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日本遺族通信 平成21年1月15日号の遺書と九段短歌

2009年01月26日 20時02分55秒 | 日本遺族通信

 
                    平成21年1月靖国神社社頭に掲示された遺書
                 「悠久の大義に生きたり」 陸軍准尉 中山 義雄様 (34歳)
                    昭和21年1月10日ソ連ハラグン収容所にて公務死

         徒らに嘆くを止めよ。
         吾笑ひて悠久の大義に生きたり。
         児孫の養育及び教育は妻たる然して母たる
         御身の責務たり。吾が生前の言葉の如く、
         立派なる御国の吾子の教育をせられたし。
         男の子なれば、士官学校に入校せしむべく、
         教育せられたし。女の子なれば結婚期に細かく心遣ひ
         て幸福なる家庭の主婦とすべし。
         残せし資産は有効に使ひて、教育を怠ること勿れ。
         父母の孝養は吾に代りて誠意之をなすべし。
         資産の中、伍阡圓は父母様に御渡し申上ぐべし。
                (中    略)
         吾子は吾と心得、亦お国の御宝と心得て
         時には秋霜烈日、時に慈愛以て臨まれたし。
                                    謹言
            昭和十九年八月二十三日
                              中 山 義 雄
以上、遺書を転記させていただき、心からのご冥福をお祈り申し上げます。
    
二週間にわたるひどい風邪からようやく抜け出せたかのように、昨日からはお薬にも頼らず、何とか元気になりたいと思っておりましたおりに日本遺族通信が届きました。
この度の「遺書」の文章は父が母に届けた多くの軍事郵便の内容に似ておりますかのように父を偲びながら繰り返し拝読させていただき、全文を載せさせていただきました。
昭和21年1月 公務死。とありましが、既に終戦 (敗戦) を知りながら尚も過酷な労働を強いられ、遠く寒い地で散華されたご無念はいかばかりかとそのお心に思いを致しております。
今の若い人に「夢を持て」は禁句とか。 確か、過ごしにくい世の中ではあります。
当時は戦争一色にして「戦う」と言う悲しい目的があったかも知れませんが、遺書に見るご本人の「生きる姿勢」「家族愛」等は何時の世にも人間として生きる原点ではないでしょうか。
    
昨日はまだ文を綴ることも「九段短歌」をご紹介する余裕もなく、「遺書」のみのご案内でしたが、多くの皆様にこの「遺書」をご覧頂きましたこと、心から感謝を申し上げております。
又、病み上がりの私にとりましてこの度の「九段短歌」掲載は励みとさせていただきました。
全国から寄せられました鎮魂の歌をご紹介させていただきます。ご一読いただきたく宜しくお願い申し上げます。

  靖国の夫に逢ふ日を嬉嬉として息子(こ)に手を引かれ九段坂登る   角田市  女性     
  菊の花仏前に生け拝みしにばらと椿は庭で眺めし              米子市    女性
  巡拝のヒルに登りて父呼べどこだまも還らぬ漆黒の闇         福岡市  男性
  祭壇の母穏やかにほほゑめる戦中戦後の波生き抜きて         青森県  女性  
  兄や姉に散華の弟を語り継ぐ誓ひ新たに命日の日に          青森市  男性  
  英霊となりし御魂の戦友よ変りたる世に吾生きて居るなり       篠山市  男性
  伊勢湾を巡るクルーズに父偲ぶ吾息災に齢を重ねをり        名古屋市    女性
  玉音も知らずに眠る靖国の神と祀られ六十余年            京都市    男性
  みんなみの戦地の地より黒潮は房総に来たり父恋しかり        千葉市    女性
  声交す父ここにあり手を合す英霊殿を立ち去り難く          尾道市    男性
  清々と白菊咲きし朝の庭想ひ出はいつも夫につながる         常滑市    女性
  遺書集の 「愛しきものへ」 に繰り返す 「お母さん」 二十四回書きし 千葉市  私

私の歌は昨年の八月靖国神社社頭に掲示された 「愛しきものへ」 の 「遺書」 (年齢記載なし)を拝読いたし、お母様への愛情の深さに涙しながら詠みました。 

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2 コメント

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いたましいです (matsubara)
2009-01-27 20:03:54
終戦なのに寒い外地で亡くなられ本当にいたましいことです。
ロシアの凍土に葬られるとは無念だったことと思います。中学の恩師がロシアから生還されどんなひどいところがいつも授業で話されていました。
先生のことを思い出しました。
matsubaraさま (oko)
2009-01-27 21:35:58
本当にご無念でございましたでしょうとお慰めの言葉もございません。。
そうでございますか。
先生からお聞きになられていらしたのですね。
私は以前にTVで見たことがありますが、当時の写真でしたか?ドラマ化されたものでしたか?記憶は定かではありませんが、涙したことだけは覚えております。
有り難うございました。

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