響けブログ

音楽コドモから「音楽コドナ」へちょっと進化。ドラムとバイオリンと小鼓を弾く、ヒビキの音楽遍歴。

Blue Note New Yorkで、ジャズ市場について考えた。

2008-09-27 | ジャズ
ニューヨークの街角で
↑ニューヨークの街角で。 2000年4月撮影。photo by keiji

ジャズだ、ニューヨークだ、というわけで、2000年のニューヨーク旅行で、ジャズのライブハウスへ行ってみることにした私たちであるが……という前回の続き。

これまでのジャズクラブもそうだったのだが、特にブルーノートでは、さぞ日本人がいるだろうという予想に反し、日本人なんぞはぜんぜんいなくて、そのうえ日本人じゃないおそらくアメリカ人さえまばらにしかいなかった。

いったいジャズの市場というのはどうなっているんだろう? と、必然的に私たちは思わざるを得なかった。そして特に驚いたのがブルーノートなのだ。

要するに、私たちは、その日にブルーノートの午後に行われた演奏に、あまり好感が持てなかった。客席は閑散としており、けだるく、ほとんど憂鬱でさえあった。

そんな中で突然気づいたのだが……ブルーノートはニューヨークをはじめ、世界に4つの店があります。それは──東京、大阪、名古屋、そして福岡……なんとすべて日本ではないか。(ちなみに2008年現在大阪、福岡は閉店、一方ヨーロッパはイタリアのミラノでは営業しているようだ)

これが意味するところはすなわち、日本は世界でも有数のジャズ市場のある地域だということだろう。しかし、それにしても、世界にジャズを聴こうという人は滅多にいないのだろうか?

ところでその後、2008年の今年になってから、私たちは2回ほどblue note tokyoへ行った。2000年のニューヨークでのblue note体験に比して、それは救われるような体験だった。ひとつは小曽根真率いるノーネームホース、もうひとつはヒビキがすっかり大好きになってしまったシーラEだったのだが……こうなったら、あえて言おう「ブルーノートは東京に限る!」と。

その小曽根氏が言っている──

子供は大人に比べて知識が少ないから、そこで出ている音がどれぐらい魅力的な音か、どれだけ本気か、人間のエネルギーレベルでそのまま感じています。大人は知識がある分、有名な人だからとか、高いお金を払ったからとかで良しとしてしまうことがある。
ヤマハ音遊人「小曽根真インタビュー」より

この言葉がクラシックイタチには昨今、殊の外、いろんな局面で思いだされる。ジャズは、そういうつまらない大人の遊びではない。かといって、大人の大まじめかというと、そうでもないような気がする。だのに大人は、「知識がある分、有名な人だからとか、高いお金を払ったからとかで良しとしてしまうことがある」。本当に私もそう思います、小曽根さん。

[ニューヨーク2000年滞在記、WTCツインタワーがあった頃。]
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