Dr内野のおすすめ文献紹介

集中治療関連の文献紹介が主な趣旨のブログ。
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製薬会社による研究結果の発表

2017年05月06日 | EBM関連
Evoniuk G, Mansi B, DeCastro B, Sykes J.
Impact of study outcome on submission and acceptance metrics for peer reviewed medical journals: six year retrospective review of all completed GlaxoSmithKline human drug research studies.
BMJ. 2017 Apr 21;357:j1726. PMID: 28432051.


ほおお。
少し解釈が難しい気もするが、そのまま素直に受け取るとこんな感じか。

まず前提として、
・Clinicaltrials.govなどに登録された研究のうち文献にならないものが何割か存在する。
・結果がnegativeな研究は文献になりにくく、なったとしても時間と努力が必要。
・スポンサーのいる研究は結果が発表されないことがあり、医学研究の信頼性を損なう可能性がある。

そこで、GlaxoSmithKlineでは2009年から全ての研究を文献として発表するルールを作った。その結果、
・1064の研究のうち85%がsbumitされ、71%が掲載されるか採用された。
・Positiveな研究の79%、negativeな研究の92%が投稿された。
・最初の投稿でpositiveな研究の56%、negativeな研究の48%が採用された。

スポンサーはちゃんと研究結果を発表しているし、negativeだからって極端に文献にならないということではないよ、と。
ほおお。
執筆者がすべてGlaxoSmithKlineの人なので、どうしても疑ってしまいたくなるが。結果は結果として、記憶しておきまふ。
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