クリスマスに発売予定の『CIMが2時間でわかる本』(家入龍太、日経BP社)。
日経BP社からのダイレクト購入だからか予約注文だからか、理由はよくわからないが先週の土曜日に到着。
(予約注文の場合、たいがいは発売日より早く来ますがね)
発売予定日の前、すなわちクリスマスイブの日の朝に読了してしまった私なのである。
たしかに謳い文句に間違いはなく、非常にわかりやすく書かれたこの本。
「さすが家入さん、いい仕事してますね」と、彼の人の顔を思い浮かべつつ、
さてさてそれでは、如何にしてこの流れと関わっていきましょうかねと頭を捻りながら読む私。
どう転ぶにしても、CCPMを始めとした我が社のこれまでの取り組みと、同じ系列、同じ考え方の中で進めていかないことには、組織の実情から乖離したものになってしまうし、そうなれば根付くことなぞ出来はしない。
ヒントらしきものをこの本の中からピックアップすると、
CIMの世界では、「フロントローディング」という言葉がよく使われます。土木構造物の仕様は、初めのうちは概略しか決まっていませんが、プロジェクトが進むにつれてだんだん詳細かつ具体的に決まっていくのが普通です。
そこでよく起こりがちなのが、問題の先送りです。(中略)
こうした問題を前倒しで検討し、解決しておくことを「フロントローディング」(業務の前倒し)と言います。(P.58)
安井建築設計事務所は、トップのリーダーシップにより2007年に全社でBIMを導入しました。そしてBIMを組織的に活用するために掲げているのが「標準化」「手順・ルール化」「教育・研修」の3本柱です。(P.82)
大林組では2012年に(中略)状況が変わり始めたのは、現場での困りごとなどを「CIMでどう解決できるか」という現場業務中心の考え方に変えてからです。それ以降、ITにあまりなじみのなかった現場の技術者も、すっかりCIMの分かりやすさや便利さの魅力を理解し、CIMの導入がスムーズになりました。(P.84)
というところか。
そして具体的な指標となるのは、
一方、高価な3次元CADを導入する前にフリーソフトを活用して、設計の”見える化”や施工上の問題点を事前に解決する「フロントローディング」を実践する建設会社も現れた。(P.218)
というリードから4ページにわたって紹介されている、栃木県佐野市の三陽建設さん(当ブログでもかつて紹介)の例。
もちろん、だからといって、ウチでCIMを導入するとかしないとか、そういうレベルの話ではないのだが、
「大きな流れ」がそこに確実にあるにもかかわらず、「ワシら(田舎だから)(小さいから)関係ないもんね」という態度でだけはいたくない。
キーワードはフロントローディング。
それはすなわち「リスクを先読みし、段取り八分で仕事をする」という、私(たち)が標榜してきた仕事の仕方に他ならない。
であれば、傍観している手はない。
私(たち)は私(たち)なりに・・・・・
そう思う私なのである。
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