「乳と卵」 川上未映子 文藝春秋 2008.2.25
第138回芥川賞受賞作。
姉とその娘が大阪からやってきた。
39歳の姉は豊胸手術を目論んでいる。
姪は言葉を発しない。
三人の不可思議な夏の三日間。
あたしは勝手にお腹がへったり、勝手にせいりになったりするようなこんな体があって、その中に閉じ込め、られてるって感じる。
ーー本文・姪がノートに書いた言葉ーー
大阪弁の会話を読んでると脳内で大阪弁のイントネーションに自動変換されている。
おもしろ、おかしい。
容れ物としての女体の中に調合された感情を描いて、滑稽にして哀切。
ーー山田詠美氏ーー