引頭佐知(いんどうさち)の料理ブログ

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函館にて。採れたて野菜のサンドイッチ

2015年08月17日 | 出汁素材の産地をたずねて

 

北方民俗資料館を堪能して

さて、同じ元町の五島軒で軽く

食事をしようかな。

しかし場所がわからない。

スマホは息が絶え

暑さのせいか人の姿もありません。

と、

そこに、

対面の道に車が駐車し、

女性が野菜を入れた大きなザルを

抱えて降りてきました。

は?

建物からもバスケットを持った女性が

現れました。

 

おお、

乾いたビル街に

ピーターラビットの世界!

お店だと思わなかったので

近寄って、すみませんと

五島軒の場所を尋ねたら

野菜をはこんできた女性が

「近くです。

でも、今日はこちらになさいません?」

こちらって?

「わたし、野菜を育ててまして

いま、こちらのお店でたくさんお求め

いただきました。サラダで召し上がれ

るかもしれません」

 

こちらはサンドイッチのお店でした。

薄皮の光るじゃがいも。

水の入ったペットボトルには、

バジル。

これを見た時、

「じゃ、いただきます」と入店。

オーダー後

もう一度外に出て

女性に農園の場所のことなど

少し尋ねたら、

「あーー、残念!

いま、お食事を済ませて、

出てらしたのだったら、このまま

わたしの農園にお連れしました!

見ていただきたかったわ、畑」

「素敵な農園でしょう?

イメージが浮かびます。

いつかうかがいますよ」

「パスタ料理とか、召し上がって

いただけます。

一度いらした方からは、

ご好評いただいてます。

ぜひ!」

「はい!」

帽子をかぶり直し、

縁にボンボンのついたショールを

パレオ風に巻きなおし、

出発です。

 

こちらは店内。

このテラスの右の部屋には、

3~4組のお客が

静かにおしゃべりしながら、

ゆったりとお食事中。

瑞々しくて甘い野菜に

ヨーグルトのドレッシング

香りの立つ温かいパン

そしてアップル・パイ。

このパイをみたとき

あ、

母のアップル・パイを

思いだしました。

冬の間に紅玉リンゴを炊いておき

アップルパイは得意のデザート。

パイ皮のなかに入れたり、

こんな風に乗っけたり、でした。

昭和30年台、お菓子屋なんて

そんなにありませんでしたしね。

小麦粉にすばやくバタを練り込み

あっという間にパイ皮をつくる

手を思いだしました。

お料理、お庭の手入れ、

すべてオーナー女性の手によるものだそう。

ゆっくりと味わって、

おいしくいただきました。

 

農園、いつか、きっと行くでしょう。

遊びの約束は、守らなきゃ

カッコ悪いしさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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⑨真昆布の産地をたずねて。2015年7月30~8月4日

2015年08月16日 | 出汁素材の産地をたずねて

 雑感。

 

カメラは、

教室のときと同じデジカメ 

CANON620F。

瞬間瞬間を、乱れ撮り。

漁の写真は大量に撮りましたが

いかんせん、望遠がないので

遠方は、これがギリギリ。

写真は

箱めがねで、昆布をさがして(選んで)

いるところ。

さて、昆布漁は3人で船にのると

聞いていました。

3人にはそれぞれ役目があり

舳先には、昆布を揃えたり結束する人。

中央には漁をする人。

船尾には、船が動かないよう

安定させおく「止っ子」。

鹿部の天然漁では、3人操業の

船はなく、1人~2人でした。

人手不足なんですね。

 

 8月2日だったか、

休憩中の漁師さん達が、

「でも地元の高校生が2人、

昆布漁師になるってテレビが

言ってたよ」

「うれしいよな」

 若いその世代の輪が、

来年、再来年へと繋がって

輪がひろがるかもしれません。

可能性を秘めた明るいニュースでしょう。

 

<天然真昆布と養殖昆布>

尾札部、川汲浜の漁は終了していましたが

運良く、鹿部浜で解禁、見学できました。

鹿部港にて。

朝10時。

続々帰港する船。

そのなかで一番立派だった

鹿部浜産の天然真昆布です。

 こちらは、尾札部で撮った

養殖昆布の水切り風景。

水切り後、干場へ。

素人ながら、しかもたった4日間でも

毎日、採集された昆布を見ると、

よく育った昆布の漁師さんは、

雰囲気、働きぶりがちがいます。

 

いよいよ発ちます。

朝食後、拾い昆布の女性に

お礼を言おうと

急ぎ、行ってみました。

朝8時。

もう干してありました。

やはり、今日も浜なんですね。

いただいた根昆布は、

女性に教えられた通り、

2日間水に浸けてみました。

2日目、トロリ、トロ~リ。

 

豊かな漁場の南茅部、噴火湾。

駆け足でしたが、

岩田さんのご案内で

地元の特産加工品の見学を

させていただきました。

<川汲町>

昆布加工の「かまだ商店」さん。

場内に足を入れるとやさしい

酢昆布の香り。

これは何だと思いますか?

