人材育成社のブログ

 人粒を実らす人材育成の日々
(一粒=ひとつぶ)

イノベーションとは模倣と結合である

2015年03月29日 | コンサルティング

すでに何度か書いていますが、イノベーションとは新結合、すなわち新しい組み合わせによるビジネスの創造です。実際、私たちの暮らしに役立つ新しい製品やサービスは新結合の産物が多いといえます。

「コピーキャット―模倣者こそがイノベーションを起こす(東洋経済新報社・2013年)」という本の中では「イノベーション(革新)とイミテーション(模倣)を融合させて、競争優位を築くもの」としてイモベーションという言葉を提示しています。独自性を生み出すのは新しい要素ではなく、模倣(真似)でありその組み合わせ方であるという主張です。

さて、日本の家電の歴史において「結合型」の革新者といえばSONYでしょう。その代表例ウォークマンは、カセットテープレコーダから録音機能を取り去った(マイナスした)製品です。SONYは「マイナスの結合」というイノベーションによって、携帯音楽プレイヤーという巨大な市場を創造しました。

一方、「模倣型」の代表である松下電器(Panasonic)は、SONYなどが創り出した市場に後から参入してくるため、「マネシタ電器」などと揶揄されていました。しかし、松下電器の製品は単なる二番煎じではなく、消費者に「買いたい」と思わせる魅力がありました。同様にIBMやAppleも、模倣と結合によって様々な製品を生み出してきました。

ところで、イノベーションはどのようにして生まれるのでしょう。

模倣と結合がイノベーションだとすれば、最も必要なものは「質」よりも「量」です。人、モノ、金、時間、情報などを使って延々と試行錯誤を積み重ねた結果がイノベーションです

当然ですが、その過程で没になったアイデアや試作品止まりで廃棄されたモノなどが山のように積み重なって行きます。ヒット商品の陰には膨大な失敗作があることは想像に難くありません。イノベーションとは、多産多死の結果なのです。

さて、冒頭の画像は新結合によって生み出された製品です。何だか分かりますか(答えは下記)? 我が家の押し入れから出てきたものですが、完動します。さすがは松下電器です。

(人材育成社)

画像の答え

 

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「すごーい!」、「超おいしい!」以外の表現を見つけてほしい

2015年03月25日 | コンサルティング

テレビの旅番組のレポーターや料理番組に出ているタレントが、繰り返しこれらの言葉を使っているのを聞いていると、少々うんざりした気持ちになることがあります。

番組の内容自体には興味があっても、あまりにも「すごい」や「おいしい」ばかり連発されると、興ざめしてついチャンネルを変えてしまうこともあります。

「すごい」も「おいしい」も素直な感情表現として使うのだとは思うのですが、「他に表現する言葉はないのか」と、つい突っ込みを入れたくなってしまうことがあるのです。

確かに、これまでに遭遇したことのないようなことに出会ったり壮大な景色などを観たりすれば、「すごい」と言いたくなるでしょうし、おいしいものを「おいしい」と言って何か問題があるのかと言われれば、もちろんそうではないです。でも、旅や料理番組のレポーターとしてテレビに出ているのであれば、何か他の表現もあるのではないかと感じるのです。

そんなことを感じていたところ、先日、朝日新聞で「上沼恵美子のおしゃべりクッキング」が番組開始から20周年を迎えるという記事が紹介されていました。

上沼さんの本音トークが長寿番組になった理由の一つだそうですが、それに加え、上沼さん自身が番組で大事にしていることが、「おいしい」という言葉をできる限り使わないことなのだそうです。

「おいしい」以外にも「さわやか」「ヘルシー」「外はカリカリ、中はジューシー」「やさしい味」などなど。これらは一番楽な言葉だけれど、敢えてそういう言葉は使わないとのことで、使い古された言葉で表現するのではなく、自分の言葉で伝える努力をしていることが伺えます。

こうしたことをうけて、新聞は「西の視聴率女王」の言葉には説得力があると結んでいました。

話は変わりますが、以前、管理職のほめ方・叱り方に関するテーマで研修を行った時に、ある男性受講者から「女性を褒める時に「若く見えるね」、「美人だね」と言う以外のほめ方がわからないのですが、どうすれば良いですか?」という質問を受けたことがあります。

その際、「言われた女性はそれをどう受け取っているように見えますか?」と逆に私が質問したところ、「よくわかりません」との答えでした。

さて、このやりとりを聞いて、あなたはどう思われましたか?

