真空というのは真空ポンプでキューンと空気を抜いたその入れ物の中か、宇宙空間かと思っていましたが、空気分子の間は真空だということで、そういうことかと納得したのはこの本でした。その真空は(素粒子的に)絶えずさざ波だっているということですが、この真空がいつか崩壊する可能性があるともいいます。自然はエネルギーが低くなることが安定している状態で、これを好むらしいのですが(物が高いところから落ちるのもその一例)、今の真空はとてもエネルギーが低い状態だと思われていますが、果たして本当にエネルギーが最低の状態を取っているのかということがあるのだそうです。一応準安定とされていますが、もし、もっと低い状態があるのであれば、なんらかのきっかけでそちらの真空にエネルギーが流れ出るということになります。その時は瞬時に宇宙は崩壊する。という話が最後に書いてありました。宇宙が無から一瞬で生じたことの反対ですね。でもそんなことが起きても誰も痛くも苦しさも感じないでしょうけれど。
「真空のからくり」山田克哉 講談社ブルーバックス
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