kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

SBG

2022-04-15 05:58:55 | 日記
SBG株の戻りが鮮明です。株価は3月14日に4210円の年初来安値をつけてから急
反発、4月以降は揉み合いになっていますが一定の底堅さを示しています。主力の
投資事業であるビジョンファンドがテック銘柄の未公開株投資をしていることから
株価はナスダック指数に連動するケースも多いようです。

もっとも既に上場を果たした中国のディディやシンガポールのグラブ、米国のウィ
ワークなど大口投資先の株価は大きく下落し評価損が膨らんでいます。韓国のEC
大手のクーパンへの投資は初値から四分の一以下まで下落し含み益は大きく減少し
ました。

この4社はいずれも赤字決算が続いていて現状では黒字転換の時期は見通せません。
テック銘柄でも明暗が分かれていて下落率の低い銘柄はいずれも事業基盤が強く既
に収益化している銘柄です。一方ビジョンファンドの主な投資先は成長投資への必
要が膨らみ赤字決算が続いています。

そのためFRBが引き締めに大きく舵を切り緩和マネーはテック銘柄でも利益の上が
っている銘柄より収益化が遅れている銘柄からの流出が顕著のようです。それでも
SBG株が戻り歩調なのは既に考えられる悪材料をある程度織り込んだからなのでし
ょうか。

SBGは昨年11月から1年間の期限で上限1兆円の自社株買いを行っています。これ
までは株価水準に関係なく月500億円程度を買い入れているようです。好材料が少
ない中で一定の株価下支え材料です。

また本体での保有株の含み益の多いアリババ株が安値から4割近く戻していること
が一番の株価反転の理由かもしれません。それでもアリババ株は2021年のピーク
から三分の一です。中国企業は政府による政策変更で評価が大きく変わることが
過去にもそしてこれからも変わる可能性がありそうです。

一時はGAFAM同様高い評価があったアリババ株の失速は政府のテック銘柄への
締め付けが原因です。現状ではかつての評価を取り戻すのは並大抵ではありませ
ん。一方SBGは保有するアーム株の上場を発表しました。

上場時の市場環境にも左右されますが、高い成長が期待できる半導体セクターに
属していることから既に上場した4社よりも高いリターンが期待できそうです。
いずれ上場時期が見えてきたら株価材料にはなりそうです。

SBGへの投資は主力事業が投資事業であり、しかもハイリスク・ハイリターンの
テックがメインとなると投資判断が難しい側面があります。同じ投資会社である
バーク社が上場株それもバリュー株への投資がメインであり2社は正反対の分野
への投資会社です。

またSBGが14兆円とも言われている借入金があるのに対してバーク社は10兆円を
超えるキャッシュがあります。金利上昇局面ではどちらが有利であることは明白
です。それでもリスクを取ってテック銘柄投資をするSBGは投資家にとっても魅
力ある企業なのかもしれません。
コメント
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