すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【東京五輪2021・なでしこ】夢の終わり ~日本女子 1-3 スウェーデン女子

2021-07-31 05:00:00 | なでしこジャパン(ほか女子サッカー)
「チームが壊れて」いないか?

 女子サッカーは30日、決勝トーナメント準々決勝がいっせいに各地で行われた。

 だがなでしこジャパンの試合を除く、残りの3試合はすべて延長戦になる激戦だった。各強豪チームがつばぜり合いの熱戦を繰り広げるなか、なでしこだけが見劣りする内容だった。

 外から見ていると、「チームが壊れている」感じがする。

 監督はコロコロ選手を入れ替えるし、信頼関係や一体感がないのではないか?

 ここは監督を代え、凋落するなでしこジャパン再興のプロジェクトを立ち上げるべきときだろう。

またも立ち上がりの失点で苦しむ

 日本は立ち上がりからスウェーデンの勢いに押された。そのなかでの前半7分の失点だった。

 初戦、カナダ戦の同6分の失点を思い起こされた。このチームは試合の入りがどうも悪い。集中してない。

 続く前半23分の田中美南のゴールで追撃ムードが上がったが、その勢いは前半いっぱい。

 後半8分には2-1とつき離され、その後は劣勢のなか後半23分にも3-1と加点され万事休した。

「お嬢さんサッカー」からの脱皮を

 なでしこジャパンはグラウンダーのショートパスを基調に「きれいな」サッカーをするが、サッカーは美しいだけでは相手に勝てない。

 ときにはカラダをぶつけ合うフィジカルでの泥臭い競り合いや、球際の激しいデュエルが不可欠だ。

 なでしこはそうした「汚れ仕事」の部分を避け、ひたすら「きれいなサッカー」をしようとしている感じがする。

 誤解を恐れずに言えば、「お嬢さんサッカー」だ。

 チームのベースになる泥臭い「宿題」を忘れ、ひたすら応用問題だけを解こうとしているような気がする。

 技術的にも前からのプレッシングが足りないし、ダイアゴナルなサイドチェンジなど大きな展開力にも乏しい。つまりチームのコンセプトやスタイル的にも改善点はある。

 ここはすっきり監督を代え、そうしたチームの土台作りから地道にできる指導者を迎えて再スタートを切るべきだろう。

  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【東京五輪・森保ジャパン】「完勝」という名の美酒に酔う 〜U-24日本 4-0 U-24フランス

2021-07-29 06:02:00 | サッカー日本代表
日本が3連勝して決勝トーナメント進出

 グループA第3節。相手はU-24フランス。日本は立ち上がりから動きが固く、パスがつながらなかった。

 だが1点、2点と加点するたびパスワークがスムーズになる。

 そして後半27分にはフランスのムアニが退場処分になり11人対10人に。

 この点差と人数の有利を生かし、累積イエローカードを1枚ずつ背負ったスタメンの堂安と遠藤、田中の3人を途中交代して休ませる良い選手交代を行う。

 先発した上田がいいシュートを2本打つなど3点に絡みレギュラー争いに名乗りを上げ、途中出場した三好康児と前田大然も1点づつ取った。

「完勝」と呼ぶにふさわしい勝利だった。日本は3連勝で決勝トーナメント進出を決めた。

 次の相手はニュージーランドである。

上田が2本のナイスシュートで得点にからむ

 日本のフォーメーションは4-2-3-1だ。スタメンはGKが谷晃生。最終ラインは右から酒井宏樹、吉田麻也、冨安健洋、中山雄太だ。ケガから復帰し、大会初スタメンになった冨安がいるのは頼もしい。

 CMFは遠藤航と田中碧。2列目は右から堂安律、久保建英、旗手怜央。ワントップは、負傷が癒えて戻ってきた上田綺世である。

 一方、フランスのフォーメーションは4-1-2-3だ。

 前半27分、日本がまず先制する。上田がペナルティエリア右からいいシュートを放ち、敵GKが弾いたそのこぼれ球を久保が仕留めた。

 先制した日本は、とたんに動きがよくなった。

 ダイレクトプレーが冴え渡る。

 相手ボールになっても、素早い攻守の切り替えからボールを即時回収する。トランジションがいい。

 陣形もコンパクトである。インテンシティも高い。

 そして前半34分。久保からの縦パスを受けた上田がまた鋭いシュートを放ち、敵GKが防いだこぼれ球を酒井が詰めた。2-0だ。

 上田は2本連続でワクに良いシュートを打ち、2つのこぼれ球を演出した。半分は上田の得点だろう。やはり上田はシュートがうまい。加えてポストプレイと裏抜けもある。久々に先発した彼は非常に光っていた。

相馬が頭脳的なアシストを決める

 日本は後半の立ち上がりから久保に代えて三好を投入する。そして後半10分にはイエローカードをもらった酒井に代えて橋岡大樹を出場させた。

 次の準決勝では酒井は累積警告で出場停止になる。そこで彼の代わりに右SBで出る橋岡を試合に慣れさせるためだ。

 その橋岡がワンプレイ目でオーバーラップから非常にいいクロスを入れる。「オレは初出場だが大丈夫だぞ」と主張するかのようだ。

 後半25分。旗手からのパスを受けた中央の三好が、ゴール左スミへグラウンダーのシュートを突き刺す。これで3-0だ。

 続く後半27分には堂安に代えて相馬を、遠藤に代えて板倉を投入する。

 その同じ後半27分には、三好に対するファウルでフランスのムアニが退場処分になる。

 数的優位を得た日本は、後半35分には田中に代えて前田大然を入れて左SHに。これで左SBの中山をCMFに移動させ、2列目だった旗手を左SBにした。頭脳的なゲームコントロールだ。

