カヤックと過ごす非日常

大人は水辺で子供に返ります。男は無邪気に、女はおバカに。水辺での出来事を通してそんな非日常を綴っていきます

116.初長良川 ― ちょっっぴり自信

2007年04月30日 | Weblog
週末に長良川へ行って来た。
美濃橋下流から千鳥橋までを2日で下った。

私の 長良川デビュー! 今年初のキャンプ!
私にとってはけっこう、かなりの興奮だった。

興奮その1
以前お話したダウンのシュラフの初おろし!(№88.ここをご覧下さい)
1日目に続き2日目も快晴で、朝はかなり冷え込んだ。例のシュラフをすっぽり被り、それでも膝が冷えたが、まぁそこそこに満足した夜だった。さすがダウンは薄くてあったかかった。「クンクン」なんてしなくて済んだのでちょっと興奮。

興奮その2
やっぱり買ってしまったテント。これは別に「地震に備えた」って、訳じゃなくて、この陽気、何だか浮かれてまたまたM商店へ走ってしまった。(№90.ここをご覧下さい)

前からお店のお兄さんに「ポイントカード、作りましょうか」と言われていたのに
「まぁ、いいですわ。ここでそんなに買い物しないから…」と言い続け、既に万単位の買い物をした。あぁ~あ。

お兄さんに言われてしまった。「ポイント、だいぶ、たまりましたよね」
それでも
「もう、ホントに、これ以上買うものがないのでカードは要りません」と言った。
何だかM商店に行きにくくなった…。

まぁ、いいっか。今度はF商店にしよぉっと。

興奮その3
私にとっては人生最大の(?)瀬をクリアーした。

1日目。
けっこう、かなりの(私にとっては)瀬が幾つかあったが、こんなのも。



おぉ~ぉ! やるじゃん!

で早速緊急首脳(?)会議が召集された。
「あの岩を抜けたらすぐにこう切り替えして、さっと先の岩をよけてから次の岩の左を通って…」

なんて言われたらどうしよう。そんな一瞬のこと、とっさに行動できる訳がない。
えぇ~!

と心配したが、スタッフの出した答えは
「 ただ、ひたすら漕ぎ抜けてください。 」

おぉー、何だ、それだけの事か!

って、

良かった、何も考えるなって事なんだ。考えたって、判断なんてできっこないんだよ。行動はもっとできないんだよ。
運を天に任せて、やるっきゃないんだよ。

そしてスタッフはこうも付け加えた
「無事漕ぎぬけたあかつきには、下でお会いしましょう」と。

私には面倒くさい注釈よりこう言う説明の方が性に合っている。

簡単明瞭、粗にして漏らさず!

緊急会議、真っ最中



 ふむふむ、何々

 それで、あそこをこうして

 そこをどうして

 なるほどなるほど

 なんやらかんやら…



この瀬も何とか(難なくと言いたいが)クリアーする。1日目ゴールのすぐ前にはこんな瀬も。



実際はもっとキツイのですが、写真にすると何でも迫力がしぼむのは腕のせいか、カメラのせいか…。

夜の晩餐が盛り上がったのは毎回の事で、今更言うまでもない。
食後のデザートはTさんのお母さん手作りのかきもち。
    
        

炭の火が、かきもちを程よく焼き、こんがり、パリパリの、懐かしい味だった。
(Tさんの) お母さん、ありがとう。おいしかったですよ

そして宴も終わり、マイ・テント、マイ・シュラフでの今年の初キャンプの夜が過ぎた。

      ・
      ・
      ・

さて、次の日

この日も、この日は更に暑い日となり、日焼け止めの効果がさっぱりだった。

まだ眠っているカヤック達。
みんな顔を伏せ、まどろんでいる。



おっきろ~!

朝の出艇地ではいろいろなものを発見。



この川は海に出るまでに何人を遊ばせるのだろう。

      

     この実は食べられるんだろうか。
     そう言えば、あの海津の白い花も、こんな実になっているんだろうか。
       (№109.ここをご覧下さい)

             

             木々の葉は新芽を卒業し、若葉になっていた。

2日目にも結構面白い、ハラハラ・ドキドキする瀬はあったが、それでも流れはゆったりとしてきた。

屋形船も出番を控えて準備に忙しそうだった。
      


この屋形船もいいけれど、でもやっぱりカヤックの方がいいな。
のんびりと下って行くと、こんな激流も。



ここは残念ながら(?)エスケープ。
おっとっと、と言いながら担いだり引いたりしてその先へ。
「以前はこの横に小さな水路があって通れたのに…」とボヤク人もいた。

そおっかぁ、川、変わってるんだぁ。

そのまま下って行くと、浅い瀬に出る。すると何やら先頭の動きが慌ただしくなった。

「ひげ王子」と「B・J」が慌てて舟から降りると、右に、左にと走って、跳んで、飛び込んで、大騒ぎをしている。
こんな浅瀬で水泳じゃあないでしょ。



お、おぉーこれはすごい!



えぇー、こんなのがいるんだ。
早速取材班が駆けつける。

        


でもその後で、なんだかちょっと気の毒な事をしたような気がした。
 
それは…

こんな所に付いた卵。



産卵中だったんだ。ごめんね。
ここにも 大人になりきれない大人 がいて。

でも楽しかった。そっと川に返した事は言うまでもありません。

長良川は私にとって、今までで一番大きな瀬だった。
漕ぎながら思わず「わぁー!」と叫ぶ事が何回もあった。

それでもスタッフの言葉を信じて、岩を避けようなんて下手な小細工をせず、何も考えず、ただひたすら漕いでいたら、いくつかの瀬も沈する事もなく、無事クリアーできた。

なんか、ちょっと、自信がついたかな…。

この川も好きだ!







115.あなたのテーマは? ― 意識してからあと何回?

