すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

東京地裁がネット上の名誉毀損に新解釈──「ネットでは何でもアリ」にならないか?

2008-03-04 21:31:24 | 仕事の日記
 ネット連載「松岡美樹の“深読みインターネット”」(ASCII.jp/アスキー)を更新しました。

■第8回 ネット上の名誉毀損に新解釈──「ネットでは何でもアリ」にならないか?

 あるラーメン・チェーンの運営会社がカルト集団であるかのような書き込みをネット上で行い、都内の会社員が名誉毀損罪に問われた裁判で2月29日、東京地裁の裁判長が「名誉毀損には当たらない」と無罪判決を出しました。

 判決の主旨をひと言でいえば、ネット上では「よく調べずウソを書き込んだ」のでない限り無罪になるということです。

 この判決はこれ単体で見た場合は、「なるほどそうか」で終わります。ですが「無罪放免になる基準」が曖昧な上、ネット上のあちこちで簡単に拡大解釈される可能性があります。

 その意味では東京地裁は、非常に社会的影響が大きい判断をしたとも言え、各方面で議論を呼びそうです。

 そこで今回はネガティブな内容を書き込むときの人間の心理を分析しながら、この判決が影響を与えるかもしれないネット上のケースをシミュレーションしました。それをもとに、判決が社会に及ぼす影響を考えます。

【ご参考】

■gooニュース『ネット中傷 名誉毀損に新基準 東京地裁、「公益目的」と無罪』(産経新聞)

■読売新聞『ネットでラーメン店を中傷、名誉棄損問えず…東京地裁』

■Yahoo!ニュース『<ネット名誉棄損>男性に無罪…東京地裁が新判断基準』(毎日新聞)

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あなたのコメントが相手に火をつけるネットの原理

2008-02-16 18:15:26 | 仕事の日記
 ネット連載「松岡美樹の“深読みインターネット”」(ASCII.jp/アスキー)を更新しました。

■第7回 あなたのコメントが相手に火をつけるネットの原理

 ブログやSBMを使ったコミュニケーションでは、ちょっとした表現がもとで誤解が生まれやすい。自分にはそんなつもりはないのに、相手がキレて初めて、「ああ、そういう解釈の仕方もあるのか」てなことは多い。

 そこで今回は情報の送り手と受け手それぞれに関し、誤解が生まれるモデルケースや、曲解するときの人間の心理、またそれを防ぐ方法などを紹介する。

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インタビューがJ-CASTニュースに載りました

2008-02-05 16:14:22 | 仕事の日記
 J-CASTニュースからインタビューを受けました。テーマは誹謗中傷問題と実名・匿名です。(遅ればせながらご報告まで)

文筆家の松岡美樹氏に聞く ネットでの誹謗中傷問題(下) 気軽に参加の匿名 ネットの発展につながる(J-CASTニュース)

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【ブログ文章術】他人の記事に「反応」することが自分の記事を生む

2008-01-19 12:48:38 | 仕事の日記
 ネット連載「松岡美樹の“深読みインターネット”」(ASCII.jp/アスキー)を更新しました。

■第6回 【ブログ文章術】 他人の記事に「反応」することが自分の記事を生む

 あなたはブログを書くときに、自分でゼロからネタを考えていますか?

 自分の内側から湧き上がるアイデアをもとに書くか? それとも他人のブログ記事を読み、「あっ、私の場合はこうだな」などと触発されて書くか?

 もちろんどちらのケースもあるでしょう。でも、より比率が高く、かつ書きやすいのは後者のパターンではないでしょうか?

 そこで今回は記事を書くにあたり、ブログを続けやすくなるネタの見つけ方について考えました。また他人の記事をサカナにする場合などに、より読み手の印象に残りやすい記事の書き方に関しても提案しています。

 ではお楽しみに。

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「アウトプット」の数だけ「インプット」があるネットの不思議

2008-01-11 18:58:13 | 仕事の日記
 ネット連載「松岡美樹の“深読みインターネット”」(ASCII.jp/アスキー)を更新しました。

■第5回 「アウトプット」の数だけ「インプット」があるネットの不思議

 ブログやmixi、ソーシャルブックマーク(SBM)などのCGMは、発信することでインプットがあるネットメディアです。出し惜しみせずアウトプットすればするほど、コメント欄やトラックバック経由で情報が集まります。

 またこの原理を応用し、記事で読み手に問いかけをする手法も有効です。わざと記事中で結論を出さず「寸止め」にすれば、「オレはこう思う」とユニークな発想、面白い答えが集まります。

 今回はそんなネットメディアならではの原理を取り上げました。

 前半ではその対極にあるものとして、他人が出した答えを鵜呑みにしてしまうリテラシーのないマニュアル脳の事例も出しました。実際には読み手全員が洗脳されて「右向け右」てな極端なことはないですが、まあ話をわかりやすくするための一例と思ってください。

 ではお楽しみに。 

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グーグル版Wikipedia、「knol」が巻き起こす実名論議に欠けているもの

2007-12-18 00:19:02 | 仕事の日記
 ネット連載「松岡美樹の“深読みインターネット”」(ASCII.jp/アスキー)を更新しました。

■第4回 グーグル版Wikipedia「knol」が問う、匿名か実名か論議

 グーグルがテスト中の実名版Wikipedia、「knol」をめぐり、にわかに実名・匿名論議が巻き起こっている。そこで今回はknolを紹介しながら、上武大学大学院教授・池田信夫氏の実名論など、ネット上のさまざまな意見を見渡す。

 特におもしろいのは、ネットメディアの収益性コンテンツの質との関係だ。広告モデルで運営されている各種CGMの今後の動向が興味深い。

 それはどういう意味か?

