食の旅人

~ 食べることは生きること、生きることは旅すること、そうだ食べることは旅すること~
  野村洋文

3月21日発売予定の本!!

2017-02-14 06:58:24 | 日記

3月21日発売予定の本の宣伝をさせていただきます! タイトルは本決まりしておりません。 歯、口、食、健康、歴史、芸能、雑学、僕の思い出、などがミックスした面白いエッセイ仕立てになっております。全350ページ、一気にお読みいただけると思います。

ご参考までに、以下に本文から抜粋した文章を載せさせていただきます。

 

              歯周病はSEXでうつる

 たいへん申し上げにくいのですが、読んで字のごとく、歯周病はSEXでうつります。これは真実です。そして、意外と多くの方がこの事実をお知りになっておりません。 

さてと、いきなり本題に入ります。セックスするときにキスをするのか、しないのか、した方がよいのはなぜかというような、アダム徳永さんのセックス指南書的議論はさておき、普通、キスはします。 

SEX時にキスをしないカップル、パートナーが相手のキスを拒む場合は話が別です。唾液の交換がなされませんからね。パートナー間の性的嗜好のようなもの、愛情の薄れのようなものまで、僕がいちいち感知できませんから、例外的なことは抜きにします。

一般的には、SEX時にキスはされますよね。唇と唇がふれあう程度のライトキスではなく、いわゆるディープキスですね。

その際、唾液の交換がかなりの量なされます。 そして、歯周病は多くの場合、唾液の中に含まれる歯周病原因菌の感染でうつります。これは他の章でも述べております。

          歯医者が本当のことをいえない理由

 歯周病の感染を患者さんに説明する場合、唾液、家族間でのうつしっこについて、まさか「 歯周病原因菌は唾液の交換により人から人へとうつります。夜の営みでご注意いただきたいのですが、キスはレモンの味がするライトキスまでにしてください。ディープキスは歯周病の原因になりますから極力控えてください」などと言えるはずがありません。そんなこと話したら、セクハラで訴えられてしまいますからね。

顕微鏡検査で患者さんの口腔内をしらべた結果、歯周病原因菌が存在する場合、本当に伝えたいことは心に溜めておきます。そして婉曲的に、「 歯周病は、主に唾液の感染でうつります。食事時、ご家族間のあいばしで唾液の交換がされてしまいますから、旦那様やお子さんも、悪い菌がいるかどうかお調べいただいたほうがよいと思います 」と微妙なニュアンスを持たせながら、ステレオタイプ的に説明します。

ただ、おわかりいただけると思いますが、あいばしでの唾液交換なんぞ、ディープキスでの唾液交換に比較すると微々たるものですよね。あとは、その方に僕の本心を察していただき、ご自身で解釈してもらうしかないのです。患者さんとはそれ以上の話には発展せず、微妙な空気のまま終了することとなります。 

しかし、以前に一度だけ、口腔内に歯周病原因菌が存在した男性に、上記した説明を淡々とさせていただきました。すると、困惑気味な顔をされて、「先生、ということは、自分の奥さんが他の男といい関係になっている可能性もあるということですね」という予期せぬ言葉をいただきました。二の句が継げませんでした。しかし次に「おっしゃるとおりです」などと返答でもしようものなら、夫婦間の火種をつくることになりかねませんから、その場はお茶を濁す感じでしのぎました。


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