2007年04月25日 | Weblog
22日は他のメンバーの「琵琶湖一周」として、安曇川の北舟木からマキノ・高木浜までを漕いだ。

この日のメンバーは
ガイドM氏、Tさん、Sさん、今回初めて「琵琶湖一周ツーリング」に参加したNさん、そして私。

琵琶湖は今までも、そしてこれからも漕ぐだろうが、私は、自分で「琵琶湖一周」として
意識して漕いだ
時だけをカウントしている。

今回は 「 Tさん、Sさん、Nさんの夢の実現の応援としてのツーリング 」 という意識で漕いだ。

そして漕ぎながらあるものを探していた。 
           ・・・そして見つけた・・・

       ・
       ・
       ・

マキノはつい先日、海津の桜を見にスタートした地点だが、今回はそこがゴール。
12月12日にゴールしたあの木の下からスタートする。(№59.ここをご覧下さい)

この前は、ここの石垣に着けて降りたが、「手伝わなくていい」と意地をはって一人で降りようとして、半沈だったっけ…

今回は、一人でできた。乗り降り、一人でできた。
だからこの木は 「 自立の木 」 



朝方まで降っていた雨も出艇の頃には上がり、風も、まぁ、そこそこ程度と、ツーリングは静かに始まった。

この区間、前回漕いだのはN氏とKさんと。

いやぁ、あの時は波乱万丈だったなぁ…
でも、めったに経験できない光景に出会えたんだったなぁ…(№74.ここをご覧下さい)

あの時はまだ枯れ草のままだった岸もこんな風に生き返っていた。



穏かな岸辺、私が冬の間ずっと待っていた岸辺



先日和歌山で見た、「湧いて、湧いて、湧き出している緑」 とはまた違った

「 伸びて、伸びて、伸び出してくる緑 」  (№113.ここをご覧下さい)


好きだなぁ、こんな緑。
今回のツーリングは、他人事のような、緊迫感のない、回想録のような旅だった。
だから、この緑もあの事を思い出して漕いだ。

あの事って、

『 女王 』 の名前の由来となった葦の茂み、そうそう、こんな茂みからあの映画を思い出し、それで

『 KIDUの女王号 』

って、命名したんだった。
だから、こんな緑も大好き。

何かの縁だろうか、岸沿いに 『 木津 』 (こうつ)と言う所がある。
そこの岸にこんな鳥居が。

二ツ石大明神



なになに…

     

今は水位がマイナス12、3センチ。渇水って、何センチくらい下がったら見えるんだろう。
この前はマイナス60センチ位だった。もっとよく見たら見えたんだろうか…

この石、絶対見てみたい!
渇水は困るけど、でも

絶対見たーい!

今年の冬は雪が少なかったし、梅雨前線がおとなしくって、台風も来なければ、
もしかして見れるかも( くくくっ… )

なぁんて期待してはいけないんだろうなぁ、大人としては

でも、秘かに来ようっと。



思いながら進む。

今回もまた雨に出会った。私はこの雨も好きだ。

前にもこんな画を見たが、この角度からのこの雨は、ぱっやりカヤックでないと見られない。これも私の好きな世界。






 はしゃぐ雨

 何がそんなに
 楽しいんだろう






 

 踊る雨

 何がそんなに
 面白いんだろう




ゴールのマキノへ静かな岸が続く。
岸に沿って白い花が咲いている。何の花だろう。



もっと近くに寄って確かめればよかったなぁ…
こんな事がこの琵琶湖でも何回もあったなぁ。

何だろう、と思いながら確かめなかった事、
行こうかな、と思いながら行かなかった所、

そおっかぁ、だから昨日、
「何だか心残り…」と思ったんだな。そおっかぁ…

って

そおっかぁ!

これだ!

最初に言った、この日、漕ぎながら探していたもの
つまり

2周目のテーマ!

1周目は「楽しい事の記録」だった。そして2周目は
「 岸辺の確認 」

やっと見つけ出せた。
やっと安心して2周目を迎えられる。ほっ…

で、探し物に気を取られて言うのを忘れていたが、この日のお昼は
  
   ― U・NA・GI! ―

今津のお店で買ったウナギ弁当。危うく「雨の中での立ち食い」になるところを
お店の好意でちゃ~んと腰掛けて食べたウナギ弁当。

おいしかったぁ。お店の人、ありがとうございました。

で、

最後はとぉ~ぜん、スイーツ!

今日は、ゴマだんご。以前にもゴマだんごは出てきたが、今日のはち~と違う。
なぜか、ちょいと不揃いな五人衆。(詳しくは聞かないが)
Nさんの入れてくれた本格コーヒー付き。



ほんのり春色の顔は、テーマを見つけた私のほてりだろうか…

なぁんて、クサイせりふも出てくる。

そして、昨日に続きSさんが今日漕いだ所を地図に書き込んでいる。
それを見ていた、誰とは言わないが、およそ約1名の人が

「海津はもう行ったし」と言った。
一斉にブーイングが起こったのは言わずもがな。

それはないでしょ。ちゃあ~んと 琵琶湖一周を意識してから のカウントでしょ。

      ・
      ・
      ・

ねっ、Nさん!






114.完結! ― 琵琶湖一周最終回

2007年04月23日 | Weblog
― やっと終わった事・初めてやった事 ―
 

やっと終わった~!

昨年、自分史の記録として100の未完の経過より、1つの完結した結果を記録したく、 『 琵琶湖一周 』 を思い立った。(№.51ここをご覧下さい)

それがやっと21日に完結した。計16回のツーリング。
琵琶湖一周をした人、している人、する人、それぞれにその人なりの目的があるだろう。時間に、距離に、新しい発見にと。

私は楽しい事の記録を残すために。

11月29日、大津市粟津をスタートした。
ガイドM氏、N氏、そのほかいろいろな人がそのつどいっしょに漕いでくれた。
西に、東に、南に、北に、それぞれツーリングに合った時と場所を行ったので一筆書きではなかったし、どうしても迂回せざるを得ない場所や、重複して漕いだ区間もあった。

それでも一通り琵琶湖をまわって来た。やっと完結した記録を一つ手に入れた。

いっしょに漕ぐメンバーとの時間調整で期間が予定より延びてしまったが、済んでしまえばこれはこれで楽しみが先になり、かえって良かった気もする。

私の一周した気持ちは、
ファンファーレつきの「ばんざー~い!ヤッター!」 ではない。


ほっ!やっと終えることができた。良かった~。
でも本当なんだろうか、本当に一周したんだろうか…


という自信のなさと、なぜか心残りと…
そんな気がするゴールだった。

卒業式に、みんなに「おめでとう」と祝福されながらも、そこから去らなければならない寂しさに似ている。

しかし、私の琵琶湖は来月、2周目をスタートさせる。
ボチボチ、のんびり、何周できるか行ってみよう。

      ・
      ・
      ・

で、最終回もまたいっぱい楽しい事があった。今回は、ゴール地で宿泊。 
夜は 乱れるぞ~! と意気込んで出発。

最終回はいつものガイドM氏、Tさん、Sさんに加え、琵琶湖一周初参加のOさんと5人の賑やかなツーリングとなった。

最後に残った 栄誉ある区間は 琵琶湖大橋西詰から近江舞子。

スタート時、北琵琶湖でお世話になったN氏とKさんが見送ってくれる。

実は、って、前にもお話ししましたが、N氏もKさんも「琵琶湖一周」を目指している最中。ちょうどこの日も琵琶湖の東側を漕ぐ予定だった。その前に私達のお見送り。

ありがとう~! いってきまぁ~す!




