おじさん山伏です

修験道の修行から見た心の散歩です。
アイヌのアシリ・レラさんからの命名です。
「キムン・マタギ」になりました。

吉野 大峯山の厳しい「奥駆修行」。banriさんのすばらしい写真です。

2012-10-31 | 日記

奈良県吉野の大峯山櫻本坊の奥駆修行は、
プロカメラマンのbanriさんが重たいカメラを
担いでくまなく記録を撮ってくれました。

出来るだけ荷物を軽くしても大変なのに
重たいカメラ一式担いでの記録には
頭が下がります。

7月13日(金)午後3時に
大峯山上の櫻本坊の参籠所に集合。
大峯山寺で無事を祈って護摩を焚かれました。
午後4時に大峯山寺は門が閉まります。
勿論、秘密の行者さんの参拝。

14日朝2時に起床。3時出発。
小笹宿・大普賢岳・七曜嶽・行者還岳・聖宝宿
最後の厳しい弥山の登り
天川神社の奥の院 弁財天参拝

15日朝4時起床。5時出発。
八経が岳・楊枝宿・孔雀岳・釈迦ケ岳・深仙・太古の辻・前鬼
前鬼への長い下り。

16日 熊野三山

吉野に戻る途中で十津川の日本一の吊り橋を楽しんで
フル-ツ街道を一路 下市口

banriさんの写真は、
大峯山のすばらしい自然を撮しています。
今までにも大峯山の写真を沢山見て来ましたが
bannriさんに惚れてしまいました。
是非、見ていただきたいですね。

ブログは下記です。
7月13日の日記からです。
http://d.hatena.ne.jp/banriman/20120713
「Ozaka-fotolog」

古希を過ぎたおじさんですが
巽院主さんを初め、仲間の皆さんが
励ましていただき満行ができました。
ありがたいことです。
来年も挑戦できればと思っています。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

幼稚園児が箱根湯本から三嶋大社まで歩いています。

2012-10-30 | 日記
3月のまだ道に残雪が残っている箱根峠を
越えて子供たちは元気に三嶋大社まで歩いています。



小田急の箱根湯本駅に降りたら
30人ほどの幼稚園児が並んでいました。
「どちらまでですか」と女性の先生
「三嶋大社までです。」と僕
「私たちも三嶋大社までです」

え!!
この子供たちが30km近くを1日で歩くの・・?

早雲寺、正眼寺でお経上げて
早足で歩いていると
追いついてくるではないですか。

「おじさん」と子供たちが
明るく声を掛けてくれます。

途中で園長先生と話す
「今は飽食の時代なので園では、
 1週に一度、日の丸弁当ですよ」と。
夏には、丹沢の蛭が岳に登るとのこと。

後で聞いた話ですが、
横浜の磯子の幼稚園で
裸ん坊の生活をしているとのこと。

甘酒茶屋で子供たちが休んでいる間に
箱根湖畔に向かって歩き出したら

幼稚園の卒園生5人と一緒になった。
いつの間にか友達になって

「おじさんお尻につけている毛皮に
触ってもいい?」
「いいよ」
「わあ 柔らかくて気持ちがいい」
山伏が野山で休むときにダニや蛭
防止に腰に付けています。引敷と言います。

この毛皮を獅子にになどらえ獅子の上の菩薩、
即ち知恵の文殊菩薩にあやかる意味があります。

子供たちは、2年生が頭になって
一緒に助け合って歩いています。
お兄さんの言うことを良く聞いて
行動しています。
ほんとうに気持ちの良いすばらしい子供たちに
会えて幸せを味わいました。