女性にとって、「若く見えるね」や「美人だね」などの言葉は初めて言われた時は好感を持つかもしれませんが、同じ人からあまりに繰り返し繰り返し言われたとしたら、それは嬉しいどころか嫌味だと感じてしまうのではないでしょうか。

では、どうすれば良いのでしょうか?

他者を心から褒めたいと思うのであれば、ただ見た目の印象を褒めるのではなく、その人の具体的な行為や行動を褒める言葉を伝えれば、「自分のことをきちんと観ていてくれたんだな」と感じてもらえ、素直にその言葉を受け入れてもらえるのではないかと思います。

前述の「すごい」と「おいしい」も最初の印象を言葉にするだけでなく、もう少し深く観察したり、味わうことで心からの表現を見つけられるかもしれません。そして、そうした言葉はきっと見ている人の心に残ると思うのです。

ぜひとも、レポーターの皆さんには上辺の言葉でなく、心から出てくる言葉で表現していただきたいと思っています。

(人材育成社)

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部下から「その上から目線が嫌なんです」と言われたらどうしますか?(上)

2015年03月22日 | コンサルティング

他の職場から移ってきて間もない部下に、上司であるあなたは時間を割いて仕事のやり方を具体的に教えてあげたとします。その時の部下の反応が妙に冷たかったので「どうした?分かりにくかったの?」と聞いてみました。すると、その部下はこう言ったのです。

「その上から目線の言い方が嫌なんです。」

これは「上から目線の構造」(榎本博明著、日本経済新聞出版、2011年)の一節です。

「上司なんだから当たり前だろう!」、「こんなやつはクビだ!」・・・といった怒声が聞こえてきそうです。いや、聞こえてきました(心の耳に)。職場で、一度は「上司」あるいは「先輩」という立場になったことがある方は、これに近いような経験をお持ちかもしれません。

逆の、部下や後輩の立場からの声も紹介しておきます。(Yahoo!知恵袋より)

「職場で偉そうな態度とられるとむかつきませんか?」、「偉そうな人というのは、基本的に権威主義者です」、「権威主義とは、目上の人には媚びへつらい、目下の人には権威をふりかざす人のこと」・・・と、これもまた怒りを含んだ発言のようです。

私の経験から、こうした「上下間」のコミュニケーション・トラブルの原因は、明らかに「下」の立場の経験不足によるものだと思っています。

偏見であろうことは承知の上で言うならば、冒頭のように上司や先輩に対して「上から目線が嫌なんです」と言う部下は、概ね「一流大卒、文系、体育会系部活の経験無し」という人が多いようです。この条件に当てはまらない人もいますが、他の条件に比べて有意に多いような気がしてなりません(データを収集したわけではありませんので、気のせいかもしれません)。

学生時代に「上から目線」を浴びる経験が最も多いのは、強豪校の体育会系部(クラブ)に所属していた人でしょう。これは説明するまでもありません。次に、理系、とくに工学部出身者が続きます。学部の4年になると研究室に入りますが、先生からそれなりにしごかれます。もちろん優しい先生もいますが、卒研の締切が近くなると厳しくなるのが普通です。

こうした「上から目線」が日常的な学生時代を送ってこなかった人で、子供の頃からずっと優等生だった人が、上司に対して「偉そうに言いやがって」という感情を抱きやすいのではないでしょうか。

では、上司の立場で、このような部下をどうやって扱ったらよいのでしょうか。

それはまたいずれ、いろいろな方の体験談や意見を聞いてから、あらためて書いてみるつもりです。

おたのしみに・・・(^_^)

(人材育成社)

 

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緑色の効果

2015年03月18日 | コンサルティング

「緑・緑・緑」!

