サイッコォー!! と言う言葉はそんなにしょっちゅう使う言葉ではないが、
今回はもう、サイッコォー!! の海を楽しんできた。
「サイッコォー」とは水も、景色も、トーゼン 風も波も
私の中では近年まれに見るヒットだった。 水も、景色も、風も、波も…
・
・
・
先週末は但馬・香住の海をツーリングした。
その一日目
金曜の夜出発し、9号線をひた走り、夜明け前に出艇地に着く。
薄明かりの中でおぼろに見える海は、大小の岩をシルエットにし、薄明かりの中でさえ、その景色の美しさをあからさまにしてくれる。
ほんの何分かの間に次第に色を変えていく海は、これから始まる夏の冒険を静かに待ち構えていた。
夜明け前、海辺の街はもう動き出している。ジョギングをする人、犬の散歩に出る人、慌ただしげに荷物を積み込むトラック、そして空。
夕空はオレンジに、朝空はピンクに染まる。以前、朝空と夕空とどちらが好きかと聞かれて困った事がある。どっちも好きだから。その時の返事は、覚えていない。
どちらも好きだから、見ているその空が一番だと言ってしまう。そしてその一番好きな朝空。
桜の精が舞い降りるような
生まれたての赤子のような
母の優しさのような
とろけてしまいたいような
………
こんな朝が始まった。
ちょっと仮眠を取ったのだが、目覚ましなんていらない。じきに夏の太陽が「オッキロー!」と起こしにかかる。暑くて寝てなんかいられない。
メンバーが揃うまでの長い時間、じっとしている訳がない。
水のきれいさは上から見ても申し分なかったが、中から見ても格別の世界だった。
さざめく光の中、
魚が舞い、花がゆれ、
鳥が歌い…、と、これはなかったか。
誰かがタコを捕まえた。触るとニュルッとしてドロドロして、うぅ~気持ちワルー!
吸盤に吸いつけられるのが快感だ、と言う人がいたが、なんて勇気があるんだろうと尊敬した。
次の日の大波に出る時より、タコの吸盤の方がぽっほど怖かった。
このお話しはまた明日にして…
しかし、夕食の皿に上った時にはとってもラブラブの気持ちになれた。私って、食い気に単純なのだろう。
更にこんな物を見つけた人もいる。
アメフラシ ?
ウミウシ ?
どちらとも言うらしい
2センチ程の不思議な生き物
水中眼鏡の中で
華麗なダンスをしていた
華麗なダンスもいいが、もっと実用的な物は更にいい。例えばこんな物。
これは最高ー!
お久しぶりです! ようこそ我が口へ!
実用的ではないにしてもこんな物も捨てがたい。まるで水の中のバラ、いや牡丹か。その一輪をコサージュにしていつも胸を飾りたい、そんな花がいっぱい咲いている。
これは海のバラ!
これは海の牡丹!
これが「海草」なんて事は
言わせない。
夏の太陽が照りつける中、シュノーケリングを堪能する。これから12キロを漕ぐと言うのに、もう一日分を遊んだ気分になる。 ちょっと「体力温存」なんて言葉が聞こえ始めた。
水の中から見える夏の空。魚たちはいつもこんな空を見ているのか。
そう、こんな青い空の一日だった。
昼過ぎ、やっとメンバーが揃い、やっと出発。こんな景色の中、この先の洞窟探険の旅が始まった。
兵庫・京都・福井にかけての海は何度か来た事があるが、今日のコースは初めて。
「ちょうどいいあんばいの雨男」さん絶賛のコースだ。ここに来る事をとっても楽しみにしていたのに、あろう事か、仕事とか…
あぁ~、かわいそうに・・・
でもご安心下さい。あなたの分まで、いえそれ以上に楽しんで来ましたから。写真でちょっぴりおすそ分けしますから。
山陰・若狭にかけては見上げる絶壁、不思議な形の岩、怪しげな洞窟、吸い込まれそうな磯。どれをとってもカヤック三昧の海が続く。
そして「地層の標本」がいたる所に展示されている。
どうしてこんな形になるのだろう。何万年、いや何億年前の昔、積み重なった大地が押し曲げられぐるっと一回りして、今、私の目を楽しませてくれる。
硬い石をしなやかに曲げる地球の力の大きさに感服する。
まるで扇を開いたよな岩
横に重なり
押されて縦になり
扇の中心には
いったい何があったのだろう
じきにこんな所に来る。待ってました! こんなとこ!
きっとある、絶対あるに違いない洞窟。
行け行け! うわ~すごい!