 後半40分には、1人少ないフランスにDFラインでボールを回させる余裕の日本。時間もうまく使っている。

 そして後半46分。自陣の左にいた三好が逆サイドの相馬に、サイドチェンジのいいボールを入れる。

 その相馬は中央にいた前田にパス。これを前田がダイレクトでゴール右サイドに決めた。相馬はあの局面でドリブルに走ったりせず、確実にパスをして4点目に貢献した。好プレイである。

次の相手はニュージーランドだ

 これで日本は3連勝して決勝トーナメント進出が決まった。

 累積イエローカードを1枚づつ負った堂安と遠藤、田中の3人を途中で休ませる良い選手交代もできた。

 また、これまで最前線でカラダを張ってきた林大地を休ませることもできた。

 酒井が次の試合に出られないのは痛いが、次の準々決勝の相手はニュージーランド。ボーナスだ。その次の準決勝の相手はおそらくスペインになる。天王山である。
 
 すべての選手交代がうまくハマり、そして相手を10人にしながら4点取ってシャットアウト勝ち。「完勝」と呼ぶしかないゲームだった。

  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【東京五輪2021・なでしこ】遠かった1点、決勝トーナメントへ ~日本女子 1-0 チリ女子

2021-07-28 06:02:26 | なでしこジャパン(ほか女子サッカー)
途中出場の田中が決めた

 女子の1次リーグ最終戦。E組の日本はチリに1-0で勝ち、勝ち点4の同組3位になり準々決勝進出を決めた。

 後半から途中出場したFW田中美南が32分に決勝点をあげた。これで各組3位のうち成績上位の2チームに入り、30日に4強をかけてスウェーデンと戦う。

 田中は岩渕のポストプレーに合わせてゴール前へ躍り出て、決勝ゴールを決めた。

 またこの試合ではDF宝田沙織が、3戦目で初めて熊谷とコンビを組んで先発した。勝利が絶対条件だったが、緊迫した試合で彼女はチリを無失点に抑えた。

 試合はなでしこが終始ポゼッションして押し込む展開だったが、チリの粘り強い守備に合い1点が遠かった。最後は最少得点での決勝トーナメント進出になった。

なでしこの課題は多い

 決勝トーナメントへ進出したとはいえ、なでしこの解決すべき課題は多い。

 ボールスピードのなさやインテンシティの高さ、フィジカル、負けない球際でのデュエル、前からのプレッシングのなさ。

 またルーズボールを死ぬ気で追いかけマイボールにするような気迫も足りない。

 敵に体を当てて競り合う強さもないし、サイドチェンジなど大きな展開力にも乏しい。

 個の技術は高いし、男子と違い個の強さはあるのだから、こうした改善点をひとつひとつ潰して行きたい。

 また選手をコロコロ入れ代える高倉監督の選手起用にも疑問が残る。

 なぜ第2戦でGKを山下から池田に代えたのかまったくわからないし、個人的にはなぜ田中がスタメンでないのかわからない。あの采配では選手が「この監督のためにがんばろう」という気持ちにならないのではないか?

 どこか淡白ななでしこの試合ぶりは、そんなところに表れているのかもしれない。

  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【東京五輪・メキシコ戦】清水英斗氏への反論ー日本は本当に「3点目」をめざしたのか?

2021-07-27 07:51:37 | サッカー日本代表
驚愕の「珍説」を楽しめた

 2-1でなんとか逃げ切ったあのメキシコ戦について、サッカーライターの清水英斗氏がおもしろい説を公開している(以下)。

「五輪2連勝を飾った日本代表のラッキーボーイ。その名は…?」(清水英斗)

 上記の記事は、日本が2-0で迎えたあの後半、前田大然と三笘薫、上田綺世という3枚を投入した森保監督は、実は「3点目」を狙っていたのだ、という驚愕の論考だ。

 確かに上述の3枚は明らかな「攻め駒」だ。彼らによって3点目を奪い「3-0」とすれば、第3戦のフランス戦は2点差の負けでも突破できる。

そうなればフランス戦のスタメンをローテーションし、日本は主力を休ませることができるーー。

 なるほど、ここまでの論理展開「だけ」を見れば理想的な戦略のように思える。

 だがあのメキシコ戦で3点目を取り「3—0」とするのがいかに無謀かは、それまでの試合の流れを見れば一目瞭然である。

日本の優勢は前半で終わっていた

 あのメキシコ戦、前半の日本は積極的なハイプレスでメキシコを攻め立て、久保の一発とPKによって「2-0」とした。完全に、優位に試合を進めた。

 確かにここだけ見れば後半に「3点目」を取れるように見えるかもしれない。

 だが実際には、日本のバイオリズムは前半30分あたりから失速しており、後半に至っては完全にエンストしていた。

 試合の流れからいえば、後半に前田大然と三笘薫、上田綺世といういずれも「ケガ上がり」の未知数な攻め駒を使い、「3点目を取る」などというのは荒唐無稽というほかない。

 実際に森保監督が「3点目」を考えていたなら、相当に(無謀な)勝負師だといわざるをえない。

 なぜなら現実には何が起こったかといえば、攻めることしか考えていない三笘が後半40分にファウルを取られてメキシコにFKを献上し、見事ゴールを決められ「2-1」とされているのだ。