四方八方どこを見ても、緑色やシャムロック(英: shamrock、クローバーをはじめとして、葉が3枚に分かれている草の総称)を身に付けた人でいっぱい!

昨日、3月17日はアイルランド最大の祝日である「セント・パトリックス・デー」でした。

アイルランドにキリスト教を広めた聖人、「聖パトリック」の命日で、世界中に移住した同国の人たちがそれぞれの地に集まり、各々が緑色のものを身に付けてお祝いをする習慣があるとのことです。なぜ緑色なのかというと、アイルランドの国の花がシャムロックで、この葉の色なのだそうです。

私も一足早く10日ほど前、知り合いに誘われて横須賀市内で行われた「セント・パトリックス・デー」のパレードを見学する機会を得ました。

パレードは約40分にわたって行われましたが、バグパイプやブラスバンドの演奏、様々なボランティアなどの行進もあって、とても見ごたえのある華やかなものとなり、楽しい時間を過ごしました。

そして、この行進に彩りを添えていたのが冒頭に触れた緑色です。パレードで行進している人々はもちろんのこと、パレードを見学する子ども達も緑色のシャムロックの飾りの付いたカチューシャやメガネをしていましたし、大人達もそれぞれ緑色のジャケットや帽子などをかぶっていましたので、あたり一面鮮やかな緑色であふれていました。

当日は冬に逆戻りしたような寒い天気でしたが、パレードが行われていた40分間は新緑の季節を感じさせるくらいに眩しい色合いとなり、季節が一つ先に動いたようにも感じられました。

さて、この緑という色、皆さんは好きな色でしょうか?緑色には、緊張をほぐしリラックス効果や癒し効果があると言われています。目が疲れた時に遠くの緑を眺めると良いと言われているのも頷けますね。

そう言えば、テレビなどでよく見ますが、外科医の手術着は緑色が多いそうです。医師は普段は白衣を着ているわけですが、手術の時に緑の手術着を着る理由は、緑色が赤色と補色の関係にあるからなのだそうです。

どういうことかというと、手術の時は長時間にわたり内臓や血液などの赤色を見続けることになりますが、その状態で白いものを見ると緑色に見えてしまう錯覚を起こしやすいために、補色の関係にある緑色の手術着を着ることで、目の錯覚を起こさせないようにしているとのことです。

また、野球やサッカーなどの競技は緑の芝生の上で行いますし、さらに言えば、ビリヤードの台も緑色です。これらは緑の持つリラックス効果を意識したことによります。

室内に観葉植物を置くと気持ちが落ち着くように感じるのも、自然のなせることなのだと思います。忙しくて余裕のなくなっている職場であれば、観葉植物を意識的に置くのも意味があるということですね。

さて、後一月ほどすると、いよいよ新緑の季節がやってきます。気持ちが自然にうきうきしてきますが、やはり自然がもたらす緑は人の気持ちを前向きにするような効果があるように感じます。

新緑の季節がますます楽しみです。

(人材育成社)

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企業の進化-さようならAT&T、こんにちはApple.

2015年03月15日 | コンサルティング

「ダウ平均」と言えば、アメリカの証券市場(株価)の動きを表す歴史のある指標です。日本のニュースでも時々耳にする言葉として有名です。ダウ平均の構成銘柄には米国を代表する優良30社が選出されています。 構成銘柄は、これもまた歴史のあるウォール・ストリート・ジャーナル紙の編集陣によって時々入れ替えられます。

2015年3月6日、ダウ工業株30種平均からAT&Tを外し、Appleを組み入れるというニュースが入ってきました。

AT&Tと言えば19世紀にグラハム・ベルが興したアメリカ最大手の電話会社です。

ダウの構成銘柄から外れた理由は、同じ電気通信分野の他社に比べて時価総額が低いからだとされています。とは言え、日本でいえばNTTのような会社が「米国代表」から外され、Appleが入ったことについては非常に感慨深いものがあります。

さらに、2013年にはHP(ヒューレット・パッカード)が収益の低迷などの理由によりダウ平均から外されています。HPといえばシリコンバレーを代表するハイテク企業の代名詞でした。