答えは、

つどーる・プラザ・さはらで催行した

だしとり教室のお椀のなか。

「今度、とろろ昆布削りの体験しに

どうぞ」

誘ってくださったお嬢さんと戸崎部長。

行くかも。

<鹿部町>

無添加たらこ製造の「道場水産」さん。

「1本どうぞ!」と道場登志男常務。

この写真より大きいサイズを

つるっと、1本試食。

噴火湾のスケソウダラのたらこは

皮が薄くていただきやすく、

粒はプチプチしっかり。

 <砂原町>

帆立の加工場「丸太水産」

噴火湾の帆立は、肉厚です。

工場内は、白衣を着用。

手で抑えてるのは、バッグ。念のためww。

工場長 米坂さん。

「干し貝柱、家庭でもつくれますよ」と

作り方を伝授していただきました。

<砂原商工会々長・岩井光男さん>

「わたしの人生、演歌です」と

自己紹介されてましたが

情の厚い方。

今回、ご多忙のなか、

空港からのピックアップ、

宿泊先選択、

Yさんのご紹介、工場見学等

お連れいただき、

大変お世話になりました。

 <いろいろお世話になりました。

温泉旅館「鹿の湯旅館」の

女将さんと尾札部出身の従業員さん>

お2人共美しく、働き者。

しかし、あんなに毎日お話して

たのに写真もなく、お名前も

うかがってませんでした。

鹿の湯は、大正時代創業の温泉旅館。

全く疲労感がないのは、

地元で採れた魚介や野菜料理

と温泉のおかげかもしれません。

 

鹿の湯さん町内のお寿司屋さん

「大ずし」の大将夫妻にもよくして

いただきました。

 

もう少しいたかった

そんな南茅部の旅でした。

函館へ向かいます。

 

 

 

 

 

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⑧真昆布漁をたずねて。だしとり教室@つどーる・プラザ・さわら

2015年08月15日 | 出汁素材の産地をたずねて


 

 

そうそう、だしとり教室も催しました。

再度、地図登場です。

 8月3日、午後2時

会場は、鹿部町の隣町の、

「つどーる・プラザ・さわら」。

砂原商工会稲崎浩之さんの

お声がけで、

女性部々長・佐藤真喜子さんへ

佐藤さんから、女性部のみなさんへと

広がり、大勢のみなさんにお集まり

いただきました。

 

教室スタート前に稲崎さんとランチ。

挙式したばかりの新婚ホヤホヤ

だとか。

「じゃ、お嫁さんに来るように電話したら?」

「え?」

「え?じゃなく、

これから迎えに行こう」

「ちょっと遠方ですけど」

「時間あるでしょ、明日から

お宅のお味噌汁がおいしくなるわよ」

「いいですね~♫」

「行こう!」

「はい!」

1名さまget。

 

お嫁さんを迎えに行く前に

つどーる・プラザ・さはらの厨房で

昆布と煮干は水出しの準備を

しておきます。

 

女性部は、パートなど

仕事を持つ方が多いので

夕方なら、ぜひ参加したいという方が

多かったとか。

それでも7月27日に決定して、

たった1週間の募集期間で

27名様、お集まりいただきました。

 

写真は、全員が揃うのを待って

いるところです。

砂原町のお母さんたちは

向上心に溢れ、

気持がひとつでとってもパワフル。

お椀は、みょうがととろろ昆布の

お吸い物。

吸口は、おろししょうが。

おだしの試飲3種。

「おいしいですっ!」

とっても喜んでいただけました。

 

砂原も白口浜真昆布の産地。

だしのとり方をうかがうと、

「昆布適当につかってました」

という方多数。

ぜいたくです。

 

今回つかった昆布は、

川汲浜の天然真昆布です。

とろろ昆布も、

川汲の「かまだ商店」さんの。

「わかめは、水で戻しただけじゃ

だめですよ」。

「お豆腐、パックからそのままは

おいしくないですよ」。

即席漬けもパパっと。

指でOKサインの方は、

「おいしい!」と何度もOKサイン

をくださってました。

 

帰りの車に乗る前に、

「主人74歳なんですけど、年々

味の要求が厳しくなってきたんです。

でも、もうわたしは、やりつくして、

これ以上やりようがなくて正直困って

ました。

今日は、たくさんおいしいヒントを

いただき、ホント助かりました。

明日から、またがんばります」と

お話しくださいました。

 

お役に立ててうれしいです。

だしは、昆布が中心。

とり方さえ覚えれば

料理作り自由自在。

さ・し・す・せ・その調味料だけで

グンとおいしくなり

グンとラクになります。

だしマジックです。

残っておしゃべりした婦人部の方と

記念撮影。

みなさま、だしとりしてるかな。

 

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④真昆布漁をたずねて。 2015年7月30日~8月4日

2015年08月14日 | 出汁素材の産地をたずねて

川汲で出会った

休憩中の漁師さんと奥さん、大工さん。

「俺は、4歳から船に乗ったよ。

おやじの船とは別の、じいちゃんの船。

じいちゃんと孫船さ。

全然、嫌じゃなかった」

 

「養殖の昆布は手間がかかる。

ロープに苗植え付けて、余分の

苗は間引きして、

よく農業と同じっていうけどさ、

手間は同じ。

でも、農業とちがうのは、

海は危険が伴う。

命がけだ。

農業は命かけなくてもできる。

そこがちがう」

 

「20年前に、頭に癌ができて、

片目があまり見えないんだ。

あんたの話しもよく聞こえない。

頭がぼんやりしてるよ(笑)

でも、ちゃんと感じるし、

怒りの気持ちは持ち続けてる。

怒り?