 おかげで「3点目を取る」どころか、逆に得失点差を詰められた。
 
「2-0」でリードしていた後半の局面で投入された前田と三笘、上田という攻撃の駒は、ピッチいっぱいにリスクを振りまいたーー。

 これが現実だ。

やりようによっては3点目は狙える

 もちろん前田、三笘、上田という3枚の攻め駒を入れるのでなく、スタメンを引っ張るか、逆に守備的な選手を途中投入して「あわよくば、もしチャンスがあれば3点目を狙う」という戦略ならばあり得ただろう。

 これならリスクを冒すことなく、試合を進められる。

 だが前述したように日本のバイオリズムは好調だった前半の終わりごろから明らかに下降していたのであり、そこに3枚の攻め駒を入れて3点目を狙おうなどというのがいかに下策か?

 もし森保監督が本当にそう考えていたのだとすれば、率直に辞任してほしい。(実際には選手交代して選手を休ませよう、あるいは「何も考えていなかった」のだと思うが。)

林大地についての反論

 なお筆者の清水氏は林大地についても言及し、以下のように考察している。これにはハッキリ反論しておきたい。

「今大会、起用がハマっている林大地も、元々はバックアップメンバーだった。今となっては絶好調の久保や堂安の力を誰よりも引き出す最高の1トップだが、当初の予定では、彼はTVで試合を見ることになったはず。それが諸々転がって、日本のキープレーヤーになったわけだが、運命のいたずらとしか言いようがない」

 林の活躍は「運命のいたずら」どころか、必然だ。

 林大地が一時はバックアップメンバーに落ちてしまったのは、明らかに森保監督に「選手を見る目がなかった」からである。

 うろ覚えだが、現に森保監督は何かのインタビューで「林大地はスカウティングでは裏抜け(?)の選手だと考えていたが、まさか最前線で敵を背負って力強くポストプレイするなどとは思っていなかった」と語っていた。

 森保監督がそう考えたのは、明らかにサガン鳥栖の試合をろくに見てなかったからであり、ハッキリいってリサーチ不足だ。なぜなら林は所属チームで普段やっていることを、代表でもやっているだけだからだ。

 私事で恐縮だが、林が選手選考で落とされかけたとき、私は憤然として反対し以下の原稿を書いた。林の特徴は以下の記事に大要網羅してある。

【国際強化試合】なぜ林大地を使わないのか? 〜U-24日本 4-0 ジャマイカ(松岡美樹)

 最後に断言しておくが、林大地は「なるべくして日本の主軸になった」のであり、『ラッキーボーイ』などと呼ぶのはあまりにも失礼だ。勉強不足だと思う。

  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【東京五輪・森保ジャパン】前半は完璧だったが後半はガタガタ 〜U-24日本 2-1 U-24メキシコ

2021-07-25 23:07:46 | サッカー日本代表
森保監督の「迷采配」が冴え渡る

 日本はカチカチだった初戦の南アフリカ戦から一転、のびのびとサッカーを「楽しんだ」。

 少なくとも前半は。

 コースを完全に切る良い守備が良い攻撃を生み、すべてが好回転した前半から一転して後半はチームが死んだ。

 メキシコは退場者まで出して自滅してくれているのに、それにお付き合いしてどうするのか?

 あれではまったく喜ぶ気になれない。

 日本のフォーメーションは4-2-3-1だ。スタメンはGKが谷晃生。最終ラインは右から酒井宏樹、板倉滉、吉田麻也、中山雄太だ。

 CMFは遠藤航と田中碧。2列目は右から堂安律、久保建英、相馬勇紀。ワントップは林大地である。

2点を連取した好調な前半

 日本は立ち上がりから爆発した。

 いい入りをした。

 前半6分。堂安の右からの折り返しを久保が豪快に決めた。先制点だ。久保へのメキシコのマークが完全に遅れ、体勢は苦しかったが久保は競り合いに勝った。

 続く前半11分。相馬に対するファウルで日本はPKを得て、堂安がゴール真正面に決めた。2-0。この追加点は大きい。

 危険なエリアでの相馬のドリブルがPKを呼んだ。

 日本はセカンドボールをよく拾え、選手の動きが非常にいい。日本は先制したためメンタルがハイで、プレスもよく利いている。

 特に遠藤航のゲームコントロールには目を見張る。まるで鬼神のようだ。パーフェクトなデュエルからの配球が冴え渡っている。

 一方、三好より、この日スタメンを取った相馬の方が明らかにいい。高いインテンシティと力強い守備が段ちがいだ。そして前線では林が粘る粘る。コテコテだ。この2人が大きい。

 林はポストにもなれるし自分でも行ける。裏抜けもある。おまけに守備も頼もしい。そしてチームが苦しいときに自分を犠牲にできる献身性がある。なによりメンタルが強い。

 アナウンサーが「林大地は急成長した」などと寝ぼけたことを言っているが、いったいどこに目をつけているのか? 元からこれぐらいできるっての。
 
ラテン系特有の自滅パターンに入るメキシコ

 メキシコは2失点して気落ちしたのか動きが悪く、ポジショニングも良くない。

 彼らは途中からポゼッションするようになったが、日本はコースを切る守備対応がいい。まったく危なげない。単に相手にボールを「持たせている」だけに過ぎない。

 ただし日本はやたらにファウルを取られる。しかもファウルでもなんでもないのに。陰で「闇の結社」が動いてるんじゃないか?