僕もいつのまにか良寛さんと子供たちの
雰囲気を楽しんでいつのまにか
湖畔の興福院

「おじさんがお経をあげるから
一緒に祈ろうよ」と誘う。
般若心経を一巻。
子供たちは真剣に手を合わせていました。

子供たちが最多角念珠に興味を持ち、
使い方を伝授。

恩賜箱根公園で
「おじさん一緒にご飯食べよう」と
子供たちに誘われて道に座り込んで
お昼を食べました。

ちょうど食べ終わった時
園長先生たちがやってきました。
子供たちと分かれて箱根峠へ

峠でまた子供たちに会いました
女の子が元気な笑顔で
「おじさ-ん」と。
笑い声の絶えない園児たちでした

楽しい1日でした。
箱根勤行では、
時々楽しいことがあります。
それが良くってまた来てしまいます。






コメント (3)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

孫に追い抜かれています

2012-10-30 | 日記
孫は1才7ヶ月のかわいい女の子

生まれて10ヶ月ごろ
テ-ブルの上のヨ-グルトを
犬食いで顔中ヨ-グルト
ご当人は、満足気。

食べるものを
まず手に握って感触を楽しみ
テ-ブルに落ちたものを
犬食い。

落ちたものを
ママに渡すと
ママも躊躇無く食べて
「美味しい」と

グラスの中の麦茶を
手で掴もうと何度も挑戦
でも掴めないことが分かって
グラスから麦茶を飲む

1才過ぎて
何でも叩いて
音と感触を楽しみ

僕の猫の手を渡したら
床を叩いてその音を面白がって。

大人のスリッパがなかなか履けないけど
履いたとき
家族みんなで手をたたいて
出来たことを喜び
本人も満足気。

お宮さんでは、
清めの手洗いのところの
石を確かめたり、

怖い狛犬さんを
手で叩いて何かを確かめ

同じくらいの男の子も
手で触って確かめている

駐車場の坂を何度も
登ったり下りたり
自分で歩ける楽しみ
排水溝のグレ-ジンの上を
歩いての感触を楽しみ

居間の上の敷物の上に
プラスチックの蓋に乗って
倒れそうで倒れない感触を楽しみ

椅子の上に登って
出来たことを
手を叩いて喜び

今朝は、少し風が吹いて
風になびく自分の髪を楽しみ
風と戯れて

朝と昼に1時間以上の散歩
パパは大変
でも彼女はパパが大好き

雨のなかでも散歩
帰ってきてから
お風呂に入れて
大騒ぎ
でも雨の中の散歩は彼女は大好き

冷蔵庫の白い壁は
白板になり
毎日絵を書き
パパの膝の上で子猫のように












コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ホ-ミ-と法螺貝

2012-10-29 | 日記
熱海の研修所で年3回断食会に参加しています。

金曜日の朝から食事をとらないで、
土曜日は朝6時から気功。
1時間ごとに瞑想。
夜9時まで。
日曜日の午前まで断食です。

心と体の宿便取りです。

最初の15分は、声を出し、
残りの15分は沈黙の瞑想。

声を出すときに2,3人が
ホ-ミ-のまねごとをすると
お囃子が聞こえてくることがあります。

面白いですね。
倍音により脳のどこかを刺激して
聞こえてくるのです。
一種の幻聴です。

僕は、時々モンゴルの
マハバル・サウガゲレルさんに
ホ-ミ-を教わっています。
大阪からなので生徒が集まらないと
教室が開かれません。

でも低音のホ-ミ-を間近で聞くと
感動で体が震えてきます。凄い!!

