ブルー


D850 + SIGMA 35mm F1.4 DG HSM

大きな画像

靴の染め替えが完成した。
2足お願いしたが、一緒に出来上がってきた。
まずはオールデンのヤコブセン・モデルの方から紹介しよう。



先日書いた通り、いくつか作った画像の中から、母親の意見でブルーのツートンでお願いすることになった。
革靴で黒か茶色以外の色といえば、ブルー、グリーンくらいしか思いつかない。
しかし実際にその色を染色で出すのは、なかなか難しいことだと思う。

まずオリジナルの色を先に落とす必要があるが、タンナーの染色工程に毎回違いがあるのか、下からどのような色が出てくるかわからない。
それと合成させた結果が青くなるようにするのだから、染料の色の配合は難しいと思われる。
顔料のように表面に塗料を乗せるのなら僕もやったことはあるが、染みこませて欲しい色を出すとなるとそう簡単にはいかない。
増してやツートンとなると、同じブルーで濃淡の違う2種類の色を表現しなければならない。



僕がPhotoshopで作った画像より、恐らく暗い色になるだろうという連絡があった。
こちらも画像通りの色が出るとは考えていなかった。
それにあの画像は他の案と区別しやすいようにデフォルメした色で作っている。

出来ればもう少し地味で落ち着いたブルーを望んでいた。
青のツートンであることが、見てわかるようにさえ仕上げていただければ問題ないと返答した。
暗い部分も黒に近いネイビーで構わないと告げた。



出来上がりはご覧の通りである。
しっとりとしていて、なかなかいい感じに仕上がっている。
日陰で撮影したのでコントラストが低めに見えるが、太陽の光が当たるとブルーがもっとはっきりと出る。
ヴァンプ部分は深みのあるサファイアブルーで非常に魅力的な色である。
オールデンでこの色はちょっと見たことがない。

手入れは少々気をつけなければならないだろう。
不用意にクリームを与えると色落ちすることがあり、特にツートンだとそれが混ざってしまい悲惨なことになる。
有機溶剤は使っていないという触れ込みのクリームで、あっさり染料が溶け出してしまったこともある。
あまりクリームは使わず、軽く拭く程度で止めておいた方が無難かもしれない。

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