五里霧中

★ マンガなどの感想 ★

◆ ヤングキングアワーズ 感想

2016年12月09日 | ◆[不定期] ヤングキング・アワーズ

2017年1月号

 

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 表紙は、「生誕50周年!!」な超人ロック!
 いや、申し訳ないことに「50周年」とは存じ上げず、驚きの一言です。
 それだけの長期に渡って、多くの人に親しまれてきた作品なのですね。
 
 

 『鬼を飼う』(吉川景都 先生)

 谷川文治先生が、自殺未遂!?

 有村くんが四王天さんに助けを求めに来たものの、四王天さんは不在。
 留守番の鷹名くんと司くんはいますけど、気持ちを明るくする奇獣なんて
 わからない……のですが、アリスさんには別の所で気になることがある様子。

 なんてお話でしたけど、谷川先生の気鬱の原因が奇獣にあって、
 それを四王天さん不在の中、鷹名くんたちが解決するお話は、新たな展開の予感。
 そこにはアリスの、そして四王天さんの狙いがあって、興味深い内容でした。
 鷹名くんの秘密が明らかとなった今、自然な流れでしょうけど、さて、どうなるか。

 

 『超人ロック 鏡の檻』(聖悠紀 先生)

 コミックス1巻、12月28日発売! そんな今回、デイモンさんスカウト。

 ゲーム内で戦うチーム「へっぽこ」ですが、最終ステージで苦戦中。
 しかし、マーマの活躍で難を脱し、ついにラスボスへ……なんて展開でしたけど、
 そこからデイモンさんは、マーマの行動に不審を抱き、問い詰めることに。

 明らかとなるマーマの正体と目的。
 フリール専務は、デイモンさんをスカウトするためにゲームをしていたらしく、
 彼と話をしてますが、その中で、最新兵器を一目見ただけで弱点を言い当ててしまう
 デイモンさん、さすがでした。 はたして彼の向かう先はいずこか……

 

 『師匠シリーズ』(原作:ウニ 先生/漫画:片山愁 先生)

 夜の屋上で、うにくんは何を見る……?

 師匠と一緒に夜の大学へ入り込み、学部棟の屋上へ行くうにくん。
 そこで、師匠が持ち掛けてきたゲームをすることになりますが、これが奇妙なもので、
 かつ次第に恐ろしい闇へと、引きずりこれそうな空気に包まれていましたね。

 屋上でジャンプするだけ……だったのに、その方法を少しずつ変化させることで、
 死が間近にあるような感覚が迫ってきて、本能的な恐怖を呼び起こす印象でした。
 けれど、それはやがて、うにくんに不思議な感動をもたらし、最大限の集中力で、
 己の立ち位置を認識させていたことが、切なく感じられました……

 

 『ますらお 秘本義経記』(北崎拓 先生)

 謀反の首謀者をさがそうとする義経でしたが……?

 逆に暗殺の危機に遭い、忠信のおかげで窮地を免れたものの、
 平家の魔手が迫っていることに違いはなく、気の休まる暇もなし。
 そして、平家だけでなく、奥州の思惑も気になる所で……

 義経に官位を与えるよう仕向け、そのことが鎌倉で問題になる。
 未来にあるのは義経と頼朝、兄弟2人の対立というのは、納得です。
 頼朝は頼朝で、屈折した愛を抱いているのが、複雑でしたねえ。
 さらに北条政子の進言で、義経に新たな働きかけが……一体どうなる!?

 

 『リュウマのガゴウ』(宮下裕樹 先生)

 リュウマの決断、そして……

 空飛ぶ白皮に乗るのは、リュウマ!
 その姿を人々は目撃し、彼がミズガルズの城へと乗り込むのを
 見上げることしかできず、その後に起こる悲劇を想像できたか否か。

 阻む敵を退けつつ、アインスの元へたどり着いたリュウマ。
 その目的は、彼女の命をもらい受けること…… こんな展開になろうとは。
 そして、リュウマの名は災厄となり、人々の憎しみを一身に背負うことに。
 元祖リュウマの存在も明らかになりつつ、なんと次回、最終回ですとー!?

 

 『ヒダルとヒルダ』(鈴木小波 先生)

 シリーズ読み切り! 今回は、犬猿雉と鬼退治!?

