ヤングキングアワーズ 2015年3月号より
以下、ネタばれあります。 (未読の方はご注意ください)
●蒼き鋼のアルペジオ (Ark Performance 先生)
401の大ピンチ・・・ それを知った群像は?
コンゴウ艦隊の重巡ミョウコウによって、大打撃を受けた401。
群像は、ヒュウガから被害状況を聞きつつ、どう手を打つか考えている模様。
現在、401の中に群像はいない。
そして、そのことをコンゴウたちは知らない。
これが、大きなカギを握ると述べていますが、さて・・・
めざすは、コンゴウ撃沈。
そしてそのために、以前イオナが注目していた海域やオプション艦、
そして、群像自身の存在が重要になって来るようですね。
ここでヒュウガは、群像が危険を冒そうとしていることを察して、
演算ユニットが彼の行動を「支持」してはいるものの、
メンタルモデルとしては「反対」と述べていたのは、興味深い所でした。
つまり、“理知”の領域では、それが最適であると判断していても、
“感情”の分野では、リスクを伴うことに抵抗を覚えているといった風。
「人間にも、そういう時はあるよ」と、群像は言ってますけど、これは、
メンタルモデルも、より人間らしくなってきていることの表れなのでしょうね。
対コンゴウ戦のカギを握るオプション艦。
「三景艦」と呼ばれた艦と同じ名前を持つ
「イツクシマ」「ハシダテ」、そして群像たちの乗っている「マツシマ」。
うち「イツクシマ」と「ハシダテ」は、出力艦。
「マツシマ」は、401の随伴補給艦であると同時に、中枢艦でもあるとのこと。
こうしたメカの設定も、本作のたぎる要素の1つですよね~。
そして、搭載している戦術システムの名前が「ミカサ」ということで、
大戦よりも以前、日清・日露戦争時代の艦艇をモチーフにしていることが
よくわかります・・・ こうした点も興味をもって楽しめる所。
私は、「イツクシマ」「ハシダテ」は砲艦の役割を担うと考えていたのですが、
そうではなくて、出力艦として401をサポートする存在だったのですね。
さらには、「マツシマ」を含めた3艦で、セット運用されるようで、
これらを群像が用い、アクションを起こすとのことで、期待が高まります。
いったいどのようにして、コンゴウに立ち向かうのか・・・
霧と人類の未来の姿。
ヒュウガは、リスクを負おうとする群像に対し、
イオナのためにも群像を失うわけにはいかないと諭します。
それに対する群像の答えは、イオナはもちろん、
ヒュウガも失うわけにはいかないというもの。
この返答に、ヒュウガも意外そうにしているのが、面白かった!
なるほど、ヒュウガは自分がオマケのような存在だと考えていたのでしょうね。
べつに、そのことに不満があるわけではなく、「兵器」なのだから当然なのだと、
そう思っていた所へ、群像から「失うわけにはいかない」と言われて、
動揺していたのは、ちょっと可愛らしかったかも。
ヒュウガも群像にとって、「霧と人類の未来の姿」をモデルとする一員であり、
ゆえに必要とされる、といった風にヒュウガは理解したようですけども、
まあ、群像にとっては、もう身内的な存在になっているということなのでしょうね。
霧と人とが共存できる未来。
それは、イオナ・ヒュウガ・タカオと群像たちはもちろんのこと、
レパルス・ヴァンパイアと白鯨の面々、U-2501とゾルダンたち、
(少し特殊ですが)ハルナ・キリシマ・マヤと蒔絵や眞首相などなど、
様々なカタチで、少しずつ切り拓かれていっているのかも・・・
海底姉妹、旅に出るの巻。
一方、前回ミニサイズになって再登場したアシガラさん、可愛い。
同じく轟沈していたハグロさんを探し出し、ナノマテリアルを分けてますけど、
ここでのやりとりが、何と言うか、いかにも“姉妹”っぽいのが楽しかった!
