先日ある大手の溶断業者を尋ねました。目的は開先(かいさき)の切断を見せてもらう為でした。我が社では現在この開先加工は出来ません。
開先とは、普通の切断品は火を上から下に入れ垂直に切っていくので、当然切断面は直角になるのですが、一旦直角に切った後それを斜めにそぎ落としていく二次加工のことを言います。主に溶接する為には必要な工程で、機械で削る方法と、ほぼ手作業に近い溶断機(ポータブル溶断機)で切り取る方法とがあります。
その現場の責任者の方が、懇切丁寧に、一時間半も付きっ切りで説明してくれました。一言一言その方の話は、実直でいて無駄が無く、現場一筋の長年の経験がにじみ出ていて、技術面では素人の私でもとてもよく理解できました。
驚いたのは、その方はポータブル溶断機を目測だけで切っているのです。本来は切る製品に前もって罫書きを入れて、そこに火を入れ切るのですが、その方は目で見ただけの感で切っているのです。10ミリを残す開先でしたが、その製品にはほぼ0.5ミリ以下の狂いしかないのです。
今まで色々な加工を手掛けたけれども、誰もやったことが無いものは先生もいなかった。失敗と工夫の連続だったけど何とかやり遂げたと、その方は言いました。職人の魂を感じました。
機械を発注するのも、市販のものだけでなく特注品もあるそうです。作れるか作れないかの発想ではなく、あくまでもこんなものがあれば便利、こんなものが欲しいの発想で、メーカーに無理難題を押し付けるそうです。過去メーカーが作れなかったものは、あまり無かったそうです。
正に、「仕事に対する誰にも負けない強い情熱や深い思い入れがあり、現場を素直な目でじっくりと観察し、耳を傾け、心を寄り添わせるうちに、製品から語りかけてくれる声を」その方は聞いているのでしょうか。
現場に宿る神を、その方は知っているようでした。問題の鍵は現場にありを、その方は実践しているように思えました。
開先とは、普通の切断品は火を上から下に入れ垂直に切っていくので、当然切断面は直角になるのですが、一旦直角に切った後それを斜めにそぎ落としていく二次加工のことを言います。主に溶接する為には必要な工程で、機械で削る方法と、ほぼ手作業に近い溶断機(ポータブル溶断機)で切り取る方法とがあります。
その現場の責任者の方が、懇切丁寧に、一時間半も付きっ切りで説明してくれました。一言一言その方の話は、実直でいて無駄が無く、現場一筋の長年の経験がにじみ出ていて、技術面では素人の私でもとてもよく理解できました。
驚いたのは、その方はポータブル溶断機を目測だけで切っているのです。本来は切る製品に前もって罫書きを入れて、そこに火を入れ切るのですが、その方は目で見ただけの感で切っているのです。10ミリを残す開先でしたが、その製品にはほぼ0.5ミリ以下の狂いしかないのです。
今まで色々な加工を手掛けたけれども、誰もやったことが無いものは先生もいなかった。失敗と工夫の連続だったけど何とかやり遂げたと、その方は言いました。職人の魂を感じました。
機械を発注するのも、市販のものだけでなく特注品もあるそうです。作れるか作れないかの発想ではなく、あくまでもこんなものがあれば便利、こんなものが欲しいの発想で、メーカーに無理難題を押し付けるそうです。過去メーカーが作れなかったものは、あまり無かったそうです。
正に、「仕事に対する誰にも負けない強い情熱や深い思い入れがあり、現場を素直な目でじっくりと観察し、耳を傾け、心を寄り添わせるうちに、製品から語りかけてくれる声を」その方は聞いているのでしょうか。
現場に宿る神を、その方は知っているようでした。問題の鍵は現場にありを、その方は実践しているように思えました。