五里霧中

★ マンガなどの感想 ★

◆ 最近読んだマンガ1巻感想(前)

2010年07月16日 | ◆「お気に入り」 (旧プチ感想)

端っこの「お気に入り」プチ感想です。 (前回

 

・『たまりば』1巻

・『たぬきでポン!

・『ウワガキ』1巻

・『声優劇場 パプリオーン!みずはらさん』1巻

 

 最近読んだマンガの1巻プチ感想・前編です。

 4作目はずいぶん前に出ていたはず・・・

 他にも書き忘れてタイミング逸した作品、いろいろあるのですけど。

 

 

『たまりば』1巻

(しおやてるこ 先生)

 『たぬきでポン!』との合同サイトにて、立ち読みなどできます。

 

 こちらは、「多摩川を舞台にゆっくりと流れる初恋物語」(オビ文より)

 多摩川の橋の上、女子高生・美和が出会ったのは、さえないメガネのおっさんハルオ。

 そこから始まる美和の恋。 彼女は友人とともに、多摩川へと足しげく通いますが・・・

 

 という話なのだけど、恋心はとりあえず一方通行(美和⇒ハルオ)。

 ハルオはひょうひょうとした男で、コミカルにふるまいつつ、適度に距離を置いている。

 そこらへん、恋に恋する浮つきを感じさせる美和とは微妙な対比。

 なのだけど、絵柄・作風は軽快なもので、余分な重さは感じさせません。

 それが作品全体にただようのんびり雰囲気と重なって、ゆるい感覚で楽しめます。

 

 そして、ハルオの生活に関するある事情や、美和をねらう男子生徒の登場など、

 ちょっとした緊張感を感じさせる出来事もあり、バランスのとれた物語となっている印象。

 私はハルオの「大人」な部分と、女子高生やその弟に合わせるコミカルな部分とに、

 落ち着いた魅力を感じています。

 もちろん、美和のまっすぐな心情と表情・行動も魅力的だし、友人や弟もよいのです。

 

 

『たぬきでポン!

(しおやてるこ 先生)

 『たまりば』との合同サイトにて、立ち読みなどできます。

 

 こちらは、「おかしなタヌキのおかしな恩返し」(オビ文)

 1人暮らしを始めた女性のもとに転がり込んできたのは、「恩返ししたい」と言うタヌキ!

 しかもタヌキは、なぜかメイド服を着た少女の姿。 そんな2人(?)の同居コメディ。

 

 「恩返ししたい」と言いながら、あまり役に立たないメイド少女タヌキ。

 少女をもてあましつつ、タヌキ姿の彼女を「かわいいかわいい」と可愛がる“ご主人様”。

 基本、この2人のやりとりオンリーで話が成り立っています。(時折、ゲスト等登場)

 しかも、1話4ページのショートコメディ。 そこに壮大な物語などありません!

 

 読みはじめたころは「ま、フツー」くらいの感想だったのですが、読んでゆくうち次第次第に

 「あれ楽しいぞ」「タヌキ可愛いじゃん」「ご主人様がんばれ!」「・・・この作品、面白い!!」

 とテンションアップ。 話が進むごとに、タヌキのご主人様への愛が深まっていくのも楽しい。

 1巻表記はありませんが、最後に「つづく」とあるので、2巻の刊行を楽しみにしております!

 

 

『ウワガキ』1巻

(八十八良 先生)

 「ひとりの女子高生がふたりに分裂! 生き残れるのは・・・・・・・・・ひとりだけ」(オビ文)

 

 とある女子生徒に想いを寄せる男子生徒。 だけど、彼女には恋人がいる。

 そんな状況を知った化学教師が、いきなり女子生徒を2人に分裂させてしまった!

 しかも教師は、そのうち1人から恋人の記憶を消し去ってしまう。

 そこで持ちかけたのは、男子生徒が「恋人の記憶を持たない女子生徒のコピー」に

 アタックをかけて、恋仲になれるのかどうか?・・・という実験。

 

 そんな導入で始まる物語。

 なんとも唐突で意味不明なまま進行するため、「ぽかーん」とさせられる感もありますが、

 そこらへんはコメディ調のノリで楽しめて、話に乗っかっていけるはずです・・・たぶん。

 

 ただ基本コメディ調な流れではあるものの、恋愛事情に関しては真剣かつ深刻な描写も

 あり、じゅうぶんに恋愛物語としても楽しめます・・・たぶん。

 むしろ「コピー」の方が充実していて、「本体」の方が可哀想なのはいかがなものか?

 なんて考えるのは私だけ?? いずれにせよ、今後の展開がどうなるのか、期待です!

 

 

『声優劇場 パプリオーン!みずはらさん』1巻

(監修:水原薫  先生  漫画:今野隼史 先生)

 「前代未聞の半実録声優コメディ!!!」(オビ文)

 ということで、主人公は声優の「みずはらさん」。

 

 ちなみに監修をされている水原薫先生は、『らき☆すた』の日下部みさお役や、

 『かなめも』の天野咲妃役、『喰霊-零』の諌山黄泉役などで活躍されている声優さんです。

 ラジオなどでのトークも楽しい方ですね~。

 

 本編では、みずはらさんが声優業のかたわらバイトにはげむ姿が描かれたり、

 アニメ関連のラジオ番組でご活躍されたり、同人誌即売会にご参加されたり、

 もちろん本業でがんばったり・・・と、そんな声優さんの「日常」が垣間見れます。

 (『喰霊-零』のころでもバイトしていたというのは、ちょっと驚きでした)

 

 本作品を読んでいてい思うのは、みずはらさんはじめ多くの声優さんの努力が並々ならぬ

 ものであるということでしょうか。

 もちろん業種・職種に関わらず、様々な分野で努力されている方々がいるのは当たり前

 なのですが、本業にいそしみつつ数々のバイトを掛け持つみずはらさんの姿を見ていると、

 ちょっと自分にはムリかもしれない・・・なんて思わされてしまうんですよね(^^;)

 

 とはいえ、本作品の印象は重くはなく、軽快かつ楽しいもの。

 みずはらさんの魅力が明るく伝わってくるよさがあふれていて、読んでいて心地よいです!