ほらね、やっぱり洞窟になっている。
異次元の世界の入り口のような光と闇。遠くから見ると小さな入り口のようだったが意外と大きく、中の広さに圧倒される。
今日が波の静かな日で本当に良かった。どんどん奥に入っていく。
こんな洞窟がたくさんある。
あるものはすぐに行き止まり、あるのもは隣の洞窟につながり、
あるものは光が差し込み、またあるものは真っ暗な手探りの世界。
まずはこて慣らし。うんうん、思っていた通りの海だ、洞窟だ。
途中の休憩地でまたまた、いや今度は正式に本格的にシューノケリングを楽しむ。
磯の浅瀬には珊瑚のような青い「海草?」が華やかさを演出している。見事な青だ。
そしてウニ! えぇー! と驚くほどにたくさんのウニがひしめき合っている。
なんちゅうか… その… 、「獲り放題」状態にいる。
でも獲ってなんかいませんよ。決して「盗って」なんかいませんよ!
少なくとも私は…。
テニスボール位の大きさのウニが、岩の丸くなったくぼみに1こずつ、チンと納まっている。「タコツボ」と言うがまるで「ウニツボ」のようにきれいに1こずつ並んいる。
もしかして漁師の人が、ウニが入るように穴を開けているのではと思う程だ。
もしかして漁師の人が、穴を開けているのかも…
例によって魚たちは、写真を撮るから待って、と言っても待ってはくれず、ろくな物が撮れなかったが、この目にはしっかりと写し取って来た。
タイやヒラメはいなかったが竜宮城を垣間見て、尽きない名残を振り切って、ここを後にする。まだまだ先にもいっぱい冒険があるはず!
とパドルを進めると、やっぱりあったこんなとこ。
波の力で開いた穴。そんな無粋な言い方なんてして欲しくない。僅かな光さえ届かなくなった漆黒の世界を、パドルだけを頼りに、ついには両側の岩を手で押しながら潜り抜けた洞窟。
こんな世界があったなんて。
川の早瀬で感じるドキドキする「非日常」と、この洞窟で感じるワクワクする「非日常」と、どちらが好きか聞かれたら、
今は絶対「洞窟!」と答えるだろう。
あんな洞窟こんな洞窟、まだまだいっぱいあった。ぜぇ~んぶ行きたかったが、薄雲が帰りの時間を催促していた。無念の洞窟を残して帰り路を急ぐ。
ちょっと遊び過ぎ、6時頃、餘部着。帰りが遅くなったが、ちゃあんとお出迎えがあった。餘部鉄橋。
思わず電車に手を振った。
見上げる電車っていいなぁ
今度あの電車に乗って
この海を見てみよぉっと。
「ちょうど良いあんばいの雨男」が逃した山陰の海、「かなり良いあんばいの晴れ男」と楽しんだ。
遅い夕げの席に、なぜかタコとアワビとサザエの刺身が鎮座していた。
なぜなんだろう??? うぅ~ん…。
今回はもう、サイッコォー!! の海を楽しんできた。
「サイッコォー」とは水も、景色も、トーゼン 風も波も
私の中では近年まれに見るヒットだった。 水も、景色も、風も、波も…
・
・
・
先週末は但馬・香住の海をツーリングした。
その一日目
金曜の夜出発し、9号線をひた走り、夜明け前に出艇地に着く。
薄明かりの中でおぼろに見える海は、大小の岩をシルエットにし、薄明かりの中でさえ、その景色の美しさをあからさまにしてくれる。
ほんの何分かの間に次第に色を変えていく海は、これから始まる夏の冒険を静かに待ち構えていた。
夜明け前、海辺の街はもう動き出している。ジョギングをする人、犬の散歩に出る人、慌ただしげに荷物を積み込むトラック、そして空。
夕空はオレンジに、朝空はピンクに染まる。以前、朝空と夕空とどちらが好きかと聞かれて困った事がある。どっちも好きだから。その時の返事は、覚えていない。
どちらも好きだから、見ているその空が一番だと言ってしまう。そしてその一番好きな朝空。
桜の精が舞い降りるような
生まれたての赤子のような
母の優しさのような
とろけてしまいたいような
………
こんな朝が始まった。
ちょっと仮眠を取ったのだが、目覚ましなんていらない。じきに夏の太陽が「オッキロー!」と起こしにかかる。暑くて寝てなんかいられない。
メンバーが揃うまでの長い時間、じっとしている訳がない。
水のきれいさは上から見ても申し分なかったが、中から見ても格別の世界だった。
さざめく光の中、
魚が舞い、花がゆれ、
鳥が歌い…、と、これはなかったか。
誰かがタコを捕まえた。触るとニュルッとしてドロドロして、うぅ~気持ちワルー!
吸盤に吸いつけられるのが快感だ、と言う人がいたが、なんて勇気があるんだろうと尊敬した。
次の日の大波に出る時より、タコの吸盤の方がぽっほど怖かった。
このお話しはまた明日にして…
しかし、夕食の皿に上った時にはとってもラブラブの気持ちになれた。私って、食い気に単純なのだろう。
更にこんな物を見つけた人もいる。
アメフラシ ?
ウミウシ ?
どちらとも言うらしい
2センチ程の不思議な生き物
水中眼鏡の中で
華麗なダンスをしていた
華麗なダンスもいいが、もっと実用的な物は更にいい。例えばこんな物。
これは最高ー!
