ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「小さいおうち」、山田洋次の昭和の不倫物語です

2014-02-01 20:14:24 | 日本映画
おススメ度 ☆☆☆

  松竹クラシック映画の好きな方 ☆☆☆☆

赤い色の小さいおうち、そこで繰り広げられる昭和の日常。

奥さんの不倫があってちょっと色っぽいが、そこはそれ、松竹映画風ミステリアス。

倒れたおばあちゃん(賠償千恵子)と孫(妻夫木聡)とのコラボで、第二次世界大戦前後の、小さなおうちでの出来事を書き紡いでいく。

勿論、おばあちゃんは東北の生まれで、この家に奉公に来た娘で、奥様に仕えた日々の描写が松竹大船調に描かれる。勿論、東北から東京へ出てくる田舎娘もしっかり描かれており、昭和の一時期をえぐり取っている。

山田洋次特有の戦争観なども挟まって、物語は広がっていく。

ただドラマの焦点は、二度目の結婚の奥様と夫の会社の若き社員との逢瀬が、松たか子の色気でなんとなくミステリアスで面白い。

それに加えて、女中の(おばあちゃんの若いころ)を演じる黒木華が、お手伝いさんは見たって感じで、情事を盗み見というか、状況から感じ、ある種の嫉妬。

この映画がうまいのが、実は、謎の事件を状況でしか描写していないため、見ているものにゆだねられるところにある。

なぜの要素なのだ。

でも山田洋次も年、もうちょっと、力のある作品を残してもらいたいものだ。


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1 コメント

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小さいおうち (大正の黄門)
2014-02-12 22:03:46
東京家族よりは、この作品の方が良く出来ています。
<ごちそうさま>と時代がよく似ていますネ、 でも丁寧に細部に渡りこの時代背景を表現していた。着物の洗い張り、アイロンを電灯の二股ソケットに差し込むところ。
ラスト近くで息子役に米倉斉加年さんが現れ、倍賞千恵子のタキさんとの年齢差に疑問点あり。

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