モンゴルの先生は、熱心に丁寧教えてくれます。
雄大な草原の大地を感じさせてくれる
楽しい1時間です。

 奥駆けで前鬼の裏行場の
「天の二十八宿」で待っているとき
若い人の法螺貝の練習に合わせて
ホ-ミ-の声を出しました。

ホ-ミ-と法螺貝の音は合うじゃん!!
法螺貝もホ-ミ-も複式呼吸です。

 法螺貝を教えてくださるところが
関東ではほとんどない。
吉野山では、月に一度「櫻本坊」で
勉強会をやっています。

僕は、奥駆けで仲間の行者さんから
教わっています。

YouTubeで聖護院と金峯山寺の
法螺貝を独学で学べます。

岡崎の「石巻山立螺之会」でも
講習会をやっています。
一度、教わりに行こうと思っています。

僕の法螺貝は、仲間の行者さんの紹介で
大阪の貝を扱っているお店で作って貰いました。

この年になって楽しいお玩具が手に入りました。

ありがとう法螺貝さん。よろしくね。




 
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

法螺貝を始めたところです

2012-10-29 | 日記
 山伏にとって法螺貝は無くてはならないものです。

僕も今年から始めました。
あの重い法螺貝を持って奥駆けができるかなあ・・と。

 法螺貝は、低音、中音、高音を出しますが
僕はまだ低音のみです。
低音は、乙音と言います。

 今年の奥駆けでは、弥山に向かう途中で
へたばって山を下りました。

なんとその道は、ガレ場の悪路でした。
700mを1時間半も掛かりました。
すべっては尻餅を何回か。
最後には、山袴が破れてしまいました。

 でも途中で、仲間が心配しているのでは
思ってへたくそな法螺貝を吹きました。
僕は、無事に下りているよと。

 行者還りのトンネルで
院主さんが待っていてくれました。

「なんだ○○さんが下りてくるとは思わなかった。」と
でもうれしかった。
院主さんは、ハイカ-に行者さんに
会わなかったかと聞いたそうです。
「途中で法螺貝が聞こえました」とハイカ-さん。

 院主さんは、無事に下りたと
法螺貝を鳴らして仲間に知らせてくれました。

 法螺貝の音が、山の中で仲間と一体になった
ことをこころの底から感じました。

 箱根勤行では、道祖神の前でも
お経の替わりに法螺貝。

 薄暗い石畳の旧街道では、薄気味悪いところでは、
法螺貝を吹いて邪気を払いました。

本当の使い方ではありませんね。
でも、僕にとって離せない仲間になりました。

 法螺貝さんありがとう。

 
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

和やかな顔

2012-10-29 | 日記
 修験道で吉野大峯山で
奥駆けが終わったときに
修行の仲間の顔が和やかで素敵な顔に
なるのにびっくりします。

 数年前、奥駆けの前鬼の行場の帰りに、
数人の年配の方とすれ違いました。
その一人が、
「あんたいい顔してるね」と
「ありがとう」と少しびっくり。

 野口法蔵さんの断食会が終わって
参加者時の女性の顔が綺麗になるのに
ほんとうにびっくりします。
 男性の顔はあまり変わりませんが。

 以前、吉福さんのワ-クでも
同じようなことが起きました。
何か憑きものが取れるのでしょうか。

 僕の母親は、92才になります。
2,3年前には、妹たちが来ないと
愚痴ばっかり言っていました。
「母さん ありがとうと言おうよ」
最近は、二言目にありがとうと
言えるようになりました。

 そうしたら医者に掛からなくなりました。
頭の中は、萎縮してすかすかなのですが。
でも顔つきは穏やかになりました。

「ありがとう」を心から言えるようになると
病気が逃げていってしまうようですね。

 人間って不思議ですね。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ビジョン・クエストと修験道 その4

2012-10-28 | 日記
ビジョン・クエストと修験道 その4

お昼の村のチャイム、
夕方のチャイムで一日が過ぎる。
もう夕方なのかと断食会と違って
時間の経つのが早い。

 3日目の明け方3時頃、
月の明かりで目が醒めた。
見上げると黒のレ-スのカ-テンに囲まれている。
黒々とした杉の枝の葉がレ-スの模様になっている。
しばらく寝袋のなかで眺めている。
真言を唱えるために起き上がる。
月の光が丁度、頭陀袋の上に照らして明るくなっている。
線香を取り出しライタ-で火を着けて真言を唱え始める。
月の光が雲に半分隠れて暗くなる。

