実は交通事故より多い、お風呂場の事故。
血圧の高い人にとって、お風呂は脳梗塞や心筋梗塞を起こす引き金になり、意識が遠のいて溺死するケースもある。
特に冬場、気温差による血圧変動で起こるヒートショックは、命取りになるので注意が必要だ。
(1)リビング、脱衣所、浴室の温度差をつくらない
部屋間の気温差が大きいと、自律神経が柔軟に働かず、体温調整がうまくいかないため、血圧が変動しやすくなる。
血圧が急変動するとヒートショックを起こし、死に至る可能性もある。
気温が10℃を下回り、湿度が下がると体感温度はかなり下がるため、脱衣所はもちろん、浴室やリビングも10℃以上をキープしよう。
(2)脱衣所に暖房機を用意
お湯がなく、乾燥を直接受ける脱衣所は、思っている以上に冷えている場所。
気密性の高いマンションはともかく、一戸建てはたいてい寒いので、脱衣所用の暖房機が必需品になるだろう。
暖房機は、サイズや形状、価格帯もさまざまだが、必ず防水仕様のものを選ぶこと。
水分が入ってしまうと暖房機自体が壊れたり、発火の原因になったりする。
防水性能「IPX5」と表記のあるものを選ぼう。
(3)脱衣所、浴室の窓は閉める
一戸建ての家は、浴室や脱衣所に窓のあるつくりが多いもの。
お風呂に入るときは、脱衣所も浴室も、窓を必ず閉めきろう。
窓からの風は命取り。体から熱を奪ってしまう。
浴室の窓を開けたままお湯をためて、そのままお風呂に入ってしまうケースも聞くが、これほどもったいないことはない。
温熱効果をしっかり得るために、お風呂に入る前に、すべての窓を閉めることを忘れずに。
(4)換気扇はスイッチオフ!
浴室の換気扇から入る風も、体を冷やす原因になる。
お風呂場の換気扇をつけっぱなしにする習慣のある家庭は、必ずスイッチを切ってから入ろう。
24時間換気の場合も問題がなければ、お風呂に入るときはスイッチオフ。
浴室暖房機がついている家庭は、使用するのも手だが、脱衣所をある程度暖めて、浴室はシャワーによるミストで湿度を上げるだけでも環境は整う。
浴室がとても寒い場合は、浴室暖房機の導入を検討しては。
(5)水温計で湯温をキープ
湯温は温度設定していても、実際の温度と異なる場合があるので、水温計で確認するとより効果的。
40℃~41℃をキープする。
水温計はアナログ、デジタルなど、さまざまな種類があるが、選ぶポイントは「水に浮くこと」「目盛りは最低1℃ずつ」「デジタルなら少数第1位まで表示」の3つ。
(6)炭酸ガス系の入浴剤を使う
入浴剤の中でも、泡が出る炭酸ガス系は、末梢血管を拡張させて、血液循環を促進するため、温まり度は抜群。温熱効果が高いので、時短にもつながる。
とはいえ、中にはブクブクするだけの遊び要素の強い製品もあるので、しっかりした効果を求めるなら裏面を確認しよう。
「重炭酸イオン」という文言が入っていればOK。