星のひとかけ

文学、音楽、アート、、etc.
好きなもののこと すこしずつ…

Happy Birthday John!

2012-08-30 | MUSICにまつわるあれこれ
朝に 夕に このところ空を彩る雲が美しいです。 

こちらは↓ きょうの帰り道。



そろそろ 秋の雲です。 、、そして東の空には 十三夜くらいの月がかかっていました。 8月も終わります、、ね。

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8月24日は John Cipollinaさんのお誕生日でした。 69歳? わお。

ついさっき見つけたんだけどね、、 ジョンのお誕生日をお祝いして たくさんのお宝動画がアップされているのです。。 アップロード日順で探してみて下さいな、、 「ジョンのイントロ」という辺りから始まりです。 そこにはたくさんの人のインタビューが載っていました。 ニッキー・ホプキンスさんの姿もありました。

さっき見つけたばかりだから、 まだ3本くらいしか見てないけど、

ジョンのギターヒーローだという リンク・レイさんというギタリストとの共演映像、、 これすごい! 

リンク・レイさんという人、 知りませんでした(ウィキ>>) かっこいい人ですね。 ギター革命者なのですね。。 映像の中で ジョンと一緒に弾いている「ミステリー・トレイン」もすごくかっこいいし、、 3本目の映像の最後でやるブルース、、 最高。

38年前の映像でこんなに綺麗に見られるなんて、、 どこかの誰かさま、、 ありがとう。

なんかこそっとアップしてあるみたいだからリンクしません。 関心のあるかたは 見つけてみてね。 

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こちらは↓だいぶ前にみつけて、 お誕生日がきたらお知らせしようかと思っていたもの、、 「アイ・ショット・ザ・シェリフ」。 画像はかなり悪いですが、 レゲエのリズムに ジョンのうにゃうにゃなソロが素晴らしく合ってて ワウ踏みながらアーム使いをする独特の音色、、 もっといろいろ聴きたかったな、、と 思っていたのです。

ジョンて、 8月生まれって感じ するよね。 夏の男という感じ。 ニッキーの本で誰かが言ってたけど、 ちょうどニッキーとまる半年違いなんだね、、 正反対の星の生まれなのに、 双子みたいだって。

さて、、 つづき 見よ。


アメリカの小説についてたわいもないこと

2012-08-22 | 文学にまつわるあれこれ(ほんの話)
イチローさんがヤンキースに移ってから、 mlb.comで日々のゲームをチェックするのが恒例となっております。 昨日は二打席連続ホームランというのがありました。 HRも嬉しいけど、 良い場面でのタイムリーっていうのが一番好いね。

それにしても ジーターってほんとすごい。 いつ見ても打点がついてる。 打率も3割2分以上だし、 常にヤンキースの上位打線に居続ける人は並々ならないものですね。。

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、、と 大リーグの話になったところで、、

アメリカの小説になじみ始めた若かりし頃、 不思議に思ったことがあります。 登場人物が とある過去(年)を振り返る時、 「(大リーグの)どのチームとどのチームが優勝を争った年」とか、、 「ピッチャーの誰それが○○勝した年」とか 書かれていて、 小説の中の人物同士がその言葉で(ああ、そうだったね)と互いに認識し合っているのが、 すごく不思議で不思議で、、

(アメリカ人はみんな こんな事を覚えているんだろうか…)とか
(もしかしてアメリカ人はとてつもなく記憶力がいいんだろか…)などと 思ったのでした。

うちの父親が早く亡くなったので ナイターを見る習慣が無かったせいもありますが、、 でも、 人と人が過去を思い出す時に どうして野球が共通のモノサシになるのかが不思議でした。 日本でもまぁ、 長島さんが引退した年などはそれに当たるのでしょうけど。

たしか、 ピート・ハミルさんの『ニューヨーク・スケッチブック』とか 『ブルックリン物語』などには 必ず大リーグを引き合いに出して思い出話をする人物が出てきました。

最近の作品でも、 ポール・オースターさんの小説にはよく大リーグのチーム名が出てきますよね。

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オースターさんの名前が出たところで、、 
前に書いた『オリーヴ・キタリッジの生活』(>>)と、 オースターの『ブルックリン・フォリーズ』を読んだ時、 両方の作品で 立て続けに前大統領および共和党についての批判というか、 文句というか、 出てきたのも (面白いなぁ)と思いました。

キタリッジ先生に至っては、 人に向かって 「あんたまさか共和党に投票したんじゃないでしょうね!」とか言ったり、、 前大統領の顔つきまで 相当コケにしていて、、 (キタリッジ先生にまで言われちゃあ…)と笑ってしまいました。
オースターさんは 今までの作品も読めば 共和党支持ではないことはわかりますし、、。 それにしても、 小説の中で 主人公が自分は共和党支持だ、と明言する小説ってあるのかな…? たぶん さがせばあるのかも… でも読んだこと無いな。。

それにまだ、 アメリカ小説の中で、 現大統領がオバマさん、、 という時代背景の小説って まだ読んだこと無い、、と思う。 ハリウッド映画でも、 合衆国大統領が黒人であるという映画って まだ見たこと無いし、、。(いつも誰が演じるんだろ、、って想像してる。 デンゼル・ワシントンかな、、とか、 いずれはトム・モレロがやったりして、、とか) 