 薄曇りながら、風もなく、

 穏かにスタートする








 水辺の葦も活動開始









以前、この最終回の日を待ち望んでここに来た事がある。
最終回の日には、比良に雪が残っているだろうかとも言った。(№102.ここをご覧下さい。)

比良の山々には既に雪はなかったが、曇り空の中で、それでもはっきりと姿を見せていた。ここでもいってきまぁす、と言う。

水泳場の続く静かな岸をのんびりと進む。
ふと気がついて振り返るともう、出艇地が遠くになっている。



楽しい事も、辛い事も、みんなこんな風に、これから先の事は長く感じるのに、済んでしまうとあっという間の短さだ。


楽しい事と辛い事、どっちが多かったかなぁ…
どっちが多くなるかなぁ…

しばらく行って、休憩。ちょうど今頃、N氏やKさんも対岸を漕いでいる事だろう。このお2人と知り合え、いっしょに琵琶湖を進み、多くのことを得てきた。私の「琵琶湖一周」が今日、最終回を迎えられたのもこのお2人の力が大きい。私は一足お先に最終回となったが、N氏、Kさん、応援しています!

そして、私はこの日、初めてある事をした。
2人のために 初ホイッスル をした。

自分の安全のために持つことにしたホイッスル、あれからも一度も吹いていない。
そのホイッスルをこの日、2人への合図のために初めて吹いた。(№52.ここをご覧下さい)

N氏、Kさん、聞こえましたか。笛の音と「Kさーん!Nさーん!」と呼ぶ声を。
そして約束どおり、大きく手を振った。

    N氏、Kさん、ありがとうございました

       ・
のんびり漕いでもお腹はすく。小さな浜辺でランチのお時間。
今日は「 お・な・べ 」 
名付けて 「 これぞまさしくアウトドア鍋! 」

M氏は「何とか鍋」と言っていたが何だったっけ。
まぁ、名前なんていいっか。ちょと辛くって、えもいわれぬ味の、体が温まるお鍋だった。




 食器も食材も琵琶湖で洗う

 当然でしょ!

 これが耐えられないという
 気の毒な人がいるらしい…




野菜の上にアサリを乗せ、その上に豆腐をドサ・ドサとかぶせ、怪しげなトンガラシをふりかけ更に…




うどんと卵を入れ、グチュグチュにつぶしてかき混ぜて・・・






 すぐ横のトイレットペーパー
 がいかにも
 
 アウトドア!




うぅ~!おいしい!

腹ごしらえをして、また静かな湖面に出る。

岸にはもうこいのぼりが立っていた。
近くの喫茶店でコーヒータイム。



岸に着けてそのまま喫茶。表の通りからは気がつきにくいが、静かな落ち着けるお店だ。
看板犬がけだるそうに出迎えてくれる。一応の客あしらいをするとまた眠そうに寝そべっている。

ハワイアンが流れ、うとうととしてくる…

おっと、ここで寝込むわけにはいかない!
ゴール、ゴール

ここが私のゴール!




 近江舞子の浜。 ここに来て、全てのループがつながった
 静かな、穏かなゴールだった。

 本当に一周したんだろうか…

             これが今日のメンバー

             

この中で
「えぇ~、こんな寒い時に、カヌーなんて考えられない!」とか何とか言いながら、気が付けば既に琵琶湖を半周していたSさん。ここまで来たらあとはやるしかないでしょ!
頑張ろうね!

私の琵琶湖一周1回目から同行してくれたTさん、あと3回で完了ですね。 
私も、もう一度まわります。ご一緒させてください。

今回初めて「琵琶湖一周ツーリング」の中で琵琶湖を漕いだOさん、他にも大勢 やっていますよ。ぜひ最後までやりませんか。

今、私のまわりだけでも
N氏・Kさん・Tさん・Sさん、それからNさん・Oさんも(?)
こんなに大勢が「琵琶湖一周」を進めている。

きっと琵琶湖には既に済んだ人、今途中の人、これから始める人
い~っぱい、いるんだろうな。

そのみんなの、それぞれの思いに祝福を!

その晩はM氏、Tさん、Sさんそして私がお泊り会。
「乱れるぞ~!」と張り切った割りには品行方正(?)な夜が更け、そしてM氏からこんな物を頂いた。

えぇつ!



こんな遊び心が、いや、M氏のマジメさ!?が私の「琵琶湖一周」を楽しい記録としてくれた。

しかし、本当はこの表彰状、M氏、N氏、をはじめ、私と関わった全ての方々に感謝状と共に差し上げたい

長い間ありがとうございました

って、これで私から逃れられるなんて考えが甘い!
これからもずぅ~と、お付き合いを迫りますからね。

よろしく!

113.待ち望んだ緑 ― 癒しと躍動

2007年04月18日 | Weblog
私は一年で、今の時期が一番好きだ。
ずぅーと、待ち望んでいた、ほんの僅かな期間だけの
         GOLDEN WEEK

山々が、新しい芽吹きの彩りとなり、秋とは趣を変えた 『 錦絵 』 となる。
冬の枯れ枝の頃からこの錦をずっと待っていた。

この日を想像するだけで癒された。
そして今、今真っ盛り。

      ・
      ・
      ・

先日、紀州の海へ行ったと言った。

海は良かった!

しかし、 山も良かった!

家から勝浦に行くには、
 ① 大阪・白浜・海沿いルート
 ② 奈良・十津川・山越えルート
 ③ 松坂・尾鷲・海山ルート(途中、海山=ミヤマと言う地名がありました。)

で、今回は③、「うみ・やま」ルートで行って来た。

途中、いっぱい、いっぱい山道を走った。
鈴鹿の峠を越え、荷坂峠を越え、矢ノ川峠を越え、

そして、それぞれの峠には期待通りの緑の錦があった。

今頃の木々は、

  冬を越した葉の力強い 深緑
  ようやく冬支度をといた 萌黄色
  はつらつとした 若草色
  やっと開いた 若菜色
  まだ寒そうな 若葉色
  初々しい 柑子色
  初めての葉先の ほのかな茜色、
  