 一般企業がこれらのメディアに広告を出すのは、自社の知名度やイメージをアップさせるためだ。だから誹謗中傷や暴言であふれたメディアには、当然、彼らは広告を出したがらない。

 とすると裏を返せば、CGMのサービス提供事業者が広告収入を重視すればするほど、ユーザが作るコンテンツの質や品位を気にかけるようになるってことだ。するとサービス事業者がコンテンツの中身をチェックし、内容に介入する可能性が高くなる。

 つまり広告の出稿動向が間接的に、CGMの質を向上させるんじゃないか? って話である。

 ただし手放しで喜べないのは、この場合、サービス事業者が商業主義を振りかざし、一種の言論統制をする形になることだ。この点は論議を呼びそうだ。

 また現状の実名・匿名論議には、必要不可欠なはずのある前提が抜け落ちている。そのために実名論がリアリティのない空論に堕している。今回のコラムでは、その点についても分析している。

 ではその不可欠な前提とは何か?

 くわしくはコラムをお読みください。ではお楽しみに。

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初心者ブロガーが「ブログ青春時代」を卒業するとき

2007-12-13 20:18:27 | 仕事の日記
 ネット連載「松岡美樹の“深読みインターネット”」(ASCII.jp/アスキー)を更新しました。

■第3回 初心者ブロガーが「ブログ青春時代」を卒業するとき

 あなたはブログを始めた頃と今とでは、ブログに対する思いや姿勢が変わっていませんか?

 初期の頃は好きなことを書くだけで楽しかった。けど、そのうちに「どうすればページビューが増えるのか?」なんて考え始める。すると「書くジャンルを人気のテーマだけに絞ろうか?」とか、なんやかんや。

 今回はそんな初心者ブロガーがブログ青春時代を卒業するまでの心理や、ページビュー増を願うプロブロガー願望期の初期症状、またアクセスアップのコツをめぐる話など、涙と笑いのブロガー百景を綴りました。
コメント (6)
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婚約者が実はバツイチ・子持ちだった! 珍相談が殺到する読売新聞の名物掲示板「発言小町」の舞台裏

2007-12-12 20:57:22 | 仕事の日記
 アスキーのネット媒体『ASCII.jp』の連載「新聞はネットに飲み込まれるか?」を更新しました。今回は人気沸騰のQ&A掲示板「発言小町」を運営する読売新聞社を取材しています。

『信頼できる「場の空気」はいかにして生まれたか? 「発言小町」に見る読売新聞社のCGM観(後編)』

 まだCGMという言葉すらなかった90年代に、新聞社がQ&A掲示板を始めた意味とは? またおかしな投稿に苦笑いしながら頭を悩ます運営サイドの苦労話や、投稿者に「いちいち書き直してもらっていた」というスタート当初の牧歌的なエピソードなど、人気CGMのインサイドストーリーをレポートしています。

 なお、この短期集中連載は今回で5大全国紙をひと通り取材し終えたので、これにて最終回となります。ご愛顧のほどありがとうございました。

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「紙とネットの融合」にトライする日本経済新聞社

2007-12-06 10:15:14 | 仕事の日記
 アスキーのネット媒体『ASCII.jp』に書いている連載「新聞はネットに飲み込まれるか?」を更新しました。今回は日本経済新聞社のネット戦略について書いてます。

「紙とネットの融合」にトライする日本経済新聞社(前編)

上記の後編

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「ブクマ・ジャーナリズム」はマスコミを屈服させるか?(後編)

2007-11-24 16:36:47 | 仕事の日記
 アスキーのネット媒体『ASCII.jp』で始めた連載「松岡美樹の“深読みインターネット”」を更新しました。

■第2回 「ブクマ・ジャーナリズム」はマスコミを屈服させるか?(後編)

 今回はCGMのポジティブな特性と、今後、マスコミとどんな関係になるのかを予測しています。CGMは「第五の権力」になるんじゃないか? みたいな話です。

 また同じく『ASCII.jp』で連載している「新聞はネットに飲み込まれるか?」も更新しました。朝日新聞を取材した後編です。

紙とウェブを使い分ける朝日新聞社の論理(後編)
コメント (2)
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紙とウェブを使い分ける朝日新聞社の論理(前編)

2007-11-21 12:13:30 | 仕事の日記
 アスキーのネット媒体『ASCII.jp』に書いている連載「新聞はネットに飲み込まれるか?」第5弾を公開しました。今回取り上げるのは朝日新聞です。

紙とウェブを使い分ける朝日新聞社の論理(前編)

 紙の新聞に軸足を置きながら、ウェブ媒体を運営しているお家の事情がよくわかりました。あと「asahi.com」の読者層を見ると、年収1000万円以上の世帯が17.4%もいるというのにも、ちとびっくり。

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「ブクマ・ジャーナリズム」はマスコミを屈服させるか?