 何やら階段に置かれた団子を食べようとするヒダルちゃん。
 しかし、それを犬に横取りされ、次は逆に横取りし、かと思えば、
 猿やら雉やらも、その団子を食べ……

 なんて展開で始まったものの、さらに鬼まで加わって、階段を上ると、
 そこにはあの人が…!? といったお話が、サイレント風味に面白く、
 かつ満腹感まで得られたのは、素晴らしかったですね(^^;

 

 『おばけ道』(漫画:小野寺浩二 先生/総合P:石黒正教 先生)

 今回は、埼玉県の白岩集落という廃村。

 そこで、おばけが出る…わけではなく、恐ろしい夢を見られるというから、
 これまでと違った方向性で、なかなか面白そうな気配でありました。

 ゲストに今村陽子先生を迎え、集落へ向かいますが、道中の方が大変そう(^^;
 しかし、疲れ切った今村先生はともかく、やたらハイテンションな石黒先生に笑!
 「11年半の連載を終えた開放感なのでしょうか?」の言葉が可笑しかった!!
 そして夢は…… うん、まあ、そうだよね(察する雰囲気)

 

 

【トリビュート企画】
●超人ロック トリビュート (佐藤マコト 先生)

 

 『超人ロック』50周年記念のトリビュート企画第1弾!

 「ロック」を題材に8人の作家先生が描く読み切り、最初は佐藤マコト先生。
 2月号以降も、黒丸先生や大井昌和先生などが登場予定のようです。
 (ラインナップは今月号をご参照ください)

 そして、佐藤先生によるロックの物語は、舞台が幕末!
 新選組の一員である少年を主人公に、坂本龍馬との関わりが描かれますが、
 そこに超人ロックがどう絡んでくるのか、気になる内容でありました。

 少年と龍馬の交流から、彼が戸田石舟斎なる剣豪で、新選組11番隊隊長だと
 判明するのですが、無論、史実に11番隊など存在していませんね(^^;

 そんな彼が、龍馬の語る「新しい日本」に魅せられつつ、その現実に直面し、
 龍馬暗殺の現場に居合わせたのは、なんとも悲しき展開でしたね。

 そこに“ロック”が現れて、暗殺者たちに立ち向かおうとするも……?
 龍馬の一言が重くのしかかり、ロックは刀を振り下ろす先を失っていたことが、
 よきことなのに、寂しさを感じずにはいられませんでした。

 ラストの風景が、それに拍車をかけつつ、この未来にロックは何を思うのか……
 次号以降のトリビュート企画も、楽しみです!

 

 

【コミックス1巻、発売中!】
●はやめブラストギア (竹山祐右 先生)

 

 次なる相手は、達磨王!

 蟷螂王を倒したという達磨王。
 最初、少女なのかと思いきや、アニメや漫画のキャラをプリントした、
 いわゆる痛ジャージを着ていただけというのは面白かった(^^;

 外見は太ったメガネくんで、はやめさんにデスライドを挑んできますが、
 彼女に賭けさせる物がアニメのブルーレイとは、なかなか愉快。
 でも、全巻購入となると、それなりの出費ですからね。

 ただ、達磨王さんは脂肪のついた体で、はたしてまともに走れるのか?
 と気になったものの、案の定、息を切らして苦しそうだったり、
 どうにも予想外な所が、愛嬌あって楽しかったですね。

 しかし、それでも妨害に出てきたり、巧みな走りを見せるなど甘くない。
 そしてそれ以上に、とんでもない展開が待っていたのには、衝撃を受けましたよ!

 それまでの巧みな妨害で、消耗しているはやめさん。
 はたして、本気モードの達磨王に打ち勝つ術はあるのか……?
 目が離せないまま、今後も楽しみです!

 

 

【『アオバ自転車店へようこそ!』16巻、発売中!】
●並木橋通りアオバ自転車店 (宮尾岳 先生)

 

 ロードバイクに乗せたい女性と、乗りたくない男性。

 日曜朝、寝ていたいのに起こされるタクミくん。
 お相手のヒカルさんはやたら元気で、彼を外へ連れ出しますが、
 その目的は、彼にロードバイクへの興味を持ってほしいため。

 けれど、その気はないと断言するタクミくんに、手こずっているようで…
 なんてお話でしたけど、ヒカルさんがアオバ自転車店で相談すると、
 ひじいちゃんさんが「乗る気がない人に無理やり乗せようとしない方がよい」
 と、しごくまっとうなことをおっしゃていて、ごもっともでした(^^;

 でも、「乗ってみたい場所」を見つけることができればと、話を進めたことで、
 光明が差していたのは面白かった!

 そのための自転車を見繕ってもらい、試乗して向かった先は、タマガワ。
 といっても、「多摩川」ではなく「玉川」上水だったのは、興味深い所。
 ここが「乗ってみたい場所」になるのかどうか、気になる展開でしたね。

 「緑のトンネル」とタクミくんが表現するその道が、風情あって心地よかった。
 そして、輪行をおこない、また違った場所へ行く2人が楽しそうで、なおかつ
 最高のクリスマスを迎えられて、よかった。

 素敵な自転車で走る素敵な場所。
 そんな場所を見つけられた幸せを感じつつ…… 今後も楽しみです!

 


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