たとえばさ、

5年前から吸収されて、

ここは函館市になった。

 

ここが函館市ってなんなんだ。

ここはずっと南茅部だ。

なんで土地の名前、残せないんだ。

南部茅部は、山があって川があって

自然が豊かだし、

日本一の昆布の産地だ。

昆布だけじゃない

マグロ、うに、帆立、イカ、

うまい魚の収穫量も高い。

誇れるものがたくさんある。

南茅部に生まれたこと、

育ったことに誇りを持って生きてきた。

つまらない税金対策なんかの都合で

子や孫に、

「南茅部に生まれてよかった。

郷土に誇りを持て!」

って言えなくなっちゃったんだ。

南茅部のためにがんばれ!って

言えないんだよ。

函館市のためにがんばれ?

ちがうだろ?

函館市がこの小さな南茅部のこと

真剣に考えるわけがない。

町の吸収、合併って、住んでる者の

誇りを奪うんだ。

悲しいよ」。

 

 

 

 

 

 

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⑦真昆布の産地をたずねて。2015年7月30~8月4日

2015年08月14日 | 出汁素材の産地をたずねて

 

川汲浜で、天日干し風景に

出会いました。

もう、天然昆布の漁期は終了しているので

多分、浜に打ち寄せられた

天然昆布の、拾い昆布でしょう。

70~75歳位?の方。

いい香りです。

「こんにちは」と挨拶したら、

顔も見ず、

手を休めず

「何しにきたんだ?」

「昆布漁見にきました」

「なんのために?」

「料理の仕事してまして、

いつも

南茅部の昆布でだしをとってます。

どんな風に製造されてるか

昆布の研究にきたの」

「大阪からか?」

「いえ、東京から」

 

*真昆布の最大集散地は大阪。

毎年、天然昆布漁シーズンには

大阪から多数の業者が集まって

くるのだそうです。

 

来年の漁のためか、

鎌の刃を研ぎ、

ねじを棒に止めていきます。

ただ、ネジを何度はめても

カチッと止まりません。

独り言のように

わたしに語りかけます。

 

「鎌が鉄だから、鉄のネジが合う。

だけど、今、ステンレスのネジ

しかない。

鉄とステンレスの組み合わせは

どうしても鉄が負ける。

ステンレスが勝つ。

このままステンレスのネジをはめる

と、いつか、鎌の方がダメになる」

 

このままブルースの

詞になりますね。

 

グラついてるけど、

ステンレスのネジをはめたら

よっこらしょっと立ち上がり

「昆布干す部屋、見るか?」

「見せてください」

 

昆布は天井から吊るして

「この丸いところから、温風が出る」

両サイドには扇風機。

殆どの場合、温風機と扇風機を

同時稼働で乾燥しています。

2股に分かれてる採取道具「マッカ」

「この白いの、何かわかるか」

[コケムシ(苔虫)ですか」

「そだ」

「まだ少ないけども、これから

出てくる」

 

コケ虫は、お盆過ぎから出てくると聞いてます。

ちょっと、

と言って2階に上がり、

「これ、だしがでる」と

お菓子袋に入った昆布を

差し出されました。

いえ、いえ、とんでもない、と

お断りしたら、

「いいだしがでる」と

グッと差し出され

有り難く頂戴しました。

 

尾札部の方に行き、帰りに

バスから姿を探したら、

かがんで昆布を裏返していました。

1枚1枚ですから手間がかかります。

 

バスの中で袋を開けて

齧ってみたら、天然真昆布特有の

甘い味がひろがりました。

すごくおいしい。

寝かせた年数を聞いたのですが、

訛りが強く、

はっきり聞き取れませんでした。

おそらく2年だったのでしょう。

数字は、指を使えばよかったと反省。

今、家で

食後のお茶菓子がわりに

昆布を齧っていますが、

お世辞ぬきでおいしい。

 

もしかしたら、

天然昆布、天日干しにこだわりのある方

なのかもしれません。

いろいろ伺いたかったのですが、

年配の方は

訛りが強く聞き取りが困難です。

(青森弁とこの土地の訛りが

ミックスされているとか)

言葉に慣れたら昔の海のこと、漁のこと

時間があれば、いろいろ

聞き出せるのかもしれません。

 

今になって

そんなこと、思いました。

 *尚、念のために一言。

昆布は個人的な売買は

組合で禁止されてますし、

拾い昆布も漁業権のある人

のみと决められています。

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