  そして、所々に飾られた山桜のかすかな紅、

  
それらが一塊ずつ重なり合い、盛り上がり、

湧いて、湧いて、湧き出している

柿田川の湧水が、小気味よく小石を巻き上げ湧き上がるように
火山の噴煙が、猛々しく地響きを立てて湧き上がるように

『 となりのトトロ 』 で、
庭に植えた木の実が、大地を突き破って後から後から湧き上がるように

息づいている力強さを感じる。

やさしい色使いで心を和ませてくれるのに、
その形は躍動感にみなぎっている。

新しい命や、若い力が燃え立つ時の鼓動を感じる。
これから何かを始めてもいいんだ、と後押しをしているような気がする。

きれいだ!と感動していると何だか不思議な力が

湧いて、湧いて、湧き出してくる

だから私は
この時期の山が好きだ

10日ほど前にも、やはりこんな山を見ることがあり、この緑に見とれた。
「あの山、切り取って飾りたい」と思った。

そして又熊野に向かう山の中で、また感嘆した。

こんな彩りは、その場所では1週間位だろう。次々と所を変え、色を変え、
いづれ欝蒼とした深山になるのだろう。

今年もまた、この僅かな時にめぐり合えて、本当に良かった。
ありがとう。

112.それでも納得いかない ― トンネルの不思議絵

2007年04月16日 | Weblog
私には、どおしても、どぉおしても どぉーしても 確認しておきたい事があった。

何年も前から、確かめたい、確かめたいと思い、その思いが年々、日に日に募り、これ以上我慢できなくなり、ついに、やっと、その思いを果たして来た。

何かと言うと…

紀伊のトンネルに置いて来た、思い出の写真。

私の 非日常の代表作 になっている、あのトンネル。(№40.ここをご覧下さい)

あのトンネルを、「ナイアード」さんと行ったあのトンネルをどおしても記録に残しておきたかった。
それで昨日・今日と行って来た。

     ・
     ・
     ・

最近のお役所仕事は早い!先日確定申告をしたが、その還付金がすぐに入っていた。それでやっぱり家族と温泉に行って来た。

しかし、温泉は本当の目的ではなく、 本当の目的はあのトンネルを見に行くことだった。

ちょうど知人から遊びの誘いがあったが、他のことなら絶対にその誘いに乗ったのだが、こればっかしは絶対譲れなかった。別に、温泉だからではなく、トンネルだったから…。

先日行った古座ツアーの時、はじめの予定では3日目に、一人であのトンネルに行く予定だった。

しかし都合で2日目にスタッフと帰ることになったので行かれなかった。
古座に行く時も、帰る時も、あのトンネルのすぐ近くを通った。

あぁ!ここ! ここを曲がって行けば5分で着くのに!と、悔しかった。
行きたい、行きたい、行きた~い

「谷瀬のつり橋」では希望を叶えたが、古座ではそんな時間も無かったし…
しかし、日が経つにつれ、どおしても行きたくなって行って来た。

だから温泉はトンネルのダシだった。家族には内緒だが…。

      ・
      ・
      ・

途中、昼食をとっていると、何だか揺れているみたい!
三重県で震度5とか。被害、なかったかなぁ…

山を越え、海辺を走り、やっと到着。

そのトンネルは(正式には太地町)こんな海のそばにある。

穏やかな入り江、蒼い海、点々と浮かぶ島。
遠くには洞窟のある岩。

こんな海、漕ぎたいなぁ…



あの角を曲がって、でこぼこ道の先、静かな海のすぐそばに
あった、あった。 

そうそう、これ、これ!






 これを 写真 A とします






以前はなかったフェンスが新しく設置されていた。
車はここから先は行かれないが、人はその隙間から入って釣りやキャンプをしていた。

いいなぁ、私もここでキャンプしたいなぁ…

トンネルに近づいてみる。何だかドキドキしてくる。

やっぱり大きい…

あ、ガードレールが付いている! ブロックまで置いてある!!

 前はこんなものなかったのに…

  ・ 
  ・
  
私が 「 太い大きな額 」 の中にしまっておいた、これがそのトンネル。大きな大きなトンネルのずっと先に崖があるはず。

        


 出口から入り口方向を見たもの

 誰もいないトンネル。

 走って行くと、後ろから何かが
 追いかけて来るような気がする。

 必死で走る。



それでも中程で、思い出してみる。

そう、この辺りでテント張ったなぁ…
「スクール」のKさんと一緒に火をおこしたなぁ…

あの時は2人とも火を起こすのに、四苦八苦したなぁ…
そのKさんに先日の海津で会ったけど、スタッフとして活躍していた。

Kさんはもう、上手に火、おこしているんだろうなぁ…
私は全然できないままだけど…


こんなもの発見。新しいタイヤの跡。

あんなに厳重に閉ざされている入り口をどうやって入ったんだろうか…
「その筋」の人なんだろうか…

それともこの柵はきのうできたばかりなんだろうか…





そんなことを思いながら出口に来る。



出た所がこれ!

      




 この写真をBとします







私はAとBとがどうしてもつながらない。
確かにAからBに向かって登り坂になっている。

でも、こんなに高くはない!( 気がする ) 絶対に!

Aの海とBの海は同じ高さでなくてはならない。
でも、そんなに、断崖絶壁の高さ程登ってはいない!( 気がする ) 絶対に!



それを確かめたくて、はるばるやって来たのに、
この足と、この目で確かめても、それでも納得できない。

まるで『 エッシャーのだまし絵 』 を見ているようだ。

確かめたい!

陸から納得できないなら、海から、確かめたい!

この海行きたい! 行きたい! 行きた~い!!

いつかきっと、この海漕ごう。
確かめて、私の記録に書きとめよう。

まぁ、分別のある行動をとって、トンネルに別れを告げる。
絶対、又来るからね

      ・
      ・
      ・

そしてもう一つの納得。ゆかし潟

私がジダンダ踏んだのは、古座の帰りに寄った温泉から見た池が、池と思ったあれが「トンネルキャンプ」の時の出艇地の「ゆかし潟」だと、帰ってから気が付いたからだ。

悔しかった。そう言えば「パパ」が
「ここから引き潮に乗って海に出て、上げ潮で帰って来た…」と話してくれたのに。何でもっと聞いておかなかったんだろう。

一つ一つの言葉や話をもっと大切にしなくては…と反省した。

だから、もう一度 それと意識して 見てみたかった。

だからぐるっと一周して来た。

ここは十分に納得できた。はぁ~。



その岸に咲いていたこんな花。
「ナイアード」さんと何回漕いだだろうか。でもここでの写真はない。
この花を私とナイアードさんとしよう。



そして帰り道、やっぱり懐かしくって、紀伊長島の「古里海岸」に寄って来た。



ここもやっぱり「ナイアード」さんと漕いだ海だ。
この時も立派なハプニングがありましたね…。
よ~く覚えていますよ。 楽しかった!(№42.ここをご覧下さい)

      ・
      ・
      ・

まだ納得できない事が残ったが、それでも「記録帳」にはたくさん残す事ができた。

温泉は…、これも良かった。
2日とも静かな海で、小さな島々が浮かび、洞窟やトンネルの岩が点在し…



こんな海漕ぎたい!漕ぎたい!漕ぎた~い!

