2000年にニューヨークへ行った。記録というのは有難いものだ。

やれやれ。前々回に私たちが2000年4月のその旅行でたいして記録をしなかったと書いたのだったが、とんでもない、夫が旅行記のメモと、カラープリントを持っているのが見つかったのである。



「いやあ、フィルムの写真は気合いが違うねえ」

いやまったく、どちらからともなくそのような感慨が漏れてしまうのであったが、確かにその頃はフィルムのカメラが主流で、少なくとも私はデジタルのカメラを持っていなかった。翌年の1月にヒビキが生まれるのだが、それから3カ月ぐらいたって初めて、私は1代目のデジカメ、マクロの効くニコンを買ったからだ。

ところでなんでこの古いニューヨーク話が響けブログに関係あるのかというと、ひとつには、ニューヨーク行きでは、ほとんど毎晩ライブに行っていたからということがある。夫の旅行記というのはそのメモであり、4月の何日にどのライブへ行ったかということが書いてあるのである。

というわけでいろんなものが見つかったものだから、あやふやな記憶をたどりながら、今気楽に眺めることのできるGoogle Street Viewでニューヨークを訪ねようというのは……予定変更いたします。

2000年当時、フィルムという古いメディアで気合いを入れて撮った夫の写真と、9/11のテロを経た、Google Street Viewによるニューヨークの現在の姿とを、二つ重ねて、透視してみようっと。

というわけでよかったら、しばらくおつきあいください。


※上の写真は6×6というやや大きいフィルムサイズのコンタクトプリント。小さくてやや見えにくいけれども、この6枚のうち3枚にワールドトレードセンター（WTC）が写っている。それに記憶よりも高く、他のビル群から抜け出ている。いかにニューヨークのどこからでも見えるビルだったかがわかろうというものである。

[ニューヨーク2000年滞在記、WTCツインタワーがあった頃。]
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