株式市場は自由競争社会を映す鏡のような存在ですから、こうした交代劇は当たり前と言ってしまえばそれまでです。

では、なぜAT&TやHPという数万人の従業員を抱える大企業がダウ平均から「淘汰」されてしまったのでしょうか。

進化論でお馴染みのチャールズ・ダーウィンの最も強いものや賢いものが生き残るのではない。最も変化に敏感なものが生き残る」という一節が思い浮かびます。しかしこの言葉は「種の起源」の中にはないそうです。

私の大好きな「ワンダフル・ライフ」※という本があるのですが、これを読むと「生き残るのは偶然によるもの」ということがよく分かります。進化とは、たくさんのパターンの中から「たまたま」そのときの環境にマッチした、いわば当たりくじを引いたものが生き残った結果を表しているに過ぎないのです。

日々たくさんの企業が知恵を絞って、無数の商品やサービスを生み出しています。

Appleのプロダクトを見ると、市場の動向に敏感に反応したのではなく、自らが納得できる製品を作ったことが成長につながったように思えます。

変化に敏感なマーケット・インではなく、我が道を行くプロダクト・アウトの方が生き残る確率が高いのかもしれません。

(人材育成社)

Amazon.co.jp: ワンダフル・ライフ―バージェス頁岩と生物進化の物語 (ハヤカワ文庫NF): スティーヴン・ジェイ グールド, Stephen Jay Gould, 渡辺 政隆: 本


 

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資源は有効活用しなければもったいない

2015年03月11日 | コンサルティング

「26宿、56里、222キロ」 これまで私が旧東海道を歩いた距離です。このブログで何度か書いていますが、2年前の5月に日本橋をスタートし、京都に向けて旧東海道を少しずつ歩いています。

1回に歩く距離はだいたい15キロ程度で、これまでの17回で、全長約500キロの45%ほどを歩いたことになります。次回は、いよいよ全行程のちょうど真ん中に位置する袋井宿に到達する予定ですが、これまでの道のりを振り返ると実に感慨深いです。

さて、これまでの道程で、いくつもの市町を通過してきているのですが、旧東海道に対してのそれぞれの街ごとの取り組みに違いがあり、興味深く感じています。

自治体が一里塚の札をはじめサインをきちんと整備したり、街道の案内リーフレットを配ったり、宿場では旅籠屋を公開してボランティアの方が丁寧に説明をしてくださったりと、歩いている我々にとって実に有難いサービスを提供してくれるところがあります。こうしたところで建物を見て、さらに丁寧な説明を聞いていると、江戸時代に一瞬タイムスリップしたような気持ちになり、往時の様子が手に取るように想像できるのです。

特に印象に残っているのは、旧原宿(現在のJR原駅近く)にある「帯笑園」です。こちらは江戸時代後期から昭和初期まで代々伝えた庭園で、歩いている途中に声をかけていただいた現当主の植松さんから明治天皇や西郷隆盛、坂本龍馬らをはじめとする歴史に名を残している人たちの宿帳を見せていただきました。

また、旧由比宿の(埵(さった)峠の東口のふもとにある「望嶽亭」では、官軍に追われた幕臣精鋭隊長の山岡鉄舟が身を潜め、漁師に変装して隠し階段から海に脱出した部屋を見学させていただくことができました。

さらについ最近は、旧日坂宿にある旅籠「川坂屋」で、西郷隆盛の弟の従道の直筆の掛け軸を見たりなど等、旧東海道にかかる熱心な取り組みを数え上げたらきりがありません。

これまで26の宿場を通過してきて、私が嬉しく思うのは、旧東海道という「資源」を大切なものとして保管し、後世に伝えていこうという意気込みを感じさせてくれる街が多いことです。その恩恵によって、私もただ街道を歩くだけではなく、江戸という時代の一端に触れることができているのだと感じています。