   


111.やっぱりのハプニング ― 奥琵琶湖の桜

2007年04月15日 | Weblog
今日は(またまた書いている内に日付が変わってしまった。本当は14日の土曜日の事)海津のもっと先、大浦から二本松、そして菅浦へ。

昨晩、「琵琶湖一周」をしているM氏やSさんから
「明日は 『 びわっこヨ 』 さんが待ち望んでいる、ハプニングのある天気になりそうですね」とメールが入った。

って、

一体私がどんな ハプニング を期待していると思っているのだろう。

( 非常に 期待しているのだが)

例えば ビッシー が出るとか…。

いや、もっと呆れた(失礼!)ハプニングも…

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      ・
      ・

琵琶湖を回っていて、いろいろな所で新しい発見や、意外な事実、ハラハラした事、ウキウキした事、のんびりした事…

いろいろな琵琶湖と出会ってきたが、その中でも、今日の大浦川は、「のんびり」の代表格だ。永原の駅前からちょっとだけ下って琵琶湖に出る!

ここは「川」ではあるが、まぁ、ここは琵琶湖の一部と言ってもいいだろう。

「あと3ヶ月もしたら 春の小川 になるだろう」と言ったあの川。(№79.ここをご覧下さい)



まだ「 ♪ はぁるの おがわは さらさらいくよぉ~」と言うには早かったが、それに、昨日の雨のせいだろうか、だいぶ濁っていて、ちょっと残念だった。

それでも、N氏やKさんとも一緒になった。
お久しぶりでーす! 懐かしいでーす!

いつぞやは大変お世話になりました。又琵琶湖で会いましたね。
これからもよろしく!

先週の海津はあと一歩の花だったが、今日の大浦・二本松・菅浦は、文句なしの満開だった。

昨日の雨・風で花びらが散りかけていたが、これはこれで詩人にさせた。



海津は、桜はきれいだが、何だかわざとらしい曲が大音量でかかり、せっかくの桜の淡さに穴を開けるように提灯やらぼんぼりが下がり、興ざめの感がある。

その点、大浦から二本松にかけては桜本来の姿を楽しめる。
他のグループがまだ見つけていない 穴場 だ。

    あっ、もうバレたかも…

休憩した岸で 記念植樹 ?



折れていた枝を「ひよこさん」ご夫婦が立てている。= 植樹?
私もつられて1本植樹。

休憩地は 植樹祭 会場となった。

この木、お花咲くかなぁ、根っこつくかなぁ…




今回はN氏のグループと一緒のツーリングとなったので、総勢30人程の大所帯となった。

色とりどりのカヤックが並び、う~ん、壮観!

ここでも又お久しぶりの木を探す。
み~っけ! ここがあの時のあそこ。





 

 これが1月16日に見た桜

 変わるものですね…

 変わって欲しいものの代表





Kさんが教えてくれた。
桜の花びらの 花いかだ



これがずっと続くとKAZUさんが言っていた 桜川 になるんだなぁ。
水の上ではみんな呼び方が風流だ。

この前の古座川の緑を「パパ」は ささにごり と言っていた。(№106.ここをご覧下さい)
美しい日本、美しい日本語、大切にしたい。

      ・
      ・
      ・

ビッシーには会えなかったが私が期待したはハプニングは、 駅と布団 の中で起きていた。

おバカなハプニングその1、
例のTさんが、あのTさんがなんと、 寝坊 した!!
それで琵琶湖に間に合わなかった。

それでも根性のTさんは、はるばる菅浦まで車でみんなのゴールを迎えにやって来た。お土産つきで!

ありがと~う! そういうあなたが大好きです。(社会的にですよ!)

おバカなハプニングその2
例の、「あの人」が、駅で朝食を摂っていて、スタッフ号に乗り遅れた。
電車で間に合ったので、まぁ、これはいいっか。

おバカなハプニングその3
例の「あの人」が、駅で着替えた服を、誰かの自転車のカゴに入れたまま忘れてきた。夕方気がついて、取りに行った。まぁ、これもいいっか。

でも

2つのおバカを1日でやった「あの人」は呆れたおバカ ― かな?
   (次のキャンプ、私のお皿は小盛になるかも…)

私も先週、おバカをやったが、それでも私は 1つだけ だった。

      ・
      ・
      ・
     
帰り道、彦根のあたりで、何だかうれしくなるものを見た。
曇り空から射す、光。  日常の中での非日常。

何気なく見過ごしてしまいそうなこんなシーンをうれしいと思える自分がうれしかった。



全ての事と人と、琵琶湖にありがとう…





110.名刺交換 ― 新しい結び目

2007年04月12日 | Weblog
先日、桜の琵琶湖がカヤックの社交会場だと言った。
「名刺交換こそ見なかったが…」とも言った。(№109.ここをご覧下さい)

しかし

今日、琵琶湖で 名刺交換 をして来た。

・・・・・・・・・・・・・・

今日は仕事が休みだったので、彦根城の桜を見に行った。
とは言っても、お城の中の桜を見たのではなく、

「卵焼きの桜」を見に行った。

卵焼きの桜? アレですよ。この前、彦根港から長浜を漕いだ時に寄ったお城の石垣の桜… (№83.ここをご覧下さい)

あの桜がきっと見頃に違いないとまた会いに行って来た。
卵焼きは持って行かなかったけれど、桜はたっぷりと見えた。

幼かった彼女達は立派なレディーとなって社交界にデビューしていた。


 

 2月の幼い桜 
 
 カヤックが見守っていた






 

 そして
 
 4月の桜

 立派に成長し
 菜の花を従えていた







思ったとおり、期待通りの桜だった。
同じ所なのに、違う景色。

お堀端の木は、思い出したようにこんなアクセサリーをつけていた。
桜のイヤリング

         

湖岸を走れば、いっぱい見所、懐かしい所がある。一つ一つにご挨拶はできなかったが、この木のご機嫌を伺ってみた。

この前は機嫌を損ねていたけど、今日はどうしているかなぁ。(№76.ここをご覧下さい)



懐かしい木は、今日は穏やかに 迎えてくれた。
同じ木なのに、違う顔。 ありがとう

大きな枝には小さな芽がやっと出始めていた。
そしてその木の下には、こんな物が。

誰が置いたんだろう、菱の実の入ったお皿が一つ。

 

誰だろう…
何のために入れたんだろう…
この木へのお供え?

