出光興産、豪州ＳＡＦ企業に出資、航空会社などとの協業にも合意

出光興産は13日、豪州クイーンズランド州などで持続可能な航空燃料（SAF）製造を推進するJet Zero Australia（Jet Zero社）に出資し、戦略的パートナーとして協業を進めることで合意したと発表した。
Jet Zero社は、豪州で複数のSAFプロジェクトを展開しており、Ulysses（ユーリシス）とよばれるプロジェクトでは、農業副産物を原料としたバイオエタノールから、ATJプロセスにより2027年に年間10万klのSAF製造を目指している。
出光興産が海外のSAF製造案件に出資するのは今回が初めて。SAFのグローバルなサプライチェーン構築に向けて知見を蓄積し、安定的な供給体制の確立を目指すほか、今回の出資にあたり、豪州国内におけるSAFの早期実装化・サプライチェーン構築に向け、Jet Zero社、カンタス航空、エアバスなどと協業することについても合意。今後はSAF原材料の安定確保に向けた協力と出光興産のプラント操業ノウハウの供与など、戦略的パートナーとして取り組みを拡大する。
日本では、2030年までに航空燃料使用量の10％をSAFに置き換える目標が掲げられており、出光興産は年間50万klのSAF国内供給体制の構築に取り組んでいる。

石油通信社