 メキシコは攻めにバリエーションをつけて攻略を試みるが、日本の守備が完璧でまったく寄せ付けない。日本はパーフェクトな前半を終えた。

 メキシコは全員がイライラし、ラテン系特有の自滅パターンに入った。

 一点、気になるのはメキシコのボールになると日本がゾーンを下げすぎることだ。もっと高い位置からプレッシングしたい。日本の選手は2点取って「大事に行こう」という消極的なメンタルになっているのではないか?

 この杞憂は前半30分頃からハッキリ形になり、それまでのようなハイプレスが目に見えて消えて行った。

一転、日本はボロボロの後半へ

 後半20分。相馬に代えて前田大然を投入。左サイドハーフに入る。

 後半23分。堂安へのファウルでヨハン・バスケスにレッドカードが出る。一発退場だ。

 そして後半35分。堂安に代えて三笘薫、林に代えて上田綺世を投入。前田が右サイドに回り、三笘が左SHに入った。

 これら三手の悪手で、日本の暗転はますます強まって行った。

 後半40分。三笘のファウルでメキシコがFKを得て、ゴールを決める。2-1とされ、たちまち試合はわからなくなった。

 日本は前半と比べ明らかにパワーダウンしている。2点取って気持ちが「受け」に回ったのではないか?

 日本の後半は「ない」のと同じだった。というより「ない」よりはるかに悪い。

選手の代え方をよく考えろ

 劣勢に拍車をかけたのは森保采配だ。

 相馬、林と守備で力強く粘れる選手を2枚も捨て、ひ弱な三笘を入れる森保采配。インテンシティの違いを考えろ。しかもリードしている局面で? わざと負けようとしているのか? 敵のスパイか?

 リードしている局面でボールをもつ「ドリブラー」を入れ、敵に引っ掛けられてボールロストしカウンターを喰らったらどうするのか?

 逆にリードされている場面で三笘を投入し、勝負をかけるなら話はわかる。だがあそこで三笘を入れるのはリスクを振りまくのと同じだ。自爆だ。

 選手を入れ替えて休ませようとしたのだろうが、局面と選手の特徴をよく考えてほしい。

 結局、途中で投入した前田と上田、三笘はまったく生きなかった。まるで試合に入れずに終わった。それどころかマイナスだ。

 前半の勢いでもう1点取り3-0でスキッと終わるのと、追い上げられて2-1で終わるのとでは天と地の差だ。得失点差がえらいちがいだ。

 騎手がこの監督では、馬が走りそうもない。

 先が思いやられる。

  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【東京五輪2021・なでしこ】ポゼッションできず痛い敗戦 ~日本女子 0-1 英国女子

2021-07-25 05:50:31 | なでしこジャパン(ほか女子サッカー)
エースのFW岩渕を欠いた苦しい展開

 なでしこは引き分けに終わった21日の初戦カナダ戦から、スタメンを5人替えて臨んだ。そのなかにエースのFW岩渕真奈の姿はなかった。

 そのスタメンで英国代表に0-1と敗戦。勝ち点を伸ばせず同組3位となり、決勝トーナメント進出に黄色信号が灯った。

 ポゼッション率は41%と英国に支配され、持ち前のパスサッカーで抑え込む戦い方ができなかった。パス成功率は78%と、英国の84%に劣った。

 全体にフィジカルの差が大きく、競り合いでボールを保持できなかった。パスコースを常に複数用意しておくような戦い方ができず、苦境に陥った。

後半29分にハイクロスから失点

 後半29分には英国のブロンズがハイクロスを送ると、ホワイトがゴール前に飛び込む。

 GK山下と中島の前に入って右から頭で合わせられると、ボールはかすかに中島に当たりゴール左のサイドネットに吸い込まれた。

 あとがないなでしこは後半36分に岩渕を投入したが時すでに遅し。

 ゴールは遠く、敗戦となった。

 日本は1次リーグ第3戦のチリに勝ち、勝ち点4とすれば3位突破の可能性はあるが微妙な情勢だ。

 いずれにしろ、もうあとは勝つしかなくなった。火事場のバカ力に期待したい。

  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【東京五輪・森保ジャパン】大会側は南アの検査結果を公開せよ