お供えしたのはこの足跡の持ち主だろうか…



何にもないような岸にも、懐かしい物、不思議な物、かわいい物、いろんな物がある。

まだまだあった。

八幡の伊崎の少し手前の岸、普段は湖岸の本道を通るのだが、更に琵琶湖寄りに車が何台か止まっている。
へぇー、あんな所に道、あったんだ。本当に、琵琶湖のすぐ傍。

何だか気になって入ってみる。

すると、

ワァー、かっこイイ!
モーターパラグライダーが飛んでいた。

私もやってみた~い!
しばらく見上げていた。

いいなぁ…
水もいいけど、空もいいなぁ

高く、低く、下のギャラリーに応えるように飛んでいた。
その、知らない誰かに、やっぱり手を振った。

その人が手を振りかえしてくれた。
うれしい~!今日はいいことあったなぁ

しばらく見とれて、さぁ、と行き始めると、

や、やっ!
今度はカヤックじゃないか!

岸に1艇、湖上に1艇。
誰だろう、何してんだろう。

気がつけば、もう浜に立っていた。

私に気がついたその人は岸に引き返してきた。
きっと、「変なヤツが来たぞ」といぶかしがったに違いない。

岸に上がったその人としばらく話すと、何だか話が弾んで、 名刺交換 して、ツーショットの写真まで撮ってしまった。

京都から来ているというその人は最近買ったカヤックでロールの練習をしていたとか。
みんな琵琶湖を楽しんでいるんだなぁ、私も楽しもおっと。



KAZU さん、今日はありがとうございました。
これからもよろしく。

名刺、持ってて良かったぁ。


109.琵琶湖の春秋 ― 桜とイチョウ

2007年04月10日 | Weblog
ゲーテの 「 イチョウの葉 」 という詩の中にこんな一節がある。

  ・・・・・・
  ・・・・・・

これはもともと一枚の葉が裂かれて二枚になったのでしょうか
それとも二枚の葉が互いに相手を見つけて
一枚になったのでしょうか
 
  ・・・・・・
  ・・・・・・

私の好きな詩の一つだ。


・・・・・・・・・

おとといの日曜日、海津の桜を見に行った。
まぁ、ここの桜がどんなかなんて、そんなヤボな事は言わなくとも日本人なら誰でも知っているハズ!

私はカヤックをやるようになってから毎年ここの桜を見に行っている。去年はツアーでは行かれなかったが、ドライブで見に行った。

今年は六分咲きだっただろうか。ちょうど今日辺り、満開になっている事だろう。行きたいなぁ…
「ごった返す」と言うほどではなかったが、車のナンバーを見ても、京都、大阪、奈良、兵庫、和歌山…。滋賀ナンバーより他府県の方が多い。

以前、「滋賀県はあんまりメジャーな県ではない」といったことがある。しかし、海津の桜は大いに自慢できる。(№70.ここをご覧下さい)



マキノのサニービーチから出艇したが、桜の海津はカヌー・カヤック界のちょっとした社交会場となっている。

あちこちの浜で、あるいは水の上で

「こんにちは、お久しぶり!」
「また会いましたね。次はどこ行きますか?」
「新しい舟ですね。ちょっと見せてください」
「先日はどうもぉ。又よろしく」
   
    ・
    ・
    ・

じっくり話し込む人やすれ違いざまに手を振る人。
私も、以前お世話になった人、今お世話になっている人、これからお世話になる人、そして初めてあったどこかの人、いろいろな人と言葉を交わした。

名刺交換こそ見なかったが、多くの出会いがあったことだろう。

琵琶湖から飛び出す人、琵琶湖に帰ってくる人…
私は琵琶湖にとどまっているが…

海津はのんびりと何の心配もなく漕げる。
(しかし、去年は悲惨な修羅場と化したようだが…)

まぁ、そんな事はめったにないことで、あったとしても、それはそれでいい思い出になる(私にとっては)

海津は今年1月にも漕いだ。その時はこんな風だった。



そして今、



 


 逆光で見にくいですが
 上の写真と同じ岩







私はよく、以前行った所と同じ場所の写真を撮る。それは、

またそこへ帰って行く あるいは 帰って来る

と言う気持ちからだ。
ここへも久しぶりに帰って来た

      ただいま!

桜は劇的な変化をしていたが、この岩は変わらずにそこにあった。

変わるもの、変わらないもの。
何が変わって、何が変わらないのか、それを辿って行くのもまた旅の楽しみだろう。

琵琶湖も四季折々で、年々で、別の顔を持っている。それを綴っていくと自分史がまた充実する事だろう。

北琵琶湖を一緒に漕いだKさん。きゃしゃな体で寒がりやのその人が、
「70歳までに琵琶湖を10周したい」と言っていた。

一周が約230キロの琵琶湖、実際に漕げるのはうまくいって200キロ位だろうか。これを十周と言うことは2000キロ!
これは、ホーン岬やアリューシャンを漕ぐのと同じ位の偉業ではないだろうか。

でも、あの人ならやるだろう。
空を仰ぎ、鳥を探し、水を覗き、冒険はせず、 飄々と 漕ぐその人の夢に私も乗ってみたいと思った。

来月又その人と一緒に琵琶湖に出る。私は何周できるだろうか…

      ・
      ・ 
      ・

昼食を取った岸に咲いていたこんな花。
赤い実がつく初夏の頃また来ようと思う。
その時までに変えたい事、変えたくない事、何があるかなぁ。
 
            

琵琶湖は、特に海津のような所は、瀬はないし、スリルはないし、飛び込みできないし、見ると言っても桜しかないし、アドレナリン出なくてストレス発散できる事がなんにもない!

と思うかもしれない。
しかし、ここで満足できる事とは、

ただ風に流されるだけ、じっと空を見るだけ
仕事や日常の事を忘れ、冒険物語を読んだり
夏のここを、秋のここを想像したり

そんな、ノルアドレナリンを出すにはもってこいの所と思う。
ツアーも良いが、何か考えたい時、何も考えたくない時、一人で一日浮かんでみるのも良いのではないかと思う。

  Sさん、どうですか。      

      ・
      ・
      ・

私はこの桜を見ながらちょっと後悔と反省をした。
実は、ちょと前に「ある所」から「ある人」を通して「ある事」を頼まれていた。(実に良くわかる話ですね)