しかし、中には一里塚の立札どころかここが旧東海道であったということを知らせるサインなどを全く設置していないところもあります。このようなところでは歩いていてもあまり面白くなく、単に生活道路を通過しているだけのように感じられますし、通り過ぎてから「あの辺りには一里塚があったはず」と気づくのですが、後の祭りです。

そういう時に思うことが、「資源の活用」です。同じ「旧東海道」という資源を持っていても、それを有効に活用するところもあれば、全く力を入れていないところもあります。 

あまり力を入れていないなと感じたある市では、ボランティアの方から「予算がないから、うちの市は何もしていないんだよ。残念には思っているのだけれど」という声を聞きました。

これらの声を聞くと、旧東海道というせっかくの貴重な資源が宝の持ち腐れのように感じられて、実にもったいない、お金をかけなくてももっとできることはあるのではないかと感じます。

目の前の資源を生かすも生かさないも、やり方次第。できない理由を100個並べてもできるようにはなりません。どうしたら資源を生かすことができるのか、という視点で考えることが必要なのではと、いろいろなまちの取り組みを見ながら思っています。

(人材育成社)

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私に足りない語学力

2015年03月08日 | コンサルティング

昨日(3月7日)の朝日新聞beの、「私に足りない〇〇力」ランキングで第1位になったのが語学力です。1,710人(男性56%、女性44%)からのアンケート結果だそうです。「海外旅行のたびに足りないと痛感させられる。五輪でボランティアをしたいので是非アップさせたい」(東京、59歳女性)という声が紹介されていました。

たしかに、英語が得意な人が外国人と喋っているのを横で聞いていると、何となくうらやましくなります。海外旅行でも、なかなか話が通じなくてもどかしい思いをすることがあります。

20年ほど前ですが、私は、ある米国企業の本社で会議に出ていたとき、一瞬「失語症」になってしまったことがあります。30人ほどの出席者のうち日本人は私ひとりでした。早口の英語となまりの強いチャイニーズイングリッシュを長時間(3時間以上)聞いていたため、頭が疲れ切ってマヒ状態になったようです。

「君の意見は?」は聞かれて、とっさに言葉が出なかったのです。言いたいことがいくつかあったのですが、英語にならず、日本語をしゃべるわけにもいかず、10秒近く沈黙してしまいました。そんな私を見て「こりゃダメだ」と思ったのか、すぐに他の人の話題に切り替わりました。

そんなトラウマ(?)もあり、「私に足りない語学力」には妙に納得できるものがあります。

しかし考えてみれば、日本人の多くは日常的に英語(会話)に接することはほとんどありません。グローバル化が進んだとはいえ、日本で生活している限り英語を話す機会はまずないでしょう。

そう考えると、必要がないから苦手になるのは当たり前といえます。

不思議なのは「要らないものが足りていない」という感覚です。

もちろん、英語という国際語が重要なコミュニケーションの道具であることは確かです。「これからは英語ができないと困るでしょ!」という声も聞こえてきそうです。

しかしこのセリフ、50年以上前から何度も繰り返し聞いてきましたが、英語ができずに日本人が50年間困り続けてきたかというと、そんなことはありませんでした。

ですから、私に足りないものの1位が「語学力」というのは感覚的には分かるのですが、どうも実感が伴いません。

日本人にとって語学力とはいったい何なのでしょう。

・・・それにしても2位の「経済力」、3位の「記憶力」、4位の「体力」のなんとリアルなことでしょう!

(人材育成社)

 

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自社の利益だけでなく、関係企業の利益も大事にすること

2015年03月04日 | コンサルティング

先日、コンサルティングの依頼をいただいたある企業に見積書を出した時のことです。その企業の経営者から「少し安すぎるのではないですか。安いことは我が社にとっては有難いけれど、私は一方だけが無理をするようなことは良いとは思いません。実は先日工事の発注をしたところ、後から先方の見積もりのミスがあったことがわかったのです。発注後だったので、見積通りの金額でお願いしたけれど、今後どこかで穴埋めができるようにしてあげないといけないと思っている」とのお話をいただきました。