2021-07-24 08:37:08 | サッカー日本代表
「試合は成立します」ではとうてい済まない

 先日、南アフリカとの試合に先立ち、南アの選手は「試合開始前6時間以内のPCR検査」を行うことになった。

 ところが試合当日、息を詰めて検査結果を待っていたが、大会側からは単に「試合は成立することになりました」とだけしか発表されなかった。

 てっきり検査結果の「詳細」が公表されるもんだと思っていたので、えらく拍子抜けした。

 と同時に激しい怒りを感じた。

 われわれ日本人は南アフリカの選手の検査結果を息をのんで待っていたのだ。

 にもかかわらず「試合成立」とだけしか公表されないなどありえない。

 当然、「検査を受けたのは〇人で、そのうち陰性は〇人」などと詳細を公開するべきだ。

 でなければ「実は陽性の選手もいるのに試合成立を優先してごまかしたのではないか?」などとというような疑いもかかる。

 現に今日まで五輪開催について、われわれはさんざん杜撰な大会側の行動や行為を目撃してきた。

 彼らの信用度はハッキリ言ってゼロに近い。

 検査結果の詳細を公表しないのは、大会側の隠ぺい体質を強くうかがわせるものだ。

「もう終わったこと」にせず、大会側は検査結果の詳細を公表するべきだろう。

  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【東京五輪・森保ジャパン】決定力を欠いたが初戦突破 〜U-24日本 1-0 U-24南アフリカ

2021-07-23 06:00:21 | サッカー日本代表
日本が攻め、南アが守る

 日本がポゼッションし、南アフリカがリトリートし5-4-1のブロック守備を続ける展開になった。

 コロナ騒動に見舞われた南アフリカはその割にしっかりしたチームで、日本はチャンスは作るものの決め切れず苦しんだ。最後は久保の個人技が勝負をつけた。

 日本のフォーメーションは4-2-3-1、守備時4-4-2だ。スタメンはGKが谷晃生。最終ラインは右から酒井宏樹、吉田麻也、板倉滉、中山雄太だ。

 CMFは遠藤航と田中碧。2列目は右から堂安律、久保建英、三好康児。ワントップは林大地である。

ジリジリする時間が過ぎる

 日本がボールを保持し、南アフリカが守る展開だ。

 南アフリカはマイボールにしカウンター攻撃をかけてきても、後ろに人数を残している。

「引き分けでもよし」というような戦い方だ。

 日本は何度かチャンスを作るがなかなか決め切れない。ジリジリする時間が過ぎる。

 前半30分までで三好に絶対的な決定機が2度来たが、決められない。

 敵がブロックを作って引いているなか、こういう決定的なチャンスをモノにして行かなければ勝てない。 

後半26分に久保が豪快な一撃をかます

 FWの林はマーカーを背負いながらポストプレイをするところと、自分で行くところのメリハリがいい。絶えず敵の最終ラインと駆け引きしている。

 そして後半26分だった。

 久保が右サイドで田中からのサイドチェンジの浮き球をワントラップし、下がりながら左足で豪快に左ゴールポストを直撃するシュートを決めた。

 すると後半35分くらいから、リードされている南アフリカはシステムを4-3-3に変えて攻撃的になって来た。

 だが、追撃ならず。

 日本は最小得点の1-0で勝ち点3。最低限の結果は出した。

 次はメキシコ戦だ。

  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【東京五輪・男子サッカー】日本は南アとの試合成立を受け入れた? 愚かな判断だ

2021-07-22 06:25:07 | サッカー日本代表
承諾しなければ日本の不戦勝なのに

 Jリーグでは濃厚接触者とされれば試合に出場できないが、東京五輪では試合前6時間でのPCR検査で陰性になれば出場できる。

 ただし、この規定は「対戦相手が了承した場合」に限定した話だ。

 もし日本がこれを拒否し、試合が成立しなければ日本の不戦勝になる。なぜそれを選ばないのだろうか?

 日本人らしい「正々堂々」なのだろうが、この判断が致命的な結果を生むかもしれない。

 例えば試合が行われたあとで、南アフリカの選手たちが検査で仮に陽性になったとしよう。

 そうすればたちまち日本の選手たちは「濃厚接触者」にされる。

 そしてこの状態で「6時間前のPCR検査」を、もし次の対戦相手が拒否すれば日本の不戦敗になる。

 まったく愚かな判断だ。

  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【東京五輪2021・なでしこ】勝ちに等しい引き分け 〜日本女子 1-1 カナダ女子

2021-07-22 05:44:57 | なでしこジャパン(ほか女子サッカー)
先制されて苦しんだが……

 なでしこは前半6分にカナダに先制されたものの、その後は引き締め、一進一退の攻防を続けた。

 先制されてメンタル的には重苦しい気配が漂ったが、実際のプレイではよく耐えて同点で終えた。

 特に後半39分の岩渕の一発以降は、メンタル的に優勢に立った。途中出場した田中美南がPKを外したのは痛かったが、彼女自身のプレイは非常によかった。先発でもいけるだろう。

 なでしこらしいパスワークは冴えたし、追いついての引き分けは勝ちに等しい。

 まだまだ勝負はこれからだ。

 なでしこのフォーメーションは4-4-2だ。スタメンはGKが池田咲紀子。最終ラインは右から清水梨紗、熊谷紗希、南萌華、北村菜々美だ。

 中盤は右から塩越柚歩、三浦成美、中島依美、長谷川唯。2トップは菅澤優衣香と岩渕真奈である。

見事だった岩渕の同点弾

 立ち上がりに先制されて追う立場のなでしこは後半39分、岩渕の豪快な一発で同点に追いついた。

 長谷川が右サイドからロングボールを入れ、岩渕がそれに走り込んでペナルティエリア手前から右足できっちり決めた。むずかしいシュートだったが難なくこなした。さすがである。