その「ある事」とは、やり出したら1日で片付く事なのに、ズルズルと先延ばしにしていた。忙しくて時間がなかった訳ではなかったのに、後回しにしていた。

そして、期限が切れて、中に入っていた「ある人」が「ある所」に取り持ってくれたようだ。
たぶん、きっと、絶対、その「ある人」が私の代わりに謝っていたに違いない。

中に入っていた「ある人」は、私が、遊びほうけている事をよく知っている人だったので、申し訳なかった。

「 ある人 」 さん、ごめんなさい。次からは3日で仕上げます。


      ・
      ・
      ・

お花見の話なのに桜がさっぱり出てこない。ではここらでもう一枚。




マキノへ帰る途中、こんな木がある。
何の木だろう。家がすっぽり4軒ほど入るかと思うような大きな大きな木。

何年も前からこの木は知っていた。大きい木だと思っていた。
しかし今年はちょっと別の感じ方をした。




 これはもともと一本の幹が
 裂かれて二本になったのでしょうか

 それとも二本の幹が
 互いに相手を見つけて
 一本になったのでしょうか




最近、以前から知っているある青年と会った。偶然、その人の彼女にも会うことができた。その時、その青年が彼女に言った、ほんの一言でその二人がとても良いお付き合いをしているんだなぁ、と感じる一言があった。

別に取り立てて言う程のことなど全くない、ほんの一言だったのだが、ほのぼのとした、と言うか、何だか胸がキュンとなるようなそんな場面だった。

そんなことを感じた後だったので、この木を見て、ゲーテの詩を思い出した。

     ・・・・

     このイチョウの葉は賢者の心を喜ばせる
     深い意味を持っています

     これはもともと一枚の葉が
     裂かれて二枚になったのでしょうか
     それとも二枚の葉が互いに相手を見つけて
     一枚になったのでしょうか
  
     このような事を思っているうちに
     私はこの葉の本当の意味がわかった気がしました。
   
     ・・・・
   
まぁ、おせっかいとは思うがこれは その青年に…。



のんびり漕いで、期待した(?)騒ぎもなく、無事終了。

今日は楽しかったなぁ…
珍しく真剣に考えたなぁ…

桜の余韻に浸っていたが、やっぱり最後にちょっとしたおバカをやった。
車の所で着替えをしていたが、その時には車のキーはちゃぁんとバッグの上にあった、確かに。

それがふと気がつくとない! ない、ない、な~い!
帰れな~い!

でも今、さっき、絶対ここにあったのに、どんなに探してもない!神隠しか!

こういう時は他の人に探してもらうのが一番。
SOSに応えて「お嬢」が一緒に探してくれる。



何か、えっ、何か足の先に、
も、もしや!!

そうなんです、半分履いた 靴のつま先 にあったんです、キーが。
なんというおバカなことを。

ちゃんと履いていればすぐ気がつくことなのに、いい加減にかかとを踏んでつっかけていたので気がつかなかった。

でも、いつ入ったんだろう…

まぁ、こんなヘマは日常茶飯事なので、まぁいいっか、と笑って済ませた。
しかし、この後、「やられて」しまった。

   ・
   ・
   ・
私が今乗っている車はちょっと、いや、かなりしょぼい中古の軽。しかしれっきとしたマイカーだ。

帰りがけに「ウッキー」さんがこれを見て

W:「前のワゴンはどうしました」
私:「あれは家族のものなんですよ、この軽が私の車なんですよ」

するとすかさず

W:「 まぁ・いいっかー」

あちゃぁ~、やられた~!

「ウッキー」さん、それは私のオハコなんですけどぉ…

でも、何でこう、駄洒落、いや、機転が利くんだろう。
まぁ、いいっか、次はやり返してやろう。でも勝てるかなぁ。


最後のオチもついたところで、マキノを後にした。



108.しまった!! ― 恥かいたAP通信

2007年04月05日 | Weblog
消せない過去…

消せない汚点…

あぁ~、恥ずかしい~

ちょっと前に投稿した記事 「№.107」
その中でK新聞に関連してとんでもない ウ・ソ を書いていたことに気がついた。

それがもう、AP通信の検索に載って、もう消せない。この恥、いつまで引きずらなきゃならないんだろう。

あぁ~いやだ、いやだ!!!!!!

皆さん

ジシンアンキ  = 自信暗鬼 

ではないですよ

ギシンアンキ = 疑心暗鬼 で~す。

(ブログの恥は消し去りました)

まぁ、いいっか、どうせ、エイプリルフールの事だから…


107.大人の対応 ― 日本のAP通信

2007年04月04日 | Weblog
前回、古座川へ行った事をお話した。
3月31日に行き、4月1日 に帰って来たと。(106.ここをご覧下さい)
    
     ・
     ・
     ・

私が愛読しているK新聞

A新聞でも、M新聞でも、Y新聞でもなく、ましてや京都新聞なんかではない
K新聞!

この新聞を読めるのは、健全な見識の持ち主で、かつ、真理の探究と疑問の解明、更には虚構と真実の見極めに日夜精進し、そして何より、大人の対応 ができる限られた人間だけ。(らしい)

私はこの、限られた小数の人間に選ばれた栄誉を誇りに思っている。

( そうなんですよ、私って、そういう人間なんですよ。実は! )

で、どんな新聞かと言うと

格調高いレイアウト、インテリジェンスをくすぐる文体、タイムリーな取材。
しかし、このK新聞の命は何よりも、その 信憑性の高さ にある ( たぶん )

最近の記事からもその 斬新、かつ正確無比 な報道姿勢がうかがわれる。

例えば、

『 厚生労働省が4月から「 献尿 」活動を全国的に行なう 』、といった官報から、
『 バウムクーヘンの天日干し 』 という風物詩、
『 彦根城築城400年祭のキャラクター「 ひこにゃん 」が 「 日本キャラクター大賞 」受賞 』 といったローカルな話題にまで、K新聞の社是が行き渡っている。

先日も、エイプリルフールの経済損失は600億円! といった記事があった。

そっかぁ、「ウソ」って、そんなに経済に反映されているんだ…。
  この前、ある人に、ちょっとしたウソをついた…
  私のウソ、反映されたんだろうか。負の反映だったらどうしよう…

まぁ、いいっか、そんなことでガタガタする人ではないし、今更もう遅いし。
それに、4月1日だったし…。

水に流してもらおう…

しかし、私が一番ショックを受けたのは

年末ジャンボの当選番号が発売2日前にネットで流出! 

