町内のレクレーションで、午後からは
「 八千代座 」 を見学いたしました。
八千代座の向かい側には 「 夢小蔵 」 という、
八千代座の資料館があります。
中には、小道具やら昔の道具類、懐かしい
というよりもっと古い品々が所狭しと展示してあります。
「 玉三郎さん 」 が使っておられた着物です。
八千代座で講演された方々の名札が掛かっています。
と驚く方もいらっしゃいます。
ここが桟敷席です。
畳敷きなのですが、微妙な角度でスロープ状になっています。
後ろの方への配慮です。
天井は豪華絢爛、よく見るとそれぞれのお店の
コマーシャル看板です。
これは 「 千代の園 」 さんのもの、
昔は個人名で作っていたということです。
ここが 「 花道 」
よく見ると、切り込みがあります。
「 すっぽん 」 と呼ばれていて、
ここから競りあがってくるのです。
しかし、ここから出てくるのは
人ではなく、妖怪・魔物の類だそうです。
すっぽんの下は、こういう具合で
両脇の人が呼吸を合わせてこの台を持ち上げるのです。
ここが 「 回り舞台 」 上ってみると
よく使い込まれた板が肌に馴染む感じです。
舞台から見る客席、演じる方は
このような目線で踊っていらっしゃるのです。
( 向こうに小さく見える方は、今回の旅行で
最年長の方、右の方が97歳
左の方が弟さんで88歳、
とてもお元気で、お風呂も二回も入り、
昼食も完食、階段も歩いて、
全工程一緒に参りました。)
ここが回り舞台の下、ひんやりとクーラーが入っていました。
円の外側にはドイツ製の車がついていて、
動き出すと子どもさんでも動かせるということです。
二階の席にも上りました。
ここの畳はとても急勾配で歩くのに要注意です。
が、見る方にはとても見易いように出来ています。
ここの席から 「 成田屋 !! 」 というような
掛け声が掛かるのだそうです。
せっま苦しい感じですが、ここが楽屋です。
昔のままに再現して修復されているそうです。
この八千代座のつくりは当院の本堂と同じで
「 木造トラス工法 」 洋風小屋組み、という
天井裏は木を三角形に組み上げて、家全体を支えるという、
そのため、お寺の大きさに比べると柱の大きさが
とても細いのです。
この時代はこういう作り方が流行ったのでしょうか ??
しかし、八千代座の方々は、この八千代座をとても愛していらっしゃる
その様子がひしひしと伝わってきました。
案内された女性の方も丁寧かつ詳しくお話いただきました。
舞台裏は階段も複雑で狭く、
その付近には 「 段差が違います 」
「 頭に気をつけて ! 」 と、声が掛かります。
今は、歌舞伎の舞台としてだけでなく、
町のコミセンのような働きもしていて、
小学校の発表会があったりと、地域に根ざした
活動をされているようです。
熊本市内でもこういう芝居小屋が五つ六つあったそうです。
それが映画館になり、その映画館もテレビに食われ、
段々姿を消していったのでしょう。
維持していくという、大変さ !
そして何よりも、八千代座を愛してやまない職員の方々の
心が今もって伝わっているという、
そこに、とても熱くなるものを感じました。
また、舞台を見にお邪魔します。
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