YAMAHA C-6
YAMAHAのプリアンプはC-2シリーズが人気があるようで、C-6はどちらかと言うと不人気だったようです。デザイン的にスライドボリュームが駄目なのかな?。ということで別に興味はありませんでしたが、電源が入りあとは未確認といういわゆるジャンク品を13,390円で購入しました。C-6はピュアカレントサーボアンプとパラメトリックトーンコントロールが特徴のようです。
整備後
残留雑音 L,R=0.015mV
周波数特性 6-270KHz -1db
フロントはスライドボリュームが特徴でどことなくC-4にも似ています。
全体的に埃が多いので使用していたのではなくどこか倉庫にあった品物のようです。
汚れがあります。クリーナーを使用しても落ちませんでしたのでスチールウールを使用して汚れを落とします。
ACコード端子も汚れています。
リアパネル
金メッキRCA端子?かな。強度はあまりなさそうです。
ボンネットを取ったところ。 このプリアンプは基板が上下反対ではなく正常になっています。
トランス 38VA
パネルを取ったところ。全体的に中身を見るとコストダウンが図られている気がします。
定価98,000円のプリアンプの音量ボリュームがこれでは・・プリアンプの要の部品ですよね。
サブパネルを外します。
取り外したVRは分解できるのは分解清掃し、分解できないのは洗浄します。音量VRはガリがあるので交換します。
フラットアンプ
ファンクション切り替えSW イコライザ回路 ヘッドアンプ回路
スライドボリューム
電源回路
トーンコントロール回路、ヘッドフォン回路
スライドボリュームは分解清掃します。 接点復活剤を使用したのか何かが溶けだして黒くなっています。
モード切替SWは分解しましたが汚れも無くきれいです。密閉型なので汚れが入らないのかもしれません。C-4の時も汚れがありませんでした。
ファンクション切り替えSWは分解清掃します。
こちらも汚れています。
基盤を取り外します。
基板同士は直接ハンダで繋いであります。
サービスマニュアルを海外の有料サイトからダウンロードしましたが、C-6の中身の写真を見るとこの基板がありません。回路図を見るとなんか少し違う??外見は全く同じなのですが国内製品と海外製品では違うんですねー困った。ダイヤグラムは同じなので何とかなりそうですが・・
デュアルFETμPA68Hはバランスは少し崩れていますが壊れていませんでした。
ヘッドアンプはシンプルに2SK146だけ。海外製品のC-6ではバイポーラTRを使用しています。
リードリレーHA-212S。 これも大丈夫でした。接点抵抗は150mΩ
三菱のIC-M5214L。プリアンプに良く使われています。
音量用VRはALPS 50KA×2に交換します。クリック無しタイプです。計測しましたがギャングエラーも少ないようです。こだわる人は抵抗を切り替えるATTを使用している人もいます。
シャフトが長いので少し切ります。
電球はLED(電球色拡散タイプ)に交換します。
電球は交流で点灯していましたので電源回路から直流を繋げて抵抗で電流を落としました電流は5.6mAぐらいで使用しても明るいです。(プリアンプなのに交流点火は無いでしょう)。
海外のサイトからダウンロードしたサービスマニュアルが日本のC-6と回路図が微妙に違いますが中身はDCアンプなので調整はそのまま使えます。基板にチックポイントが書いてあるのですがよく見ないと見つけずらいです。(実際の基板のTP番号とかVR番号は違います)
電源回路の調整は矢印の間の電圧が25Vに調整します。(けっこう電圧が低いんですね)
イコライザアンプはチェックポイントとシャーシ間の電圧を±200mV以下に設定します。写真ではもう1ケ所チェックポイントがありますので探してください。
MCヘッドアンプの調整は歪率計がないと調整できないのでない人はそのままにします。
フラットアンプはチェックポイントとシャーシ間の電圧を±25mV以下に設定します。
写真ではもう1ケ所チェックポイントがありますので探してください。
調整中
修理終了 使用したコンデンサーはニチコン・ミューズ、ミューズFG、UHE、Panasonic Gold、東信BP、ニッケミ・KMGを使用しました。いつもNPはミューズを使用しているのですが今回は東信のオーディオ用小型BPを使用してみました。TRは汎用の2SA1015/2SC1815が多く使用されていてコストダウンされているようです。
定電圧回路のヒートシンクの温度を測ると76度ぐらいあります。
トランスの温度はこんなものです。
完成 LEDランプは光を押えたのでいいかんじになりました。
交換した部品 (電解コンデンサーは全部交換、調整用VR交換、音量VR交換、おかしいTR交換)
L,R=100Hz (AUX入力)近くにトランスがあったので波形がちょっと変かな
L,R=10KHz (AUX入力)
L,R=10KHz (MC入力)
下かからC-2,C-4,C-6
DENON DL-103+Technics SL-1300+YAMAHA C-6+YAMAHA B-2+YAMAHA NS-451+YAMAHA CDX-993で試聴。まだちょっと聞いた感じですが、C-2>C-4=C-6という感じに聞こえます。エージングが進めば変わってくるかも知れません。