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スペイン語圏の人名(1)

2014-06-15 10:26:24 | スペイン語
  今回から、スペイン語圏の人名について述べる。
 日本や中国の個人名の場合、男か女かわからない名前、どちらにでも使える名前がある。日本では「ひろみ」、「かおる」、中国では「健」、「軍」などがその例である。英米人の場合にもないことはない。代表的な例が“Robin”である。「ロビン・フッド」で有名なので、男のイメージが強いが、女もいるのである。
 スペイン語圏では個人名が男性形と女性形が対応する場合があるので、すぐ性別がわかる。一般的に、“o”で終われば男子名、“a”で終われば女子名である。ただし、普通名詞を人名に使う場合はこの限りではない。一例として、高級乗用車の「メルセデス」(Mercedes。merced 「慈悲」の複数形。英語の mercy に相当)がある。これは女性名としてよく使われるが、男子名にもなる。姓としても使われるようである。
 “Carmen”は超有名な女子名であるが、普通名詞としては 「果樹園付別荘」、固有名詞としては「カルメル修道会」という意味がある。
 “Rosario”は普通名詞(男性名詞)としては「数珠」という意味がある。これが単独で個人名に使われるのではなく、女性の場合、“María del Rosario”、男性の場合、“Mario del Rosario”のように使われる。ただ、正式名で呼ぶと長ったらしいので、“Rosario”の部分が通称になるのである。
 “María de los Angeles”(天使たちのマリア)も長ったらしいので、こちらは“Marielos”という形が通称としてよく使われている。
 “Rocío”も男性名詞で「露」という意味であるが、女性名として使われていた例を知っている。

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