 同点に追いついてからはなでしこがメンタルで上回って攻撃的になり、パスワークで何度も敵陣を脅かした。

 逆転はならなかったが、一度、リードされて追いついたのは大きい。

 当たり前だがリードされたまま負けるのとでは天と地の差がある。

 これで勝ち点1。まだまだ勝負はこれからだ。食らいついて行ってほしい。

  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【東京五輪】サッカー・南ア戦がこれだけ危険な3つの理由

2021-07-21 07:58:11 | サッカー日本代表
抗原検査は精度が低い

 サッカーU-24日本代表が22日の1次リーグ初戦で対戦する南アフリカが、新型コロナ検査で3人の陽性、18人もが濃厚接触者になっている。

 ではいったい、この試合にはどれだけのリスクがあるのだろうか? それはおおよそ以下の3つの要素で推し量れる。

(1)選手が毎日受けている抗原検査の感度の低さ、(2)「濃厚接触者」というまちがった日本の定義、(3)「試合6時間前にPCR検査」の愚ーーである。

 まず健康管理について見てみよう。

 日本オリンピック委員会(JOC)が20日に開いた日本代表選手団の会見では、福井烈団長が「選手やスタッフは毎日、抗原検査を受けており大丈夫だ」と胸を張っていた。

 だが抗原検査は感度が50〜90%しかなく、偽陽性の可能性がある。一方、PCR検査の感度は98%あり、偽陽性もほぼ出ない。

 ではなぜ日本ではより優れたPCRではなく、劣位の抗原検査がやたらに常用されるのか? 

 話がそれるがそれは厚労省の医系技官(医師免許をもつ官僚)の利権を守るためだ。医系技官は保健所に天下りする。その保健所が担当するのがPCR検査である。

 そこで医系技官がPCRを世に推奨してしまうと、保健所に仕事が殺到しパンクしてしまう。ゆえに医系技官は自らの天下り先を守るために抗原検査を推奨し、結果、日本ではPCRではなく精度の低い抗原検査がやたらに使われるのだ。

 これではふだんの健康管理や感染の判定に、著しい影響が出てしまう。

新型コロナは「空気感染」する

 一方、日本では「濃厚接触者」なる概念が感染の度合いの指標になるが、この定義は根本的にまちがっている。

 海外とくらべ、日本の新型コロナ感染症対策は非常に遅れており、しかも低レベルなのだ。

 というのも日本の「濃厚接触者」なる定義は、「新型コロナは飛沫や接触で感染するものだ」というまちがった認識に基づいている。

 で、ツバが飛んだり接触が起こる「近距離」にいた人物が濃厚接触者だとされる。

 ところが海外ではその後の研究で、新型コロナは(飛沫感染ではなく)エアロゾル感染(空気感染)することが明らかになっている。

 この定義でいえば、濃厚接触者の範囲ははるかに広くなる。同じ空間を共有した人間はみんな濃厚接触者だ。

 つまりこの法則を南アフリカ代表に当てはめれば、濃厚接触者は報道されている「18人どころではない」可能性がきわめて高い。

「試合6時間前にPCR検査」の危険性

 最後に今回の東京五輪で新たに追加された規定についてだ。

 南アフリカとの試合は相手が13人の選手を揃えられなければ不戦敗になり、3-0で日本の勝利になる。コロナの流行でこんなケースが多発すれば、五輪で満足に試合ができなくなる。

 しかも例えばJリーグなどでは濃厚接触者は14日間の隔離期間を置くことになっているが、東京五輪で同じ基準を適用するとできない試合が多発することが予想される。

 そこで今回新たに、隔離期間を置かなくても「対戦相手さえ了承すれば、試合開始6時間前のPCR検査で陰性になれば出場できる」という措置が加わった。

 だがこの規定には問題がある。

 新型コロナには潜伏期間があるため、実際には感染していても潜伏期間中にPCR検査をしてしまうと陽性にならないケースが出てくるのだ。

 となれば実体的には「感染者」なのに、その相手と試合をしてしまうリスクが発生する。

 こう見て行くと、南アフリカとの試合には小さくないリスクがあることがわかる。

 しかもこの試合を行うことで仮に日本の選手がまとまって濃厚接触者になった場合、その次の試合で対戦相手が「日本とは試合をしない」と宣言すれば、「6時間前のPCR検査で陰性になればOK」の恩恵も受けられない。

 いずれにしろ、本来なら中止すべきだった東京五輪で試合を行うのだから、あちこちでリスクが多発するのは当たり前だ。

 とすればこのあと我々に残されているのは、「神頼み」しかないのかもしれない。

  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【五輪コロナ問題】東京五輪は選手を犠牲に利権を優先する

2021-07-20 07:55:44 | サッカー日本代表
日本が対戦するサッカー南ア代表がコロナ感染

 南アフリカのU-24男子サッカー代表から19日、3人の新型コロナ陽性者が出た。濃厚接触者は21人にものぼる。南アフリカ代表は、22日に日本が1次リーグ初戦で対戦する相手である。