 ふと見上げると林の木々が一本一本、
LEDライトのように白く光っている。
荘厳な森の中にいるような感じで
自分がそのなかに溶け込んで
ゆくように感じているうちに暗くなってしまった。

真上を見上げると小枝の間だから
星がひとつ見える。
そのうち眠くなり寝てします。

 明るくなり目覚めて結界を解く支度を始める。
闇のなかで過ごす
不安を抱いていたが、
普通と変わらず健やかに目覚めた。
湿った紙を持って300年杉に向かう。
3日間で水は、ほぼ1リットルだった。
真言は6200回。

 酋長のTさんから声を掛けられ、
張り詰めていた緊張がぷつんと切れて
涙が止まらなくなった。

最初に三嶋大社まで歩いた時の
達成感と同じ気持ちだった。
 酋長のTさんが、
火を起こしているのをただ黙って見つめていた。
300年杉に囲まれた大地の暖かい懐に抱かれ、

何も考えずに
ただ黙って火を眺めている自分がいる。
「自分がいる」ただそれだけで何も言うことはなく
母親の懐に抱かれている感じでたたずんでいた。
 
一昨日の大峯山上からあの嵐のなかで
下りてきて何もなく
今ここにいる。
ただそれだけなのだが、
大げさに言えば「生きている」ことを
心の底から感じさせてくれる山々の声。

 その気持ちを持ちながら
「さざれ石」を囲んでパイプ・セレモニ-。
今までに感じたことのない穏やかな荘厳な気持ちで
タバコの煙を吸い込む。
3.11からネット上で不安を煽る
情報が流れているが、
平和な穏やかな世の中になるようにと
心から祈る。

 神に祈るときに何か祈るという
行為のための祈りがある。
でも今のパイプ・セレモニ-の祈りは、
大地の母に対する心からの感謝の気持ちで
今まで感じこともなかったものだった。

 開けの食事を済ませ、
いつも苦労する宿便も済ませて、
山菜づくしと十割そばや珍しい油そばを味わい、
板取川温泉で汗を流して「終わった」と。
でも実は僕にはその続きがあった。

 櫻本坊の大峯山上の参籠所で、
住職さんのご子息さんが白血病で若くして
亡くなられて土曜日に本葬があることを知った。
歴史のある大峯山護持院である
櫻本坊の本葬なのだから一
般に行われている葬儀に
多くの僧侶の方々の参列があると思っていた。
半分義理での本葬への参列のつもりでいた。

 30人近くの山伏さんたちの法螺貝から本葬は始まった。
普通の葬儀のようにたんたんと進む。弔辞が始まった。

 最初にご子息良道さんの高校の剣道部二人の仲間が、
学校での良道君の活躍を涙ながらに話された。
クラブの仲間たちの楽しそうな学校での生活が伝わってくる。
祭壇には、良道君の写真と竹刀と面と胴が飾られている。

 次に顧問の先生が、病と闘う良道君の話が始まった。
「僕は、医者になって同じ苦しみの人たちのためになりたい」と
先生に話し、1時間も2時間も先生と話し合っている話を聞くと
生徒と教師の心の繋がりがひしひしと伝わって涙が止まらなくなる。
大広間に参列している沢山の人たちは、
目頭を押さえて良道君の冥福を祈っている。

不治の病と闘いながら
明日を夢みて一生懸命に努力している良道君を、
友人たちや先生方やご両親が支えている姿を聞いたとき、
ほんとうに生きるということはこういうことなのだと
僕の心に響き渡った。
30日から始まった僕のV.Qの答えは、
良道君に対する
友人や先生やご両親の暖かいほんとうの
愛の心であることを教えてくれた。
この文章を書きながらも自然に涙が出てくる。

