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たけのこ(筍・竹の子)というのは、
竹類の地下茎から芽生える若芽なのです。
旬=10日、というのをご存知ですよね。
芽生えてから10日(旬)以内のものがたけのこ、
それを過ぎると、竹になるという意味で、
「筍」の字が用いられてるんだそうです。
それからあとの筍は、
これはわたしの勝手な想像ですが、
竹の子供で、竹の子。
(笑・・別に信じなくて結構です)
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食用になるものとして最も多いのは、孟宗竹。
孟宗竹の収穫時期は3月~5月。
産地は、鹿児島、熊本、福岡、宮崎、
静岡、徳島、千葉、茨城、石川、京都。
東京で暮らすわたしが入手しやすいのは、
鹿児島、熊本、福岡、静岡、千葉産のものですね。
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下の筍は、14日に求めた福岡産のもの。
同じ大きさの方が鍋に入れたときに高さが同じなので
茹でやすいのですが、ブログで説明するために、
意識的にちがう形のものを選んでいます。
料理の使い道によって形を選べばいいのですが、
おいしさでいうと、
右のようなずんぐり型のほうがおいしいですね。
選ぶときにまず見るのは、根っこ。
つまり底の部分。
しっとりしているのが新鮮な筍です。
さ、ゆでる準備です。
タワシを使って、泥を洗い落とします。
皮を2~3枚むいて、
こういう細いのは、こんな風に上部を切って、
中の筍を傷つけないように、切り目を入れます。
包丁の入り具合をごらんください。
この程度、浅く、グイっと包丁を入れます。
グイグイ入れてはいけませんよ。
ね、下部は包丁を入れてませんよ。
では次は、ずんぐりの子。
こんな風に、そうですね、
筍の1/3上部に斜めの切り目を入れます。
はい、切り取りました。
そして縦に、切り目を入れます。
泥のついていた底の部分も切り落とします。
さ、ゆでましょう。
筍を寸胴鍋に入れます。
たっぷりの水を加えます。
たっぷりの水ってどれくらい?
筍より7~8CMはかぶっているのが理想。
適当な鍋がなければ、
皮ごと縦半分に切ってもいいし、
熱湯を足していっても。
糠(ぬか)と唐辛子を加えて沸騰するまで強火にかけます。
ぬかはアクをとるためと旨みを増すため。
漂白作用もあります。
糠のかわりに、米のとぎ汁でもいいんですよ。
唐辛子はえぐみをぬくためです。
沸騰したら、糠は、ふわ~~~ッと浮きあがります。
ふきこぼれる可能性大ですので、
ここまでは、鍋のそばを離れないでください。
(糠は布袋やお茶パックにいれれば、ふきこぼれません)
沸騰したら、火を弱め、落しぶたをします。
わたしは、ステンレスの蒸し器の台を使ってます。
穴があいているので浮き上がらず、
便利なものですから。
木の落としぶたでも、安価なお皿でも、
筍が浮き上がってこなければ、いいのです。
浮き上った部分は、
当然、えぐみが強く残ります。
その上にふたをします。
が、
ふきこぼれないように、
少しすき間をあけておきます。
ゆで時間は、最低1時間半はゆでてください。
最低でも1時間半、ですよ。
料理本などに、45分なんて書いてあっても
無視してください。
必要な時間や手間は、ちゃんとかけましょう。
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2時間経過しました。
落としぶたをはずしてみますね。
筍はこんな感じです。
再び、落としぶたと蓋をして、
冷めるまでおいておきます。
はい、冷めました。とり出します。
切り目に指を入れて、くるり、と
皮を一気にはがします。
そのための切り目でもあります。
たっぷりの水にいれて、さらします。
たくさんゆでたときは、水につけて
冷蔵庫に入れておけば、2~3日もちます。
水は替えてくださいね。
水の表面から顔を出さないようにしてください。
とりきれていない余分の皮を、
包丁の背で掃除します。
掃除し終わりました。
すぐ料理しない場合、また水につけておきます。
筍は、空気にふれたままにしておくと、腐ります。
下部は輪切りです。
輪切りにするときは、節と節の間に包丁を入れます。
大きければ、半月に(半月です。半分に切ると、
お月さまの半分になるでしょう?)
上部は、太さによりますが4~6等分に切ります。
あくまでも、食べやすい大きさにね。
28日、「ね、お願いがあるの」
ご近所の方に呼びとめられました。
「大きい筍、いただいて困ってるの。
お鍋がなくて」と。
半分っこね、とゆでてあげました。
こういうのは、鍋に合わせるしかありません。
下の土の付いた部分を切り取り、
上部も斜め切りしてから、さらに横に切り、
ゆでます。
これはゆでて皮をむき、水にさらし始めた
ところです。
大きい筍ですが、朝掘りらしく、根の方も
やわらかく、多少、大味ですが、おいしく
いただきました。
余談ですが、
4月14日購入した筍、
ブログでお見せするため、わざと放置。
調理台に置いて2日目。
こんな風になりました。
根っこの部分をご覧ください。
竹の色です。
竹の子です。
先の穂も緑色です。
皮はぶかぶかしています。
包丁を入れてみましたが、かたくてかたくて、
歯がたちませんでした。
ね、自分でゆでましょう。
筍ずくしパーティ、喜ばれますよ。
筍づくしの料理、挑戦してみてください。
お金をかけなくても、
豪華なごちそうになりますよ。
大きい筍だと入る大鍋を持っていない家庭も多いのでしょうね。値段の問題もあるかもしれないけど、
大きいのはなかなか売れません。
半分に切って茹でるのは、どうなんでしょう?
「一年に一度は筍を茹でよう!」「茹であがりの香りも御馳走!」と宣伝文を書いてますが、
「面倒」といわれると寂しくなります。
茹でてから調理する時、もう一度茹でるとは思っていませんでした!
おせちの時、水煮のたけのこを下茹でしましたが
茹でたてのももう一回下茹でするんですね。
美味しさが違うんですね?
そうなんです。
鍋の事情もありますしね。
縦半分に切ってゆでていいのです。
ただ、皮は、つけたまま切ってゆでます。
というのは、筍の皮には亜硫酸という漂白作用のある物質がふくまれているからです。筍を白くゆであげるのに役立ちます。
米ぬかにも漂白作用があり、皮なし、ぬかなしでゆでると、灰色っぽくなります。
はい、再び水からさっとゆでます。時間にして10秒くらい。
そうしないと、どんな筍料理も水っぽい仕上がりになります。
美味しく出来たと思います♪
今日は筍を先生のブログの通りに茹でてみました。
写真入りで分かりやすくて、とても助かりました。
ありがとうございました。
お料理は、やっぱり一手間を惜しまない事が大事なんですねー。
そりゃ、土佐煮でしょう。
かつお節、かき立てだし。
山城産の筍、香りもちがえば、きめもちがうし、最高のおいしさですよね。
いいなぁ。
元気に京都暮らし満喫してますね。
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メールしようと思ってたのですよ。
5月末、京都か台湾に行こうかな、と思ってまして。京都に行くことになったら連絡します。
ところで、「世の中食のなか」(アノニマスタジオ刊)を先日頂戴し、パラパラとめくったら、想いやりファームの取材記事が掲載されてました。
かつて暮らしの手帖に連載されたものを1冊にまとめたものだそうですね。
台湾も素敵ですが、新緑の京都も綺麗ですよ~お越しの際は声をかけて下さいね!
やっぱり、京都に行こうかな。