星のひとかけ

文学、音楽、アート、、etc.
好きなもののこと すこしずつ…

2019 よろしくお願いいたします

2019-01-01 | …まつわる日もいろいろ
2019年の太陽は 湾岸では水平線上にかかった厚い雲の向こうから ゆっくりと昇ってきました。




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新年にだけ テーブルに掛ける織物 、 十年程前 旅先でふらりと立ち寄ったお店で買った 何織りというのかもわからないけれども とても好きな色合いと柄。

さきほどまでお酒とお料理が載っていましたが、 いまは一休み。。


昨年の夏ごろだったか買った古書を置いて撮ってみました。


アーネスト・ダウスン著 『悲恋 -ディレンマー』白帝社  


ダウスンの作品集は、 平井呈一さんのものや 最近では岩波文庫の 南條竹則 編訳 などでも読めます。 
1900年の真冬、 酒と病苦と貧困の末 32歳で亡くなった詩人、そして小説家。 作品の多くは、あのビアズリーの挿絵で知られる雑誌『サヴォイ』に掲載されていたそうです。

デカダンスの詩人、、と言われていますが 小説の殆んどは自分のことを書いているものではありません。 酒や放蕩に溺れる詩人が主人公、というわけでもありません。。 対象を冷静に見つめ描写できてこその詩人であり 芸術家、、 その側面に惹かれます。

タイトルの『悲恋』を ディレンマ と訳したのは名訳だと思います。 ディレンマとは、 選択肢のどちらをも否定できない状態、、。 どちらも正しいといえるし また どちらも同時に正しいことは有り得ない…… その心の葛藤。。 決して冷酷ではない 人間的な心の葛藤…


ダウスンの小説には せつなさとやさしさが満ちています。 その行き場のない満潮が悲しい、、


、、 物語のお話はいつかまた …
 

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今夜もまた ウィーンフィルのニューイヤーコンサートが始まります。


よき夜を…


よき 一年を……