saderのエッセイ館

saderは自然の中を旅するのが好きです。
四季折々自然が持つ“蠱惑の魅力”を『エッセイ館(やかた)』へとどけます。

明日香・藤原京跡の古代蓮

2020-07-25 16:43:00 | Weblog
昨日は降り続いた雨が止み、薄曇りだった空が美しい夕焼けを見せてくれた。今日(7月21日)も朝から猛烈な蒸し暑さで、薄い雲がひろがる‟曇り空、昨日に似た天気である。
1週間前には、まだ、ほとんどが蕾だった藤原京跡の古代蓮が、そろそろ見頃を迎える頃だろうか、あわよくば、蓮の花に昨日のような夕焼けが期待できるかも・・・・、そんな甘い期待は何時もハズレるのだが、やっぱり出かけてしまいました。
新型コロナウイルスの感染が奈良県にも少しずつ浸透してきたためか、訪れている人は、数人で、皆さん猛暑のなかでもマスク着用でした。
蓮の花の咲き具合は丁度よかった感じ、蓮田の外れには早くもコスモスの種類?と思われる花も咲き始めていました。
あまりの蒸し暑さに、撮影は一巡しただけで木陰のベンチに逃げ込み、陽が傾き、空の色が変わるまで待ちました。陽が沈む少し前、やや空の色が変わっただけで、昨日のような夕焼けにはなりませんでした。
やっぱり、2匹目のドジョウは柳の木の下には、いなかったけど、美しい蓮の花にじゅうぶん満足したひと時でした。(小さい写真はクリックで拡大)

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御杖村の半夏生

2020-07-18 19:15:08 | Weblog
今の時期に降る雨を「半夏雨」(はんげあめ)と言い、大雨になることが多いと言われていますが、連日降り続いた雨も、今日、7月16日(木)の朝は、雨も一休みだろうか曇り空になった。
明るい西の空を眺め、もう、何年も行っていない御杖村の「岡田の谷の‟半夏生”」を訪ねてみようと思い立つ。もう花は満開になって、葉は全化粧?に近くなっているかも・・・・、撮影には少し遅いだろうナ、などと思いつつ出かけてみた。
半夏生(ハンゲショウ)、あまり聞きなれない名前だが植物図鑑によると『ハンゲショウ(半夏生、半化粧、学名( Saururus chinensis)、ドクダミ科の多年性落葉草本植物』と書かれています。 
また、暦(こよみ)では雑節(雑節とは季節の移り変りを知るために設けられた特別な暦日のことで節分、彼岸、社日、入梅、半夏生、土用、二百二十日などの事を言う)の1つとされています。
蛇足ですが、雑節の半夏生は夏至から数えて11日目となっていたが、現在では毎年7月2日(理由は分かりませんが、天球上の黄経100度の点を太陽が通過する日)になっているようです。
名前の由来については色々あるようですが、御杖村で教えてもらった説は、「半夏(はんげ=カラスビシャク)という薬草が生える頃、葉の半分が白くなって化粧したように見える草だから半夏生の名がついたが、昔はカタシロ草と言われていた」と言うことでした。  
家をでるときは雲が多かった上空も、御杖村の「神末中央集落センター」の無料駐車場に着くころには青空がのぞき、久しぶりに清々しい大気のなかに立つことができた。駐車場から道標に従って、まっすぐ幟の立つ道を6~7分ゆくと地道に変わってゲート(獣避け)が現れる。
ゲートには「岡田の谷の半夏生園入口」(徒歩約5分)と表示されている。今日はゲートが開放状態になっていたが、平常は通った後、必ず扉を閉めて鍵をかけるようにしなければならない。ゲートからは樹林の中、沢の右岸に続く小路をゆくが、よく手入れされていて歩きやすい。鬱蒼とした林をでると、上空が広がって青空もみえ、白い植物の群生が一面に広がっている。 
青空は見え隠れするものの、敷地約3,000平方㍍の棚田を覆う半夏生の群生は今が見頃の圧巻でした。合歓の木に丁度、花が咲き、おおかた白くなった半夏生との共演もベストタイミング、梅雨の晴れ間を楽しませて頂きました。
モチ米と小麦で作った名物の「半夏生餅」(さなぶりもち)が、朝とれ野菜と一緒に屋台にならぶと聞いていたので、村の中をさがしてみたが、今年は新型コロナウイルスの影響だろうか、見つけることが出来なかった。
全国的に減少していて、奈良県でも準絶滅危惧種に指定されているという‟半夏生“が何時までも元気に育ってくれることを願って村を離れました。(小さい写真はクリックで拡大)

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タシロランの咲く甘樫丘

2020-07-07 12:05:46 | Weblog
明日香の里も、6月下旬から本格的な梅雨の様相となりました。降りつづく雨に、いい加減ウンザリして、7月4日(土)朝から雨でしたが傘をさして甘樫丘へ歩きにでかけました。
この季節、甘樫丘にはいろんな種類の花が咲きます。ガクアジサイ、ヤマユリ、キキョウ、ナデシコ、オカトラノオなど知っている花の他、多種多様な花や植物が育っていていますので、退屈することはの無い散策コースです。
雨に濡れた小笹のわきにリンギョウソウのような腐生植物を見つけました。よく見ると戦国時代の武将が持っていた‟サイハイ“の様な形にみえました。ずいぶん昔、「雪よ岩よ・・・」と、遠くの山々をホッキ歩いていた頃、‟サイハイラン“という名前を聞いた事があった。
それを思い出して、毎日のように花を撮影している花に詳しい撮影の友に‟サイハイラン“ではないか?と問い合わせてみた。
「‟サイハイラン“とは違う」、多分、別のランの種類ではないか?と返事を頂いた。そこで、もう少し詳しく知るため、7月5日(日)雨上がりを狙い、三脚とマクロレンズを持って出かけました。小さな花を拡大撮影して帰り、植物図鑑を調べてみました。
花の名前はタシロラン【田代蘭】(ラン科トラキチラン属)(Epipogium roseum)別名:タカトリラン。中国名:虎舌兰(hu she lan)と分かりました。 
常緑広葉樹林の落ち葉の中に生える‟腐生ラン“で、菌類と共生する腐生植物のギンリョウソウや ショウキランと同じく、腐敗した腐朽木・枯葉などの菌類から栄養をとる腐生植物の仲間でした。葉緑素を持たず全体に白黄色で、花弁は約1cmほど、唇弁にある紅紫色の斑点が特徴的です。
‟タシロラン“の名前の由来は、明治39年(1906年)長崎で田代善太郎翁が発見し、この名が付いたとされています(小さい写真はクリックで拡大)。

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