2007-11-08 08:15:28 | 仕事の日記
 アスキーのネット媒体『ASCII.jp』で、新連載「松岡美樹の“深読みインターネット”」を始めました。

 ネット上の出来事には、合わせ鏡のように世の中が映り込んでいます。そこでこの連載では、ネット上の社会現象やブーム、コンテンツなどを深読みします。あるときはねっとり分析したり、またあるときは単に笑ったり。はたまた批判、賛同します。

■第1回 「ブクマ・ジャーナリズム」はマスコミを屈服させるか?(前編)

 第1回は、何かと対立しがちなマスコミとCGMの関係性についてです。毎日新聞社を取材した先日の私の記事に、私の見方とは正反対の鋭い「はてブコメント」をもらいました。

 今回はそれを入り口に、マスコミとCGMの視点のちがいはなぜ生まれるのか? 両者は将来どんな関係になるのか? また炎上の論理などを分析しています。
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毎日新聞の新サイト「毎日jp」はウェブならではか?

2007-11-01 17:44:29 | 仕事の日記
 アスキーのネット媒体『ASCII.jp』で始めた新連載「新聞はネットに飲み込まれるか?」の第4弾を公開しました。前回に引き続き、毎日新聞のネット戦略がテーマです。

「紙はウェブより上」であるべきか? 毎日新聞が既成概念を破壊する日(後編)

 今回は毎日新聞が10月1日にスタートさせた新サイト「毎日jp」のキモを検証しています。

 はてブのコメントでも頷ける意見をもらいましたが、毎日の方と話してみて感じたのは「やっぱり保守的だなあ」ってことです。いい意味でも悪い意味でも。

 毎日編のタイトルは私の個人的希望も込め、「既成概念を破壊する」というコピーを使いました。ただしタイトルの文末に「日」の一文字を加えてあります。なぜ文末に「日」がついているのか? これにもちゃんと意味があります。(あえて説明しませんが)

 その意味では毎日新聞編の原稿は、随所に「行間を読んでください」みたいな部分ができたかもしれません。別にハッキリ書けないとかそんな意味じゃなく、そういう原稿もアリかなあ、と。

 とはいえ私もまったく人のことは言えません。

 私がブログを始めたのは2005年の3月ですが(ネット歴はもっとずっと前からです)、自分でブログをやってみるまで私の感覚は彼らと何ら変わりありませんでした。人間、やっぱり自分で体験してみないとわからないし、変われないんです。(とはいえ今の私の感覚がいいかどうかは別問題ですが)

 もうひとつ、この連載を始めてみて思うのは、まだまだ時間が必要だってことです。

 新聞人は、新聞畑という密閉された独特の空間の中で育っています。新聞村ならではの紙の常識や、報道のセオリーを日々刷り込まれて。

 それがいきなり「ネットの頭」「ウェブの頭」になろうったって、(彼らでなくても)無理でしょう。そうやって出来上がった古い脳は、これから業務でネットを実体験しながら少しづつ、少しづつ変わっていくんだと思います。場合によっては世代をまたいで。

 実際、会って話を聞いてみて、「少しづつだけど変わる兆候はあるな」と感じられたのは収穫でした。ローマは一日にして成らず、ですね。

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「紙はウェブより上」であるべきか? 毎日新聞が既成概念を破壊する日(前編)

2007-10-28 08:14:32 | 仕事の日記
 アスキーのネット媒体『ASCII.jp』でスタートした私の新連載「新聞はネットに飲み込まれるか?」の第三弾を公開しました。今回は毎日新聞編です。

「紙はウェブより上」であるべきか? 毎日新聞が既成概念を破壊する日(前編)

 紙の新聞のために取材し原稿を書くときと、ウェブのためとでは、新聞記者の心理はどうちがうのか?

 また「公器」とされてきた新聞に対する新聞人の過剰な自負心など、前編では新聞記者の心理をテーマに書いています。
コメント (2)
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産経新聞のスタンスは「新聞の自殺」か? それとも進化か?

2007-10-23 23:26:52 | 仕事の日記
 アスキーのネット媒体『ASCII.jp』で、いま新聞各社が続々と打ち出しているネット戦略を取材する新連載「新聞はネットに飲み込まれるか?」を始めました。

 で、本日、産経新聞を取材した「後編」を公開しました。

 産経のスタンスは「新聞の自殺」か? それとも進化なのか? 新聞業界では議論が分かれると思いますが、私としてはかなりおもしろい話が聞けたと思います。

 てなわけでこのまま勢いに乗り、次回は毎日新聞を取り上げます。乞うご期待!

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