この言葉を聞いて、私は思わず「ありがとうございます」と頭を下げました。

この経営者は自社の発展とともに、発注先である我が社のことも考えてくださっているわけで、まさに「Win Win」の考え方です。

報道などでは、このところ企業の業績が回復していると言われていますが、「それは一体どこの企業のことなの?」「うちは相変わらず厳しいのに。大手だけが潤っているのだろうか」といった話を聞くことはしょっちゅうです。景気回復を実感できている企業は必ずしも多くはないのが実情のようです。

また、下請け企業に値引きをさせて、その結果大手の企業の利益が向上しているという現状もあります。

我々の人材育成のコンサルティングや研修業界においても、導入前の値引き交渉が行われることが時々あります。これは、人材育成に関するサービスは一部のテクニカルスキルを除くと、なかなか目に見えてすぐに効果が現れるといった性質のものではないことに加え、一部には破格の金額で請け負うところもあるために、値引き交渉が行われるのだと思います。

少々話は変わりますが、「日本でいちばん大切にしたい会社」(あさ出版 現在第4巻まで出版)の著者 法政大学の坂本光司先生は、その著書の中で「5人に対する使命と責任」を説明されています。

1. 社員とその家族を幸せにする

2. 外注先・下請企業の社員を幸せにする

3. 顧客を幸せにする

4. 地域社会を幸せに、活性化させる

5. 株主を幸せにする

この順番で、この5人を幸せにするのが、本当の「経営」だとおっしゃっています。

冒頭の経営者の姿勢は、まさに2に該当するでしょうし、私自身この企業とお付き合いをさせていただく中で1と3も強く感じています。初めてこの企業を訪問した際、社員の皆さんが実に楽しそうに、そして前向きに仕事をしていることが強く印象に残りました。おそらくこの企業は、上記の4にも該当するのだろうと思っています。

しかし、私自身経営者の立場になってみて、これらを実現することがいかに大変なことかも、改めて感じています。

 研修・コンサルティング業界に身を置く者として、まずは3の顧客の幸せを追求するのは当然ですが、いずれは5つ全ての幸せを実現してみたい。そのために、一歩づつコツコツと努力していきたいと思っています。

(人材育成社)

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オレンジジュース・テスト

2015年03月01日 | コンサルティング

ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、オレンジジュース・テストは「コンサルタントの秘密」※という本に出てくるエピソードです。

あなたがホテルの宴会担当者だとします。700人が出席するという非常に大きな商談が来ました。そのとき顧客から「出席者700名の朝食会のために午前7時ちょうどに700杯の絞りたて(最悪絞ってから2時間以内)のオレンジジュースを用意できるか?」と聞かれます。これがオレンジジュース・テストです。

「そんなことはできません」とあなたが即答したら落第です。
「お安いご用です」と即答しても落第。
合格するには「できます。概算でこれくらいの費用がかかります。」と答えることです。

顧客の要求を即座に断ってしまうと、今後二度と声をかけてくれなくなるかもしれませんかと言って「お安いご用です」と請け負ってしまうと、後で自分の首を絞めることになるでしょう。

午前7時までに700人分のオレンジジュースを用意するためには、人手と機材と時間が必要です。顧客の要求をもとに即座に概算して伝えることが最善の答えというわけです。

このテストは顧客がコンサルタントの良し悪しを確かめるときに使うものだそうです。もちろん「オレンジジュース」は仕事の内容によって変わります。

ところが、システム開発の案件では無理な要求を平然と出してきて、必要なコストを見積もるとこれまた無理な値引きを要求をする顧客が多いそうです。

しかしシステム開発の場合、顧客サイドが「これはムチャ振りだ」ということを自覚できないと必ず失敗に終わります。時々、顧客の知識不足が原因でシステム開発が失敗してしまったという記事を専門誌で目にすることがあります。

つまり、顧客自身もある程度システム全体のコストを概算できる技量が必要になるわけです。

大規模なシステム開発案件こそオレンジジュース・テストから始めるべきですね!

 (人材育成社)

※『コンサルタントの秘密―技術アドバイスの人間学』 G.M.ワインバーグ・著、木村泉・訳、共立出版 、1990年

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