五里霧中

★ マンガなどの感想 ★

◆ 『恋愛ラボ』8巻・感想 学ラン拝借も恋のかけひき?

2013年07月10日 | ◆4コマ漫画 感想

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 作者は、宮原るり先生。 (サイト:ヘッポコロジー

 アニメ、絶賛放映中!

 恋に恋する女子中学生たちによる「恋愛研究」や、

 それを活かして(?)、実際に男子と交流する「恋愛実践」などが

 面白おかしく、ときに切なくもどかしく、展開する4コマ作品です。

 

 この8巻では、体育祭のために男子から学ランを借りることになった藤女生徒会。

 そのためのやりとりが、笑いと共にくりひろげられますが・・・?

 

 

 

【学ランの貸し借りをめぐる、リコとナギの心情】

●男子から学ランを借りよう!

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 体育祭を盛り上げるためのアイテム、それが学ラン!

 今回、その学ランを借りるため、ナギやヤンに話を持ちかけねばならないリコたち。

 しかしそこには、一喜一憂の出来事が待っているのでした・・・

 

 なんて内容だったわけですが、

 ただ男子の学ランを借りるというだけで、赤面しまくり、妄想はかどる乙女たちが面白い!

 とくに、意中の男子がいる2人、リコとエノの反応の初々しさが、

 微笑ましくも可笑しなところに、笑いまくりでありましたよ゜(*゜´∀`゜)゜

 

 

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 ところが、リコとナギの関係に亀裂が・・・?

 学ランを借りる相談をする前に、「マキオ」の存在をきっかけにして、2人はギクシャク。

 もう完全にヤキモチ妬いている状態のナギですが、

 リコはそんなことわからずに、むしろナギはマキが好きなのでは? と悩む始末。

 こうした2人の“すれ違い”が、わずかに緊張感を醸し出しつつ、

 どうなってしまうのか気になる展開は、まさにラブコメ。 なかなか引き込まれました。

 

 

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 真っ向勝負を挑むリコ。

 とにかく、ナギの学ランを着たい。

 彼以外のものではダメだし、彼の学ランを他の人間が着るのもダメ。

 ということで突撃することになりますが、ここでの会話が最高に笑えたのはご愛嬌。

 

 けれども、そこにチョコチョコはさまれる

 リコの心情(自分に貸すのが嫌なのではないか?など)が、

 彼女の真剣さを感じさせてくれますし、それに応えるナギの

 リコの笑顔に対する戸惑いなども、興味深い所でありました。

 

 というか、リコは感情がダダ漏れになってしまうタイプですねえ。

 あんな笑顔をみせたら、言葉に出さずとも「嬉しい」という感情が伝わってしまいますよ。

 でも自分ではわかっておらず、そんなところも可愛らしいわけですけども・・・

 

 

 

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 それでも、ナギはリコの感情に気づかない。(もしくはそんなフリをしている?)

 これには過去の出来事というのが、関係しているのでしょうね。

 まだ何があったのか、よくわかっていませんが、

 判明しているのは、ナギがリコにフラれた(らしい)ということ。

 

 ナギはリコにフラれたと思い込み、リコはまるで覚えていない。

 このあたりに、誤解やすれ違いがありそうでもありますね。

 一方、マキオに関する誤解についてはあっさり解消して、ナギのわだかまりも消えました。

 さらにナギが気にしていた問題についても、「昔とは違うのか」と考えていて気になる所。

 

 この学ラン騒動をきっかけに、2人の間の壁が大きく取り払われたような、

 そんな予感がするのですが、どうでしょうね? 今後の展開に期待です。

 

 

 

【その他のこと】

●リコの友人・桐山ミカ

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 本作において特殊な立ち位置にいたキャラクター・ミカ。 (画像は2巻・特典ペーパーより)

 特別編では、彼女と、新聞同好会の2人・モモ&ナナについて描かれていました。

 ミカはリコの友人でありながら、生徒会の輪には加わらず、

 その外側から無自覚に、物語を引っかき回す役割をになってきた人物です。

 

 

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 たとえば・・・ (左:2巻85ページ/右:4巻76ページ)

 リコに池澤くん(ヤン)のことを尋ねてきたことで、

 リコが男子と接点をもつ方向へ物語が押し進められましたし、

 また、本作の重要な転換点となった4巻では、リコの恋愛経験の無さを指摘して、

 マキとの関係に大きな変化をもたらすことにもなりました。

 

 このように、現れてはすぐさま去ってゆくわりに、物語を大きく動かす存在だったミカ。

 いわば彼女は、話を一定方向へ導くための便利なキャラクターだったわけです。

 しかし、この8巻で描かれた特別編で、彼女も本格的に輪の中へ加わることに・・・

 もう「外様」ではなく、その枠内に踏み入ってきた彼女は、

 今後そのキャラクター像を大きく変化させてくることでしょう。

 私は、そのあたりに期待したいですね!

 

 

 このほかにも、『みそララ』の麦みそこと麦田美苑さんの来訪や、

 マキとヤンのやりとり、エノ&サヨの修学旅行、体育祭、アニキーズなど、

 色々ありましたが、アニキーズ以外のことは連載時感想をご参照ください。

 

 アニキーズに関しては、もうフビンとしか・・・

 とくにエノ兄は最近、ないがしろにされることが多いですね。

 エノも生徒会の面々との付き合いから、兄を客観視できるようになってきてますし、

 何より“王子様”の存在が、兄離れのきっかけになっているのかも?

 

 また、サヨとユウくんの関係も面白かった!

 サヨの「浮気現場」に遭遇した彼とのやりとりには、

 もっと恋人同士らしくせーよ、と言ってやりたいですねえ。

 

 などなど、語りつくせぬ面白さ。

 アニメも放送が始まりましたし、ますます飛躍していってほしい作品。

 8月には8.5巻、9月には9巻が早くも発売予定ということで、今後も楽しみです!

 

 

 

【まんがタイムスペシャル 連載時感想】

 この時期、アニメ化決定やアニメ情報なども、ちらほら出てきています。

 夏はアニメ『恋愛ラボ』で盛り上がりたいところですね~。

 

 宮原るりスペシャル(2011) : 麦みそ、藤女を訪れるの巻

 2012年12月号 体育祭のプログラム整理

 2013年 1月号 学ランを借りよう!

 2013年 2月号 前途多難の学ラン拝借

 2013年 3月号 学ランの匂いかぎたい

 2013年 4月号 気持ちを伝えるということ

 まんがタイム 2013年5月号 エノ&サヨの修学旅行!

 2013年 5月号 体育祭本番!

 2013年 6月号 応援合戦!

 2013年 7月号 祭りの終わり

 2013年 8月号 学ラン返却

 宮原るりスペシャル(2012年) : ミカと新聞同好会