フィクションの合衆国の中で、 どんなふうに描かれるのか、 読んでみたいし、 映画も見てみたい。。

、、それにいつか、、 小説の会話の中に 「ヤンキースのイチローが…」とか出てくる場面が いずれできたらいいよね。。 オースターさん書かないかな…


なんて、 自国の事はさておき、、 の話 でした。
 

夏休みの読書 『エドガー・ソーテル物語』

2012-08-17 | 文学にまつわるあれこれ(妖精の島)
『エドガー・ソーテル物語』(デイヴィッド・ロブレスキー著/金原瑞人訳 NHK出版・2011年)



長い長い物語です。 写真で分厚さがちょっと伝わるといいんだけど… 
上下巻でなく こんなぶ厚い物語を読んだのは、 小3の時の 完訳の『宝島』以来ではないだろか、、 子供心にこんな厚い本が読めるわけない、、と思ったものです。。 まるで辞典。

『宝島』を想い出したのは 本の厚さばかりじゃなくて、 内容も 少年が長い夏休みに読むのにちょうどいいと感じたりしたからかもしれない。

例えば、、 田舎に伯父さんとか、 お祖父さんとか親戚があって、 農家とか酪農とかやっていて、 そこに1,2週間遊びに行く、、 親と一緒じゃなくて一人で。 おじさんたちは仕事があるから たまにそれを手伝ったり眺めたり、、 でも 放っておかれる時間もあって、、 ひとりで農機具小屋を探検してみたり、、 近くの森や川まで行ってみたり。。。 今どき、 どれだけの子供がそんな経験ができるかわからないけれど、、 そんな時間の中でたった1冊だけ持っていくのに最高の本、、 と思いました。 13,4歳以上なら読めるかな、、

↑の 田舎の体験は、 まさに私自身の子供時代の思い出なのだけど、、 この本を読みながら、 ずっとそんな田舎の光とか 風とか 動物の匂いとか 未知の土地の広大さとか、、 いろんなことを想い出しました。 ひと夏で ひまわりみたいにぐんと成長してしまうんだけど、、 でも、 知らない世界を知ることは、 悲しみや 不条理を知ることでもある。。

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本の扉に 紹介文が載っているのですが(Amazonなどにも同じ文が載っていますが)、、 むしろあれは読まない方がいいような気がします。 前もってわかってるのは最小限の方がいいと思うな。

米ウィスコンシン州の農場で ソーテル犬と呼ばれる大型犬(どちらかと言うと大型だと思う)を代々育てている家の物語で、 その家の夫婦の子としてエドガーが生まれる。 でもエドガーは生まれつき声を発することが出来ない。 耳は聴こえるけれど、、

そのエドガーの成長と 犬たちとの日々、、 そしてこの家をめぐる大人たちとの物語、、

物語の展開として、、 とある有名な古典作品が下敷きになっていて、、 途中でそのことに気づいてしまうと 悲しいかなストーリー展開がなんとなくわかってしまう。。 (…てことは 結末もこうなっていくのかも…)と想像してしまい、、 その古典作品なんか知らなかったら良かったのに、、と思いました。 そこは残念だったけど、、

でも、、 とにかく犬たちの描写力は素晴らしいです。 犬の不思議な動きとか、 人間に対する反応とか、 触れた時の体温とかまで、 じかに触っているみたい。 それがとってもわくわくもするし、、 ある時はもういたたまれなくなるし。。

ところどころ犬の視点で書かれる章もあって、、 犬が状況を感じ取り、 のみ込もうとしているときの、 混乱したり 何かを悟ったりするそういう気持ちが痛いほど伝わってくる。 犬とちょっとでも触れあった人ならわかるでしょうけれど、 犬たちはほんと一生懸命なのですよね、、 うまく理解できてなくてもとにかく必死で何かをしようとする。。

それに比べて、、 人間というもののわからなさ。 
少年エドガーが成長していく過程で、 両親に守られて何も不安なく暮らせていた幼年時代から、 外の世界や他人と向き合わなければならない時がやってくる。 普通なら、 長い子供時代を経て、 大学とか行って外の世界へ一歩踏み出し、 そうやって世界をだんだん学んでいくものだけれど、 そうではない場合もある。 突然として大人の世界と向き合わなくてはならなくなる子供もいる。  

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とっても長い物語で、 このソーテル家の歴史や、 犬たちのこともすご~く詳しく書いてあるのだけれど、 人事のなりゆきに関してはちゃんと説明してくれない部分が多く、 関わってくる人についても いったいどんな人なんだろうとか、 どこで何やってきた人なんだろうとか、、 あの後あの人はどうなったんだろうとか、、 ミステリアスな部分が多いのも面白いです。

物語の後半は、 さながらサスペンスの味わいもあるし。

内容は全く違うけれども、 大自然と関係していく少年(青年)の成長物語という面では、 映画化もされた ジョン・クラカワーの『荒野へ』とも 少~しつながる部分もあるように思います。 どうやら ハリウッドの映画化の話もあるそうで、、 なるほどそうでしょう。 でもね、 あの犬の言葉で描かれているくだりは ぜひとも文章で味わって欲しいです。 たまらない気持ちになります。 翻訳も見事だと思います。

途中で別れた犬たちや、、 ラストでの犬たちのことが、、 いつまでも いつまでも 心に残る物語です。