星のひとかけ

文学、音楽、アート、、etc.
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美術展いろいろ…

2014-07-20 | アートにまつわるあれこれ
自宅周辺では蝉の声をまだ聴いていなかったのに、 上野の森では賑やかな合唱が聴かれました。 蒸し暑いのは苦手だけど、 蝉しぐれは好き。 巨木のあちらこちらから一斉に鳴き集っているのは むしろ涼しげ。。。

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今年は お仕事変動が激しくて、 勤務以外は引きこもりがちになっていたので、 用事をつくって外出を心がけようと、、 美術館に出かけます。



まとめてしまったけど、
「オランダ・ハーグ派展」(損保ジャパン東郷青児美術館)
「SIMONDOLL 四谷シモン」 (そごう美術館)
「メトロポリタン美術館 古代エジプト展」(東京都美術館)

「ハーグ派展」は バルビゾン派の影響を受けた作品や その原点バルビゾン派の作品が中心で、 個人的にはあまりバルビゾン派に関心はないのですが、、 なぜかバルビゾン派のコーナーに、 一枚だけクールベがあって、 何故ここに、、 とか思いつつ嬉しかったです。

驚いたのは、 抽象画のモンドリアン、、 の初期作品(写真左にある風車の絵)。 故国にいた頃のモンドリアンは こんな絵を描いていたとは。。 影絵のような風車と 雲間に光をはらんだ空が、 妖しくもたいへん美しかったです。

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「四谷シモン」さんの球体関節人形は、 ハンス・ベルメールの人形などを雑誌で見ていたせいもあって、 80年代あたりから目にしていました。
今回は、 年代順の変遷があって シモンさんの人形にも大きな変化があったことを知りました。 懐かしい渋澤(龍彦)さんらとの交流のことも 書かれていたし、、 

でも、 金子國義さんの「アリス」を立体化したような、 ひとがたとして完全形のお人形よりも、 私は、 つくりかけのような機械仕掛けのお人形や、 木枠の内部がさらされているお人形の方が 親密さを感じます。 それはまあ… 自分の不完全さゆえ、、というせいもあるのでしょうけど、 「人形」というもののイメージには、 人間と同様でありたいけれども決してなれない悲しみと、 人間が自分自身のパートナーとして願いつつ決してその願いは叶わないその悲しみの両方が、 互いの愛しさに繋がっているような気がするからなのです。

木枠で出来たお嬢ちゃんのカードを買ってきて、 毎日目にする愛らしい場所に仲間入りさせてあげました。
 
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「エジプト展 女王と女神」は、、 3000年、 4000年をさかのぼる人の営みに、、 圧倒。。 精巧な細工をほどこした装身具とか、 完璧な状態でたくさん残っているアラバスターの軟膏壺とか。。 

女王さまら、 宮殿での持ち物ではあるものの、、 現代以上に濃密で神秘的で、 豊饒な世界がそこにあった(しかも何世紀も続いて)不思議を感じます。

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いま、 国立新美術館では「魅惑のコスチューム バレエ・リュス展」をやっていますね。 バレエ・リュス展は以前にも見ているので、 今回はパスするつもりなのですが、、 それに関連して、、 新たな発見が、、、

それについては また次回。。