Dr内野のおすすめ文献紹介

集中治療関連の文献紹介が主な趣旨のブログ。
しかし、セミリタイアした人間の文献紹介なんて価値があるのか?

脳出血の血圧管理

2016年06月18日 | 神経
ひとりごとが続いてしまってすんまそん。
本来の目的に戻ります。

Qureshi AI, Palesch YY, Barsan WG, et al.; ATACH-2 Trial Investigators and the Neurological Emergency Treatment Trials Network.
Intensive Blood-Pressure Lowering in Patients with Acute Cerebral Hemorrhage.
N Engl J Med. 2016 Jun 8. [Epub ahead of print] PubMed PMID: 27276234.


血腫が60cm3以下でGCSが5点以上の脳出血に対し、収縮期血圧(タイミングわる!)を110-139mmHg(intensive群)にコントロールするのと140-179mmHg(コントロール群)にするのとでRCT。症例数はちょうど1000、アジア人が半分以上(56%)。Primary outcomeは3ヶ月後のmRSが4-6になる頻度。その結果、primary outcomeは38.7% vs. 37.7%で同じ。腎関連の合併症の頻度がintensive群で多かった(9% vs. 4%, p=0.002)。

ふーむ。ちょっと困ったぞ。
INTERACT2の結果から、140mmHgにしても悪いことは無いし、ちょっと神経予後が良いかも、と思っていたのだけど。

これはジャーナルクラブで誰かに読み比べてもらわないといかんな。
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