kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

水を差す

2022-04-27 06:06:02 | 日記
米株反発を受けてスタートした26日の東京市場でしたが、上値は重かったようです。
終値は109円高の2万6700円でしたが、前日まで二営業日で1000円近く下落したの
ですからもう少し反発しても良かったのではないでしょうか。

決算発表前、FOMC前、GW前それに月末という状況から今週は腰の据わった買いは
見込めないようです。市場参加者が限られるのであれば先物主導での乱高下も警戒さ
れます。

注目の決算発表ですが、自社株買いや業績の上方修正で物色される銘柄もあります。
それは代表的なディフェンシブセクターの医薬品銘柄でも明暗が分かれています。大
幅増益でも既に株価には織り込み済みという反応から中外製薬は6.3%下落しました。

一方塩野義製薬は先週急落していたため値ごろ感もあったところに市場予想を超える
好決算だったことから見直し買いが入り2%上昇して引けました。

円安は海外売り上げの高い多くの製造業にメリットが期待されますが、原材料価格の
上昇や物流費の高騰それに上海などの都市封鎖で製造や販売の混乱が業績の足枷にな
っている企業は多いようです。25日に決算を発表した富士通ゼネラルは大幅な下方修
正で年初来安値近辺まで売り込まれました。

その後は悪材料出尽くしという見方なのでしょうか。決算発表前の水準を26日には回
復しました。タイと中国で生産している富士通ゼネラルの問題は中国などに工場を構
えている多くの日本の製造業が抱える共通のリスクと直面しています。

特に4~6月期の中国ビジネスの不透明感は強いようです。都市封鎖が上海から北京や
他の都市に広がる懸念は中々払拭できないでしょう。むしろ中国のゼロコロナ政策が
成功する確率はかなり低いという見立てがメインシナリオではないでしょうか。

世界一の内需を抱えている米国企業よりも日本企業は中国への依存度は遥かに高いよ
うです。円安メリットを中国リスクが打ち消して企業経営者から強気のコメントが出
てこないことが予想されます。

コロナの封じ込めに成功したベトナムや台湾でも経済正常化の為に規制を緩和したら
感染が拡大しました。当初封じ込めに成功した国ほど感染による免疫獲得が少なくワ
クチンだけで完全に感染を食い止めることは至難の業です。

日本国内でも第5波まで感染者数の少なかった東北や山陰、四国や福岡を除いた九州の
各県で感染拡大がまだ続いています。一都三県で感染者数が減少に転じているにも関
わらず日本全体では感染者数の減少が鈍いのも地方での感染拡大が要因です。

それでもある程度感染者数が増加しても経済正常化に舵を切ったベトナムや台湾と違っ
てゼロコロナ政策を堅持している中国は感染を封じ込める為に経済に大きな負荷を与え
ています。それは中国だけでなく世界経済にとっても大きな不安要因です。東京の東京
市場は再び米国株が大きく下落したことから厳しい展開が予想されます。2万6000円台
前半の動きでしょうか。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする