、5AR4,111度、電源トランス60度(トランスの温度はJISで50度以下となっています。これに室温が加わります。)

部品を一旦はずし入力端子や出力端子などは取り付け807のプレート用コードの穴を開けました。この入力端子や出力端子は部品の精度が悪いのか入力端子の取り付けは力をちょっと入れるとネジが舐めてしまうことがあり、出力端子はスピーカーコードをネジで締め付けるネジの精度が悪くスムーズに動きません。このアンプは底板がありネジで止めるのですがシャーシの穴と底板の穴がずれています。まあ中華製アンプはこんなものですが。

電源トランス 外装は手作業で塗ってあるようです。コードはトランスから直に出ています。AC110V仕様ですのでヒーター電圧は5.7Vぐらいになります。トランスは唸りが出ないようにネジは増し締めしておきます。このコードは相変わらず熱に弱くて配線しづらいです。電圧ですがトランスに書いてある電圧は「目安」と思って臨機応変に対処してください。

出力トンランス 5W程度の大きさでしょうか?外装の寸法があっていないのか「カタカタ」音がするので接着剤で接着しました。この出力トランスは定損失が大きく(通常シングル用トランスは70-80%)分布容量も多そうで高域の特性がよくありません(これ電源トランスを作っている感覚で作っているんでしょうか?)。そうなると位相特性も悪くなりNFBをかけるとどこで発振気味になるかわかりません。高域にあばれがあるので積分型の補償を入れても補償しきれませんのでNFBを止めで無負帰還にしました。

100KオームVRは分解清掃します。ギャングエラーは少ないですが0まで絞っても片方は0オームになりません。強度も弱いようで使用に当たっては優しくした方が無難です。操作感もあまり良くありません。

電源SWも分解清掃しましたが操作性がどうも良くないので手持ちのSWと交換しました。一応スパークキラーも取り付けます。

配線終了 直角に配線すればきれいなのですがどうも私は最短距離で配線する癖があります。アースは電源回路と6SL7付近の2ケ所にしました。ヒーターを整流するブリッジダイオード(25A)は発熱するので放熱効果の高い金属ケース入りを取り付けます。

807は以前オークションで購入したNEC製の物(チューブチェッカーでチェック済み)を使用しましたが実際電流を流すとどうも動作がおかしいので「フロービス」さんから新品ペアを3,200円で購入しました。

ロシア製の807  これを3極管接続で使用するのですが6L6系の出力管はビーム管で使用する時より3極管接続にすると6CA7などと違ってかなり出力が低下します。

完成 

100Hz

10KHz

システムに入れて試聴中 歪も多く特性も良くなく出力も少ないのに不思議と「そんなに悪くない」ように聞こえます。人間の耳とはいい加減な物なんだなと改めて思いました。

 

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