 最後に、喪主の父親である住職さんは、
良道君の病の状況をお話になり、
骨髄バンクでどれだけの人が
助かるかしれないと協力を呼びかけた。

 白血病という不治の病と闘いながら
同じ苦しむ人たちのために医師になりたいと
センタ-試験に励む良道君、
一緒に苦しみを乗り越えて励ます
先生方や仲間たちの気持ちが伝わってくる。
 一人の青年が、盛一杯に生きている姿を見せていただいたとき、
自分は何をすべきかに戸惑いを感じる。
すばらしい青年の心は、
参列者の皆さんの心に
生きてゆくのであろうと感じながら法
螺貝の響きを心に感じながら
吉野山を後にした。

 30日から始まったヴィジョン・クエストは、
僕に沢山の試練を与えてくれた。
どれもこれをもがすべてが
細い糸に繋がったすばらしい出来事であった。

 さざれ石と日本の原風景の洞戸の山々の場を
与えてくださったF先生、ありがとうございました。

その後の話
 V.Qに参加された会員の方々に
その後にいろいろなことが起こりました。
ほんとうに不思議な世界でした。(終わり)

最後までお読み下さいましてありがしたとうございます。 
 皆様のご健康を心からお祈り申しあげます。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ビジョン・クエストと修験道 その3

2012-10-28 | 日記
ヴィジョン・クエストと修験道 その3

3日当日、岐阜羽島駅で
Tさん・Hさん・Yさん・Oさんの顔を見てほっとした。
本番のV.Qは、穏やかな3日間であった。

 25cm位の切り株を背中に、祈りの場所を確保した。
結界をはり、いよいよV.Qの本番。
護身法を唱え、九字之大事、
懺悔、開経偈、般若心経を唱えていよいよ始まった。

早速、シ-トやマットを敷き寝袋の中に足を入れ、
だんだん暗くなる林のなかに、
不動明王の真言「のうまく、さんまんだ・・・」と
唱え始めたら何となく落ち着いた雰囲気が立ち込める。
一睡もせずに唱え続けようと
意気込んでいたら1時間もしないうちに、
最多角念珠をたぐりながら
いつのまにかコックリ、コックリ。
意地を張らずに眠ろうと決めたら、
余計に眠くなってきた。

 枯れた杉の芽が風に吹かれてパラパラと落ちてくる。
首から枯れた杉の葉が入らないように
寒さ防止のために用意した
膝掛けを頭からかぶる。

5時に村のチャイムがなる。
真言は800回。
夜中に一度も起きずにぐっすりと眠る。
目が醒めたら薄明るくなっていた。

2日目曇り。
 いつもの瞑想断食会と違って
空腹感も時間に追われた感じもなく
ゆったりと時間が過ぎてゆく。
ときどき虻やらヤブ蚊やら
きれいな虫が飛んでくる。
最初のお客さんは山ダニさん。
「ごめんね」と言ってそ-と
外に逃がしてやる。

修験道で山を歩くときに
蟻さんを初め生き物を踏まないように
注意して歩いている。

キッチンにいるアブラムシも
追わないので逃げようとしない。
冷蔵庫の中にも入ってくるけど
「君も生きている仲間だよね」と
そのままにしている。

蚊に刺されても殺さないで、
息を吹きかけ逃がして
かゆみ止めを塗る。

 座っている周りに虫がやってくるけど
いつの間にかいなくなっている。
頭の上から枯れたの
杉の小さな枝が落ちてくる。
真言を唱え続ける。

 「がさ」と少し大きな音
でも姿は見えず。
後でFさんの前を猪が走ったという。
その猪だったのかも知れない。
少し怖かったので
不動明王の印契を結んで
「カ-!!」と気合いを込めて唱える。(つづく)

 
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ビジョン・クエストと修験道 その2

2012-10-28 | 日記
ビジョン・クエストと修験道 その2

山が鳴るということを体で初めて知った。
「ゴ-ゴ-」と止むことなく吠え続ける。

 月参りで箱根湯本から箱根峠を越えて
三嶋大社まで歩いていることの経験が
どんなに自分を励ましていることかを感じた。
奥駆修行で学んだことだが、
苦しいとき精神的に参ってしまうと
体にどっと疲れが出てくる。

