梶哲日記

鉄鋼流通業会長の日々

仙台への旅行

2019年06月15日 06時32分51秒 | Weblog
先週の6月8日と9日で、仙台一泊の社員旅行がありました。毎年一泊の旅行は行なっていませんので、ここ2~3年で若手(5名)やシニア世代(2名)が新たに入社していて、従来の社員と親睦を図る好機となりました。

30年近く前、私が先代から社長のバトンを受けた頃、社内旅行や親睦会は会社が全て企画し実施していました。その旅行や親睦会では、必ず何かトラブルがありました。バス車中で酒に酔って大声を出す社員が出たり、宴席で社員同士の口論が始まったり。終わった翌日その社員とじっくり話そうとしましたが、酒に飲まれてしまっていたのか、大半は覚えていないのです。

しかし、度々このようなことが起これば、楽しく参加している他の人に迷惑が掛かります。そのような行事を暫く見合わせたこともありました。その後紆余曲折はありましたが、現在はこのような行事は全て社員が運営しています。

社員同士の親睦を図る目的で、社内に“親和会”なるものを作りました。毎月僅かですが社員全員が積立をして、そこから行事の費用をまかない、任期2年持ち回りで幹事を二人選出して、この幹事が社員を代表して旅行や親睦会の企画・実施をします。併せ、社員相互扶助ため慶弔規程も定めました。

現在の幹事の任期最後の仕事となったのが、今回の仙台一泊旅行でした。初日は、東京駅から新幹線で仙台へ、昼食後は半日各自自由行動、夜は宴会。二日目は、笹かま工場見学とかまぼこ作り体験、東日本大震災で津波の被害に遭った小学校視察、日本三景の松島で昼食と観光、新幹線で帰路。このような行程でした。

のんびり半日の自由行動あり、宴席では盛り上がり全員が二次会へ、かまぼこ手作り体験もあり、皆でバスに乗って観光などなど、非常にメリハリの利いた楽しい旅行となりました。私の自由行動は、JR仙山線に乗ってニッカウヰスキー仙台工場へ行って来ました。ふたつの清流(一つは広瀬川)に恵まれた、緑豊かな峡谷にある蒸留所でした。

訪れた所で特に印象的だったのが、“荒浜小学校”でした。この小学校は仙台市中心部から東に10km離れた太平洋沿岸部に建っています。津波は2階床上にまで達し校舎が大きく損傷したものの、児童や教職員、付近の住民ら計320人が屋上に避難し、津波の被害から難を逃れたのです。

津波で荒浜地区の民家は小学校の建物以外はほぼ全壊、多くの犠牲者を出します。その後学区内が災害危険区域に指定され、小学校は閉校。しかしこの悲しい惨事を風化させないため震災遺構として保存されることになり、二年前から一般公開されています。1~2階部分は圧倒的な津波の威力を物語る痕跡を目の当たりにする場となっています。

今回は、色々な発見がありました。この旅行で、私はなるべく一人ひとりの社員と話すことを心掛けましたが、皆さんの家族や趣味や今までの生き方が背景となって、社員は普段仕事をしている。今まで無関心ではなかったのですが、そのような時間を作ってこなかった反省をしています。

また今回は、若手と年配者が折に触れ、絶妙に懇親が図れました。社員皆がこの旅行を楽しくしようとの意志を感じました。自由行動では、一人で行動した人もいましたがグループで時間を共有した人も多くいて、その話題が宴会で花を添えました。

互いの作品を比べ合うかまぼこ作り初体験も盛り上がり、震災遺構の視察は忘れかけていた大災害の教訓も呼び起こされ、その後の松島観光では大自然に癒され、悲喜こもごもの旅でした。昔の社内旅行が刷り込まれていた私にとっては、とても後味が良い行事となりました。

(津波浸水高の表示がある荒浜小学校)
コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 機械に念が | トップ | 13年に思うこと(その1) »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
御祝い (毘沙門天)
2019-06-15 10:25:37
祝ブログ700回記念おめでとうございます。
2006年4月からとの事でしたので、
約13年と長きに渡りここまで到達された事は
本当に頭の下がる思いで一杯です。
まさしく「継続は力なり」ですね。
これからも一読者として楽しみにしておりますので、
どうか御身体を大切に、末永く続けられる事を
祈願しております。
ありがとうございます! (梶)
2019-06-16 09:41:06
長きに亘り書き続けられたのも、誰かが何処かで読んで下さっているからです。
続けてきたのは、一週間毎に自分の考えをまとめてみる、自分のためでもありますが、ともあれ「継続を力」に出来るようにこれからも努力してまいります。

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事