SONY TA-3200F 3台目
TA-3200Fは以前使用していましたが今は処分してありません。しかしこの古いアンプが中々良い音がするので又購入してみました。
程度の良い製品は結構高いですがオークションで動作未確認のジャンク品を4,900円で落札しました。
このアンプは前にも書きましたが発売は1972年なので46年前になりSONYが元気だった当時の集大成のアンプになります。回路図を見ても単なる準コンアンプなのですがこのアンプはその後のカスケード接続差動増幅、カレントミラー回路を使用した純コンアンプと比べて歪も多く性能的にはずいぶん劣っていますが実際に音を聞いて見ると遜色ない音がします。この原因が回路構成なのか使用してあるTRによるものなのかシングルプッシュだからなのか又は準コンだからなのかはよくわかりません。
調整後
残留雑音 L=0.3mV R=0.4mV (もう少し少ないといいかなー)
周波数特性 L,R=10-100KHz -1db
歪率 1KHz (1.25W) 0.0149%
フロントは汚れはありますが目立つ傷は無いようです。ネジは薄っすらと錆が出ていますが全体的に程度はよさそうです。
FUNCTION-SWは先が折れています。
カバーは錆びも無いようです。
リアパネル こちらも錆は無いようです。
スピーカー端子は薄っすらと錆が見えます。
ヒューズは大丈夫でした。
ケースを開けると埃がけっこうあります。
電源コンデンサーが黒いので後期型のアンプでしょうか。
フロントパネルを取ったところ。
電球が切れていたような感じだったですがチェックすると切れていませんでした。(2.5V電球。)接触不良だったのかな。
ドライブ基板。 見た目ではコンデンサーもそれほど劣化していない感じがします。
全体を分解して埃を取ります。
POWER-LIMITER-SW 真っ黒です。接点復活剤を吹きかけたような跡があります。
スピーカー切り替えSW こちらも真っ黒
FUNCTION-SWが壊れていたのでジャンクのSONY TA-1150から取り外したSWに交換します。(外側の金属部分だけ使用)
VRも分解清掃。こちらも真っ黒です。こちらも接点復活剤を吹きかけた跡があります。
入力のTEST-NORMAL-SWも分解清掃します。
パワーTRのTX-183Sはそんなに消耗していませんでした。
電源回路部品交換
調整用VRは交換
ハンダのブローホールが見えます。フラックスが熱でガス化して穴が開いたのでしょうか。ハンダは全て修正しました。ハンダ付けのが下手な私ですが今回は慎重に行いました。
調整中 調整用端子間を25mVに調整
交換部品 主電源用大型電解コンデンサー以外の電解コンデンサーを全て交換、VR交換、タンタルコンデンサー交換、消耗していたTRをガラクタ箱から見つけた同じTRに交換。
完成。
L=100Hz
L=10KHz
R=100Hz
R=10KHz
1KHzの歪率
TEAC C-1D+FET差動プリ+SONY TA-3200F+VICTOR SX-3Ⅲで試聴。Technics SE-9200とはまた違った音色で普段Victor SX-3Ⅲは高域が弱く聞こえますがTA-3200Fだとそれがあまり感じません。低域もダンピングファクターが大きいからか締まって聞こえます。