ひろさちやの「諸行無常を生きる」の中で
禅問答のひとつに「洞山無寒暑」の
公案の話が出てくるが、
風と雨と恐怖の中で次の言葉を思い出した。

「寒いときにはおまえさんが寒さ
そのものになりきる、
暑いときはおまえさんが
暑さそのものになりきる。
それが無寒暑の処だ」を
思い出して自分が風や雨になりきったときに
「ゴ-」と言う山鳴りが少し怖くなくなった。

過去の奥駆修行で熱中症に罹らないようにと
知識を詰め込み結果的にそのるつぼ嵌り込んでしまった。

「ヴィジョン」の中で、
サバイバルの訓練の話が書かれている。
「グランドファ-ザ-は、
一族の人々から遠く離れ、
焼け付くような砂漠や凍り付く雪のなかや
深い森の中でサバイバルの技術を学んでいる。
飢えに襲われ風雨にさらされて、
普通であれば当然弱っているときも、
彼は活気にあふれていた。
そして彼自身が完璧な注意力のかたまりになり、
数キロ先で鳥の羽が落ちても
わかると言われるほどだった。」と。

私たちが、道を歩くときは
すぐ前しか注意を払っていない。
実は、目には180度の範囲で情報が入ってきている。
まわりの情報を出来るだけ取り入れる訓練をしてきた。
すると今まで見えなかったものが見えるようになる。
「ヴィジョン」の中で教わったことである。

吉野に下る道で常に周囲を注意深く見る。
草花が風にどう戦っているのか、
風に揺れる木立、
雨水の溜まった水たまり、
若芽が息吹く草木など
ひとつひとつ見ている内に、
恐怖が薄らいでゆくのを感じた。
バイケイ草の鮮やかなもえぎ色に気づいた。
5年前、最初に大峯山山上に登って
小雨の中に五番関を下ったとき見たこともない
鮮やかな緑にびっくりしたが、
いままた強風のなかにその緑に会えた。

天井ケ岳を下って、
二蔵宿小屋の煙突から煙が見えたとき
「あ-着いた」とひと安心。
小屋には、昨夜からの雨と風で待避していた
若い人と中年の登山者でした。
水を分けて貰い、
紅茶オレを沸かして
京都で買ったフランスパンで昼食。
水のお礼に山伏の手当のひとつで
腰痛と肩こりのツボを伝授。
中年の登山者は、
ツボを押すとびっくりするほど痛がる。
やはり腰痛で悩んでいるとか。

山上からハイテクの下着で
寒さ知らずに下りてきたが、
20分ほど休憩して外に出たら
悪寒が走り、歯がガクガクなり始めた。
これはいかんと、
体を温めるために小走りを始めた。

先月、箱根勤行で
上り下りを小走りで走り続けることを初めて行った。
前日にヘミシンクCDの「Vision Quest」を聞いて
ネイティヴ・アメリカンのドラムのリズムで
走るといつもより長く走れることを知った。

大地にしっかりと感謝の気持ちで
一歩一歩踏み混んでゆくと
大地とひとつになり、
長く走れることが分かった。
早速、あのドラムの音を
心の底に感じながらしっかりと
大地に足を踏み込んで吉野へ下った。

もし、昨年までの僕だったら
恐怖で打ちのめされて
疲労困憊になっていたかも知れなかった。
 
 いつもの1.5倍の時間が
かかったたが櫻本坊にたどり着いた。
ふと足を見ると
地下足袋の小指の血豆がつぶれて血が滲んでいる。
痛さを感じない。

脳内ホルモンで
疲れを知らず痛さも感じずに櫻本坊の門をくぐった。
本尊の役行者様に
「何んでこんなバカげたことをして」と
怒られるのかと少し心配したが、
いつもの笑顔でほっとした。