お久しぶりです! ようこそ我が口へ!
実用的ではないにしてもこんな物も捨てがたい。まるで水の中のバラ、いや牡丹か。その一輪をコサージュにしていつも胸を飾りたい、そんな花がいっぱい咲いている。
これは海のバラ!
これは海の牡丹!
これが「海草」なんて事は
言わせない。
夏の太陽が照りつける中、シュノーケリングを堪能する。これから12キロを漕ぐと言うのに、もう一日分を遊んだ気分になる。 ちょっと「体力温存」なんて言葉が聞こえ始めた。
水の中から見える夏の空。魚たちはいつもこんな空を見ているのか。
そう、こんな青い空の一日だった。
昼過ぎ、やっとメンバーが揃い、やっと出発。こんな景色の中、この先の洞窟探険の旅が始まった。
兵庫・京都・福井にかけての海は何度か来た事があるが、今日のコースは初めて。
「ちょうどいいあんばいの雨男」さん絶賛のコースだ。ここに来る事をとっても楽しみにしていたのに、あろう事か、仕事とか…
あぁ~、かわいそうに・・・
でもご安心下さい。あなたの分まで、いえそれ以上に楽しんで来ましたから。写真でちょっぴりおすそ分けしますから。
山陰・若狭にかけては見上げる絶壁、不思議な形の岩、怪しげな洞窟、吸い込まれそうな磯。どれをとってもカヤック三昧の海が続く。
そして「地層の標本」がいたる所に展示されている。
どうしてこんな形になるのだろう。何万年、いや何億年前の昔、積み重なった大地が押し曲げられぐるっと一回りして、今、私の目を楽しませてくれる。
硬い石をしなやかに曲げる地球の力の大きさに感服する。
まるで扇を開いたよな岩
横に重なり
押されて縦になり
扇の中心には
いったい何があったのだろう
じきにこんな所に来る。待ってました! こんなとこ!
きっとある、絶対あるに違いない洞窟。
行け行け! うわ~すごい!
ほらね、やっぱり洞窟になっている。
異次元の世界の入り口のような光と闇。遠くから見ると小さな入り口のようだったが意外と大きく、中の広さに圧倒される。
今日が波の静かな日で本当に良かった。どんどん奥に入っていく。
こんな洞窟がたくさんある。
あるものはすぐに行き止まり、あるのもは隣の洞窟につながり、
あるものは光が差し込み、またあるものは真っ暗な手探りの世界。
まずはこて慣らし。うんうん、思っていた通りの海だ、洞窟だ。
途中の休憩地でまたまた、いや今度は正式に本格的にシューノケリングを楽しむ。
磯の浅瀬には珊瑚のような青い「海草?」が華やかさを演出している。見事な青だ。
そしてウニ! えぇー! と驚くほどにたくさんのウニがひしめき合っている。
なんちゅうか… その… 、「獲り放題」状態にいる。
でも獲ってなんかいませんよ。決して「盗って」なんかいませんよ!
少なくとも私は…。
テニスボール位の大きさのウニが、岩の丸くなったくぼみに1こずつ、チンと納まっている。「タコツボ」と言うがまるで「ウニツボ」のようにきれいに1こずつ並んいる。
もしかして漁師の人が、ウニが入るように穴を開けているのではと思う程だ。
もしかして漁師の人が、穴を開けているのかも…
例によって魚たちは、写真を撮るから待って、と言っても待ってはくれず、ろくな物が撮れなかったが、この目にはしっかりと写し取って来た。
タイやヒラメはいなかったが竜宮城を垣間見て、尽きない名残を振り切って、ここを後にする。まだまだ先にもいっぱい冒険があるはず!
とパドルを進めると、やっぱりあったこんなとこ。
波の力で開いた穴。そんな無粋な言い方なんてして欲しくない。僅かな光さえ届かなくなった漆黒の世界を、パドルだけを頼りに、ついには両側の岩を手で押しながら潜り抜けた洞窟。
こんな世界があったなんて。
川の早瀬で感じるドキドキする「非日常」と、この洞窟で感じるワクワクする「非日常」と、どちらが好きか聞かれたら、
今は絶対「洞窟!」と答えるだろう。
あんな洞窟こんな洞窟、まだまだいっぱいあった。ぜぇ~んぶ行きたかったが、薄雲が帰りの時間を催促していた。無念の洞窟を残して帰り路を急ぐ。
ちょっと遊び過ぎ、6時頃、餘部着。帰りが遅くなったが、ちゃあんとお出迎えがあった。餘部鉄橋。
思わず電車に手を振った。
見上げる電車っていいなぁ
今度あの電車に乗って
この海を見てみよぉっと。
「ちょうど良いあんばいの雨男」が逃した山陰の海、「かなり良いあんばいの晴れ男」と楽しんだ。
遅い夕げの席に、なぜかタコとアワビとサザエの刺身が鎮座していた。
なぜなんだろう??? うぅ~ん…。