と、知った時だった。

A新聞にも、M新聞にも、Y新聞にも、ましてや京都新聞にも載っていなかったこんな情報。K新聞 以外では手に入れることなど、到底できない。

ミーハーな人間が、その情報を口にしたばかりに、信用を失うように(?)、
オタクな人間が、その情報の出所がどの新聞か分からなくなり、疑心暗鬼になるように(?)
私が、真夜中に大爆笑して、ひんしゅくを買うように(?)、

K新聞もまた日夜「報道のなんたるや」を模索しているのだろう。

K新聞、私はこれを日本の AP通信 と賞賛している。

AP通信 、
        APril fool 通信 …





106.思いがけずのお花見 ― 古座川

2007年04月02日 | Weblog
いつもの年は「桜前線北上中」という言葉を聞くが、今年は必ずしも北上とは限らない。東京は早々と咲いた。

私の街はやっと二分咲きだろうか。今年の桜は何回見れるかなぁ、あそことあそこは予定済み。後は…


昨日、おとといと古座川に行って来た。昨年はゴールデンウィークだったので今年はちょっと早めのツーリングとなった。

今回は電車で現地に行こうと思って、荷物を先に送っていたが、直前になって、
「やっぱり、スタッフ号同乗のほうが面白そう!」と車に変えた。

送るのもただではなかったし、JRのキップはキャンセル手数料引かれた。
「あ~ぁ、損しちゃった。でも、まぁいいっか。絶対こっちの方が面白いから」
と、理由付けを万全にして財布を片付けた。

最初からそうすりゃいいのに なんてヤボな事は言っこなし。

今度もまた暗い内に家を出て、「館」から同乗する。

私は車酔いは20年来したことがない。しかし今回はあの熊野越えには少し参った。 つわり状態 となり、途中の道の駅で「梅干」を買った。

紀州の梅は良く効いた。おかげで何とか復活。
そおっか、妊婦さん、大変なんだなぁ…。少子化対策、頑張って下さい。

何だかんだで、無事古座に到着。
午後からスタートする。1日目は一枚岩がゴール。

今年の古座川は、ダムの放水のためとかで、水量はあったが、水が緑色だった。
これはこれできれいな色だったが、去年のような透明さはなかった。

う~ん、透明もいいが、エメラルドグリーンも捨てがたい。
どっちも経験できたってことはラッキーなんだ、と理由付けができて漕ぎ始める。



春の川には私が待っていた芽吹きの緑が、あちこちで顔を出していた。
枯れたススキは茶色と緑のツートンカラーの装いだった。

     

日置で銀のうぶげだったネコヤナギもしっかりと 青年 になっていた。

             

そして岩達はこんなドレスアップで迎えてくれる。
なぁるほど、今年の流行は白いレースと水玉のボーダー柄か。



水量があったので底を擦ることもなく(?)、そこそこに瀬もあり、私にはちょうど良い流れだった。



 古座の名所 一枚岩









地球の一部に触れてみる。
ひんやりとした岩肌、苔を宿した大岩

遥かに見上げても、頂上は見えない。
大きな自然の前の小さな人間は、必死でこらえていないと、流されてしまう。

人生の縮図のような場所だ。

たまたそまの日は和歌山県の桜まつり?(ごめんなさい、正しい名前、忘れました)のシンセサイザー演奏があるとのことで、かがり火や演奏の準備が進められているところだった。

私達がゴールを迎えると、突然、
ジャアーン、ジョワーン、ジェジェ~ン とシンセサイザーが鳴り、これにはびっくりした。

これってつまり、歓迎の演奏?

うわーお!!

こんな風にゴールしたは初めて。カンゲキ~!  ありがとう~!

って思ったのは勘違い? 単なる音出しテスト?

まぁ、いいか。アレは絶対私達のゴールを祝しての演奏だった! 絶対!

宿は老舗の旅館。
古座川に面した小さなお庭のガーデンパーティーで大盛り上がり。
いつもはワイン党の私もこの日は焼酎でかなり出来上がった。



バカ笑いの話やら、哲学的な話やら、宿の人たちも交えて、夜遅くまで話は尽きなかった。夜更けには風が強く吹いていた。

   ・
   ・
   ・

そして次の日

   ・
   ・
   ・

はれ~!

2日目は、一枚岩からスタート。
古座川は今、桜が満開だった。一枚岩の前の道の桜も、春の野嵐が、道一面に花びらを敷きつめていた。

その上を車で通る。桜のじゅうたんを踏んで行く水辺。
その時と、その場所がこの上ない贅沢を作り出してくれる。

思わず 桜さん、ありがとう と言いたくなる。

    ありがとう…




小川。古座川に注ぐ小さな川だがとてもにきれいだった。この川、きれいだが水が少ないという事でも有名らしい。






 奥の青い流れが古座川
 手前の澄んだ流れが小川

 




古座本流との分岐点、この木が印。
その役目を果たすため、精一杯踏ん張っている。

お役目、ご苦労様。 ありがとう



 牡丹岩

 こんな穴の開いた岩が
 あちこちにある

 見る人が見ると
 牡丹の花に見えるとか

 私には自然が作った迷宮
 


こんな岩も。



パンフレットには載っていない隠れた名所。誰がつけたか ワンコ岩

へぇ~、なぁ~るほど。
うん、見える見える。今日のワンコは何か芸をやっているのだろうか。

古座にはワンコだけでなく靴を履いた 何か? もいた。

あ、あれは何だ?! 



じゃなくって、「靴を履いた何」ってことなんだけど、
結局の所、画が途切れて確認できなかった。

しかし、その「何か」はこんな物を残して行った。



産直八朔。新鮮もぎたて!これはみんなで食べた名残り…

   ありがとう~

古座の恵みを頂いて、春の景色も堪能する。



ピンクの桜を両側に従えて、白い花の木は一際誇らしげだった。

本当に今回の古座はいたるところに桜が咲いていた。桜を見に行ったのではなかったが、結果はお花見ツアーだった。



ツーリングも終わりに近づき「清書島」(「清暑島」とも書いてある)が見えてくる。地元の人は「こおったま」(河内様)と呼んでいた。

この島を三回周ると願い事が叶うとか…
1回しか周らなかったが、残りは来年まで有効だろうか…。



    ・
    ・
    ・

今回もまだまだいっぱい見て、聞いて、やったがクライマックスは と・び・こ・み !

はっきりとは知らないが、高さ6メートル位の岩から、今年の初飛び込みをやった。
 
 やったぜー!

けど…
ここに写真はないので…
「やった」ということにして…

桜も見たし、焼酎飲んだし、飛び込みもやったし、満足の古座川だった。

帰り道、又あの山越えで気分が悪くなった。別に誰かの運転が「へた」と言うわけじゃないけれど、例の梅干のお世話になった。かなり食べた。

           

後ろの席にいた「パパ」が何かと話かけてきても、そっけない返事しかできなかった。ごめんなさい、「パパ」が嫌いになった訳じゃなく、車酔いでお相手できなかったんです、はい…。

それとぉ…
もう一つごめんなさい…

「パパ」をごまかしました。

何かと言うと、えぇーっと

そのぉー

あの人が…

まぁ、いいっか、
来年、古座に行く時にあやまろぉっと。