 さてここで3つの問題が浮かび上がる。

 まずひとつは、日本との試合が成立するのかどうかだ。

 そして第二に、日本ならではの「濃厚接触者」なる定義が実態と乖離しており現実的でない点。

 最後の3つめは、こうしたケースでの「救済策」に対する大きな疑問だ。

隔離をしない「特別措置」は問題だ

 まず1点目と3点目の問題からいこう。

 例えばこれまでJリーグなど日本国内では、濃厚接触者に認定されれば、14日間の隔離措置の対象になってきた。だがそのやり方では、今回のケースでは試合ができない。

 そこでこうした事態を想定した措置が先日、急遽、行なわれた。

 濃厚接触者と認定された場合でも競技が始まる6時間前にPCR検査を受け、陰性になれば試合に出場できるという規定が追加されたのだ。

 ちなみにこの規定は、感染防止対策などがまとめられた「プレイブック(規則集)」には記載されてない。イレギュラーだ。

 さて、まず問題なのは、長期の「隔離」をしなくてすむこの規定に沿えば、確かに6時間前にPCR検査で陰性になれば試合ができる。

 だが新型コロナには「潜伏期間」があり、この潜伏期間にPCRを実施しても陰性になる可能性がある点だ。ここが穴になる。これでは選手を大きな危険に晒してしまう。

 つまり南アフリカの濃厚接触者たちが実は感染しており「潜伏期間」にすぎなかった場合、彼らと試合することで今度は日本の選手が濃厚接触者、あるいは感染者になってしまう危険性がある。

 もちろん選手たち本人はそれでも「南アと試合がしたい」というだろうが、試合することで日本の選手が濃厚接触者、あるいは感染者になってしまっては大きく不利な立場になる。

 またそれだけでなく大会全体のことを考えても、こうして感染者が倍々ゲームで増えていくわけだからむろん好ましくない。というより最悪の事態である。

 さて、われらが菅首相によれば今大会は「安心安全な大会」のはずだが、そのお題目はいったいどこへ行ったのだろうか?

選手を犠牲にし大会運営を優先する

 さらに問題なのは、この「6時間前にPCR検査」規定は、隔離をしないため明らかに選手の健康をリスクにさらし、その犠牲と引き換えに「大会が滞りなく実施できること」を優先した措置である点だ。

 ぶっちゃけ、大会関係者の本音を代弁すれば「選手がコロナになろうが知ったこっちゃない。大会さえ予定通り実施できればそれでいいんだ」ということだ。

 こんな無責任な大会運営が許されるのだろうか? 言語道断、ありえない大問題である。

「濃厚接触者」なる定義はもはやナンセンスだ

 そして第三に、「濃厚接触者」なる定義の問題だ。

 海外とくらべ、日本の新型コロナ感染症対策は非常に遅れており、しかも低レベルだ。

 というのも「濃厚接触者」という定義は、「新型コロナはツバなどの飛沫や接触で感染するものだ」というまちがった認識に基づいているのだ。

 ゆえにザックリいえば「濃厚接触者」とは、「感染者のツバが飛ぶ程度の近距離にいた者」ということになる。

 これは世界的な常識でいえば、まったく錯誤した認識だ。

 確かに新型コロナは初期段階ではそう定義されてきたし、「濃厚接触者」という概念も有効だとされてきた。

 だが海外では、その後の研究で新型コロナは「飛沫」どころか、エアロゾル感染(空気感染)することが判明している。

 つまり感染者と同じ空間を共有した人物は広く感染が疑われ、ゆえに隔離すべき人物の対象も「飛沫」とくらべはるかに広いはずなのである。

 これを南アフリカ代表に即して言えば、濃厚接触者は「21人どころではない」可能性がある、ということだ。

 しかも潜伏期間を考えれば、「6時間前のPCR検査」では感染を把握できない可能性もある。

 こんなふうに日本の研究者の遅れた知識や大会関係者のエゴのせいで、選手が大きなリスクに晒されようとしている。

 しかも選手に負担を強い、彼らはあくまで大会運営を優先するつもりでいる。

 言い換えれば選手を犠牲にすることで、IOCの利権やスポンサーの利権を守ろうとしているのだ。

 果たして、こんな暴挙が許されていいのだろうか?

  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【U-24スペイン戦】実戦に即した課題やテーマがほしかった

2021-07-19 04:29:06 | サッカー日本代表
4人交代くらいで戦っていれば

 U-24日本代表が東京五輪を前にしたテストマッチ、U-24スペイン戦では、前半に久保と堂安の躍動で首尾よく先制点を取れた。

「よし。これで後半はスペインも本気で来る。おもしろくなるぞ」

 そう期待が湧きあがった後半だったが、森保監督が自爆的な驚異の7人交代ですべてをぶち壊してしまった。

 あのままトータル4人交代くらいで実戦的な戦い方をしていれば、より本番に即したリアルな課題やテーマが得られただろうに……。

 後半に出場した選手たちはまともな4-4-2のブロックすら作れない状態だった。

 本当に何を考えているのかわからない。

 すべてを破壊した無謀な選手交代だった。

 吉田が試合後に「五輪は観客を入れてやってほしい」などと言っていたが、もう検疫体制が穴だらけなコロナ禍での東京五輪なんて中止したほうがいいんじゃないの? 

