EU首脳会議で、マクロン大統領は「公式に承認された形で現地に軍隊を派遣するという合意は、いまのところないけれども、力の均衡という観点からは、何も排除することはできない」と発言、大きな物議を醸した。
つまりNATOのウクライナ直接派遣も選択肢にあるというわけだ。
マクロン大統領の発言を受けて、多くのNATO加盟国がウクライナへの戦闘部隊派遣を検討しているという考えに反論したもののNATO特殊作戦部隊が既にウクライナに駐留していることは公然の秘密である。
ハッカージャミング、通信など高度な機材や兵器はかれらが使いこなせるからで、ウクライナ兵は俄徴兵が多いため、戦力にはならない。
リトアニアのランズベルギス外相はマクロンのコメントを歓迎し、「いかなる選択肢も即座に拒否することはできない」とした。同国のアルビダス・アヌシャウスカス国防相は、戦闘ではなく訓練のためにウクライナに軍隊が派遣される可能性があると述べた。
これらは言葉の戦争なのか、NATOは本気でロシアと戦うのか?
欧米で物騒な発言が飛び出しているが、ほかの理由があるのだろうか? クレムリンは直ちに反論し、「もし西側諸国の軍隊がウクライナに派遣されれば、ロシアとNATOの直接戦争は避けられない。ロシアの核兵器は『完全な戦闘警戒状態』にある」と警告した。
米国のオースチン国防長官は「ウクライナが敗北すれば、NATOとロシアとの戦争になるだろう」と、これもまた不気味な発言を繰り出した。