午前様


SIGMA DP1 Merrill

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今日はやっと床屋に行くことができた。
先週は台風の接近でお店が早仕舞いしてしまい、希望を果たせなかったのだ。
今日は三連休の初日ということで、逆にお店はいつになく空いていた。
そろそろ気温も低くなって、床屋に行く回数を減らしている人もいるのではないかという。

その後八重洲で高校の同期数人と会った。
亡くなった高校時代の友人の七回忌を行ったのだ。
僕の歳になると、そろそろそういう話が出てくる。
遅くまで皆の話を聞き、帰宅は午前様になった。



今日の時計ベルト。
シーマスター・アクアテラにジャン・ルソー特注のアンチスエット・ベルトをつけた。

オメガ専用に、極めて特殊な仕様でオーダーしたベルト。
通常裏材として使用される同社のアンチスエット・レザーのブラックを、あえて表材として使用してもらった。
さらに裏材には同じくアンチスエットのブラウンを配し、アンチスエットのツートンとした。
手縫いのステッチはダークグレーの糸を選び、コントラストを抑えてわずかに浮き立つようにした。

厚みは思い切って7mmという肉厚仕様にしてみた。
ブライトリング並みの厚みである。
バックル穴の開く位置の厚みは3mmなので、かなりの落差で厚みを落とすことになる。
ベルトが硬くなり手首がサイドから挟まれることを心配したが、革が柔らかいのか意外にしなやかで、腕に心地よく巻きついて装着感は良好である。

バックルはバンビの三つ折れプッシュバックルを使用することを前提に、6時側を延ばし12時側を切り詰めた。
このバックルは一般の三つ折れ式より長いので、ただベルトを切り詰めるだけでは駄目で、穴の位置も計算して開ける必要がある。
いずれにせよオーダー品なので、僕の腕の太さに合わせて、センターホールの位置を決定した。

通常タイプのバックルは一切使用しないので、中央の切り欠きはなくした。
遊革はフリーにしないで、定革と並べて縫いこんで固定式にしてもらった。
6時側の長さも、それにスムースに納まるよう調整した。
使ってみるとこの方が調子がいい。



バックルの位置はドンピシャリで、金属板が手首の真裏からわずかにサイドにかかる位置にくる。
慎重に位置合わせをしたのが功を奏している。
すべてが自分の腕にピタリと合っており、アトリエで時間をかけて打ち合わせないと不可能な仕様である。
オーダーメイドの靴のようだ。

12時側が短いので、写真に撮ると少々不恰好に見えるが、バックルを留めるときれいにまとまる。
アクアテラとの相性も良く、この時計のスタンダードとして使えそうだ。
あえて言えば、少し面白がって膨らませすぎたかもしれない(笑)
今後アクアテラ用に別のベルトを発注する時も、このサイズに合わせて作ればいいだろう。



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