ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「ヴェラの祈り」、「エレナの惑い」の監督アンドレイ・ズビャギンツェフの作品

2016-07-14 19:46:09 | 映画
満足度 ☆☆☆☆☆☆☆

ロシア映画

主演俳優コンスタンチン・ラブロネンコ、2007年・第60回カンヌ国際映画祭で主演男優賞を受賞

芸術的というか、映像は美しい。そしてサスペンスフル。

だが、断片的に描かれるストーリーは、右往左往する。

基本テーマは夫婦の断絶。

その底には、ロシアの男尊女卑があるのか。

突然告げられる妻からの「子供ができた」。

それも「あなたの子ではない」。

男は心穏やかでない。

相手探しが始まる。

だが、その間に、妻の堕胎手術。

死。

続いて、兄の死。

不倫相手を探しに出かけるが、そこで真実が。

妻は自らの死をもって夫に何を訴えたかったのか。

どこか啓示的な映像表現の数々。

興味津々で惹かれる157分。

ロシア映画の奥深さを感じさせる。
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「エレナの惑い」、2011年・第64回カンヌ国際映画祭「ある視点部門」で審査員特別賞

2016-07-14 14:30:21 | 映画
満足度 ☆☆☆☆☆☆☆

ロシア映画。

初老の資産家と結婚した元看護士エレナ。

裕福な生活だが、男社会の結婚にあきている。

その唯一の楽しみは、前夫との息子の家族。

夫は、前夫との子供たちの面倒を見るつもりはないと明言。

病を得た夫が、遺言書を書くと言い出す。

夫は実の娘を可愛がっている。

そして、エレナの取った行動とは。

この行動には賛否別れるところだが、現代社会の暗部がえぐり出される。

経済的なゆとりは決して幸福をもたらさない。

ゆとりはかえって怠惰を招く。

静謐な映像は、淡々と、問題点をえぐっていく。

エレナを演じるナジェジダ・マルキナの演技が光っている。
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