  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【国際親善試合】狂気の選手交代 〜U-24日本 1-1 U-24スペイン

2021-07-17 22:10:11 | サッカー日本代表
9人の選手を代える無謀な逆噴射

 森保監督はいったい何を考えて、あの大幅な選手交代をしたのだろうか?

 立ち上がりからポゼッションし続けるスペインに対し、我慢して我慢して先制点を取ったまではよかった。だが、理解不能な森保監督の選手交代は不可解だった。

 果たしてあれで強化になったと言えるのだろうか?

 日本のフォーメーションは4-2-3-1、守備時4-4-2だ。スタメンはGKが谷晃生。最終ラインは右から 酒井宏樹、吉田麻也、冨安健洋、旗手怜央だ。

 CMFは遠藤航と板倉滉。2列目は右から堂安律、久保建英、相馬勇紀。ワントップは林大地である。

前半42分に堂安が豪快な先制弾

 立ち上がりからスペインがポゼッションする。日本はミドルブロックで対応している。

 日本はボールを奪ってもすぐロストしてしまい、ポゼッションできない。我慢の時間が続く。

 日本はパスの角度が悪い場面が目立つ。受け手がボールをもらったら、もっと自然に前を向ける角度のパスを出したい。

 これに対しスペインはパスコースを作る動きが非常に巧妙だ。

 と、前半42分に日本が望外の先制点を取る。

 久保が左サイドをドリブルして折り返す。そこで堂安が力強くシュートを決めた。これでおもしろくなった、と思ったが……。

 なんと日本は後半の立ち上がりから、いきなり一度に7人の選手を交代する策に出た。わざと負けようとするかのようだ。

 これ以降も日本はさらに2人の選手を代え、すっかりチームのバランスを崩した。

 日本は最終ラインが下がりすぎ、スペインにいいようにボールを回される。コーナーに追い詰められ、一方的にパンチを浴び続けるボクサーのような状態だった。

 テストマッチだから「選手を見たい」ということだろうが、あの交代策は度が過ぎている。

 繰り返しになるが……果たしてあれで強化になったのだろうか?

  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【なでしこジャパン2021】高倉監督は過去最高のチームを作り上げてきた 〜日本女子 1-0 豪州女子

2021-07-14 22:19:05 | なでしこジャパン(ほか女子サッカー)
非常にバランスがいいチームだ

 過去、高倉ジャパンは大会ごとに目まぐるしくチーム構成を変えるたび、それはバックパスばかり繰り返す消極的なチームだったり、あるいは極端にパスが弱く「小さいサッカー」に偏る矮小なチームだったり、フィジカルの弱さばかりが目立つひ弱なチームだったりした。

 ところが今回の東京五輪に出場するチームは全体に非常にバランスが取れており、どこにもまったく穴がない。ここに来ていいチームに仕上げてきたな、という感じである。

 日本が入った1次リーグE組はカナダ(21日)、英国(24日)、チリ(27日)と組み分けもよく、「これは期待できそうだな」という雰囲気が漂って来た。

GK山下の足元の技術に目を奪われる

 日本のフォーメーションは4-4-2だ。スタメンはGKが山下杏也加。最終ラインは宮川麻都、南萌華、熊谷紗希、清水梨紗だ。

 中盤は長谷川唯、塩越柚歩、三浦成美、中島依美。2トップは岩渕真奈と菅澤優衣香である。

 日本はグラウンダーのショートパスをベースに、ときおりワイドなサイドチェンジなども交えながら有利にゲームを進める。

 まず目を奪われたのはGK山下の足元の技術だ。足でボールをキープしているとき、敵の選手にいくら距離を詰められてもまったくあわてず、平然とボールを処理していた。

 もちろんビルドアップの第一歩にもなれる最先端の現代的なスタイルだ。彼女は以前からいい選手だとは思っていたが、まさかこんなタイプに成長するとは想像もしなかった。守りもよく、いい選手である。

 また左SBを務める清水のスピードとスタミナ、ハイレベルな技術は相変わらずだ。

 一方、2トップに入った岩渕と菅澤の「個の強さ」も以前から変わりなく魅力的だし、中盤に君臨する長谷川の高い技術や中島の堅実性も魅惑的だ。

PKで岩渕が先制点を取る

 押したり引いたりの前半が終わり、日本に先制点が入ったのは後半9分だった。

 左サイドにいた長谷川がクロスを入れると、ボールが寄せていたケネディの手に当たり、PKをもらった。

 蹴るのはエースで10番を背負う岩渕だ。

 短い助走から右足を振り抜くと、グラウンダーのシュートがまるで糸を引くようにゴール左スミに決まった。

 余裕の決めっぷり。堂々の決勝点である。

本番のスタメンが楽しみだ

 後半17分には4人の選手を入れかえて田中美南と籾木結花、杉田妃和、遠藤純を投入したが、途中で入ったどの選手もハイレベルで満足なデキだった。

 田中のテクニックは相変わらずだが、特に杉田の確かな足元の技術には目を奪われた。

 さて、「本番」のスタメンはいったいどうなるのだろうか? 

 特にFWは岩渕と菅澤、田中のなかから2人を選ぶのだからまったく悩ましい。

 中盤も控えを含め多士済々で非常に楽しみだ。

 今回のなでしこジャパンはやってくれそうである。

  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする