2015年5月号
今月の『僕らはみんな河合荘』感想はこちら
今月の『ナポレオン -覇道進撃-』感想はこちら
今月の『ドリフターズ』感想はこちら
表紙は、アニメ化企画が進行中という『ドリフターズ』!
いや~いつかは来ると思ってましたけど、ついに、といった感じでしょうか。
さらに、今月号には付録の下敷き付で、お得感が満載です!
『ますらお 秘本義経記』 (北崎拓 先生)
屋島の戦いへ向けた人間模様・・・
平家の帝(安徳帝)が廃され、後の後鳥羽帝が即位する事態となり、慌てる平宗盛。
一方で、知盛・教経らは、瀬戸内海を抑えることで、優位に立つことを確認しますが・・・
そんな中、与一が狙うは義経の首、という所が面白味になっていますね~。
そして、義経への頼朝の手紙に書かれていた義高の処遇に、嘆く義経。
ここからの兄への複雑な想いに苦悩する描写は、秀逸でありました・・・
その姿をうかがう梶原景時は、むしろ常識人の反応を示してますけど、
義経の慟哭には、打たれるものを感じざるを得ませんでしたよ。
『リュウマのガゴウ』 (宮下裕樹 先生)
リュウマへのジンからの誘い・・・
人に絶望し始めたリュウマに伸びるジンの手。
差しのべられた手をとってしまうのか? といったあたりに緊張感ありました。
が、それを阻止したのは、マリオと・・・ ヤツハ!
ヤツハから語られる“枝”の話は興味深かったですね~。
4本目を折ったのが、コミックスで登場してますが、謎の人物というのは気になる所。
そして、“初継のリュウマ”の存在と、いろいろ面白くなってきましたよ!
『鬼を飼う』 (吉川景都 先生)
自分を殺してほしい作家志望の青年・・・
鷹名くんが奇獣商にツテがあると知り、紹介してほしいと頼んできた有村弥次郎くん。
師匠の谷川文治先生に、手ひどく叱られ続けて、自殺願望を抱いてしまった様子。
そこで、妙な奇獣を貸し出す四王天さんでしたが・・・?
別段、弥次郎くんを殺すわけでもない奇獣。
実は、彼の心を代弁してしまう「さとり」で、それまで言えなかったことを、
ズバズバ言葉に出してしまう様子が、面白おかしかった(´▽`;)
コミュニケーション、言わなきゃ伝わらない・・・ ということですね~。
『それでも町は廻っている』 (石黒正数 先生)
コミックス14巻、5月発売! そんな今回、森秋先生の抱える謎に迫る歩鳥!?
まずは美術の宮崎先生に呼び出される歩鳥、室伏さんと再会。
12巻「幽霊絵画」に登場した女性ですけど、そこから色々あって森秋先生の家へ。
そこで見つけた真っ赤な絵の秘密に挑みますが・・・?
なんて話でしたけど、この絵、他の話に関わりあったりしたでしょうかね?
ちょっと記憶にないのでわからないのですが、モヤモヤの残る感覚・・・
ではあるのですけども、そうした所も、また面白いと感じられるあたり、さすがです。
こうしたことは、日常ではごく当たり前にあることですから・・・
『師匠シリーズ』 (原作:ウニ 先生/漫画:片山愁 先生)
いわくありげなホテルの地下へ降りる2人・・・
噂で耳にした怪現象が気になるも、そのおどろおどろしい空気に息がつまりそう。
そして、それに重なるように語られる噂の内容が、これまたキツくて・・・
そうした悲劇に、闇と鼓動が重なる演出が、じわじわと恐怖感を湧きあがらせます。
そこから、ついに辿り着いた一室に、刻まれた痕跡・・・ 起こる出来事!
凍りつきそうになる展開に、冷や冷やさせられましたよ(((((( ;゜Д゜)))))
『ただいま清掃中につき!』 (鳩也直 先生)
縫さんと同居することになった真鍋くん。
やたらと張り切る真鍋くんでしたが、縫さんの狙いはもちろん、リバウンド!
ということで、まずは徹底的に掃除してしまう彼に任せ、その後、美味しくいただく展開に。
というのは想定内としても、気になったのは、「本当の縫」という他の掃除屋の言葉と、
最後に登場した少女の名前・・・ いったい何がどう関わっているのか、今後が楽しみです!
『並木橋通りアオバ自転車店』 (宮尾岳 先生)
コミックス『アオバ自転車店』10巻、発売中! そんな今回、田中さんのお話。
ロードバイク通勤を始めた田中さん、取引先の社長さんと一緒に走ることになるのですが、
子供連れということで、息子のケンジくんも共に行くことに。
ところが、社長さんの娘さんが本格派で、ケンジくんが取り残されてしまい・・・
そこから、アオバさんの出番というので、子供用ロードの解説されてました。
興味深い話であるのはもちろん、子供用とはいえ高価で、短期間しか使わない自転車に、
それだけのお金をかける父の心情というものも、伝わってくる良い話でしたね~。
そして、父親たちも負けてなかったり、母上も楽しかったり(^^;
以下、ネタばれあります。 (未読の方はご注意ください)
【新連載!】
●夜鳴きのシィレエヌ (今村陽子 先生)
人々に恐れられる「忌まわしき乙女たち」・・・
呪われた声をもつ存在「夜鳴きのシィレエヌ」。
その中でも「おちこぼれ」な少女が逃げ込んだ街で、出会ったのはお嬢様。
2人の交流、そして少女を追う夜鳴や市警と、物語は追いつ追われつの展開に・・・
シィレエヌの声には、四大精霊に語りかけ、これを使役する力があるのだとか。
ゆえに、その力を用いた仕事を請け負うことになるようですが、ハイネという少女は、
落ちこぼれゆえに逃げ出してしまった様子。
そこでハイネが出会った少女マドラスは、市長の家に預けられたお嬢様なのですが、
彼女もまた、母に会うため逃げ出し、ハイネと共に逃避行することに・・・ というお話。
そんな2人の少女の交流を中心に進行しますが、ハイネを追う夜鳴さんや、
さらなる追手の存在が気になりつつ、マドラスの窮地など、様々な要素が絡みます。
なので第1話としては、人物紹介的な内容となっていて、まだこれからといった所。
マドラスの目的や、ハイネがどう成長するのかなど気にしつつ、次回が楽しみですね。
【コミックス3巻、発売中!】
●ガーゴイル (原作:冲方丁先生/漫画:近藤るるる 先生)
松平容保公に・・・ばれた!?
会津藩主にして京都守護職、すなわち新撰組の上役である容保公に、
近藤勇の死が露見するという事は、新撰組の終わりを意味してしまう・・・
と考えた土方らは、何とか隠し通そうとしますが?
まさか、容保公も異能の使い手だとは驚き!
その異能により、あっさり近藤の正体が看破され、新撰組のピンチに!?
といった展開に、ハラハラして緊張感ありましたね~。
そして隊内でも、斎藤一が何かに気付き始めている様子。
さらに、永倉新八との会話で、土方と山南の間にある不穏さに言及していて、
色々と面白くなってまいりましたよ~。
それぞれの人物に考えがあり、魅力となっている印象ですね。
容保公の心中やいかに・・・ などなど、気になること多く、今後も楽しみです!
【コミックス1巻、発売中!】
●ラスカル (七竈アンノ 先生)
マフィアとなった少年の物語・・・
ゴシカシティへやって来た少年が出会ったのは、マフィアの“掃除人”アロンソ。
彼との出会いが人生を変え、人を殺すことすら仕事とするマフィアに道へ・・・
と始まる物語は、シティの利権をめぐる抗争へと発展。
ドンをやられ、反撃に出るアロンソたちでしたが、裏で糸を引くドン・グランジは
只者ではないようで、町は混迷を極めることに。
といった感じに進行中の状況でしたが、グランジに煽られた下っ端たちが、カジノを襲撃。
またも被害が拡大するかと思われたものの、幹部・ラッキーストライクの活躍が痛快!
さらに、ニッポンの豪快な一振りも、頼もしかったですね~。
などなど、これぞマフィアといった抗争の風景が、恐ろしくも高揚を覚えさせる今回の話。
そんな中でラスカルも、ドン・グランジへの危機感を募らせ、覚悟を決める様子が、
これまた物語を引き締めてくれました。 そして、ラストの女性はいったい・・・?
【最終回!】
●パルパル&ロケッタ (おがきちか 先生)
コミックスは、5月30日発売! ・・・ですが、最終回!
最後は、メイシーさん祝いの席。
しかし、パルパルさんたちが来ないことを、メイシーさん、残念がってます。
が、実は来ないのではなく、来れない状況にいるパルパルさん!
すべては、メイシーの相手となるスモークさんの思惑で・・・
囚われのパルパルさん、ピンチのメイシーと、事態は深刻さを増し、
今までになかった緊迫ムードが漂います。
パルパルさんが囚われているのは、彼女の愛用する武器がないため。
それというのも、ロケッタさんの存在がカギになっていて、しかも、パルパルさんには、
そのことを知られてはいけない状況のため、にっちもさっちもいかないという・・・
しかし、そこへ現れたスピアン王子の一計で、問題解決となっていたのはよかった!
王子が活躍して、パルパルが救われるという展開が、王道ながらも珍しいですし(^^;
そんな感じで、勇者パルパルティーナが解放されれば、あとはいつも通りで一安心。
一件落着の流れが、爽快でありました!
などなど、王子との結婚を夢見る女勇者と、その良き相棒であるメガネ女性、
そして、太っているためターゲットにならない王子様との物語も、これにてシメ!
ライト感覚な面白味のあるお話でしたね~。
でも、その“軽さ”と“明るさ”に魅力を感じる作品でした。
コミックスは、5月30日発売とのことで、楽しませていただきましたー!