似た者同士というか、おバカ姉妹というか(^^;
ゆえに、軽く姉妹ゲンカのような会話になっているのも、愛嬌ありました。
しかし、意外というか、へ~だったのは、アシガラさんの方がしっかり者っぽく、
このあたり、やぱり「姉」なんだな~というのもわかって、微笑ましかったり。
そして、ハグロさんの艦体から、使えるナノマテリアルを回収しようと、
「旅」に出たはよいものの、ここが8コマ漫画になっていて、笑!゜(*゜´∀`゜)゜
出発した2人が、彼方へ消えてゆく4コマ・・・
と思いきや、次の4コマで慌てて戻って来ているのが、愉快でしたよ!
まあ、オチは次ページの1コマ目で、その叫びが気の毒ではあるけれど、
面白おかしくて、笑ってしまいました! ハグロさんの叫びが悲壮だなあ・・・
そして、正念場へ・・・
アシガラ&ハグロの姉妹コントの後は、シリアス場面。
着底した401は、危地に陥っております。
そこで、何とか仕切り直そうと、エンジンシステムの再診断を始めますが・・・
ここで、トラブル発生!
イヤな予感のあった機関室で、問題が起きてしまい、いおりさん大ピンチ。
イオナは対策を講じようとしますが、そのことで戦いに支障が出てはと、
いおりさんがさえぎり、状況は悪くなる一方・・・ 緊張感が高まります。
う~ん、これは本格的に厳しくなってきましたねえ。
それにしても、いおりさんの危機に、杏平くんの手が震えていたのは、
「特別」な意味があるのでしょうかね? なんて考えてしまって、
こんな時に何ですが、401クルーの人間関係に、想いを馳せたりも・・・
本来、イオナたち“霧”には感情などなく、機械的に効率よく行動できていました。
この場合も、いおりの危険など省みず、最適な行動をとるならば、
彼女の犠牲もいとわなかったでしょう。
しかし、もはやそうした行動はとりえない。
そして、今までは人間の臨機応変さが、“霧”に対してアドバンテージとなりましたが、
人間の感情は、いざという時にマイナスに働く可能性もあるわけで、
動揺したまま戦闘状態に入れば、大きな失敗が起きてしまうこともありうる・・・かも?
まさに「正念場」。
ここを、いかにして切り抜けるのか? 群像は間に合うのか?
さらに気になるのは、迫る艦隊のことなのですが、はてさて・・・
なんて緊張しつつ、今後も楽しみです!
今月のアド探~!
何だかキリシマさんが、自分の姿が変わってしまった夢を見たとかで、
読者的には「正夢ですね」というか「別の世界線の夢ですね」とか
言いたくなってしまいました(^∇^;
それはともかく、戦術ネットワークに新たな参加者が!?
まあ、姉妹さんでしたけど、おもしろ3女&4女だったので、楽しかったですね。
長女さんとかも来たら、おもしろメンタルモデルになるのだろうか・・・気になる(ぇ
それにしても、最後のキリシマさんの一言は、まさに「お前が言うな」でしたよ!
群像のいう「霧と人類の未来の姿」については、仰る通りにイオナ・ヒュウガ・タカオと群像はもちろん、レパルス・ヴァンパイアと白鯨の面々、U-2501とゾルダンたち、あるいは翔像。メンタルモデルが接する「他者」によって、彼らが生得しうる感情や関係が異なるであろう点でも、実に人間らしく私には興味深く感じました。
群像は、暗に自分達が理想の関係なのだと考えていると思われる点も同様です。
ともあれ、群像がコンゴウにどう立ち向かい、コンゴウがどんな感情を宿し、向かって来るかに注目です。(激昂する表情や、楽しそうに戦う様子が似合いそうですね)
確かに、人間とメンタルモデルとの組み合わせによって、
それぞれに違いが出ている点が面白い所です。
現在の状況では、いちばん気がかりなのが杏平で、
手の震えるほどの動揺をみせているのは大きな不安要素です。
とはいえ、コンゴウも自らの高揚に警戒感を抱いていましたし、
何がどう関連してゆくのか・・・ 今後の展開に期待です。