登山のル-ルでは、
風雨の中で単独登山は
認められないことを十分に分かっていながら
行動してしまう自分に呆れている。
サバイバルを学ぶことは、
厳しい自然のなかでこそ
学べるのではないのではないだろうか。

恐怖に立ち向かうには、
その恐怖を体で感じて
初めて乗り越えられるのではないかと思っている。

修験道では、西の覗きや平等岩の行場で恐怖の体験をする。
でもその体験は頭で考える恐怖で
体ではない。

小石に書く良い梵字はないかと、
院主さんの奥様にお尋ねしたら、
「オ-ム」の梵字が良いと筆順も併せて教わり、
京都のホテルで拾ってきた小石に
ひとつひとつ心を込めて書き込んだ。

 雨と風の中での長時間の恐怖が、
自分の身を切り刻んでいたのだろう。
興奮しているわけでもないのに眠れない。
結局、その夜は、2,3時間しか眠れなかった。(つづく)



コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

箱根甘酒茶屋の甘酒プリン

2012-10-28 | 日記

箱根スイ-ツコレクション2012Autumnをやっています。
 
 三嶋大社の月参りで必ず箱根甘酒茶屋で
甘酒と黒ごま団子(お餅)を戴きます。おいしいですよ。
甘酒のプリンは初めて食べました。
 
 甘酒のほんのりした甘さがいいですね。
最初は、黒蜜をかけないで生地のうまさを味わって下さい。

 甘酒茶屋の皆さんは、心から旅人を歓迎して下さいます。
今、接待という言葉がどこかに行ってしまいましたが、
おばあちゃんからご主人まで皆さんが
心から歓待して下さいます。
おばあちゃんの笑顔はほんとうにすばらしい。



 お土産の甘酒は、朝食のヨ-グルトに入れたり
サラダにお酢・オリ-ブオイルと一緒にかけて食べると格別です。

甘酒は、添加物が入っていない自家製の天然甘酒です。

 麓から歩いて来られるかたには、甘酒が無料で接待されます。
でも、「徒歩観光記念御芳名帳」に名前を書いて下さいね。



 ときどき店先の樽にミカンやら柿が置いてあります。
三嶋大社まで1日歩くけど、
背中に人の温かみとミカンの重さを感じて箱根を下ります。

 神棚に家族の皆様の健康を祈って元気を貰って
三嶋大社に向けて歩き出します。 
コメント (1)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

箱根甘酒茶屋の甘酒プリン

2012-10-28 | 日記
 箱根スイ-ツコレクション2012Autumnをやっています。
 
 三嶋大社の月参りで必ず箱根甘酒茶屋で
甘酒と黒ごま団子(お餅)を戴きます。おいしいですよ。
甘酒のプリンは初めて食べました。
 
 甘酒のほんのりした甘さがいいですね。
最初は、黒蜜をかけないで生地のうまさを味わって下さい。

 甘酒茶屋の皆さんは、心から旅人を歓迎して下さいます。
今、接待という言葉がどこかに行ってしまいましたが、
おばあちゃんからご主人まで皆さんが
心から歓待して下さいます。
おばあちゃんの笑顔はほんとうにすばらしい。

 お土産の甘酒は、朝食のヨ-グルトに入れたり
サラダにお酢・オリ-ブオイルと一緒にかけて食べると格別です。

甘酒は、添加物が入っていない自家製の天然甘酒です。

 麓から歩いて来られるかたには、甘酒が無料で接待されます。
でも、「徒歩観光記念御芳名帳」に名前を書いて下さいね。

 ときどき店先の樽にミカンやら柿が置いてあります。
三嶋大社まで1日歩くけど、
背中に人の温かみとミカンの重さを感じて箱根を下ります。

 神棚に家族の皆様の健康を祈って元気を貰って
三嶋大社に向けて歩き出します。 
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする